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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100VUMI (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 プログレス・テクノロジーズ グループ株式会社 事業の内容 (2025年2月期)


沿革メニュー関係会社の状況

(1)当社グループ概要
当社グループ(当社及び関係会社)は、当社及び連結子会社2社(プログレス・テクノロジーズ株式会社、S&VL株式会社)により構成されています。
なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については、連結べースの数値に基づいて判断することになります。

当社グループは、コーポレートスローガンとして「世界を進める、一歩を。」を掲げ、製造業界の変革に取り組んでいます。社名に含まれる「プログレス」は進歩や前進、発展といった意味を持っており、私たちの企業姿勢を表現するものとなっております。
デジタル化の進展によって、製造業を取り巻く環境に大きな変化が訪れています。大量生産・大量消費の時代から、顧客の嗜好が多様化・複雑化する時代へと変化する中で、製造業は製品要求の多様化、技術の高度化、製品サイクルの短期化といった課題に直面しています。
人的リソースの観点では、少子高齢化による働き手不足や技術承継者不足が顕著であり、メーカーはやるべきことが増大している一方で、リソースが不足しているといった問題を常に抱えている状況にあります。
当社グループはメーカーがフォーカスすべき独自の製品開発技術領域を「コア技術」と定義し、それらの進化に必要となるデジタル特化技術である「ニアコア技術」に注力する形で、メーカーに様々なソリューションやサービスを提供しています。日本の製造業がグローバルマーケットでのプレゼンスを高め、競争力を強化していく上で、製品開発プロセスのデジタル化は避けて通ることは出来ず、当社のニアコア技術の重要性は今後一層高まっていくものと認識をしております。

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特定の技術領域への注力に加え、サービス提供を行う工程についても、特定の領域に特化する形で価値提供を行っています。当社グループは製品開発プロセスの上流工程である設計開発領域に特化し、様々なソリューションやサービスを提供しています。設計開発領域はモノづくりの頭脳に相当する最上流工程であり、製造業界のデジタル化や提供価値の向上を実現していくためには、当該分野での変革が必要であると考えています。また、製品開発プロセスの下流工程に行くほど、業界や製品特有の知識・ノウハウが必要となりますが、上流工程においては業界が異なったとしても、ロジックや設計言語は共通する部分が多く、水平展開することが可能であります。

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製品開発プロセスの上流工程に特化し、高水準のデジタル技術を活用し、メーカーがコア技術に注力することが出来るニアコア技術を提供していくことで、QCD(品質・コスト・納期)の改善とイノベーションの創出を実現しています。


(2)グループ各社の概要
当社は持株会社であり、実際の事業を行う連結子会社2社(プログレス・テクノロジーズ株式会社、S&VL株式会社)に対して経営指導や管理部門機能のシェアードサービスを提供しています。
プログレス・テクノロジーズ株式会社は、当社グループの主力事業会社であり、メーカーの設計開発現場の課題の把握からデジタルプロセスの検証、デジタル特化技術やツール・システムの選定、プロセスの整理・標準化、運用の定着支援まで、一連のソリューションをワンストップで提供しています。メーカー側は、設計開発部門、プロセス改革部門、IT部門が連携してデジタル化や業務プロセスの改革が行われることを期待していますが、多くのケースにおいて、単一部署におけるピンポイントソリューションで部分最適化を行うに留まっています。当社グループはメーカーの課題解決に真に必要となるソリューションを部門横断かつワンストップで提供している点で高い評価を受けていると考えております。
S&VL株式会社は、9軸アクチュエータを搭載した可動域・加速度・応答性の観点で高性能なドライビングシミュレータを活用したバーチャルテストの実施や物理現象を正確にシミュレートできる高度なモデル開発を用いたコンサルティング等のサービスを提供しています。当社グループの強みであるシミュレーション技術を活用し、仮想空間で試作や走行実験を行うことで、実機を用いた従来型の設計・開発・試作・テストのプロセスと比較し、開発リードタイムの短縮やコストの削減を実現しています。群馬県太田市に設立した技術研究所の立ち上げ以降、自動車OEMやTier1サプライヤーから多くの引き合いをいただいております。
当社グループの報告セグメントは「デジタルソリューション事業」の単一セグメントとなっておりますが、当社グループがお客様に提供するサービス形態別(以下、「事業形態別」という)には「ソリューション事業」「デジタルツイン事業」「エンジニアリング事業」の3つに区分されております。それぞれの事業の主なサービス内容等については以下の通りです。

事業形態別主なサービス内容主な契約形態当該事業を主に担う会社
ソリューション事業お客様の設計開発のプロセスそのものを設計するコンサルティングサービス、最先端のデジタルツールの導入から定着支援までを行うデジタルエンジニアリングサービス、製品開発をプロジェクト単位で引き受けるプロジェクトサービスなど、様々なサービス形態でお客様の設計開発現場の課題解決を行う事業。請負契約プログレス・テクノロジーズ株式会社
デジタルツイン事業最先端のデジタル技術を活用し、お客様の課題解決を行う事業。9軸アクチュエータを搭載した可動域・加速度・応答性の観点で高性能なドライビングシミュレータを用いたバーチャルテストの実施や物理現象を正確にシミュレートできる高度なモデル開発を用いたコンサルティング等のサービスを提供。請負契約S&VL株式会社
エンジニアリング事業設計開発領域に特化し、お客様の開発リソースの不足や技術課題の解決を実現するサービス。メカ・エレキ・ソフトの各分野において、お客様のプロジェクトの一員として設計開発業務の支援を実行。派遣契約プログレス・テクノロジーズ株式会社


(3)各事業のサービス形態別内容等について
当社グループは製品開発プロセスの上流工程である設計開発領域に特化し、当該領域のデジタル化を推進するための各種ソリューションを提供する「デジタルソリューション事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりませんが、事業形態別のサービス内容等は以下の通りであります。

①ソリューション事業
ソリューション事業は、コンサルティングサービス、デジタルエンジニアリングサービス、プロジェクトサービスの3つのサービスに大別されます。

(a)コンサルティングサービス
コンサルティングサービスは顧客の「設計のやり方を設計」するサービスであります。PT DBS(Progress Technologies Design Basis Solution)という独自の方法論を用い、熟練コンサルタントの頭の中にある設計手順や知見をデータ化・システム化することで、顧客メーカーの設計力を強化しています。
グローバル競争の激化や製品要求の多様化・高度化が進む中で、メーカーは、高品質・高付加価値な製品を早いサイクルで開発することが求められています。この流れに対応するために3DCADやCAE、データ管理システムなどのツールを導入するだけでは不十分であり、あるべき姿のグランドデザインを描き、優先順位をつけて仕組み化・システム化を進めることが重要となります。当社グループのコンサルティングサービスは、設計開発のあるべき姿の策定から仕組みの構築・運用定着までを顧客と共に推進するというアプローチで顧客からの高い評価を得られていると考えております。

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(b)デジタルエンジニアリングサービス
デジタルエンジニアリングサービスは最先端のツール導入から定着支援までを行うサービスであります。最先端の設計ツールを熟知したコンサルタント・エンジニアが顧客の課題に合わせて適切なツールを導入し、定着化を図ることで設計開発のデジタル化を推進しています。メーカーでは慢性的な開発リソース不足といった課題を抱えており、多様なバリエーションの製品をより多く・より早く世に出していくために、従来のものづくりの方法を大きく変革する必要性が高まっていることから、当社のデジタルエンジニアリングサービスに多くのニーズが寄せられています。

(c)プロジェクトサービス
プロジェクトサービスは製品開発をプロジェクトチームとして引き受け、「技術課題」「リソース課題」の両側面から製品開発を支援するものであります。豊富な業務経験・キャリアをもつコンサルタント・エンジニアが1つのチームとして動き、お客様の求める成果物を提供しています。エンジニアリングだけ、コンサルティングだけを担うのではなく、上記の様々なサービス形態の元、設計開発領域をコンサルティング~デジタルソリューション~製品開発支援までをワンストップで支援できる点が当社グループの特徴となっております。
また、顧客との共同研究や共同開発、最先端の技術を活用した受託開発・設計開発といったR&D案件についても、プロジェクトサービスとして提供しております。

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②デジタルツイン事業
デジタルツイン事業は、最先端のデジタル技術を用いて、お客様の課題解決を行う事業であります。現時点においてはグループ会社であるS&VL株式会社において、最先端の高性能ドライビングシミュレータを活用し、バーチャルテスト環境の提供からプラントモデルの開発・評価、開発プロセスの改革の提案までの一連のソリューションをワンストップで提供しています。
市場のニーズが多様化、複雑化している中、フロントローディング(注1)による開発のリードタイム短縮の重要性が高まっております。従前の製造プロセスにおいては、製品の検証中や製造中に不具合が生じると、その場で修正を行っており、その都度製造ラインをストップしたり、金型の調整や設備の確認に時間がかかったりすることで、開発工数が増え、コストも大きくなるという問題がありました。3Dモデルや最新のテクノロジーを駆使し、開発の初期段階に検証やテストを実施することで、リードタイムを短縮するだけでなく、走行テストのための試作車数を削減することによる大幅なコスト削減が可能となります。
特に自動車業界においては、「100年に一度の大変革期(注2)」とも言われ、開発に係る業務工数や難易度、複雑度が大幅に増加しています。上記の考え方に基づき、走行試験の一部をバーチャルで行うことによる効率的な開発がヨーロッパを中心に広がっており(注3)、国内においてもこの流れが加速しています。
当社グループでは、豊富な現場経験に基づく実験技術を強みとし、高度なバーチャル技術との組み合わせによって、顧客の製品開発の進化を実現しています。
注1 フロントローディング:前倒しできる作業工程を開発の初期段階に行うことで、生産性と品質の向上を実現する仕組み
注2 トヨタ自動車株式会社 代表取締役会長 豊田章男氏メッセージ「100年に一度の大変革の時代を生き抜くために」(2018年10月)を参照
注3 出所:MarketsandMarkets「ドライビングシミュレータの市場規模(~2025年)」(2021年1月)

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(写真:S&VL技術研究所)

③エンジニアリング事業
エンジニアリング事業は設計開発の領域に特化して、開発リソースの提供と技術課題の解決を実現するものです。メーカーの設計開発の現場では技術の高度化・多様化が加速しています。それに伴って開発ボリュームが増大し、設計者不足が深刻な課題になっています。
当社グループのエンジニアリングサービスは、メカ・エレキ・ソフトの各設計分野において、お客様のプロジェクトの一員として設計・開発業務の支援をしています。技術力と人間力を兼ね備えた技術者集団が、メーカー顧客のハイエンド領域の設計・開発支援を行っています。


(4)当社グループの事業の収益モデル
当社グループは製品開発プロセスの上流工程である設計開発プロセスに特化し、メーカーの課題解決に真に必要となるソリューションを部署横断的にワンストップで提供しております。技術のトレンドやお客様からのニーズを踏まえた高品質なソリューションの提供することで、お客様からの支持を得て、継続的な売上収益の成長を実現しております。
特にソリューション事業は、設計開発に特化した良質なDXコンサルティングやソリューションをお客様に伴走しながら提供することで、プロジェクトを継続的に受注できております。製造業のDX支援において、ツールの選定や業務フローの構築などのコンサルティングサービスを提供するだけでなく、その後の実務支援までをワンストップで行える企業は限られており、市場ニーズが旺盛である中、各メーカーからの案件引き合いを多くいただいています。
また、2024年2月期より開始したデジタルツイン事業は、シミュレーション&バーチャルテスティングサービスとして性能開発のプロセス構築から実車相当の車両モデル開発、車両OEM品質の実走行実験までのワンストップソリューションを展開することで、メーカーに対し高い価値を提供しています。現時点において、同事業の連結業績に占める売上・利益の割合は僅少ですが、当社グループにおける新たな成長の柱として成長させていく方針です。


[事業系統図]

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沿革関係会社の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E40448] S100VUMI)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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