有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004Y66
ジャフコ グループ株式会社 業績等の概要 (2015年3月期)
(1)業績
当期は、金融緩和や円安等の効果により企業業績が改善する中、当社の収益に大きい影響を与える新規上場(IPO)市場は、一部に投資家による選別の動きがみられるものの、好調に推移しました。
そのような経営環境の中、厳選・集中による投資先の中からの新規上場やM&Aが収益に貢献しました。これによりキャピタルゲインと利益共に過去最高となりました。
将来の利益に直結する投資につきましては、グローバルで21,644百万円(対前期比103.7%)を実行いたしました。地域別では米国で増加しております。
以上のような結果、当連結会計年度の当社グループの連結業績は、売上高61,945百万円(前期44,890百万円)、経常利益40,132百万円(前期28,404百万円)、当期純利益27,707百万円(前期17,292百万円)となりました。また、当連結会計年度末の純資産は188,125百万円(前期末159,347百万円)、総資産は239,035百万円(前期末220,167百万円)、自己資本比率は78.7%(前期末72.4%)となりました。
当連結会計年度の主な営業活動の状況は、次のとおりであります。なお、当社グループは、投資及び投資事業組合管理運営事業の単一セグメントであります。
(投資実行の状況)
当連結会計年度の当社グループ及びファンドの投資実行額は21,644百万円(前期20,874百万円)、投資会社数は71社(前期68社)となりました。国内においてはより一層有望企業を厳選して投資を行っております。米国では活動名をIcon Venturesに変更し、大型の投資を行いました。アジアにおいては中国・台湾・韓国等のITサービス・エレクトロニクス関連企業に投資を行っております。
(キャピタルゲインと新規上場の状況)
営業投資有価証券売上高は56,471百万円(前期38,498百万円)になりました。このうち、配当金及び債券利子を除く株式等売却高は55,862百万円(前期38,170百万円)であります。これに伴うキャピタルゲインは、33,957百万円(前期26,873百万円)となりました。その内訳は上場株式の売却によるものが31,747百万円(前期27,418百万円)、上場株式以外によるものが2,210百万円(前期△544百万円)であります。上場株式以外によるキャピタルゲイン2,210百万円の内訳は売却益9,695百万円(前期3,278百万円)・売却損7,485百万円(前期3,823百万円)であります。
また、当社グループ及びファンドの投資先からのIPO社数は、国内21社(前期19社)、海外3社(前期6社)となりました。
前連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | ||
金 額(百万円) | 金 額(百万円) | ||
営業投資有価証券売上高 | 38,498 | 56,471 | |
売却高① | 38,170 | 55,862 | |
配当金・債券利子 | 328 | 608 | |
営業投資有価証券売上原価 | 11,469 | 21,904 | |
売却原価② | 11,296 | 21,904 | |
強制評価損 | 172 | - | |
キャピタルゲイン①-② | 26,873 | 33,957 |
上場キャピタルゲイン | 27,418 | 31,747 | |
上場以外キャピタルゲイン | △544 | 2,210 | |
売却益 | 3,278 | 9,695 | |
売却損 | 3,823 | 7,485 |
(投資損失引当金の状況)
営業投資有価証券については、その損失に備えるため、投資先の実情に応じ、損失見積額を計上しております。
個別投資先ごとには、原則として回収見込額が取得原価の70%未満になったものを引当しております。また、個別引当対象以外の投資先に対しても、過去の実績等に基づいた損失見積額を一括して引当しております。
当連結会計年度の投資損失引当金繰入額は3,443百万円(前期3,224百万円)となりました。その内訳は、個別引当による繰入が4,129百万円(前期3,730百万円)、一括引当による繰入(△は取崩)が△686百万円(前期△506百万円)であります。
一方、個別引当について、引当対象投資先の売却や強制評価損等により6,531百万円(前期3,302百万円)を取り崩しました。その結果、投資損失引当金繰入額の純額(△は戻入額)は△3,087百万円(前期△77百万円)となりました。
以上により、当連結会計年度末の投資損失引当金残高は15,757百万円(前期末18,788百万円)、未上場営業投資有価証券残高に対する引当率は27.5%(前期末28.9%)となりました。
前連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | ||
金 額(百万円) | 金 額(百万円) | ||
投資損失引当金繰入額① | 3,224 | 3,443 | |
個別繰入額 | 3,730 | 4,129 | |
一括繰入(△取崩)額 | △506 | △686 | |
投資損失引当金取崩額② | 3,302 | 6,531 | |
投資損失引当金繰入額(純額・△は戻入額)①-② | △77 | △3,087 |
前連結会計年度 (2014年3月31日) | 当連結会計年度 (2015年3月31日) | ||
金 額(百万円) | 金 額(百万円) | ||
投資損失引当金残高 | 18,788 | 15,757 | |
個別引当残高 | 14,488 | 12,143 | |
一括引当残高 | 4,300 | 3,614 | |
未上場営業投資有価証券残高に対する引当率 | 28.9% | 27.5% |
(営業投資有価証券残高の状況)
上場営業投資有価証券の評価損益(取得原価と時価の差額)は14,654百万円(前期末37,795百万円)であります。その内訳は評価益(時価が取得原価を超えるもの)が15,151百万円(前期末38,900百万円)、評価損(時価が取得原価を超えないもの)が496百万円(前期末1,105百万円)であります。
なお、部分純資産直入法により、当連結会計年度は△607百万円(前期203百万円)を評価損(△は戻入益)として計上しております。
以上により、当連結会計年度末の営業投資有価証券残高は78,785百万円(前期末111,449百万円)となりました。
前連結会計年度 (2014年3月31日) | 当連結会計年度 (2015年3月31日) | ||
金 額(百万円) | 金 額(百万円) | ||
上場営業投資有価証券の取得原価と時価の差額 | 37,795 | 14,654 | |
時価が取得原価を超えるもの | 38,900 | 15,151 | |
時価が取得原価を超えないもの | △1,105 | △496 |
前連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | |
金 額(百万円) | 金 額(百万円) | |
部分純資産直入法に基づく営業投資有価証券評価損(△戻入益) | 203 | △607 |
営業投資有価証券残高
前連結会計年度 (2014年3月31日) | 当連結会計年度 (2015年3月31日) | ||||
取得原価 (百万円) | 連結貸借対照表計上額 (百万円) | 取得原価 (百万円) | 連結貸借対照表計上額 (百万円) | ||
上場 | 8,629 | 46,422 | 6,864 | 21,519 | |
未上場 | 56,737 | 60,538 | 47,957 | 53,767 | |
小計 | 65,366 | 106,961 | 54,822 | 75,287 | |
他社ファンドへの出資 | 3,892 | 4,488 | 2,857 | 3,498 | |
合計 | 69,259 | 111,449 | 57,679 | 78,785 |
2.「未上場」及び「他社ファンドへの出資」の取得原価と連結貸借対照表計上額との差異は、外国為替の評価差額のみを反映しています。
(ファンドの管理運営業務)
当連結会計年度のファンドの管理運営業務による収入は5,218百万円(前期6,279百万円)で、その内訳は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度において過去に受領したファンドの成功報酬1,527百万円を契約に基づいて返還しました。これに伴う成功報酬返戻引当金繰入額(△は戻入額)は△2,267百万円(前期△50百万円)であります。
前連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | ||
金 額(百万円) | 金 額(百万円) | ||
投資事業組合管理収入 | 6,279 | 5,218 | |
管理報酬 | 5,097 | 4,598 | |
成功報酬 | 1,182 | 619 |
(2)キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは28,822百万円のキャッシュインフロー(前期30,153百万円のキャッシュインフロー)となりました。これは主に営業投資有価証券の売却によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは5,744百万円のキャッシュアウトフロー(前期2,550百万円のキャッシュインフロー)となりました。これは主に有価証券の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは3,970百万円のキャッシュアウトフロー(前期18,442百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。これは主に長期借入金の返済によるものであります。
これらの結果、現金及び現金同等物は21,605百万円増加し、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は89,895百万円(前期末68,290百万円)となりました。
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