オーデリック株式会社 業績等の概要 (2015年3月期)

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、消費税率引き上げにより個人消費に弱さが見られたものの、企業収益の向上を背景に雇用や所得が改善し、緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループの業績に大きな影響を与える住宅投資につきましては、消費税率引き上げ後の反動減が顕在化し、2014年度の新設住宅着工戸数は前年比10.8%減となりました。特に持家着工は前年比21.1%の大幅減となり、厳しい環境下で推移いたしました。
このような状況の中、当社グループにおいては、2014年5月発行の住宅・店舗・施設用照明器具カタログ「ハビテーション+ストラクチュラル ライティング 2014-2015」、9月発行の商空間向けのLED照明器具カタログ「OS04」及び2015年2月発行の「OS04.5」等のカタログ・パンフレット発行に合わせて年間3千点を超える新製品を発売するなど、積極的な新製品投入で業績向上に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は35,768百万円(前年同期比1.8%減)、営業利益4,288百万円(前年同期比5.9%減)、経常利益4,333百万円(前年同期比6.5%減)、当期純利益2,683百万円(前年同期比3.1%減)となりました。
なお、当社グループは照明器具の製造・販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しておりますが、機種別の業績につきましては次のとおりであります。

① LED照明器具

LED照明器具につきましては、住宅・店舗・商業施設・屋外などさまざまな用途に向け製品開発に引き続き注力しており、高品位かつ高効率な光の提供に取り組んでまいりました。
住宅用照明においては、スマートフォンであかりを操作できるシーリングライトシリーズを大幅に拡充、店舗向けには高い演色性に加えて照射物の色の彩度を高める光を追求した「高彩色」を展開するなど新製品開発を進めるとともに、顧客開拓も積極的に進めた結果、売上高は前年同期に比べ12.8%増の29,396百万円となり、売上高に占めるLED照明器具の比率は前年同期の71.5%から82.2%へと高まりました。

② 蛍光灯照明器具

蛍光灯照明器具につきましては、LED化加速に向けて、新製品開発をLED照明器具に集中し、蛍光灯照明器具のラインナップを絞り込んだことから販売は大幅に減少し、売上高は前年同期に比べ46.7%減の2,695百万円となり、売上高に占める蛍光灯照明器具の比率は前年同期の13.9%から7.5%に低下いたしました。

③ 白熱灯照明器具

白熱灯照明器具につきましては、省エネ推進の観点から白熱電球製造中止の動きが進んだことを受け、一部の品揃えに限定した結果、売上高は前年同期に比べ40.9%減の1,221百万円となりました。

④ 高圧放電灯照明器具・その他

高圧放電灯照明器具・その他につきましては、街路灯や高天井用器具も従来の高圧放電灯からLED光源に切り替えた結果、売上高は前年同期に比べ24.8%減の2,454百万円となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により3,295百万円増加し、投資活動により599百万円減少し、財務活動により619百万円減少いたしました。
この結果、資金は2,076百万円の増加となり、当連結会計年度末残高は7,975百万円(前年同期比35.2%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、3,295百万円(前年同期は2,005百万円の増加)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益4,329百万円、減価償却費696百万円及び売上債権の減少752百万円等による資金の増加に対して、たな卸資産の増加434百万円及び仕入債務の減少263百万円等による資金の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は599百万円(前年同期は619百万円の減少)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出568百万円及び無形固定資産の取得による支出32百万円等による資金の減少であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は619百万円(前年同期は472百万円の減少)となりました。この主な要因は、配当金の支払額598百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出15百万円等による資金の減少であります。