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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007VE5

有価証券報告書抜粋 オンキヨーホームエンターテイメント株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループにおける研究開発活動は、各事業部門と開発技術部が一体となって「魅力ある商品に結びつく要素技術の開発」を目指して進めています。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は3,415百万円となりました。

(1)基礎研究
当社の成長シナリオを更に進めるため今期も『VALUE CREATION』をスローガンに常に新しい価値提案を行うべく開発を進めています。
音楽リスニングスタイルが、小型化傾向にあるオーディオ業界において、小型、省エネをテーマとし、より小型なアンプやスピーカーを製品化するための要素技術として、高効率ビットストリームアンプやスイッチング電源、小型/薄型/軽量スピーカーの開発に注力しています。特に、昨年発売したポータブルオーディオプレーヤーが好評をいただいていますので、引き続き本シリーズに搭載可能な省電力ヘッドフォンアンプなどより小型化で高品位な技術開発を進めます。
スピーカー分野では夢の素材といわれるセルロースナノファイバー(CNF)を業界に先駆けて、世界初めて、振動板素材として開発致しました。植物から作られるCNFは、環境負荷が少ないうえ、鉄よりも軽くて強いといった、さまざまな特長を備え、幅広い分野で利用が見込まれており、森林資源の豊富な日本の企業にとって、原料調達が容易というメリットもあります。
当社では、CNFをパルプと混ぜることにより軽くて強い振動板材料の開発を成功させ、今後あらゆる分野のスピーカーにその特徴を生かした音作りを提供致します。
また、併せて100%CNFの開発を行い、更に軽くて強いという特徴を生かしたヘッドフォン用振動板としてハイレゾ時代に適した情報豊かで音楽性の高いヘッドフォンの提供が可能となります。
これらの天然素材を使った振動板を活かすため、和楽器に使用される桐素材を使ったスピーカーシステムを作成し、スピーカーは楽器であるというコンセプトから響きの良い心地良い音を目指して、製品化を進めております。
昨年からPioneerのホームAVと事業統合し、さらにオーディオ分野の強化が必要になりました。ホームオーディオだけでなく、様々な分野で基礎研究を進め、映像や音楽に関するエコシステムの構築を進めてまいります。

(2)AV事業に関する研究開発活動
AVレシーバー TX-RZ800
オブジェクトオーディオフォーマットである、Dolby Atmosに加えて、最新のDTS:Xにも対応したミドルクラスAVレシーバーTX-RZ800を発売しました。
Dolby AtmosとDTS:X(アップデートで対応予定)とともにWAV、FLAC、DSDなどのハイレゾ音源や4K映像パススルー出力(HDCP2.2準拠)に対応し、現在の最新規格のオーディオ&ビジュアルを余すことなくお楽しみ頂けます。TX-RZ800では、それらの最新のサラウンドやハイレゾ音源をよりハイクオリティでお楽しみいただくために、オンキヨー60年のアンプ作りのノウハウを積み上げ、徹底的なノイズ対策と強力なスピーカードライブを実現しました。ノイズ低減のために、オンキヨー独自のデジタルノイズを除去するフィルター回路「VLSC」を搭載(フロント2ch)。またパワーアンプ部の基板を1 chごとに垂直に配置して左右シンメトリーにレイアウトすることで、チャンネル間の条件差を無くし、信号経路を最短化してノイズの混入を極力排除しています。
強力なスピーカードライブ実現のために、エンジニアが試聴を繰り返し採用したカスタムメイドの大型電源トランスや大容量コンデンサーにより、瞬時電流供給能力を高め、ローインピーダンスの4Ωスピーカーも力強くドライブするとともに、再生周波数特性も5Hz~100kHzを確保しています。またHDMI端子は、次世代Blu-ray規格で採用される輝度の拡張技術「HDR」と広い色域をカバーするBT.2020にパススルーで対応しているため将来の対応Blu-ray発売時にもお使い頂ける安心設計です。

(3)OEM事業に関する研究開発活動
TV用途としまして、シャープ㈱と国内の4K対応のテレビすべてにおいて、音作りを共同で行い、弊社の目指す音作り、臨場感、明瞭度を明確にし"Sound by ONKYO"のブランドのもとスピーカー/筐体を含めた音質設計を採用頂きました。
車載用途のスピーカーは昨年に引続き燃ネオジウムを使わない軽量化技術が求められるようになってきています。従来のフェライトマグネットを使った磁気回路の最適化等のトータルの技術により、高音質を維持したまま、熱対策を行うことによって更に軽量化が可能になりましたので、現在、自動車メーカーへ提案を行っており高い評価を頂いています。

楽器分野におきましては、㈱河合楽器製作所と電子ピアノの分野におきまして、響板スピーカーを更に進化させ、小型加振器の開発及び音作りを行い、先般のミュージックメッセでコンセプトモデルは非常に高い評価を受けております。
PA分野におきましては、中国市場の需要拡大を受けて、受注活動を進めて量産を開始致しました。今後更に映画館用や公共施設向けに向けて開発を進めていきます。
また、ヘッドフォン事業について、CNFやMgといった新素材開発を強みにして、ドライバー及び完成品の設計開発、音作りで他社にはできない付加価値を提案していきます。
素材開発から、ユニット設計、筐体設計、音質設計とオーディオ専業メーカーとして、更に進化させて、今後更に新しく伸びていく市場に対しても積極的に提案を行っていきます。

(4)デジタルライフ事業に関する研究開発活動
ポータブルオーディオプレーヤー ONKYO「DP-X1」、Pioneer「XDP-100R」
2015年11月に、当社初のAndroid OS搭載、ポータブルオーディオプレーヤー(DAP)を発売しました。
近年、DSD、FLACやWAVなどのハイレゾ音源のリリース増加に伴い、それらの再生に対応した高音質プレーヤーの需要が高まってきています。また音楽や動画ストリーミングサービスの拡大により、音楽をはじめとするコンテンツを今まで以上に楽しみたいユーザーが増えてきています。本製品は、MP3やAACといった圧縮音声はもちろん、最近のハイレゾ音源の音楽再生まで対応した、ポータブルデジタルオーディオプレーヤーです。
音質面では、当社がこれまで培ってきたオーディオ機器のノウハウを結集し、DAPとして最高の音質を追求しました。音楽信号への徹底したノイズ排除により、ハイレゾ音源だけでなくお持ちの圧縮音源やストリーミング音源も、クラス最高レベルの高音質で再生することが可能です。特に、DP-X1ではDACから出力端子までフルバランス回路設計し、DACとアンプを2個ずつ搭載するとともに出力には2.5mm4極バランス端子を採用し、通常のバランス駆動に加え、独自のActive Control GND駆動を搭載し、音質を高めています。
また、ディスプレイは業界最大クラスの4.7インチを搭載し、Google Play™ に対応していますので、本体内の音源ばかりでなく、WiFi機能を利用して音楽・動画ストリーミング再生やゲーム、ラジオなどのアプリも楽しめます。
再生アプリは当社が公開しておりました再生アプリ「HF Player」の高音質再生ノウハウを活用し、UIを刷新した新再生アプリを開発しました。また、ハイレゾ音源を手軽に楽しめる配信サイト“e-onkyo music”の専用ダウンローダー機能により、PCを介さずにダイレクトに楽曲をダウンロードできるようにしました。
容量は、内蔵ストレージ32GBに加え、micro SDカードスロットを2つ搭載し、クラス最大級の288GBまで拡張可能です。
本体は高剛性を実現するアルミニウム削り出し筐体を採用し、本格オーディオ製品として高級感のある仕上がりを実現しています。

カスタムインイヤーモニター IE-C1/C2/C3
ヘッドフォン市場は、音質にこだわった中高価格帯モデルが堅調に拡大しています。その中でも耳の形に合わせて製作する、カスタムインイヤーモニターを求める方が増えています。カスタムインイヤーモニターは、プロのミュージシャンがステージ上において、優れた遮音性によりスピーカーの大音量から耳を保護すると同時に、必要最小の音量で演奏中の音の確認ができるため、ライブなどで愛用されています。
カスタムインイヤーモニター「IE-C1/C2/C3」は、当社が70年近くにわたり培ってきた音響技術のノウハウと、「聞こえのケア」について100年以上の歴史があり、オーダーメイド補聴器の出荷台数70万台以上の実績を誇るシーメンス補聴器の「匠」の技術を融合した新しいカスタムインイヤーモニターです。バランスド・アーマーチュアドライバーを採用し、高解像度の中・高域再生と、高い密閉性による迫力の低音域再生が楽しめます。また、独自のフローティング構造により、不要振動と共振を低減し、低域から高域まで輪郭を高めた明瞭な音を再生します。人間工学に基づき作り上げたフォルムは、圧迫感の少ない、きわめて快適な装着感を実現しました。最新の3Dプリンターと熟練の職人ならではの技巧を凝らした成形により、個々の耳に合わせ、装着しやすく外れにくいスリムなデザインとなっています。また、設計から生産まで、すべてを国内拠点で行うことにより高い品質と短納期を実現しています。3つのラインナップと3タイプの遮音性および12色の本体カラーから、最適にフィットしオリジナリティーのあるカスタムインイヤーモニターを作ることができます。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E24562] S1007VE5)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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