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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004Z63

有価証券報告書抜粋 オンコセラピー・サイエンス株式会社 業績等の概要 (2015年3月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1) 業績

当社は、シカゴ大学中村祐輔教授の当社特別科学顧問就任及び新経営体制発足後、低分子医薬、がん特異的ペプチドワクチン、抗体医薬の3領域において戦略的に研究開発を進展させて参りました。
①低分子医薬
がん幹細胞の維持に重要な分子であるMELK(Maternal Embryonic Leucine zipper Kinase) を標的としたOTS167については、標準療法不応の固形がんに対する第Ⅰ相臨床試験を米国にて実施中で、プロトコールに従って初期安全性を確認し、引き続き用量を増やした臨床試験を進めております。現時点までに、重篤な副作用はなく順調に試験が経過しております。OTS167は動物実験で乳がん、肺がん、前立腺がん、膵臓がんなどに対し、強力な腫瘍増殖抑制効果を確認しています。今後、効果・市場性などを勘案の上、適切ながん種を対象として開発を行って参ります。
また、細胞分裂に重要ながん特異的新規標的分子(TOPK)に対する最終化合物を同定しております。動物実験で、がんの消失等顕著な結果が得られたことから、早期の臨床試験開始を目途に、製剤化検討及び非臨床試験を進めております。
これらに加え、リン酸化酵素以外の複数の新規標的分子(糖転移酵素・メチル化転移酵素など)に対するリード化合物を同定しており、現在、それらの最適化を進めております。これらの低分子医薬候補物質の研究開発を強力に推進して参ります。
②がん特異的ペプチドワクチン
がん特異的ペプチドワクチンにつきましては、新経営体制発足後、提携先製薬企業との戦略的対話を促進し、提携先が実施する臨床開発の側面支援、後方支援を強化して参りました。
塩野義製薬株式会社とは、当社がライセンスアウトしているがん特異的ペプチドワクチンS-588410の臨床開発を支援する目的で、食道がん患者さんを対象とした第Ⅲ相臨床試験実施に関する覚書を締結しており、塩野義製薬株式会社が実施しております。なお、塩野義製薬株式会社は、膀胱がんを対象としたS-588410は日欧で第Ⅱ相臨床試験を、頭頸部がんを対象としたS-488210は欧州で第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を実施しており、加齢黄斑変性症治療用ペプチドワクチンS-646240につきましては国内において第Ⅱa相臨床試験を完了しております。
さらに、がん免疫療法においての最先端の取組みとして、当社は、シカゴ大学医学部中村祐輔研究室において開発された、「次世代シーケンサーを用いてT細胞受容体(T Cell Receptor;TCR)を解析する方法」を導入し、当社ワクチン事業を科学的エビデンスを重視して推進するとともに、製薬企業、医療機関、研究機関等に対してTCR解析サービスを提供する事業を開始することを決定いたしました。当社が導入するTCR解析方法は、血液中およびがん組織や腹水・胸水中のT細胞の変化をモニタリングすることが可能であり、数百万から1千万種類のT細胞に相当するTCRの情報を迅速に提供することができます。また、B細胞受容体(B Cell Receptor;BCR)の解析、さらに、がん分野のみならず、自己免疫疾患・薬剤や食物アレルギー・感染症時の免疫細胞の変化などを調べることにも応用可能です。当社は、シカゴ大学と連携し、世界で最先端のTCR解析技術を開発し、ワクチン療法などの患者さんの選択や治療経過のモニタリングを実施すると共に、TCR解析の研究開発と事業化によって、医療への貢献を図っていくことにしたいと考えております。
③抗体医薬
がん治療用抗体OTSA101 については、肉腫治療の世界的権威であり、欧州がん研究・治療機構(European Organization for Research and Treatment of Cancer:EORTC)元会長のJean-Yves Blay 教授主導のもと、軟部肉腫の1種である滑膜肉腫に対する第Ⅰ相臨床試験を実施しており、これまでに重篤な副作用もなく臨床開発を行っております。なおOTSA101は、欧州委員会(European Commission)及び米国食品医薬品局(FDA)より、軟部肉腫に対するオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)に指定されております。第Ⅰ相臨床試験終了を視野に入れ、有効性を検証するための次相臨床試験デザインの検討を行っております。


これらの結果、当連結会計年度における連結事業収益につきましては、提携先製薬企業からのマイルストーン、開発協力金および研究協力金などの受領により、769百万円(前期比247百万円の減少)となりました。
また、医薬品候補物質等の基礎研究、創薬研究の継続的な実施による研究開発費用の計上に加え、主として、低分子医薬、がん特異的ペプチドワクチン、抗体医薬の3つの領域についての臨床開発進展による費用計上を主な要因として、連結営業損失は1,962百万円(前期は3,785百万円の損失)、連結経常損失は1,939百万円(前期は3,767百万円の損失)、連結当期純損失は1,334百万円(前期は3,676百万円の損失)となりました。
なお、当社および連結子会社は「医薬品の研究および開発」ならびにこれらに関連する事業内容となっており、事業区分が単一セグメントのため、セグメント別の記載を省略しております。

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、5,071百万円(前連結会計年度末比 246百万円増加)となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況は以下の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の減少は、1,702百万円(前連結会計年度末は、1,649百万円の減少)となりました。これは、減価償却費106百万円の計上、売上債権22百万円、前渡金24百万円がそれぞれ減少したことによる資金の増加の一方、税金等調整前当期純損失1,361百万円、負ののれん発生益100百万円、新株予約権戻入益317百万円の計上、未払金126百万円、前受金101百万円のそれぞれの減少による資金の減少が主な要因となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の増加は、1,884百万円(前連結会計年度末は、13,040百万円の減少)となりました。これは、預入期間3ヶ月超の定期預金の減少による収入2,000百万円により資金が増加したことが主な要因となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増加は、68百万円(前連結会計年度末は、11,017百万円の増加)となりました。これは、株式の発行による資金の増加68百万円が要因となっております。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05363] S1004Z63)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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