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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OA6Q (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ニデック株式会社 研究開発活動 (2022年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社は研究開発活動の長期的主眼を「社会の脱炭素化に寄与する駆動技術の高効率化」と「省資源を促進するモータの小型・軽量化」に置くとともに、基幹部品同士の最適な擦り合わせを通じた機能(モジュール)単位の付加価値創出を追求しています。急変する社会ニーズと会社の持続的成長を確実にリンクさせる研究・開発組織間の技術融合が体制面の重要テーマです。
注目している市場トレンドは「クルマの電動化」、「ロボット活用の広がり」、「家電製品のブラシレスDC化」、「農業・物流の省人化」、「5G通信に起因する次世代技術の普及」です。いずれも二酸化炭素排出量の削減や交通事故の低減、高齢化への対処といった世界的課題を背景に生まれた新たなニーズであり、当社の技術的蓄積が活かせる有望市場として経営資源を集中的に投下していく計画です。2020年に入り世界的脅威へと発展した新型コロナウイルスの感染拡大は、こうした市場の志向性を決定づける分水嶺になると考えられます。省人化・自動化の急速な進展は自動車や無人搬送用ロボット、ドローン等に使用される駆動技術の要求水準を厳格化させ、テレワークの普及拡大によるデータ通信量の増大は、サーバ用途のHDD用モータや冷却モジュールの需要を押し上げると同時にデジタル家電等の多様化を促す要因になります。加えて、5G通信の普及がインフラ面から新技術の実効性を担保します。
また、昨今の地政学リスクやサプライチェーンの混乱を背景に原材料価格が高騰していることから、主要原材料の入手可能性に関わる中長期的リスクの軽減を念頭に置いた製品設計の抜本的見直しを図っています。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は78,015百万円であります。また、無形資産に計上された内部開発費は、11,363百万円であります。

なお、各事業本部内に設置している開発部門の他、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モータ基礎技術研究所、台湾モータ基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる電子回路技術、熱、騒音/振動技術、制御等の要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システムの開発、検査技術革新、データ解析、シミュレーション等、既存の製造方法の枠にとらわれない生産技術の進化に主軸を置く研究開発を行っています。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。
当連結会計年度に係る研究開発費は4,651百万円であります。

セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。
(1)SPMS
当セグメントにおいては、精密小型DCモータ及びファンモータ等、精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究のほか、HDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。
HDD用モータについては、超薄型モバイルPC向けとして7mm厚HDD用モータ、大容量サーバー(クラウド・ニアライン)向けとしてエアドライブ向けFDB(流体動圧軸受)モータ、ヘリウム封入HDD用モータ及びバーチャルリアリティシステム向けのモータの開発を行っております。ファンモータについては、従来HDD用モータに採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。更に、サーバー水冷モジュール、空調ヒートポンプ等の熱ソリューション技術や、電動バイク用、電動自転車用モータ等といったモビリティソリューション分野の開発も行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は15,597百万円であります。

(2)AMEC
当セグメントにおいては、脱炭素社会の実現に貢献する電気自動車(EV)向けの駆動用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。
車載用モータについては、中国顧客を中心とした電気自動車(EV)向けの駆動用モータの開発を強化しております。その他にも、小型・高性能の次世代パワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート・ブレーキ・サンルーフ等)用のモータ及び付帯する電子制御ユニットの開発、デュアル・クラッチ・トランスミッションや油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータを、センサー・制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は24,928百万円であります。

(3)ACIM
当セグメントにおいては、主に住宅/商業・家電・産業用モータ・ギヤ・制御装置、車両駆動用モータ、エンコーダ及びエレベータ用部品、産業オートメーション向けシステムの研究開発を行っております。主な研究開発の内容は次のとおりであります。
住宅/商業用モータについては、空調設備用、商業冷蔵機器用、ゴルフカート、フロアケア、商業用調理機器用のモータ・ギヤ・制御装置、並びにロボット向けサーボモータの開発、家電用モータとしては主に洗濯機、乾燥機、食洗機、コンプレッサー用のモータや、冷蔵庫用のコンプレッサーの開発を行っております。産業用モータではIE3(プレミアム効率)対応モータに加えて、効率面で更にその上をいく、IE4、IE5 のモータも開発し、世界の産業設備の省エネ・CO2 削減に貢献する取り組みを進めています。また、上下水道用・灌漑用・ガス採掘用等各種ポンプ用モータに加えて、発電プラント向け大型モータ等の各種発電システムと蓄電システムを統合して再生可能エネルギーの発電、蓄電、送配電までを一貫して手掛けることで低コストの電力を安定的に供給する総合ソリューションの開発も行っております。産業用の車両駆動用モータでは、レアアースを使わないSRモータ技術をベースにエンコーダとのモジュール化を行い、建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電気化に向けた開発を行っております。また、エレベータ用モータ及びその他部品等総合パッケージを提供するための開発も行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は9,796百万円であります。

(4)日本電産サンキョー
当セグメントにおいては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、スマートフォン・ゲーム関連、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。
ステッピングモータについては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けた開発を行っております。また、当社独自のスマートフォン用光学手ブレ補正機能(TiltAC)、並びにゲーム機器や車載装置へ搭載される触覚デバイスの開発を進めております。モータ駆動ユニット商品群については、車の電動化に伴う熱冷却需要を充たす車載サーマルマネージメント商材や、医療・産業用市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業においては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、モバイル用ディスプレイ、有機EL ディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送への積極的な展開、サーボモータ技術の低価格化を進めたサーボシステムの開発を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は4,987百万円であります。

(5)日本電産テクノモータ
当セグメントにおいては、空調・家電用モータの開発を福井、産業用モータの開発を福岡で行っております。
空調・家電用モータについては、市場ボリュームの中心となる中国現地にて開発センターを設置し、人員増強を行いつつ、グローバル視点での新製品開発及びバリューエンジニアリング(VE)開発について取り組みを強化しております。空調分野においては中国を中心とした省エネ規制の引き上げによるDCモータの需要拡大や、主要素材となる銅線・鋼材・樹脂材の高騰という背景より、モータ構造を一新した軽薄短小モータの新製品を業界に先立ち投入する事で事業拡大を加速しております。
当連結会計年度に係る研究開発費は1,678百万円であります。

(6)日本電産モビリティ
当セグメントにおいては、電子制御並びにモータ制御技術を軸に自動車のボディ制御事業とパワーエレクトロニクス事業を展開しており、日本・アメリカ・カナダ・ブラジル・中国・韓国の6か国で、開発または設計機能を有しております。
ボディ制御事業では、ボディコントロールモジュール、パワーウィンドウスイッチを含むドア周辺制御ユニット、二輪車用スマートシステムなどを主に、パワーエレクトロニクス事業では、電動パワーステアリング、電動車向けDC/DCコンバータ、車載充電器などを主に開発しております。また、最近では日本電産グループシナジーを発揮し、車載用モータを組みあわせた電動ウォーターポンプ、電動オイルポンプ、電気自動車向けトラクションユニットの構成要素の1つであるインバータなどの技術開発とパワーパック化による商品開発も進めております。
当連結会計年度に係る研究開発費は6,648百万円であります。


(7)日本電産シンポ
当セグメントにおいては、機械、電気一体の技術を用いた減速機関連製品の開発を日本、中国及びドイツで行っており、また、プレス機関連製品については、小型高速精密プレス機から超大型サーボプレス機、更には周辺機器である高速送り装置まで幅広い製品ラインナップの開発を日本、米国及びスペインにて行っております。
減速機関連製品としては、精密制御用減速機であるFLEXWAVE や各種物流の無人化、省人化や工場のFA化に貢献するAGV用のモータドライバ、S-CARTの開発を行っており、特にFLEXWAVEについては日本のみならずアジア・欧米の市場をターゲットとして、ロボット・半導体装置等の産業機器、民生機器への搭載を目的とした製品開発に注力しております。プレス機関連製品としては、EVプレスラインの中国・韓国・欧米の電気自動車駆動用モータコア等の市場に向け、コイル材供給装置の研究等を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は1,985百万円であります。

(8)その他
当セグメントにおいては、精密小型モータ、機器装置関係及び電子部品等の研究開発活動を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は7,746百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01975] S100OA6Q)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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