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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007AFE

有価証券報告書抜粋 サントリーホールディングス株式会社 研究開発活動 (2015年12月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの研究開発体制は、以下のとおりです。
当社では、当社グループの研究開発活動の連携・協働を推進しています。サントリー食品インターナショナル㈱、サントリースピリッツ㈱、サントリービール㈱、サントリーワインインターナショナル㈱の各商品開発部門、サントリーウエルネス㈱の健康科学研究所では、商品開発のための研究開発活動を行っています。また、サントリーグローバルイノベーションセンター㈱では、中長期的な視点での新たな価値創造のための基盤研究を行っています。
当社グループの研究開発活動は、主として、京都府のサントリー ワールド リサーチセンター(2015年5月竣工)及び神奈川県の商品開発センターの2拠点にて行っています。
このような体制のもとで、当社グループは、安心安全で、おいしさや高機能を備えた商品をお客様にお届けするべく、全グループ一丸となり新商品・新規事業の開発に努めました。

[飲料・食品セグメント]

サントリー食品インターナショナル㈱では、「サントリー天然水」において、“ホエイ(乳清)”の乳酸菌発酵液をブレンドすることにより、水のように透明ですっきりとした後味でありながら、しっかりとしたヨーグルトの味わいを楽しめる「サントリー 南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」を発売しました。「BOSS」では、新製法により生み出した微粉砕コーヒー豆を使用し、ボトル缶コーヒーユーザーが求めるコーヒー由来の強いコクを実現した「プレミアムボス ブラック」を発売した他、飲みやすさと“コーヒー本来の強い香りとコク”を両立した「プレミアムボス 微糖」を発売しました。また、コーヒー豆に含まれる食物繊維の一種で、小腸での脂肪の吸収を抑制する効果のある「コーヒー豆マンノオリゴ糖」を配合した特定保健用食品「ボス ブラック」を発売しました。「伊右衛門」ブランドでは、それぞれの季節に合わせて味わいを変えていくという新発想により、「伊右衛門」をリニューアル発売しました。「PEPSI」では、“強炭酸×強カフェイン”による“ペプシ最強の刺激”を実現した「ペプシストロング ゼロ」「ペプシストロング」を発売しました。また、「オランジーナ」ブランドでは、レモン果実本来の香りを引き出した「レモンジーナ」を発売しました。新ブランドとしては、ケロッグ・カンパニーとのライセンス契約に基づき、独自に開発した「ケロッグ 飲む朝食 フルーツグラノラ」を発売しました。
欧州では、オランジーナ・シュウェップス・グループが、主力ブランドである「Schweppes」「Oasis」等において、お客様の多様化する嗜好に対応した新フレーバー商品の開発を実施しました。フランスでは、「Schweppes」ブランドから「Cherry」を、「Oasis」ブランドから「Strawberry Banana」を発売しました。スペインでは、「Schweppes」ブランドにおいて、好調なプレミアムトニックシリーズから「Premium Mixer Hibiscus Tonic」を発売しました。Lucozade Ribena Suntory Limitedでも、お客様の嗜好の多様化に対応するため、主力ブランドである「Lucozade Sport」から「Mango & Passion Fruit」を、「Ribena」から「Winter Spice」を、それぞれ新フレーバー商品として発売しました。また、近年増加する健康志向のお客様のニーズに対応し、「Lucozade Energy」から砂糖使用量を低減した「Reduced Sugar Tropical Fusion」を発売しました。アジアでは、Suntory PepsiCo Vietnam Beverage Co., Ltd.が、2014年にベトナム南部において発売した「C.C.レモン」を、おいしさ・品質を更に高め、ベトナム全土で販売を開始しました。タイでは、お客様の健康志向に合わせ「TEA+」から、砂糖使用量を低減した「Less Sugar」を発売しました。オセアニアでは、フルコア・グループが、オーストラリアで販売が好調な、サントリー食品インターナショナル㈱とフルコア・グループの共同開発商品である「OVI」と天然甘味料ステビアを配合した新しい炭酸飲料「Sparkling OH!」をニュージーランドへと展開しました。

[酒類セグメント]

サントリースピリッツ㈱では、飲用シーンの拡大するRTD市場において、果汁に加え、果実や果皮を漬け込んだ果実浸漬酒を使用することで、豊かな果実感と深みのある“コク”を実現した「こくしぼり」を発売し、お客様から高い評価をいただきました。また、料飲店でご好評いただいている「ジムビーム シトラスハイボール」を更に多くのお客様にご自宅で手軽にお試しいただくため、Beam Suntory Inc.との統合後、日米担当者による初めての共同取り組みにより「ジムビーム シトラスハイボール缶」を発売しました。「ジムビーム」ブランドならではの力強い香味とマイルドな旨みをもつ原酒の中から、“シトラスハイボール”にふさわしい原酒を厳選し、また、グレープフルーツ蒸留酒等、3種類のグレープフルーツスピリッツを組み合わせることにより、グレープフルーツを“ぎゅっと”搾ったような香りと味わいを実現しました。
サントリービール㈱では、“スーパープレミアムクラス”ビールの新商品として、「深いコク」「柔らかな苦味」「ほのかな甘味」「心地よい香り」が折り重なる“多重奏で、濃密。”な味わいをお楽しみいただける、“サントリーの醸造家のこだわり・想いが込められた夢のビール”「~ザ・プレミアム・モルツ~ マスターズドリーム」を発売しました。また、近年日本で高まっている多彩な味わいのビールを楽しむニーズを受けて、世界に100種類以上あるビアスタイルを通じて、多彩で個性的な味わいをご提案する「サントリー クラフトセレクト」シリーズを、第一弾から第五弾にわたり数量限定で発売しました。
サントリーワインインターナショナル㈱では、「赤玉スイートワイン」をベースに、日本人の味覚に合った甘くておいしい赤のスパークリングワインである「akadama 赤のスパークリング(スイート&スパイス)、(スイート&ベリー)」を発売しました。また、マグカップ等に注いで電子レンジで温めるだけで、やさしい味わいを気軽にお楽しみいただける“ホット専用”のワインである「akadamaホットワイン」の中味・パッケージをブラッシュアップし、リニューアル発売しました。「酸化防止剤無添加のおいしいワイン。」ブランドからは、同ブランドで初めてのカロリーオフとなる「カロリー30%offのおいしいワイン。(酸化防止剤無添加)(赤)、(白)」を発売しました。更に、「バルで飲んだサングリア」ブランドの新ラインナップとして、スパークリングタイプの「バルで飲んだ泡のサングリア(赤)、(白)」を発売しました。1999年発売の「彩食健美」では、(赤)はポリフェノール含有量を10%増量し、(白)は“白ワインでもポリフェノールを摂りたい”というお客様の声を受け、有機酸2倍という特徴はそのままに、ポリフェノールを増量し、リニューアルを行いました。また、(赤)(白)ともに甘さを控えめにし、食事によく合う飲みやすい味わいを実現しました。

[その他セグメント]

サントリーウエルネス㈱では、商品開発部門において、健康食品については、お客様の幅広いニーズにお応えし、「黒酢にんにく」の大容量(180粒入り)を発売しました。また、“ミルク風味のコラーゲンパウダー”として幅広い層のお客様からご好評いただいてきた「ミルコラ」について、独自の“高濃度PO・OGコラーゲン”と3種の美容成分を新たに配合することに加え、セラミドを従来の2倍に増量したリニューアル品を発売しました。また、お客様からのニーズにお応えするべく「ロコモア」大容量品を発売しました。化粧品については、「F.A.G.E.(エファージュ)」シリーズについて、当社グループが保有する数千種類の酵母より厳選した醸造用酵母「ラビスTM」から独自製法で抽出したオリジナル酵母エキスを全7アイテムに配合しました。海外展開のための商品開発については、台湾において、「vitoas」「セサミンEX」「ローヤルゼリー+セサミンE」を上市し、日本と同じく「ミルコラ」のリニューアル品を発売しました。また、タイ向けに新たに開発した「ミルコラ」についても発売しました。
研究部門においては、学会等での発表に関しては、国内外で16件の研究成果を発表しました。主なものとして、国内で、Lactobacillus pentosus S-PT84 加熱死菌によるマウス消化管カンジダ症の抑制効果について第88回日本細菌学会総会で、高度不飽和脂肪酸代謝遺伝子の多型が若齢及び高齢女性の血中不飽和脂肪酸組成に及ぼす影響について第69回日本栄養・食糧学会大会で、セサミンのラット脂質代謝改善効果における投与時間の及ぼす影響について第22回日本時間生物学会学術大会で、ヒト皮膚線維芽細胞におけるコラーゲンペプチド、エラスチンペプチド及びプロテオグリカンの併用効果や高濃度PO・OGコラーゲンペプチド配合食品の肌状態改善効果及びブライトニング作用について第33回日本美容皮膚科学会総会・学術大会で発表しました。また、海外では、グルコサミン含有食品が膝関節痛を有する者の運動機能を改善することについて2015年度骨粗鬆症・変形性関節症・筋骨格系疾患に関する国際会議で、Lactobacillus pentosus strain S-PT84株が高脂肪・高コレステロール食誘導性肝炎モデルマウスにおける炎症及び酸化ストレス状態を緩和させることについてプロバイオティクスとプレバイオティクスに関する国際科学会議(IPC2015)で、ラットの筋肉より採取した筋サテライト細胞に対するケルセチンの脂肪化抑制作用について第6回国際フードファクター学会(ICoFF2015)で、PPARδアゴニスト活性を有する素材のMMP-1発現抑制作用について国際化粧品技術者連盟主催の第23回学術大会(IFSCC Conference 2015)で発表しました。
論文については、10報の論文が公表されました。主なものとしては、「オメガエイド」に関連するものとして、日本人高年齢男性の認知機能に対して低用量の高度不飽和脂肪酸(DHA、EPA、アラキドン酸)が有効であること、アラキドン酸にトランスジェニックマウスにおけるアミロイドβの沈着抑制効果があること及び関節炎モデルで安全性に問題がないことを報告しました。「ロコモア」に関連するものとして、膝関節痛を有する者に対して膝関節痛を緩和し、膝伸展力や歩行速度等の運動機能を改善することを示唆する結果を報告しました。「セサミンEプラス」に関連するものとして、日常的に疲労を感じる健常者において疲労状態の改善や抗酸化力が向上すること、マウス糖尿病モデルにおいて酸化ストレスによる運動パフォーマンスの低下を抑制することを報告しました。「サンオレア」に関連するものとして、オリーブ及びブドウ種子由来のポリフェノールを含む食品の摂取により血管内皮機能が改善することを報告しました。

サントリーフラワーズ㈱では、新たなカテゴリーへの展開、主要カテゴリーの強化を狙い新商品開発に取り組みました。欧州市場においては、ビデンスの新商品「Beedance」をはじめとした11ブランド27商品を、北米市場においては、ビンカの新商品「Soiree」をはじめとした15ブランド30商品を、フロリダ、カリフォルニア、オランダ、ドイツでの花卉園芸業界の展示会に出品しました。また、世界最大級の展示会「IPM ESSEN」において、「Beedance」が “Bedding & Balcony Plants(花壇&バルコニー)”部門最優秀賞を、また英国「HTA National Plant Show」においても、同じく「Beedance」がAnnual部門最優秀新商品賞を受賞しました。国内市場においては、「サフィニアマックス」「サフィニアアート」の発売によりサフィニアブランドの充実を行うとともに、「プリンセチア ローザ」を発売し、日本最大級の花卉展示会「第12回国際フラワーEXPO(IFEX)」の鉢物部門において「グランプリ」を受賞する等、プリンセチアブランドの充実を行いました。国内合計では23商品を発売しました。

サントリーグローバルイノベーションセンター㈱では、従来からの高齢化に伴う健康志向の高まりに加え、熱中症対策やスポーツ時の水分補給等、水と健康との関係性に注目が集まる中、生体内の水の流れや状態、生命維持や健康と水とのかかわりの解明に向けて、慶應義塾大学医学部薬理学教室安井正人教授と共同研究プロジェクト「生命(せいめい)をめぐる水」を開始しました。また、九州大学・先端融合医療レドックスナビ研究拠点割石博之教授ら及びハワイ農業研究センター長井千文博士らとの共同研究により、コーヒー生豆中に含まれる新規化合物「イソ吉草酸(きっそうさん)配糖体」の1種を世界で初めて発見し、同成分がコーヒー飲料の香りや味わいを向上させることを明らかにしました。更に、同社と静岡大学を中心に、山口大学、神戸大学、サントリー生命科学財団と共同で、チャノキ(茶の木・Camellia sinensis)の香り成分を安定的に貯蔵する二糖配糖体「プリメベロシド」をつくり出す二つの酵素遺伝子を世界で初めて発見し、茶の香り成分を細胞内に貯蔵するメカニズムを明らかにしました。また、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の協力のもと、JAXA種子島宇宙センターから8月に打ち上げられた宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機(HTV5)に当社グループで製造した酒類を搭載し、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟にて、「微小重力環境を利用したお酒のまろやかさの形成」に関する研究を開始しました。

なお、当連結会計年度の研究開発費は飲料・食品セグメント90億円、酒類セグメント54億円、その他セグメント31億円、各セグメントに配分できない研究開発費50億円となり、研究開発費の総額は225億円となりました。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E22559] S1007AFE)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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