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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1001IQZ

有価証券報告書抜粋 キリンホールディングス株式会社 研究開発活動 (2013年12月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループでは、発酵・バイオの先進技術やモノづくり・品質へのこだわりと、お客様のニーズを商品・サービスに反映させるリサーチ・マーケティング力をあわせた技術力の強化を図り、「食と健康」の領域で独自の価値と最上の品質を追求しています。当社グループの研究開発活動は、キリン㈱R&D本部内の5研究所および各事業会社の研究所にて行っています。研究開発スタッフは、グループ全体で1,890名です。
R&D本部は、当社グループの競争優位性の強化のために、イノベーションを創出する研究開発・技術開発を推進しております。当期の主な成果としては、キリングループが独自開発した、「プラズマ乳酸菌」の摂取により、ヒト血液中の免疫細胞のインフルエンザウイルスに対する反応性が高まり、冬期の風邪・インフルエンザ様疾患の発症を抑制することを、日本ウィルス学会2013年度大会にて報告しました。
キリン㈱R&D本部基盤技術研究所では、細胞内温度計測用の蛍光プローブを開発し、それを用いて、今まで困難だった酵母細胞の細胞内の温度計測に世界で初めて成功しました。
またキリン㈱R&D本部健康技術研究所では、ホップやユーカリに含まれる香り成分β-ユーデスモールが、冷たさに反応する感覚受容体を刺激するメカニズムを確認し、日本農芸化学会2013年度大会にて、2012年度に続き、2年連続でトピックス賞を受賞しました。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、541億円です。事業の種類別セグメントの状況は、次のとおりです。

(日本綜合飲料事業)

麒麟麦酒㈱商品開発研究所と、キリン㈱R&D本部酒類技術研究所、パッケージング技術研究所が一体となって、消費者の嗜好の多様化に対応した魅力ある新商品の開発、ビール品質・酵母・原料の基礎研究、生産技術の高度化、包装容器の開発等に取り組んでいます。
当期の主な成果としては、満足できる“濃い味”“コク”によって、お手頃に贅沢気分が味わえるアルコール6%のデラックスな新ジャンル「キリン 濃い味<DELUXE(デラックス)>」、120年以上培ってきた技術や経験のすべてを結集し、さらに新酵母“澄みきり酵母”を採用して、“麦100%を力強く澄みきらせた、飲み飽きないうまさ”を実現した「キリン 澄みきり」、ひと手間かけたホップを発酵中に漬け込むことで複雑な香味を引き出す、キリンビール独自の製法である“ディップホップ製法”に加え、米国産“ブラボーホップ”をキリンで初めて採用した「グランドキリン ジ・アロマ」、仕込段階で麦汁の製造工程を一から見直し、キリンらしいビール感をもった、麦とホップの心地よい味わい、すっきりとした後味を実現した「キリン フリー」、酵母をより元気にして発酵させる“フレッシュ酵母製法”を新たに採用し、“うまさ”と“のどごし”に磨きをかけた「キリン のどごし<生>」、使用酵母をこれまでの下面発酵酵母から上面発酵酵母に変更することでコクや香りを高め、飲みやすさの中にもより本格感のある黒ビールらしい味わいを実現した「一番搾り スタウト」、原料配合および製法を見直すことで、冬に飲むのにふさわしい、より口当たりのよいマイルドな味わいを実現した「冬麒麟」など、新しい価値を持ったビール・発泡酒・新ジャンル・ノンアルコールビールテイスト飲料の新商品の発売およびリニューアルを行ないました。
RTDにおいては、氷結ストレート果汁を使用した「キリン 氷結」ブランドの主力シリーズであるスタンダードシリーズ(シチリア産レモン、グレープフルーツ、青ウメ)とストロングシリーズ(シチリア産レモン、完熟グレープフルーツ)について、果汁本来のみずみずしい香味が生きた、すっきり飲みやすい爽快な味覚をさらに強化するリニューアルを実施しました。また、氷結シリーズでは、9月に強めのライム感と爽快辛口な「ストロング ドライライム」を通年発売しました。期間限定フレーバーとして、それぞれの氷結ストレート果汁の持つ香味を生かして、1月に「ストロベリー」、4月に「ストロング 沖縄産シークヮーサー」と「ハワイアンパイナップル」、6月に「ピーチ」、7月に「キウイフルーツ」と「ストロング サワーチェリー」、9月に「ライチ」、10月に「ストロング 冬ゆず」を発売しました。11月には、2013年に収穫された東北産の初摘みリンゴの果汁を使用した「アップルヌーヴォー」に加えて、福島県産和梨の果汁を使用した「和梨」、12月にロゼシャンパン等にも使用されているブドウ品種、ピノ・ノワールの果汁を使用した「ロゼスパークリング」を発売しました。“糖類・香料・着色料を一切使用せず、果汁とお酒だけでつくった、素材のありのままを楽しめるチューハイ”として好評をいただいている「キリン 本搾り」シリーズからは、1月にオレンジ果汁を45%使用し、ほどよい酸味とすっきりとした甘さに仕上げた「オレンジ」を通年品として発売しました。期間限定品としては、6月にライム果汁を11%使用し、しっかりとした酸味とライムの後味の余韻で、食事と一緒に楽しめる辛口の「ライム」を、7月に国産「夏みかん」の甘みと、和歌山県産「はっさく」の心地よい苦味が特長の「夏みかん&はっさく」を、11月にかぼす・すだち・ゆずに、グレープフルーツの果汁を加えて香りがすがすがしく、鍋などの冬の料理によく合うすっきりした味わいに仕上げた「冬柑(ふゆかん)」を発売しました。また、コンビニエンスストア限定として2月に国産りんご果汁をたっぷり使用した「国産りんご」を、10月に「巨峰」を発売しました。新しいカテゴリーとして定着しつつあるメルシャン㈱の無添加ワインを使用した「キリンワインカクテル ワインスプリッツァ」シリーズでは、「白・ロゼ」について、ワインの使用割合を相対的に増やしてワイン感・爽快感をアップさせ、アルコール度数を従来の6%から5%にすることで、より飲みやすく食事にもぴったりな味覚にリニューアルしました。さらに、3月に期間限定品として華やかなロゼの味わいにさくらんぼの風味を加えた、春らしい甘酸っぱい味わいの「はるいろ」を、4月に爽やかな青リンゴの香りを付与し、隠し味としてアップルブランデーを加えて、ソーダで飲みやすくした「白サングリア」を、6月に無添加白ワインをベースにラムをブレンドし、炭酸とミントの香りで清涼感を加えた「モヒート」を発売しました。9月には、無添加赤ワインに、ぶどう果汁とオレンジの風味を加え、フルーティーな味わいをソーダで爽快に仕上げた「赤サングリア」を通年発売しました。
新たなブランドとしては、風味豊かなホワイトラムをベースに南国産フルーツ果汁とソーダを加え、ラム由来のしっかりとした厚みがありながらも、果汁感とほどよい甘みで飲みやすい味覚を実現した「キリン カリブーン グレープフルーツ/パイナップル」を5月に新発売しました。7月には期間限定品としてホワイトラムをベースにライム果汁とコーラを加えた「ライムコーラ」を、10月にホワイトラムをベースにパインアップル果汁を加え、ヨーグルトテイストで仕上げた「トロピカルスノー」を発売しました。 7月には、新ブランドとして、オリジナルジンをベースに柑橘のフレーバーを加えて強炭酸のソーダで仕上げることで高アルコールRTDユーザーが求める「甘くないドライな味覚」や「お酒そのものの味わい」を実現したアルコール7%の「キリン ドライリッキー ドライジン&ライム/ドライジン&グレープフルーツ」を新発売しました。同シリーズから10月に期間限定で、オレンジの甘い香りと、わずかに感じる果皮の苦味とジンの香味によりスッキリとしたキレのある味わいに仕上げた「ドライジン&ビターオレンジ」を発売しました。また、飲食店でサーバーから注がれることで、従来の生ビールのような感覚で楽しめる、日本ではまったく新しいスタイルのシードルとして、果実由来の芳醇な香りで甘さ控えめの「KIRIN HARD CIDRE(キリンハードシードル)」を、6月中旬以降、首都圏の一部飲食店にて順次テスト展開しました。
お酒らしさを気軽に味わえる「キリン ノンアルコール・チューハイ ゼロハイ」シリーズからは、それぞれのフレーバーに合わせてお酒らしさをつくりこみ、新たに「ライム」と「ウメ」の2フレーバーを4月から発売し、8月には、上質で華やかなシャルドネの香りとほのかに甘くすっきりとした味わいが特長の「シャルドネ」を発売しました。さらに7月に期間限定として、夏らしいライチのみずみずしいおいしさを楽しめる「ライチ」を発売しました。

メルシャン㈱では、商品開発研究所が、各工場や関連部署と連携しながら、ワイン、梅酒、焼酎の商品開発を行なっています。また、商品開発の上流の部分では、果実などの素材が持っている香味・健康機能性成分を最大限に引き出すために、海外サプライヤーとの技術提携による原料開発も行なっています。更に、既存製品の品質向上のため、各工場の工程改善への取り組みも実施しています。
品質のフラッグ・シップであるファイン・ワインを造り出すシャトー・メルシャンについては、日本におけるワイン造りの先駆者として長年培った経験を活かし、「日本ワイン」としての品質を常に向上させてきました。2013年は、ヴィナリ国際ワインコンクール(フランス [パリ])やインターナショナル・ワイン・チャレンジ(イギリス [ロンドン])のようなレベルの高い海外コンクールにて金賞を受賞するなど、シャトー・メルシャンの「日本ワイン」が海外でも注目されています。
一方で、デイリー・ワインを生産する藤沢工場では、「おいしい酸化防止剤無添加ワイン」や「エブリィ」などの主力製品の品質向上に努めてきました。また、国内ボトリング(※1)においては、「フランジア」に続く注力輸入ワイン製品「フランジア バッグ・イン・ボックス」を 2013年秋に導入しました。また、同時期に、「ボンルージュ」や「おいしい酸化防止剤無添加ワイン」のペットボトル製品を拡充することで、お客様にとっての“お手軽”“お気軽”といったニーズにも応えています。このペットボトルは、キリングループ内で開発された酸素バリア性の高い特殊なペットボトルであり、店頭などで長く置かれた際に生じるワインの劣化を防止します。
今後も日本におけるワイン市場の拡大への貢献のみならず、焼酎や梅酒に関しても、お客様に満足していただける商品提案を実施して参ります。

※1 ワインをバルクコンテナで輸入し藤沢工場にてそのままボトリングすること。そうすることで、輸入ワインをよりフレッシュな状態でお客様にお届けすることができる。また、輸入の際にはビンなどの個包材を伴わないので輸送の際のCO2発生量の削減にも貢献できる。

飲料開発分野では、キリンビバレッジ㈱が中心となり原料の選定から最終商品までの開発を一貫して行っております。
紅茶飲料「午後の紅茶」ブランドでは、「キリン 午後の紅茶 ストレートティー」「キリン 午後の紅茶 レモンティー」「キリン 午後の紅茶 ミルクティー」をリニューアル新発売しました。今回、紅茶の茶葉や産地の個性にこだわり、定番3アイテムそれぞれに適したスリランカ産茶葉を使用しています。また、発売3年目となった「キリン午後の紅茶 おいしい無糖」をリニューアル新発売しました。“おにぎり公式飲料”というコンセプトのもと、食事に合う飲み物としての共感が得られ、発売以来初の年間651万ケース(前年比128%)を突破するなど好調に推移しています。
“清々しい後キレ”が特長のダージリンを使用し、気分もすっきりリフレッシュできる、爽やかな味わいの紅茶飲料、新フレーバードティー「キリン 午後の紅茶 HAPPINESS!」を新発売しました。また、茶葉もミルクも贅沢に使用したプレミアムミルクティー「キリン 午後の紅茶 ザ・リッチ」を新発売しました。なめらかなミルクに北海道産生クリームを加え、コクのある味わいに仕上げました。茶葉にはウバ茶葉を「キリン 午後の紅茶 ミルクティー」に比べて3倍使用し、ミルクに負けない贅沢な茶葉の味わいを実現しています。
「キリン 午後の紅茶」ブランドは2013年も定番ブランドとして日常生活における紅茶の新たな飲用シーンを続々とご提案することで、日本の紅茶飲料市場を牽引しました。2013年のブランド合計販売実績は4,690万ケースとなり、2010年から4年連続で過去最高を記録しています。
コーヒー飲料「ファイア」ブランドでは、「キリン ファイア 挽きたて微糖」をリニューアル新発売、「キリン ファイア アンティオキア」を新発売しました。これまでの特徴的製法であった「直火仕上げ」から、直火だけで焙煎する「直火焙煎」へと製法を進化させました。また、コーヒー豆の産地・地域まで追求し、豆本来の特長を味わっていただける味覚を実現しました。
20~30代のビジネスパーソンを中心に高いご支持をいただいているペットボトルコーヒーは、「キリン ファイア カフェデリ」にブランド刷新し、「キリン ファイア カフェデリ ビターキャラメル・ラテ」と「同 サニーオレンジ・ラテ」を新発売しました。また、容器を振ると泡立つ技術で、カフェで人気のフォームドミルクを再現し、カフェで飲むようなラテがどこでもお楽しみいただける「キリン ファイア カフェデリ ショーミーショコラ・ラテ」を新発売しました。季節ごとに新作を提案するなど実際のカフェにおける商品展開の特性を生かし、四季折々のおいしさを表現した新作メニューを提案していく予定です。
緑茶飲料では、お茶の甘みと新芽のような香りが楽しめる緑茶飲料「キリン 生茶」をリニューアル新発売しました。今回、旨味とコクが特長の「深蒸し茶」を配合し、ご評価いただいている味覚をさらに進化させた「あまみ豊かな旨味」を実現しました。また、日本のおいしいお米だけでできた無糖茶飲料「キリン にっぽん米茶」を新発売しました。「にっぽん米茶」は、いつでも誰でもお楽しみいただける、カフェインゼロ・カロリーゼロの無糖茶飲料です。厳選した国産米を100%使用し、米をふっくらと蒸した後で丁寧に焙煎することで、お米本来のほのかな甘みと香ばしさ、やさしい味わいを引き出しました。国産米の消費拡大に貢献する「FOOD ACTION NIPPON」に参画し、清涼飲料メーカーとして初めて「フード・アクション・ニッポン アワード 2013」の大賞を受賞しました。
「キリン 世界のKitchenから」ブランドでは、「真っ赤な果実のビタミーナ」をリニューアル新発売しました。果実がギュッとつまったおいしさはそのままに、ほんの少し甘さを控え、よりすっきり飲める味わいに仕上げました。
また、タイのお母さんから学んだ知恵、“塩がフルーツをおいしくする!”をテーマに様々な施策を行い、「ソルティライチ」をリニューアル新発売、「洋梨ソルティ」を新発売しました。塩との組み合わせでおいしくなるのは、糖度が高く酸度が低い果実。新商品の「洋梨ソルティ」では、色々な種類のフルーツとの組み合わせを試行し、最終的に洋梨果汁を選択、コクがありながら後味のすっきりした味に仕上げました。
炭酸、機能性飲料では、昨年大ヒットした特定保健用食品の「キリン メッツ コーラ」に続き、新しい価値を提案する飲料を開発。「キリンの泡」からはホットで飲む 「キリンの泡 ホット芳醇アップル&ホップ」を新発売しました。微炭酸のやわらかい口当たりはそのままに、ホットにすることで、寒さの厳しい冬場でも温まりリラックスできる香味設計にしました。また冬場の飲用シーンと炭酸の特性を考慮し、ボトル缶を採用しました。また、キリングループの独自素材であるプラズマ乳酸菌®を配合した飲料を2品新発売しました。「小岩井 まもるチカラの乳酸菌」は小さなお子さんを持つお母さんとその家族向けに、リンゴ風味のヨーグルト味で飲みやすく仕上げています。「プラズマ乳酸菌」に加え、カラダにうれしいビタミン(ナイアシン、V.B6)を配合しました。また、大学受験生や高校受験生向けの炭酸飲料「キリン 守って!力水」では、DHAだけでなく、「プラズマ乳酸菌」と、ビタミンCを配合しています。

キリン・トロピカーナ㈱では、おいしいだけではなく、ビタミンCがたっぷり摂れる栄養機能食品の「ヘルシーフルーツ」シリーズとして、「ヘルシーフルーツ オレンジ」、「グレープフルーツ ウィズ トマト」、「黒ぶどうブレンド」、「シトラスブレンド」を新発売しました。
それぞれの季節の味わいと気分が楽しめる、100%ブレンドジュースとして好評な「シーズンズ・ベスト」シリーズからは、「さわやか春風ブレンド」、「すっきり夏空ブレンド」、「しっとり秋色ブレンド」、「やわらか雪色ブレンド」を新発売しました。
果汁を使った炭酸飲料として、「トロピカーナ ハンドメイドテイスト 手しぼり感覚スパークリング グレープフルーツ」を新発売しました。トロピカーナらしい果実感にこだわり、「クラッシュ果実パルプ※2」入りのジューシーなグレープフルーツ果汁を炭酸で爽やかに仕上げました。また、果実で作ったジンジャーエールとして昨年大好評を得ました、「スパークリングタイム ホワイト」、「スパークリングタイム レッド」を、ジンジャーの「素材感」と「本格感」をアップさせて、リニューアル新発売しました。
果汁を使った冬にぴったりなホット販売商品として、「果実で温まるホットオレンジ」を新発売しました。オレンジに、ジンジャー、レモングラスを加え、やさしくまろやかな甘みに程よくジンジャーが薫る味わいに仕上げました。

※2 果実の繊維分が含まれた果汁。

当事業に係る研究開発費は、96億円です。

(オセアニア綜合飲料事業)

オセアニア綜合飲料事業では、LION PTY LTDで、酒類の総需要の減少傾向が続く中で、家庭用生ビールディスペンサー「Tap King (タップキング)」 を開発、発売しました。また市場が成長しているサイダー(りんご等を原料とした発泡性)カテゴリーにおいて、「KIRIN CIDER(キリン サイダー)」を開発、発売しました。
当事業に係る研究開発費は、3億円です。

(海外その他綜合飲料事業)

海外その他綜合飲料事業では、Brasil Kirin Participações e Representações S.A.で、市場成長が鈍化し競争が厳しさを増す中で、高まる健康意識に対応した食物繊維入りで糖分ゼロの炭酸飲料「KIRIN fibz Cola(キリン フィブズ コーラ)」及び「KIRIN fibz Guarana (キリン フィブズ ガラナ)」を、国内での「キリン メッツ コーラ」の開発ノウハウを活用し、開発、発売しました。
当事業に係る研究開発費は、2億円です。

(医薬・バイオケミカル事業)

(1) 医薬事業
協和発酵キリン㈱では、抗体技術を核にした最先端のバイオテクノロジーを駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経の各カテゴリーを研究開発の中心に据え、資源を効率的に投入することにより、新たな医療価値の創造と創薬の更なるスピードアップを目指しております。
当連結会計年度における主な開発状況は次のとおりであります。

腎カテゴリー
(国内)
・ 腎性貧血治療剤「ネスプ」の小児適応追加及び5μg製剤の承認を9月に取得しました。
・ 2型糖尿病を合併する慢性腎臓病患者を対象としたRTA 402の第Ⅱ相臨床試験を11月に中止しました。なお、本試験は中止しますが、引き続きRTA 402の当該疾患での新たな開発方針についての検討を進めます。

(海外)
・ 中国において二次性副甲状腺機能亢進症治療剤Cinacalcet Hydrochloride(日本製品名「レグパラ」)を承認申請中です(2011年10月申請)。
・ 中国において透析施行中の腎性貧血を対象としたKRN321(日本製品名「ネスプ」)の第Ⅲ相臨床試験を4月に開始しました。
がんカテゴリー
(国内)
・ 抗悪性腫瘍酵素製剤「ロイナーゼ」の筋肉内投与に係る用法・用量追加の承認を2月に取得しました。
・ 抗悪性腫瘍剤「ダカルバジン」の褐色細胞腫の効能・効果追加の承認を3月に取得しました。
・ 持続型G-CSF製剤KRN125のがん化学療法による発熱性好中球減少症を対象とした承認申請を6月に行いました。
・ 二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「レグパラ」の副甲状腺癌に伴う高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は再発の原発性副甲状腺機能亢進症に伴う高カルシウム血症の効能・効果追加の承認申請を6月に行いました。
・ 抗CCR4ヒト化抗体「ポテリジオ」の初発未治療のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫、再発又は難治性のCCR4陽性の末梢性T細胞リンパ腫並びに皮膚T細胞リンパ腫における効能・効果及び用法・用量追加の承認申請を7月に行いました。
・ 癌疼痛治療剤「アブストラル」の承認を9月に取得し、12月に発売しました。
・ 抗悪性腫瘍剤「5-FU注」の治癒切除不能な膵がんにおける効能・効果及び用法・用量追加の承認を12月に取得しました。
・ ARQ 197は、肝がんを対象とした第Ⅲ相臨床試験を開始するべく準備中です。
(海外)
・ KW-0761(日本製品名「ポテリジオ」)は、皮膚T細胞リンパ腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験を米国及び欧州において、末梢性T細胞リンパ腫を対象とした第Ⅱ相臨床試験を欧州において、成人T細胞白血病リンパ腫の第Ⅱ相臨床試験を米国及び欧州において、それぞれ実施中です。
免疫・アレルギーカテゴリー
(国内)
・ 尋常性乾癬を対象としたKHK4827の第Ⅲ相臨床試験を3月に開始しました。
・ 抗IL-5受容体ヒト化抗体KHK4563は、喘息を対象とした第Ⅱ相臨床試験を10月に終了し、ライセンス導出先であるアストラゼネカ社が10月に開始した第Ⅲ相国際共同試験に参加するべく準備中です。
中枢神経カテゴリー
(国内)
・ 血栓溶解剤「アクチバシン」の虚血性脳血管障害に対する治療可能時間を発症後3時間以内から発症後4.5時間以内へ延長する一部変更の承認を2月に取得しました。
・ パーキンソン病治療剤「ノウリアスト」の承認を3月に取得し、5月に発売しました。
・ 抗てんかん剤「トピナ」の小児適応追加の承認を11月に取得しました。
・ 抗てんかん剤「トピナ」の新剤型(細粒剤)追加について、承認申請中です(2012年12月申請)。
(海外)
・ KW-6002(日本製品名「ノウリアスト」)のパーキンソン病を対象とした第Ⅲ相国際共同試験を11月に開始しました。
その他
(国内)
・ 合成ペニシリン製剤「パセトシン」の、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎におけるヘリコバクター・ピロリの除菌療法(プロトンポンプ阻害薬、クラリスロマイシン又はメトロニダゾールとの3剤併用)に係る適応追加の承認を2月に取得しました。
・ 遺伝子組換えアンチトロンビン製剤KW-3357は、アンチトロンビン低下を伴う汎発性血管内凝固症候群を対象とした第Ⅲ相臨床試験の結果解析中です。

(海外)
・ 抗FGF23完全ヒト抗体KRN23は、北米においてX染色体遺伝性低リン血症性くる病(XLH)を対象とした第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を実施中です。

(2) バイオケミカル事業
・ 主力製品である各種アミノ酸・核酸関連物質などの発酵生産プロセスの効率化研究に引き続き注力する一方、高い技術力を活かし、オリゴ糖などの素材の製法開発や市場開拓にも積極的に取り組んでおります。
・ 発酵技術と有機合成技術の組み合わせにより、高付加価値の医薬品原薬・中間体についての新製法の開発を行っております。
・ ヘルスケア領域では、国内外の大学・研究機関との共同研究を通して得られた機能性や安全性データに基づき、健康維持に貢献できる新製品提案や用途開発を行っております。また利用しやすい剤形のための製剤開発にも取り組んでおります。

当事業に係る研究開発費は436億円です。

(その他事業)

小岩井乳業㈱ 技術開発センターでは、小岩井ブランドならではの大地の恵みを大切にしたおいしさに加え、キリングループと協働した最新の技術も活用し、お客様の「おいしい」「うれしい」の期待に応える製品の開発および包装容器の改善、乳製品の基礎分析に取り組んでおります。
当期の成果として、チーズカテゴリーにおいて、キリングループの健康素材である「回復系アミノ酸 オルニチン」の機能性と独特の旨味成分を活かした「小岩井 大人のチーズ」を発売。「ビールに合うチーズ」をコンセプトにシリーズ展開を行い、3月には「柚子こしょう味」、「ボロネーゼ風味ベーコン入り」を、9月には「ジンジャー醤油味」を発売し、大変なご好評をいただき、金額ベースで目標の115%を達成しております。
またキリングループCSV活動の一環として、東北地方の沿岸で採取される素材を原材料に使用した「小岩井 オードブルチーズ」では、「桜こあみ」、「鮭」を、東北復興支援商品(※製品1個につき1円を寄付し震災復興に役立てる)として発売いたしました。
乳飲料においては、長年にわたり販売している「小岩井コーヒー」のエクステンション商品として、「大人の味わい」、「贅沢カフェオレ イタリアンロースト」、「夏のカフェオレ」、「コク2倍」、「冬のカフェオレ 贅沢仕立て」の5商品を発売し、金額ベースで目標の136%を達成しております。
主力カテゴリーである前発酵ヨーグルトの「小岩井 生乳100%ヨーグルト」および「小岩井プレミアムクリームヨーグルトグルメファン」、「小岩井 やすらぐバニラヨーグルト~うれしい脂肪ゼロ~」においては、「そのなめらかさ、最高級。(当社基準)」という共通キャッチコピーに込めたお客様との約束を守るべく、半日以上じっくり発酵させる長時間前発酵を行うととともに、乳成分の季節変動による粘性のばらつきを一定に保てるようにするために、乳酸菌の発酵管理を徹底して行い安定化させることを実現ました。更に、気持ちよくお客様にお使いただくために、蓋を開けやすくヨーグルトを取り出しやすい形状の容器にリニューアルを行いました。
加えて、キリン㈱と共同研究を行っている“まもるチカラの乳酸菌”、「プラズマ乳酸菌」を活用し、2012年12月に上市した「小岩井 カラダへの贈りものプラズマ乳酸菌のむヨーグルト」は、話題性の高まりとともに販売が急増しています。引き続き研究を進めてまいります。
上記商品以外にも、小岩井ならではの乳のおいしさにこだわった製品開発を進め、ヨーグルト、乳飲料で数多くの新商品を開発・発売してまいりました。
今後もさらに最新の研究・技術開発の知見・成果も製品に反映し、「おいしい」「うれしい」を実感していただける乳製品を提供してまいります。
当事業に係る研究開発費は6億円です。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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