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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004FK3

有価証券報告書抜粋 シンバイオ製薬株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2014年12月期)


研究開発活動メニュー株式の総数等


当事業年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。また、現在の当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に大きな影響を及ぼす提携による収益及び研究開発費について記載しております。
なお、文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態の分析

当事業年度末における総資産は、売掛金が272,656千円、商品及び製品が119,532千円、固定資産が110,725千円それぞれ増加した一方、現金及び預金が471,155千円、有価証券が201,014千円それぞれ減少したこと等により、前事業年度末に比べ233,147千円減少し、7,453,799千円となりました。負債の部については、買掛金残高の増加等により、前事業年度末に比べ236,272千円増加の490,223千円となりました。
純資産の部については、新株発行や新株予約権の発行による増加があったものの、当期純損失の計上により利益剰余金が1,115,877千円減少し、前事業年度末に比べ469,419千円減少の6,963,576千円となりました。この結果、自己資本比率は90.7%と前事業年度末に比べ4.7ポイント減少しました。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、新株予約権付社債の発行等に伴う財務活動による資金の増加等があったものの、税引前当期純損失の計上等に伴い営業活動による資金が減少し、前事業年度末に比べ202,061千円減少の5,092,075千円となりました。

(2) 経営成績の分析

当事業年度の売上高は、SyB L-0501の国内及び海外の製品販売等により、1,955,027千円となりました。トレアキシン®の国内の売上高は前年同期比12.9%増加、また海外製品の売上高は、海外製造所変更に伴い、韓国において1年分在庫を積み増した影響もあり、前年同期に比べ3.6倍となった一方、マイルストン収入が前年同期比85.0%減少したため、売上高全体では前年同期比27.6%増加となりました。
一方、販売費及び一般管理費は、SyB L-0501、SyB L-1101及びSyB C-1101の臨床試験の費用が発生したこと等により、研究開発費として774,103千円(前年同期比26.5%減)を、その他の販売費及び一般管理費として1,055,815千円(前年同期比11.6%増)を計上したことから、合計で1,829,918千円(前年同期比8.4%減)となりました。
これらの結果、当事業年度の営業損失は1,303,279千円(前年同期は営業損失1,680,528千円)となりました。また、株式交付費10,184千円、支払手数料9,596千円を主とする営業外費用22,288千円を計上した一方、為替差益188,922千円、受取利息16,372千円、有価証券利息8,475千円を主とする営業外収益215,251千円を計上したことにより、経常損失は1,110,316千円(前年同期は経常損失1,601,424千円)、当期純損失は1,115,877千円(前年同期は当期純損失1,605,224千円)となりました。

① 国内
[SyB L-0501(一般名:ベンダムスチン塩酸塩、商品名:トレアキシン®)]
抗がん剤 トレアキシン®については、再発・難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫を適応症として、業務提携先のエーザイ株式会社(以下「エーザイ」という)を通じ、国内販売を行っています。薬価ベースの売上は対前年比102.0%となり、当社からエーザイへの製品売上は、概ね計画通りに推移しました。
本剤については、製品価値の最大化のために3つ適応症の追加に取り組んでいます。
初回治療の低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫を対象とする第Ⅱ相臨床試験については、2014年2月に試験を終了し、現在、承認申請に向けて準備を行っています。欧州においては、アステラス・ファーマ・ヨーロッパが、既に承認申請手続きを完了しており、当社は、欧州での承認審査の進行状況を踏まえて、国内での製造販売承認申請を行う予定です。
また、慢性リンパ性白血病を対象とする第Ⅱ相臨床試験については、2014年10月に症例登録が完了しました。なお、本剤は2012年6月に、慢性リンパ性白血病を対象とするオーファンドラッグ(希少疾病医薬品)に指定されています。
再発・難治性の中高悪性度非ホジキンリンパ腫の適応症追加については、引き続き検討しています。

[SyB L-1101(注射剤)/ SyB C-1101(経口剤)(一般名:rigosertib)]
抗がん剤 SyB L-1101(注射剤)については、血液腫瘍の一種である再発・難治性の高リスク骨髄異形成症候群(MDS)を目標効能として国内第Ⅰ相臨床試験を実施しています。
2014年2月に本剤の導入元であるオンコノバ社が、再発・難治性の高リスクMDSの患者を対象として、欧米で実施した第Ⅲ相臨床試験(ONTIME試験、注射剤)の結果を発表しました。その中で、主要評価項目の全生存期間においてはBSC(Best Supportive Care)に対し、統計学的に有意な差を示さなかったものの、部分集団解析の結果、低メチル化剤(HMA)による前治療中に病勢の進行した患者または不応であった患者群においては、統計学的に有意な差が認められたとの見解が示されました。
オンコノバ社は、この第Ⅲ相臨床試験の結果を用いた承認申請の可能性について欧米当局と協議を継続した結果、当局から、現在の標準治療である低メチル化剤による治療において効果が得られない患者(以下、「HMA不応例」という)に関しては未充足の医療ニーズが存在しており、速やかに治療法の開発が望まれる領域であるとの認識を確認しました。オンコノバ社は、今後は「HMA不応例」を対象に開発を行う旨を発表しています。
当社は、現在国内で実施中の第Ⅰ相臨床試験を引き続き実施し、今後オンコノバ社が行う欧米での開発計画を踏まえ、国内での開発方針を検討してまいります。
抗がん剤 SyB C-1101(経口剤)については、高リスクMDSを目標効能として国内第Ⅰ相臨床試験を継続して実施し、2014年8月に症例登録が完了しました。

② 海外
SyB L-0501については、2014年6月に韓国において再発・難治性の低悪性度非ホジキンリンパ腫を追加適応症として承認されました。既に承認されている慢性リンパ性白血病及び多発性骨髄腫と合わせた3つの適応症を対象として、エーザイの韓国子会社 Eisai Korea Inc.が販売を行っています。
その他にも台湾においてはイノファーマックス社(台湾)を通じて、シンガポールにおいては日本国内及び韓国と同様エーザイを通じて、それぞれ販売を行っています。当社における海外製品売上は、海外製造所変更に伴い、韓国において1年分在庫を積み増した影響もあり、計画比で2.2倍の売上高となりました。

(3) 資金調達

当社は、2014年11月14日にOakキャピタル株式会社を割当先とする第2回無担保転換社債型新株予約権付社債(発行価額の総額500,000千円)及び第34回新株予約権(発行価額10,363千円、新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行総額1,000,000千円)の発行決議を行いました。これに伴い、2014年12月1日にOakキャピタル株式会社から当社に対して510,363千円の払い込みが完了しています。
なお、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債については、2014年12月中にその全ての新株予約権が行使され、社債から株式への転換が完了しています。

(4) キャッシュ・フロー

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、新株予約権付社債の発行等に伴う財務活動による資金の増加等があったものの、税引前当期純損失の計上等に伴い営業活動による資金が減少し、前事業年度末に比べ202,061千円減少の5,092,075千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
仕入債務305,996千円の増加や株式報酬費用94,731千円の計上、立替金28,021千円の減少、前払費用25,367千円の減少等による営業活動資金の増加要因はあったものの、税引前当期純損失1,112,077千円の計上や売上債権272,656千円の増加、たな卸資産119,532千円の増加等により、全体では1,266,174千円の減少(前年同期は1,677,348千円の減少)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有価証券の取得による支出1,500,000千円や定期預金の預入による支出600,000千円等による投資活動資金の減少要因はあったものの、有価証券の償還による収入1,700,000千円や定期預金の払戻による収入858,971千円等により、全体では314,413千円の増加(前年同期は1,332,254千円の減少)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
新株予約権付社債の発行500,000千円、新株予約権の行使による株式の発行43,830千円等により、合計で543,700千円の増加(前年同期は4,056,658千円の増加)となりました。

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社は、以下における事項が、特に重要な影響を及ぼすと考えています。
① 提携による収益について
当社は業務提携先との契約締結にあたり、契約一時金、研究・開発の進捗に応じたマイルストン及び医薬品上市後の売上等に応じたロイヤリティといった対価を受け入れる契約形態を採用しています。これは、当社単独での医薬品開発には多大な研究開発費が必要であり、かつリスクも高いことから、研究開発費及びリスクを提携先と共同で負担することにより当社の負担を軽減することを目的とするものです。

② 研究開発費について
「第1企業の概況3事業の内容」に記載の通り、当社の主たる事業目的は、がん・血液・自己免疫疾患を中心に、空白の治療領域を埋めるために新薬の開発・提供を行うことであり、当社では、開発本部を中心に導入候補品の評価、承認取得に向けた新薬開発業務を行っています。
また、第10期事業年度における研究開発費の総額は774,103千円と、販売費及び一般管理費の42.3%を占めており、今後も高水準の研究開発費が発生するものと予測しています。

(6) 資金の財源及び資金の流動性について

当社は、新規開発品の導入と、その開発に対して積極的に資金を投下しておりますが、当社は創業間もないベンチャー企業であり、また開発第1号品であるSyB L-0501の販売収益がこれらの資金需要を賄うには未だ十分ではないことから、これらの資金は主に公募増資や第三者割当による新株の発行により調達しています。

研究開発活動株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E24682] S1004FK3)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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