あんしん保証株式会社 業績等の概要 (2016年3月期)

(1) 業績

当事業年度の我が国経済は、中国経済、中東情勢等の外的要因による景気の下振れが懸念される中、企業収益や雇用情勢の改善を背景とした個人消費の増加により、国内景気は全体として穏やかな回復基調となりましたが、依然として中国経済をはじめとした海外景気の下振れリスクや金融資本市場の動向が、企業や家計のマインドに与える影響等、不透明な要素があります。
賃貸住宅市場におきましては、2015年度の新設住宅着工戸数が前年度比4.6%の増加となる中、貸家着工件数(貸家・アパート・賃貸マンション)は、7.1%の増加となりました。(国土交通省:建築着工統計調査報告2015年度計)
家賃保証業界におきましては、核家族化が進む中での家族関係の希薄化、単身世帯数の増加、高齢者や外国人等保証人の確保が困難な方々の増加等を背景に、機関保証としての家賃保証ニーズはますます高まっております。
このような事業環境の中、当社におきましては、「連帯保証人制度に代わる機関保証の普及の実現」というミッションの実現を目指して、商品の多様化や新規取引先・加盟店開拓の推進等、積極的な営業活動に取り組んでまいりました。具体的には、自社保証商品「あんしんプラス」の販売拡大、ライフあんしんプラススタンダードプランの導入、学生専用の家賃保証商品の販売、少額短期保険債務に対する保証業務の開始、より地域に密着した営業活動の強化等を積極的に進めてまいりました。また、営業及び管理体制の充実・強化を図るため、中途入社者の採用を積極的に実施するとともに、将来を見据えて新卒者の採用を開始しました。
以上の結果、当事業年度の業績につきましては、営業収益2,174,182千円(前期比22.0%増)、営業利益264,605千円(前期比17.8%増)、経常利益321,872千円(前期比23.9%増)、税引前当期純利益321,872千円(前期比25.8%増)、当期純利益224,122千円(前期比39.5%増)となりました。

当社の事業セグメントは、家賃債務の保証事業の単一セグメントでありますので、セグメント別の記載を省略しております。

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物は、1,140,166千円と前年同期と比べ256,462千円(29.0%)の増加となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は78,414千円(前事業年度は8,387千円の収入)であります。この主な要因は税引前当期純利益321,872千円、営業未収入金の増加53,898千円、未払金の増加1,619千円、求償債権の増加192,747千円及び営業未払金の増加22,606千円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は10,271千円(前事業年度は48,079千円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出4,170千円、無形固定資産の取得による支出4,660千円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は188,319千円(前事業年度は収入及び支出なし)となりました。主な増加要因は、株式の発行による収入188,048千円等であります。