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2017年5月31日 公開

自転車業界の特徴的な2社の比較 [著者ID: 724] 

自転車部品のシマノとサイクルベースあさひの比較。

シマノは釣り具もやっていますが、釣り具の売上高63,143百万・営業利益6,842百万円に対し、自転車部品の売上高259,455百万円・営業利益57,874百万円と自転車部品の割合が大きい。また、特徴的なのが圧倒的に海外での売上高が大きい点である。少子高齢化で日本国内消費の低迷が見込まれる中、この点で評価され、注目されることが多い企業である。

一方、あさひは、サイクルベースあさひを中心とした自転車の小売で業績を伸ばしている会社である。

貸借対照表(日本基準・連結)
EDINET閲覧(提出)サイトをもとにシーフル株式会社が作成したものです

損益計算書(日本基準・連結)
EDINET閲覧(提出)サイトをもとにシーフル株式会社が作成したものです

キャッシュフロー計算書(日本基準・連結)
EDINET閲覧(提出)サイトをもとにシーフル株式会社が作成したものです

貸借対照表(日本基準・個別)
EDINET閲覧(提出)サイトをもとにシーフル株式会社が作成したものです

損益計算書(日本基準・個別)
EDINET閲覧(提出)サイトをもとにシーフル株式会社が作成したものです

キャッシュフロー計算書(日本基準・個別)
EDINET閲覧(提出)サイトをもとにシーフル株式会社が作成したものです

【シマノのセグメント別の業績】

①自転車部品
欧州市場では、春先の悪天候の影響で店頭販売に大きくブレーキがかかり完成車在庫が高留まりしていましたが、7月以降の好天により販売が好調に推移した結果、市場在庫は適正なレベルに調整されました。
北米市場では、完成車の店頭販売は前年をやや下回りました。一方で年初から高めで推移した市場在庫は昨年より低いレベルにまで調整されました。
中国市場では、景気失速と豪雨等悪天候の影響で、昨年来のスポーツタイプ自転車の店頭販売の不振は継続し、更に前年を下回る結果に終わりました。一方で高いレベルが続いた市場在庫は落ち着きを取り戻しつつあります。
他の有力新興国市場では、これまで堅調だった東南アジアのスポーツタイプ自転車の店頭販売が前年を下回りました。南米においては景気減速や通貨安の影響を受け依然として低調な状況が続いています。
日本市場では、昨年まで好調を維持してきたスポーツタイプ自転車の店頭販売は前年を下回り市場在庫はやや高めとなっています。軽快車の店頭販売は昨年に引き続き低調に終わりました。
この結果、当セグメントの売上高は259,455百万円(前年同期比17.4%減)、営業利益は57,874百万円(前年同期比27.5%減)となりました。

②釣具
日本市場では、年初からお盆にかけて、天候が比較的に安定したこともあり、市場は堅調に推移しました。熊本地震や台風が釣り場環境・消費動向に一時的に影響を及ぼしましたが、販売準備が整い一部前倒しで市場に投入した当社の2017年モデルが市場より評価され、売上は前年を上回る結果となりました。
海外市場においてアジア市場では、小売店での在庫調整が続く一方、円安基調の中で東アジア市場を中心に受注が増加したこともあり、売上は前年同期を上回る結果となりました。豪州市場での売上は前年同期比微増で終わったものの、北米・欧州市場での売上は市況の低迷の影響を受けたこともあり前年を下回る結果となりました。
この結果、当セグメントの売上高は63,143百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益は6,842百万円(前年同期比27.4%増)となりました。

③その他
当セグメントの売上高は399百万円(前年同期比2.4%増)、営業損失は170百万円(前年同期は営業損失135百万円)となりました。



【あさひの業績】

※ あさひは、単一セグメントです。

当事業年度におけるわが国経済は、円安に伴う企業収益の上振れや都心部での再開発、宿泊施設の建設などに伴い、雇用や所得環境が改善したことなどを背景に緩やかな回復基調が見られましたが、消費マインドには足踏みが見られ、個人消費は伸び悩みが続きました。
国内の自転車業界におきましても、引き続き一般車を中心に販売の鈍化傾向が見られ、厳しい市況が続きました。一方で、流通業での自転車利用や観光業でのレンタサイクルの活用、また、国民の節約志向、健康意識の高まりから自転車通勤の増加や、休日のロングライドなど自転車の活用方法は大きな広がりが見られました。

当社におきましては、このような市場の動向を踏まえ、スポーツ用自転車の販売体制の強化を行うとともに、POSシステムの刷新による接客内容の充実化を推し進め、オムニチャネル構築に向けた基盤づくりに注力してまいりました。
商品開発におきましては、通勤用スポーツ自転車に折り畳み機能を追加した“オフィスプレスモバブル”やサンリオキャラクターとのコラボレーションモデル“フェリーク×サンリオ”、「自転車でパパが家族の役に立てること」をコンセプトとした“88サイクル”、PB(プライベートブランド)電動アシスト自転車シリーズの第3弾となる“ENERSYS VIVE(エナシスヴィーヴ)”など多彩なモデルを開発してまいりました。さらに、スポーツサイクルの対応強化として、サイクルウェア、ヘルメットなどのアクセサリーや、サドル、バーテープなどのカスタムパーツを拡充するなど、スポーツパーツの充実を図りました。
店舗展開におきましては、東北地域へ2店舗、甲信越地域へ1店舗、関東地域へ9店舗、中部地域へ3店舗、近畿地域へ7店舗、四国地域へ1店舗、九州地域へ3店舗の計26店舗を出店するとともに、関東地域の1店舗、近畿地域の3店舗、中国地域の1店舗を建て替えました。この結果、当期の店舗数は直営店417店舗、FC店25店舗のあわせて442店舗となりました(関東地域、中部地域でそれぞれ1店舗、計2店舗を閉店)。また、新たに、12店舗をスポーツ車のラインナップを強化した「スポーツスペシャリティストア」に改装し、計20店舗と致しました。
さらに、全国展開の強みを活かした質の高いメンテナンスとサービスを提供するアウトレット&リユース専門ショップ「LOHAS Cycle asahi」(ロハスサイクルアサヒ)高石店(大阪府)を展開することで、新たに循環型消費環境を構築し、自転車業界全体の活性化を目指すと共に、お客様の更なる利便性を追求したサービスに取り組んでまいりました。

(42期業績概況)
このような活動の結果、当事業年度におきましては、
売上高 51,088,896千円 (前期比 5.6%増)
経常利益 3,517,817千円 (前期比 4.1%増)
当期純利益 2,165,136千円 (前期比10.0%増)
となりました。