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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100JBEG (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 チッソ株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

「未来をかえる新しい価値を発見し、社内外の技術を活用して価値創造のビジネスモデルを継続的に提案する。」を研究開発方針に掲げ、事業分野の将来を見据えた新規テーマの準備と技術基盤の強化により、持続的な成長を目指して研究開発を推進しています。当連結会計期間末における研究開発要員はグル-プ全体で332名、研究開発費は6,425百万円でした。
セグメントごとの研究開発の概要は以下のとおりです。
(1)機能材料事業
機能材料事業では主に以下の研究開発に取り組んでいます。
a)ディスプレイ材料及び関連材料の研究開発
b)ディスプレイ以外の用途に向けた液晶材料の研究開発
c)プリンテッド・エレクトロニクス材料の研究開発
液晶材料市場において中国メーカーとの競争が一段と激化する中、高い信頼性が要求される車載用途解像度、透過性の要求が厳密な高精細ディスプレイ用途を中心に当社グループの材料が採用されておりますが、これからの市場状況を見据えて、コスト・プロセスの両面で更なる顧客利便性を実現する製品の開発を進めています。
有機EL材料では、携帯電話用途に続きTV用途の発光材料の採用が決まり、製品化が進んでいます。下期より、今後大きな成長を期待されている中国市場への展開も本格的に開始し、採用を目指しています。既存材料もさることながら、新規将来テーマへ向けた開発も促進しており、関西学院大学との共同研究による材料系開発を行ない、学会や学術論文による発表等を進め、当社の中核事業子会社であるJNC株式会社の有機EL材料の存在価値を高めてまいります。更に、機能の異なる有機EL材料製品の開発も加速し、今後の事業の中核として確立すべく注力しています。
光配向膜材料では、特性の改良により、高感度、高透過率、高安定性の材料系を新規開発し、高機能特性を有する材料の供給体制の構築を進めています。
オーバーコート材料は、当社材料の特徴である高バリア性能、高耐熱性、高平坦性で高い評価をいただいております。
重合性液晶材料(PLC)では、顧客評価で中小型ディスプレイでの表示特性の顕著な改善が確認されており、更なるステージアップの段階を迎えています。また大型ディスプレイテーマへの展開も進んでおり、大型TV用途で採用の可能性が広がっています。
液晶ディスプレイ市場の定着、関連材料の大量生産に並行して、ディスプレイ業界以外でも液晶材料の入手が容易となりつつあることから、結晶と液体の中間の特性をもつ特殊材料である液晶を、ディスプレイ以外の用途への展開を目的とした研究開発を進めています。具体的には光の遮断機能を活用した調光材や、光変調素子等で最終製品段階まで開発が進んでいます。
プリンテッド・エレクトロニクス材料では、既に採用されているフィルムセンサー、コンデンサー用途の拡大と、半導体及びフレキシブルプリント基板向け絶縁膜の開発に注力しており、顧客評価が順調に進んでいます。

(2)加工品事業
加工品事業では主に以下の研究開発に取り組んでいます。
a)高機能複合繊維の開発及び不織布の開発
b)肥効調節型肥料の開発
繊維・不織布関連では、高機能複合繊維の開発と、スルーエア不織布・メルトブローン不織布・エレクトロスピニング法を用いたナノ繊維不織布や、これらの不織布を用いた複合製品の開発及び生産技術開発を推進し、衛生材料分野、産業資材分野等において新製品の提案に取り組んでいます。
スルーエア不織布では、孔開け不織布や格子状の模様を付けた賦形不織布を試作し、肌触りや通気性の良い不織布の開発を行っています。また、環境負荷の低減を目指し、バイオ原料を使用した不織布の開発を推進しています。複合製品では、超撥水性空調フィルター等を開発し、ユーザー評価を進めています。
肥効調節型肥料は、新機能を付与した製品の量産化と拡販を進めています。

(3)化学品事業
化学品事業では主に以下の研究開発に取り組んでいます。
a)高機能有機化学品の研究開発及び生産技術開発
b)シリコン化合物の研究開発及び生産技術開発
c)ライフケミカル製品の開発
有機化学品では、社内コア技術を活用し、電子情報材料をターゲットとした機能性化学品のユーザー評価が進んでいます。加えて、社内外とのコラボレーションによる開発体制の強化に取り組んでいます。
シリコン化合物では、高機能新規シラン化合物や樹脂変性用の反応性シリコーンの開発を行っています。シリコン系LED用封止材では、採用が進むと共に、新用途材料としてのユーザー評価も増加しており、更なる機能性向上を目指した開発体制を一層強化いたしました。
ライフケミカル製品では、バイオ医薬品原料を精製するためのクロマトグラフィー充填剤(商品名;セルファイン®)を展開しています。精製工程で使用されるクロマトグラフィー充填剤の全てを自社製品として販売しています。また、抗体医薬精製用プロテインA担体(製品名:セルファイン®SPA-HC)の製造販売を開始しました。更に、近年の遺伝子治療の需要の高まりを受け、ウイルスベクター精製用クロマトグラフィー充填剤としてのアプリケーション拡充を図っています。体外用診断薬では、人用の体外診断用医薬品(白癬菌抗原キット)での国内保険収載に注力しつつ、新たな製品の上市に向け臨床データの収集を行っているほか、更に以前から取組んでいた動物用の新たなキットの上市にも取り組んでいます。微生物検査用のシート培地は、グレード開発を継続しています。

(4)新規分野
精密加工品開発室では、各種機能性フィルム、リチウムイオン電池用セパレータの研究開発を継続しています。特に、機能性フィルムの中でもペイント・プロテクションフィルムは、防汚性や自己修復性の特徴に加え、高い光沢性と施工の容易さなどが好評を得ており、米国・中国・東南アジアで販売を伸ばしています。更に、拡販に向け性能向上に取り組み、耐候性・防汚性能の持続性を改良しました。その他、スマホ向けて防眩及び防指紋の光学フィルム、自動車内装部品向けの加飾成型用フィルム、賃貸住宅向け床材用保護フィルムの研究及び市場開発を継続しています。


(5)コーポレートテーマ
機能材料事業、加工品事業、化学品事業、エネルギー・環境事業をターゲットとした新技術、新商品の開発を推進しています。高熱伝導率・高耐熱な次世代熱伝導材料を目指し、弊社独自の材料を使用した新規熱制御材料の開発を進めています。吸音材料の開発では、ナノ繊維の特徴を活かし、低周波領域での吸音性を大幅に高めることに成功し、モビリティー分野での用途開拓が進んでいます。二次電池負極材料の開発では、米国ベンチャー企業への出資を行い、リチウムイオン二次電池の高容量化と長寿命化を実現する添加剤の開発を進め、国内外の企業より高い評価を受けています。

(6)研究開発支援部門
事業開発推進室、知的財産室及び市原研究所、水俣研究所の分析・基盤グループと共に以下の研究開発支援を推進しています。
a)事業開発支援
b)知的財産支援
c)全社研究開発支援としての分析・基盤研究
事業開発推進室では、開発テーマの早期事業化と既存テーマの利益最大化を目指し、市場調査に立脚した方針立案等でコーポレートテーマ及び事業部門に対する支援を行っています。
知的財産支援では、2019年度に129件の国内新規特許を出願しました。
研究開発支援では、当社グループのコア事業である、ディスプレイ材料や化学製品に対して、高度な分析・解析技術を使って研究開発推進に貢献しています。また、AI、計算化学を用いた物性予測及び新規化合物開発支援を、ディスプレイ材料技術等の開発における、新規材料設計の基盤的なツールとして活用を進めています。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00753] S100JBEG)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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