サイバーステップ株式会社 業績等の概要 (2015年5月期)

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府及び日銀による財政・金融政策を背景に企業収益や雇用環境の改善がみられるなど、緩やかな回復基調にありました。一方で、消費税率の引き上げや円安の進行による物価上昇が影響し、個人消費の改善には鈍さがみられました。
わが国のオンラインゲーム市場においては、引き続きユーザー数は伸びているものの、提供タイトルが増加しており、ユーザーの獲得競争が続いております。また、ソーシャルネットワークサービスやWebブラウザゲームなどが幅広い層へと広がっており、事業環境の変化が続いております。
このような環境のもと、当社グループは国際競争力のあるオンラインゲームの開発を続け、新規ゲームタイトル「コズミックブレイク2」の完成に至り、2015年4月にPC版の正式サービスを開始致しましたが、既存ゲームタイトルは引続きユーザーの皆様から高い評価を頂いているものの、収益面において海外・国内共に低調に推移し、業績向上に向けた各種施策を行いましたが大きく回復するには至りませんでした。
こうした状況のもと、当連結会計年度におけるロイヤリティー等売上高は127百万円(前連結会計年度比18.2%減)、自社運営売上高は1,336百万円(同8.0%増)、売上高合計で1,464百万円(同5.0%増)となりました。利益面においては、営業損失292百万円(前年同期は営業利益32百万円)、経常損失398百万円(前年同期は経常利益50百万円)、税金等調整前当期純損失407百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益46百万円)となりました。
海外からのロイヤリティー収入及びライセンス料入金に係る外国税額について控除しきれない金額が発生し、法人税等を32百万円(同39.3%減)計上し、最終的な当期純損失は439百万円(前年同期は当期純損失6百万円)となりました。
なお、当社グループの事業はオンラインゲーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報ごとの記載をしておりません。

(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ344百万円(61.4%)増加し、905百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の減少は、140百万円(前連結会計年度は30百万円の資金増加)となりました。これは主として税金等調整前当期純損失407百万円、株式報酬費用36百万円の計上がある一方で、減価償却費83百万円、新株予約権発行費20百万円、株式交付費85百万円、売上債権の減少58百万円の計上及びその他の負債の増加86百万円が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、523百万円(前連結会計年度は210百万円の資金減少)となりました。これは主として無形固定資産の取得による支出202百万円、定期預金の純増加額270百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増加は、1,004百万円(前連結会計年度は231百万円の資金増加)となりました。これは主として株式の発行による収入998百万円、ストックオプションの行使による収入47百万円がある一方で、長期借入金の返済による支出51百万円があったことによるものであります。