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2020年10月30日 公開

ニトリの島忠へのTOBを契機に、ニトリ、DCM、島忠の財務諸表を見てみる [著者ID: 10] 

今年、5月のノートシェア「ホームセンター対決」 ということで、注目していたのだが、ニトリの島忠へのTOBが発表されたのを受け、あらためて、ニトリ、DCM、島忠の3社の財務諸表を見てみようと思う。

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島忠の売上規模は、1,500億円弱。
ニトリは、6,000億円強、DCMは、4,500億円弱。

島忠は、売上規模は、大手ホームセンターの中では大きくはないが、安定しており、財務的にも健全な企業に見える。

ニトリは、以前から増収増益を続ける絶好調企業。
売上の伸び、現預金の保有を見ると、儲かってますなあ、という感じ。

一方、DCMは、売上の成長はないものの、安定的に収益を上げている。
有利子負債の大きさを見ると、過去に大きなお買い物(企業買収)をしているように見える。
DCMグループ形成の歴史を見ると、企業買収・合併に必要な資金だったのだろう。

有利子負債に着目すると、島忠は実質無借金、ニトリも2018年2月期からグラフ上でも確認できるものの現預金を十分すぎるくらい保有していることから、財務的には盤石であるようだ。

DCMがしかけているTOBに割って入ったニトリは、なぜ、そうまでして島忠を欲しがっているのだろうか。

一般的に企業が他社を買収する理由は、シナジー効果、成長の加速(時間を買う)が主なものである。

下記参考資料の東洋経済オンライン「ホームセンター業界でなぜM&Aが続くのか」の記事を読むと、なるほどと思うところがある。


【参考資料】
ニトリHD、島忠へTOB 1株5500円で (日本経済新聞)
ニトリ、島忠にTOB実施と発表…DCMと異例の争奪戦 (読売新聞)
カインズ突き放す「DCM・島忠」連合誕生の衝撃 ホームセンター業界でなぜM&Aが続くのか (東洋経済オンライン)
あのビバホームを買収!ホームセンター下克上 LIXILから1000億円で買う、新潟企業の正体 (東洋経済オンライン)

(追加)
ニトリ、島忠TOBを表明 1株5500円、DCMに対抗―似鳥会長「相乗効果高い」 (時事通信)