有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10080V9
トヨタファイナンス株式会社 業績等の概要 (2016年3月期)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、現政権の経済政策や日欧中央銀行の金融緩和等により緩やかな回復基調が続いたものの、中国の景気不安、世界的な株安、円高の進行等を受けて企業収益や所得環境、個人消費の改善に鈍化の兆しがみられました。足元も海外経済で弱さがみられることに加え、日本で初めて導入されたマイナス金利付き量的・質的金融緩和の影響など、景気の先行きおよび金融市場の動向については不透明な状況が続いております。このような状況のなか、当社は、トヨタグループ企業への販売金融サービスの一層の強化、並びに、クレジットカード事業の更なる展開に、全社一丸となって取組んでまいりました。
販売金融事業においては、「残価設定型クレジット」、新車のクレジットと一緒に保険料を支払うことで、一般的な保険よりも、毎月の支払保険料が安くなる「クレジット一体型保険」、新車のクレジット支払いにカードのポイントを充当することができる「使ってバック」などを推進しました。これら商品を、「トヨタの3つのうれしい買い方トリプルアシスト」として、積極的に提案し、国内の自動車販売支援に取組んでまいりました。また、住宅ローン部門では,「フラット宣言」の取扱いに注力しております。
クレジットカード事業においては、トヨタ販売店を中心とした会員獲得活動や、JXエネルギー㈱とのENEOSカード、その他の提携カードの会員獲得推進により、有効会員数も1,283万人となり、ショッピングの取扱高は順調に拡大しております。また、アクワイアリングの取扱高は年間1.1兆円まで伸長いたしました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、営業収益は、融資収益が減少となるも、信用保証収益と包括信用購入あっせん収益が引き続き着実に増加し、152,896百万円と、前連結会計年度と比べ3,439百万円の増収となりました。一方、営業費用は、リース原価の増加などにより、129,686百万円と、前連結会計年度に比べ2,447百万円増加しました。その結果、経常利益は25,739百万円と、前連結会計年度に比べ932百万円の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、16,550百万円と、前連結会計年度に比べ1,673百万円の増益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①販売金融事業
当セグメントにおける営業収益は、87,372百万円と前期と比べ2,773百万円(3.3%)の増収であり、セグメント利益(経常利益)は、23,290百万円と前期と比べ2,980百万円(14.7%)の増益となりました。
②クレジットカード事業
当セグメントにおける営業収益は、65,524百万円と前期と比べ666百万円(1.0%)の増収であり、セグメント利益(経常利益)は、2,449百万円と前期と比べ2,047百万円(45.5%)の減益となりました。
(注) 1. 事業セグメント別の取扱高、営業収益、それぞれの前期比の状況については「2営業取引の状況 (2)取扱高及び(3)営業収益」をご参照ください。
2. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は10,432百万円となり、前期と比べ5,312百万円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と前期との増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは10,508百万円の収入となり、前期と比べ6,614百万円増加しました。主な要因は営業債務の増加による資金が前期と比べ9,418百万円増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは4,255百万円の支出となり、前期と比べ1,652百万円減少しました。主な要因は社用資産の取得による資金が前期と比べ1,288百万円減少したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,062百万円の支出となり、前期と比べ1,035百万円減少しました。これはコマーシャル・ペーパーの償還による資金が前期と比べ120,000百万円増加しましたが、コマーシャル・ペーパーの発行による資金及び長期借入れによる資金が、前期と比べそれぞれ、89,983百万円及び63,396百万円減少したためであります。
(3) 特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく営業貸付金の状況
「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(1999年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、提出会社における営業貸付金の状況は次のとおりであります。第1号(第6条第1項関係)
貸付金の種別残高内訳
2016年3月31日現在
件数・残高 | 件数 (件) | 残高 (百万円) | 平均約定金利 (%) | |||
貸付種別 | 構成割合 (%) | 構成割合 (%) | ||||
消費者向 | 無担保 (住宅向を除く) | 85,197 | 91.82 | 15,894 | 2.12 | 10.42 |
有担保 (住宅向を除く) | ― | ― | ― | ― | ― | |
住宅向 | 6,525 | 7.03 | 77,082 | 10.30 | 2.00 | |
計 | 91,722 | 98.85 | 92,977 | 12.42 | 3.44 | |
事業者向 | 計 | 1,070 | 1.15 | 655,672 | 87.58 | 0.46 |
合計 | 92,792 | 100.00 | 748,650 | 100.00 | 0.85 |
第2号(第6条第1項関係)
資金調達内訳
2016年3月31日現在
借入先等 | 残高(百万円) | 平均調達金利(%) | |
金融機関等からの借入 | 661,600 | 0.27 | |
その他 | 499,991 | 0.75 | |
社債・CP | 499,991 | 0.75 | |
合計 | 1,161,591 | 0.48 | |
自己資本 | 170,201 | ― | |
資本金 | 16,500 | ― |
(注)当事業年度中に行った貸付債権の譲渡の合計額は、40,385百万円であります。
第3号(第6条第1項関係)
業種別貸付金残高内訳
2016年3月31日現在
先数・残高 | 先数(件) | 残高(百万円) | ||
業種別 | 構成割合(%) | 構成割合(%) | ||
製造業 | ― | ― | ― | ― |
建設業 | ― | ― | ― | ― |
電気・ガス・熱供給・水道業 | ― | ― | ― | ― |
運輸・通信業 | 1 | 0.00 | 164 | 0.02 |
卸売・小売業、飲食店 | 185 | 0.20 | 364,666 | 48.71 |
金融・保険業 | 1 | 0.00 | 2,000 | 0.27 |
不動産業 | 1 | 0.00 | 1,000 | 0.13 |
サービス業 | 36 | 0.04 | 154,841 | 20.68 |
個人 | 91,722 | 99.76 | 92,977 | 12.42 |
その他 | 2 | 0.00 | 133,000 | 17.77 |
合計 | 91,948 | 100.00 | 748,650 | 100.00 |
第4号(第6条第1項関係)
担保別貸付金残高内訳
2016年3月31日現在
受入担保の種類 | 残高(百万円) | 構成割合(%) | |
有価証券 | 1,000 | 0.13 | |
うち株式 | 1,000 | 0.13 | |
債権 | 641,123 | 85.64 | |
うち預金 | ― | ― | |
商品 | ― | ― | |
不動産 | 76,941 | 10.28 | |
財団 | ― | ― | |
その他 | 164 | 0.02 | |
計 | 719,230 | 96.07 | |
保証 | 13,525 | 1.81 | |
無担保 | 15,894 | 2.12 | |
合計 | 748,650 | 100.00 |
第5号(第6条第1項関係)
期間別貸付金残高内訳
2016年3月31日現在
件数・残高 | 件数(件) | 残高(百万円) | ||
期間別 | 構成割合(%) | 構成割合(%) | ||
1年以下 | 52,952 | 57.07 | 266,851 | 35.64 |
1年超 5年以下 | 29,907 | 32.23 | 389,137 | 51.98 |
5年超 10年以下 | 3,256 | 3.50 | 15,495 | 2.07 |
10年超 15年以下 | 529 | 0.57 | 1,270 | 0.17 |
15年超 20年以下 | 618 | 0.67 | 3,917 | 0.52 |
20年超 25年以下 | 711 | 0.77 | 7,407 | 0.99 |
25年超 | 4,819 | 5.19 | 64,571 | 8.63 |
合計 | 92,792 | 100.00 | 748,650 | 100.00 |
一件当たり平均期間(年) | 3.30 |
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