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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10059R6

有価証券報告書抜粋 シンクレイヤ株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2015年3月期)


研究開発活動メニュー株式の総数等

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに大きく影響を及ぼすと考えております。
① 収益の認識
当社グループのトータル・インテグレーション部門の売上高は、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準(工事の進捗率の見積は原価比例法)を、その他の工事については契約書及び注文書に基づいた顧客による完了確認に基づき計上され、機器インテグレーション部門の売上高は、顧客からの注文書に基づき商品及び製品が出荷された時点で計上されます。
② 貸倒引当金
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失の見込額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
③ たな卸資産
当社グループは、推定される将来需要及び市場状況に基づく時価の見積額との差額に相当するたな卸資産の収益性の低下額及び陳腐化の見積額について、評価減を計上しております。実際の将来需要又は市場状況が当社グループ経営陣の見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
④ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産についてその回収可能性を毎期見直し、当該判断を行った期間に法人税等調整額により費用又は利益として計上します。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 概要
当連結会計年度においては、FTTH関連では伝送路の冗長化とHFCからの段階的な移行を可能にする「R-PON+(プラス)システム」及び広範囲の光受信レベルに対応できる業界最小クラスの光端末機器を、高速インターネット関連ではG-PONシステムとケーブルメディアコンバータを、HFC関連では既存のシステムに対する高度化を、その他、地方自治体向けにFM告知放送システムを提案してまいりました。この結果、受注した大口FTTH工事等の売上計上が一部次年度以降となったことから、連結売上高は8,041百万円(前年同期比4.7%減)となりました。また、全体的には市場競争激化に伴う粗利率の低下に加え、市場環境変化による工事材料に占める自社製品の減少、大型工事案件の工期長期化、円安による原材料コストの増加要因が重なったことから、経常損失は168百万円(前年同期は133百万円の利益)、当期純損失は682百万円(同47百万円の利益)となりました。
② 売上高
当連結会計年度における連結売上高は、8,041百万円(前年同期比4.7%減)となりました。
トータル・インテグレーション部門は、受注した大口FTTH工事等の売上計上が一部次年度以降となったことにより、当部門の連結売上高は5,871百万円と前年同期に比べ70百万円(同1.2%減)の減収となりました。
機器インテグレーション部門は、全般的に工事受注となる案件に注力したこと、主に海外輸入商品の利幅が円安により縮小したことから、当部門の連結売上高は2,169百万円と、前年同期に比べ322百万円(同12.9%減)の減収となりました。
③ 売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は、1,414百万円(同23.1%減)となりました。売上総利益率は、市場競争激化に伴う粗利率の低下に加え、市場環境変化による工事材料に占める自社製品の減少、大型工事案件の工期長期化、円安による原材料コストの増加要因が重なった結果、売上原価率が82.4%(前期は78.2%)に上昇したため、前期の21.8%から17.6%に低下しました。
④ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,577百万円(同8.6%減)となりました。給料及び手当及び退職給付費用の減少が主な要因であります。
⑤ 営業利益
当連結会計年度における営業損失は、162百万円(前年同期は114百万円の利益)となりました。売上原価率のの上昇によるものであります。
⑥ 経常利益
当連結会計年度における経常損失は、168百万円(同133百万円の利益)となりました。営業外損益の主な内容は、支払利息20百万円であります。
⑦ 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純損失は、48百万円(同132百万円の利益)となりました。特別損益の主な内容は、固定資産売却益91百万円であります。
⑧ 当期純利益
当連結会計年度における当期純損失は、法人税、住民税及び事業税に法人税等調整額を加えた税金項目を633百万円計上したことにより、682百万円(同47百万円の利益)となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主要取引先はケーブルテレビ事業者であります。ケーブルテレビは、多チャンネル放送サービス、地域に密着した放送サービス、更にはインターネット接続サービスも提供する総合的な情報通信基盤として成長してきましたが、情報通信分野では、いわゆるトリプルプレイ(放送、インターネット、電話)において大手キャリアとケーブルテレビ事業者の放送・通信の相互参入による競争が激化しております。
このような経営環境の中で、ケーブルテレビ事業者は加入者確保のために施設の高度化や新たなサービスを模索していくことが必須ではあるものの、政策の変化による資金調達の影響や新技術導入時期の調整等により、設備投資が大きく変化する場合、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。
(4) 現状と見通し
ケーブルテレビの加入者数は引き続き増加しているものの、ケーブルテレビ事業者と通信事業者との競争は激化しており、競争力強化のためのFTTHへの更改やHFC施設の改修などの設備投資の増加が見込まれます。
また、次世代放送方式である4K・8K伝送サービスへの対応、防災減災関連でのケーブルテレビの活用、地域BWAシステム(デジタル過疎地の解消や地域の公共福祉増進を目的に導入された、2.5GHz帯の電波を用いた無線システム)への参入、集合住宅加入者獲得への設備投資なども積極的に検討されています。
当社グループにおきましては、近年の市場環境の変化と受注競争の激化に対し、現在の売上構成比で高い割合を占めるFTTH工事で適正な利益確保を図るべく、外部より施工・原価管理に関する専門家を招聘し、収益体制の改善に取組んでおります。
今後は引き続きFTTH更改やHFC施設の改修案件を堅実に受注していくと共に、ケーブルテレビ市場において新たなシステムを創出し、防災・減災といった市場開拓にもグループ全体で力を入れることにより、業績回復に努めてまいります。

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、845百万円と、前連結会計年度末と比べ113百万円の減少(前年同期比11.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
なお、当社グループの資金調達は、運転資金、設備資金とも社債、借入金及び自己資金によっております。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
2015年3月期(2014年度)から2017年3月期(2016年度)までの3年間、「PLAN2016」として以下のとおりとしております。現時点では2015年3月期の実績が大幅に計画比未達となりましたが、受注残が好調な事、従来に増してシステム含め工事管理体制の充実化を図っております事から、計画修正はしておりません。
(連結・単位:百万円)
2015年3月期
(2014年度)
2016年3月期
(2015年度)
2017年3月期
(2016年度)
計画実績計画計画
売上高8,4508,0418,6809,700
営業利益250△162250320
経常利益210△168210280

当社の主要顧客であるケーブルテレビ事業者の伝送路システムは、光・同軸ハイブリッドシステム(HFC)が主体でありますが、テレビ放送・インターネット・電話というサービス面で大手通信キャリアとの棲み分けがなくなり、顧客獲得競争に打ち勝つためにも伝送路のFTTH化を急ぐケーブルテレビ事業者が増えつつあります。当社グループはFTTH構築市場において確固たる地位を築くことを目的に、ケーブルテレビの特色を活かすFTTH製品の開発を推進し、また、これに伴う工事管理体制の充実にも努めてまいります。
一方、既存HFC施設のFTTH化には数年の移行期間を要することから、エリア内に残る老朽HFC機器の改修が同時に必要となります。自社他社製を問わず既設のどの機器にも対応が可能な改修対応HFC製品の開発を進め、同時に将来FTTH化を見据えるケーブルテレビ事業者への販路拡大を図ってまいります。
また、集合住宅加入者獲得を目的とした、インターネット関連機器の販売拡大を図ってまいります。
当社グループ内においては、国内工場と海外製造工場の活用、コストの削減、財務体質の改善等により、安定的な収益確保に向けた体制づくりを推進します。さらに新市場への進出、拡大を目指すための資本政策の検討や戦略的M&Aも視野に入れた展開を進めてまいります。
個別重点施策としては以下のとおりとなります。
① FTTH市場での優位性の確立
a.システム及び製品力の強化
・システム信頼性の向上
システムの信頼性向上を目的とし、機器及び伝送路の冗長構成が可能なシステムを提案していく。
・高密度化/高機能化
他社との差別化のため、ヘッドエンド機器(EDFA、光冗長スイッチなど)の高密度化・高機能化を進める。
・端末機器の低価格化
国内工場と海外製造工場の活用により、低価格化を進める。
・統合管理システムの機能強化
加入者機器オペレーションに関する全方位的なシステム開発を行う。
・サポートサービスの充実
安全・信頼性技術基準の観点から、ヘルプデスク、保守契約、定期点検等に対応したサポートサービスの充実を図る。
b.工事監理の一元化
・設計管理、工事発注、利益進捗管理の一元化の徹底
・監理技術者の育成

② 製品開発の強化
a.既存HFCのリプレース製品の開発
・低消費電力、広帯域化など性能アップと低価格化
・FTTHへの移行を段階的に可能とする製品の開発
b.FTTH関連製品の開発
・センター機器の小型高密度化と冗長化
・光端末器の低価格化
c.告知放送システムの機能強化
・告知端末器の低価格化
・ソフトウェア開発強化
・システム監視機能の強化や、気象庁・消防庁をはじめとする国の防災行政指針に基づいた新規技術の開発
d.ケーブルテレビ以外の分野
・無線を応用した製品やシステムの開発

③ 営業戦略
a.新規顧客の開拓
・営業戦略室による新規顧客の開拓
・大手企業と連携した端末機器の拡販
b.上位ネットワークを含めたシステム提案力の強化
c.営業拠点の強化
・新設した九州支店、豊橋出張所の営業力の強化
・その他の営業拠点の検討

④ 安定的な収益確保
a.製造原価の低減
・国内工場と海外製造工場の活用
・購入部品の内製化検討
・計画生産の強化
b.工事原価管理の徹底
・工事原価の一元管理
価格競争の中で利益を出す工事体制の確立。
・子会社ケ-ブルシステム建設株式会社との効率的工事体制の確立
c.為替予約の活用
d.経費管理の徹底
・人件費の削減
e.財務体質の改善
・借入金の削減
売上高実質借入比率:25%以下。
・自己資本の充実
自己資本比率:25%以上。
・総資産(在庫等)の圧縮、保有投資の見直し

⑤ 人材の育成及び充実
a.上位ネットワークに精通した人材の育成
b.教育・訓練計画に基づく教育
c.各種研修制度の確立と資格取得の奨励

研究開発活動株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05326] S10059R6)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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