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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007UTD

有価証券報告書抜粋 サンケン電気株式会社 研究開発活動 (2016年3月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは事業ドメインを「Power Electronics」と定め、この分野において一段上の企業像を目指すべく研究開発活動を進めております。基本方針としては、エコ・省エネ、グリーンエネルギー市場を核とした成長戦略の実現及び技術マーケティングの確立と効率的な開発マネジメントによる新製品開発の促進を掲げ、研究開発に取り組んでおります。また、一部の連結子会社にも研究開発部門を設けております。当連結会計年度における研究開発費の総額は売上高の11.1%に当たる173億56百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次の通りであります。

(1) 半導体デバイス事業
半導体デバイス事業においては、製品開発における技術マーケティングの導入により成長市場へのシフトを担う製品開発に注力するとともに、開発工程管理の強化により開発スピードのアップを図っております。また、成長著しい新興国向けの汎用品の製品開発にも積極的に取り組んでおります。当連結会計年度における研究開発の主な成果は次のものがあります。
・当社製品であるミックスドシグナルマイコンMD6602の高度な数値演算機能を用い、電流連続モード(CCM)PFC及び補助巻線レス電流臨界モード(CRM)PFC制御システムを開発
・「高効率」「低騒音」「高制御」「省スペース」設計を確立したブラシレスDCモータ向けセンサレスベクトル制御搭載IPM SX6820xMを開発
・LEDと並列にMOS FETを接続することでLEDに流れる電流量を可変し、LEDの個別調光を実現、BCDプロセスを用いて制御回路とパワー出力段を1チップで実現し小型化を図るとともに、製品構成についても自動車特有の使用安全環境に配慮した設計の車載ヘッドライト用LEDドライバIC SPF5047を開発
・MOS FETに最適化したライフタイムコントロール技術を採用することで、高圧モータドライバICのスイッチング動作時のリカバリー特性改善を実現、エアコンのエネルギー消費効率APF向上を可能にするファンモータ駆動用ICを開発
・LLC電流共振電源において主流となっている同期整流方式により、整流ダイオードから置き換えられたパワーMOS FETを全負荷領域で最適に制御し、最大効率を実現できるLLC電流共振電源用同期整流IC SR200Sシリーズを開発
・低消費スタンバイ機能を搭載することでスタンバイ電源を不要とし、従来の2コンバータ構成から1コンバータ化となったことで大幅な省スペース化及び低コスト化が可能となった電流共振IC SSC3S920シリーズを開発
・素子内部のバリア電極のある活性領域にトレンチ構造を形成することでバリア電極界面の電解緩和を図り低IR化を実現、更にトレンチ構造と素子外周の拡散構造を最適な設計とすることで逆方向耐圧を維持、高抵抗層のEpi抵抗を下げ低VF化を実現したトレンチSBDを開発
・次世代パワーデバイスの制御技術をデジタル電源に応用し、ドライバIC内蔵GaN-FETを採用したスイッチトキャパシタ型電源の試作において最大出力5kW、98%以上の高効率を実現、またSiC-SBDとドライバIC内蔵GaN-FETを用いたフルデジタル制御PFC+LLC電源の試作において出力200W、効率93%以上の特性を実現
・独自のシミュレーションツールを用いて、白色LEDと変わらない寿命、信頼性、明るさ、効率で、かつ青色光励起方式でありながら、AAA蛍光管クラスの演色性を実現した超高演色LEDを開発
・独自の制御アルゴリズムにより正弦波電流を実現、低騒音・低振動・高効率を必要とするファンモータ用3相センサレスモータドライバA5941GLK-Tを開発
・調光信号入力端子で5%以下の深い調光を実現、LED定電流制御と高調波対応を1コンバータで行える高力率・高効率LED照明用ドライバIC LC5586Dを開発
・ウォッチドッグ機能、イネーブル機能、パワーオンリセット制御機能を有し、過電流・過熱に対する保護機能を内蔵した車載用2次側電源IC SPF3012を開発
・効率向上のため負荷状態に応じて動作モードを自動で切り替え、構成部品が少なく、コストパフォーマンスの高い電源システムを容易に構成できる、パワーMOS FETと電流モード型PWM制御ICを1パッケージにしたPWM型スイッチング電源用パワーIC STR6A100シリーズを開発

・効率向上のため負荷状態に応じて動作モードを自動で切り替え、充実した保護機能によりコストパフォーマンスの高い電源システムを容易に構成できる、パワーMOS FETと電流モード型PWM制御ICを内蔵した非絶縁タイプのスイッチング電源用パワーIC STR5A450シリーズを開発
・入力電圧検出レス方式の採用で構成部品が少なく、低スタンバイ電力で高効率なPFCコンバータを容易に構成できる臨界モード型力率改善コンバータ用コントロールIC SSC2016Sを開発
・スタンバイモード時には待機電力Pin=0.27W以下(Po=125mV)を実現可能な1コンバータ共振電源用制御IC SSC3S920シリーズを開発
・軽負荷時でも86%の高効率を実現し、待機状態の多い電子機器においてトータルの高効率を実現可能な高入力対応のパワーMOS FET内蔵同期整流型チョッパレギュレータIC NR260シリーズを開発
・各種保護機能を内蔵し、6.0V~25.0Vまでの広い入力電圧で動作し、最大7.0Aの出力電流を供給、基板の省スペース化に最適なパワーMOS FET内蔵の同期整流型スイッチングレギュレータIC NR430Nシリーズを開発
・臨界電流モード制御を採用することで外付けMOS FETの発熱を減少、充実の保護機能でPWM調光にも対応し、高精度なLED駆動を実現したLEDバックライト用コントローラIC LC5910Sを開発
・出力電圧可変・固定をMODE端子で切り替え可能な高耐圧低消費電流レギュレータNR350Nシリーズを開発
・パワーMOSスイッチとバッテリー逆接保護素子とで構成するシステムを1パッケージで実現する車載用Pch-MOS FET DJR0417を開発
・低損失化・省スペース化に最適、ソフトスイッチング用低飽和電圧タイプのトレンチIGBT TGD633を開発
・TO-220パッケージで優れた放熱性を実現、PFC回路方式に合わせた2シリーズ(DEXS,DENS)の高速整流ダイオードを開発
・TO-247パッケージで優れた放熱性を実現、ライフタイム制御の最適化により高速スイッチングに対応し、順方向損失を抑えた低VF高速整流ダイオードCTXS-5306Sを開発
・高耐熱と高寿命化を保証したオルタネーター用プレスフィット型ダイオードSG-17VLZを開発
・LEDの特長である形状の自由度を活かしレースウェイ内に光源と電源を組み入れたことで、すっきりとしたデザイン、施工時間の短縮につながるLEDベースライトNVR2RD000258NSQ, NVR2RD000358NSQを開発
・青色LEDの使用でLED照明本来の特長である長寿命・紫外線レスを実現、かつ演色AAAの高演色を兼ね揃えた美術博物館・医療用向け調光超色超高演色LEDベースライトNVR1GB04C1T1NSCを開発
・パッケージに充填する緑や黄色の蛍光体を高濃度化し、青色LEDチップと組み合わせることで高輝度化を実現、車室内インジケータ用高輝度LEDアンバー色、緑色SECG1WP0EY-SDTA, SEP1AA14**DAシリーズを開発

なお、GaNデバイスに関しては、NEDO基盤技術研究促進事業(民間基盤技術研究支援制度)「電源用GaN on Si 電子デバイスの研究」で得られたGaN on Si 技術を活かし、HEMT構造の横型デバイスの量産中で、より低コスト化のため、歩留改善に取り組んでおります。バルクGaN基板を用いた縦型デバイスでは、JST研究成果展開事業(スーパークラスタープログラム)に参加し、横型デバイスを超える性能向上の検討を進めております。
SiCデバイスに関しては、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の高温実装技術テーマにおいて、SiCデバイスの高耐熱実装実用化に向けた技術開発を進めております。並行して、NEDO「太陽光発電システム効率向上・維持管理技術開発プロジェクト/太陽光発電システム効率向上技術の開発/次世代長寿命・高効率ACモジュール開発」を受託開発しており、高効率・高信頼性のSiCモジュールの開発を進めております。

半導体デバイス事業に係る当連結会計年度の研究開発費は159億76百万円であります。


(2) PM事業
PM事業においては、対応市場及び製品構成の組み替えによる利益体質の確立をテーマに、エコ・省エネ、産機・新市場への拡販並びに高付加価値製品の開発に取り組んでおります。当連結会計年度における研究開発の主な成果は次のものがあります。
・金属基板および高周波スイッチング技術により1/8ブリックサイズで250W出力が可能な携帯電話基地局RFアンプ用の高電力密度、大電力出力DC/DCコンバータUR129を開発
・単出力で650Wクラスの出力、幅広い温度範囲で使用可能な産業機器向け大容量汎用スイッチング電源SWH650-24, SWH650-48を開発
・自社IC使用により高効率と低待機電力を実現し、制御系の電源としてコスト対応力を備えた汎用小容量小型基板タイプの電源CWBシリーズを開発

PM事業に係る当連結会計年度の研究開発費は5億13百万円であります。

(3) PS事業
PS事業においては、グリーンエネルギーをキーワードに「発電・送配電・消費・蓄電」の分野への事業拡大を図るとともに、高効率変換技術を追求して継続的な新商品創出に取り組んでおります。当連結会計年度における研究開発の主な成果は次のものがあります。
・光源をキセノンランプからLEDに変更することで長寿命と発光部のメンテナンスフリーを実現、機械的スイッチをなくした半導体回路とLEDで構成された高信頼・省電力の高光度航空障害灯を開発
・UPSに装着することで、仮想管理コマンド(vSphereCLI)で仮想ホストを直接制御する方式により、高信頼と低コストを同時に実現した、仮想化シャットダウンシステム構築に適したネットエージェント「FULLBACK NetAgent ⅢSV」を開発
・変換効率の大幅向上、自立運転機能を標準搭載、保護等級の改善及び耐環境性能の向上、FRT機能の追加、電圧上昇抑制機能の性能改善をした太陽光発電用三相パワーコンディショナ要素技術の開発
・PFC搭載で高調波を抑制、逆流阻止回路を内蔵し並列冗長運転が可能、更に負荷容量に応じ増設が容易に行える自然空冷整流器ユニットRSR-N48-50TPを開発
・無瞬断型パラレルプロセッシング方式により高効率かつ小型化・軽量化を実現、独自の瞬時入力電源異常検出及び双方向変換器の高速動作により、停電時に無瞬断で電力を供給するビル空調設備用大容量UPS ACU-154TT2-PPを開発
・ダブルコンバージョン方式の無停電電源装置「FBK-SBU単相出力シリーズ」でプラント・公共インフラ向け100kVAの大容量化を実現
・最大変換効率98.7%を実現、最大電力追従機能3回路搭載でパネルの向きや影による影響を軽減し効率良く電力を取込むことが出来る太陽光発電用パワーコンディショナPPS-253FA1, PPS-283FA1を開発

PS事業に係る当連結会計年度の研究開発費は8億66百万円であります。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01790] S1007UTD)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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