キャリアバンク株式会社 対処すべき課題 (2016年5月期)

当社は、「信頼のお付き合いをモットーに社会のブレーンたらん」を経営理念に掲げ、顧客ニーズの変化をいち早く察知し、常に新しいサービスの検証を重ね、人材及び企業に対し最適なサービスを提供することにより、社会に貢献できるものと考え、業務を推進してまいりました。
緩やかな回復基調が続いた景気も、先行きについては海外経済の動向をはじめ、不透明な状況となっております。雇用情勢においては有効求人倍率が24年ぶりに1.34倍という高い数値を示すとおり、求人企業において容易に人材を採用できない状況が続いております。一方、若年者、中高年者、女性及び生活困窮者等の就職は未だ困難な状況が見られ、採用のミスマッチが解消されていない状況も続いております。これらを含め、今後の労働力不足問題の対応が社会全体の大きな課題といえます。
当社はこれらの課題を踏まえて次のとおり事業を展開してまいります。
人材派遣関連事業おいては、既存顧客のニーズを的確に捉え、ニーズに合致したスキルを有する人材を提案することが求められております。さらに今後は、主婦や中高年者が派遣で働ける環境づくりを既存顧客に積極的に提案し、労働力不足の解消を目指すことが求められます。
人材紹介事業においては、専門的な人材の紹介を行い組織の活性化を促す一方、若年者及び女性が勤務可能な職場を見出し、企業に採用を促すよう提案する必要があります。また、前連結会計年度より開始したインターンシップ制度を活用した海外人材の紹介業務においては、中国を中心に中国各地の大学と連携を強化し、迅速に人材情報の収集を行うことが課題であります。
再就職支援事業においては、景気回復により民間企業からの大口の再就職支援の依頼は減少傾向にあるものの、新規顧客獲得のため営業を継続していく必要があります。また、前連結会計年度においても行政官庁より発出される多数の雇用対策事業を受託し、若年者、女性、中高年者並びに生活困窮者等多数の人材を就職に結びつけることができました。これまで培ったノウハウを結集し、新たなサービスメニューの提案を積極的に行い、北海道及び東北地方を越えて他の地域への進出も課題といえます。各地域への進出にあたってはM&Aも視野に入れる必要があります。
ペイロール事業においては新たな事業であるマイナンバー管理業務と給与計算業務をセットメニューとして、新規開拓営業の強化が課題といえます。
その他事業においては、前連結会計年度より開始しましたストレスチェックの代行サービスの受注が拡大傾向にあります。特に地方公共団体からの問合せが多く、受託に向け民間企業と合わせて積極的な営業展開が必要と考えております。