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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10081VM

有価証券報告書抜粋 ルネサスエレクトロニクス株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2016年3月期)


研究開発活動メニュー株式の総数等

財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2016年3月31日)において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、期末日における資産、負債、偶発資産および偶発債務ならびに会計期間における収益および費用に影響を与えるような見積りや仮定を必要とします。これらの見積りや仮定は、過去の経験やその他の合理的と思われる種々の要因に基づいて設定されております。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
次の重要な会計方針の適用において、見積りや仮定は連結財務諸表に重要な影響を与えると考えております。

①貸倒引当金
当社グループは、債権に対し貸倒引当金を計上しております。貸倒引当金は、過去の貸倒損失の実績および回収可能性に疑義がある債権の個別評価に基づいて計上しております。入手可能な情報に基づき貸倒引当金は充分であると考えておりますが、将来、債権先の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。
②たな卸資産
当社グループは、たな卸資産を原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)により評価しております。滞留および陳腐化したたな卸資産については、将来の需要や市場の状況に基づいて市場価値の見積額まで評価減を行っております。将来の需要や市場の状況が悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは、減損の兆候がある場合に固定資産の貸借対照表計上額について、当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローにより資産の残存価額を回収することができるかどうかを検討しております。当該資産が十分なキャッシュ・フローを生み出さない場合には、減損を認識しなければならない可能性があります。
④投資有価証券
当社グループは、その他有価証券のうち時価のあるものについて、期末日の市場価格などに基づく時価法により評価しております。評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定しております。その他有価証券のうち時価のないものについては、移動平均法による原価法または償却原価法により評価しております。時価もしくは実質価額が著しく下落した場合には、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損しております。将来、時価または実質価額が著しく下落し、回復が見込めない場合には、臨時の損失が発生する可能性があります。
⑤繰延税金資産
当社グループは、将来減算一時差異および繰越欠損金が持つ将来の課税所得を減額する効果に関して、繰延税金資産を計上しております。また、実現可能性が低いと考えられるものに対して、評価性引当金を計上し、繰延税金資産を減額しております。
評価性引当金の必要性を評価するにあたっては、個々の会社毎に、過去の損益状況を始め、将来の課税所得の見積や一時差異の解消時期などの入手可能なあらゆる情報を考慮しております。
繰延税金資産の全部または一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った会計年度に繰延税金資産の調整額を税金費用として計上します。同様に、計上額の純額を上回る繰延税金資産が回収可能であると判断した場合は、当該判断を行った会計年度の税金費用を減少させることになります。
⑥退職給付債務
当社グループは、従業員の退職給付債務および費用について、将来の従業員数の変動や、割引率、将来の昇給率、年金資産の長期期待運用収益率などの数理計算上の前提条件に基づいて計上しております。これらの前提条件を変更した場合または前提条件と実際の結果が異なる場合には、その差異を従業員の平均残存勤務期間にわたって償却しております。
⑦偶発債務
当社グループは、いくつかの訴訟や損害賠償請求案件を抱えておりますが、現時点で合理的にその損失を見積ることができる場合には、偶発損失を計上しております。


(2)業績概況
(単位:億円)
前連結会計年度当連結会計年度前連結会計年度比
増(減)
売上高7,9116,933△978△12.4%
(半導体売上高)7,5336,756△777△10.3%
(その他売上高)378177△201△53.2%
営業利益1,0441,038△6△0.6%
経常利益1,0531,021△32△3.1%
親会社株主に帰属する当期純利益824863394.8%
米ドル為替レート(円)108121--
ユーロ為替レート(円)140133--


当連結会計年度における連結業績は以下のとおりであります。

(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べ12.4%減少し6,933億円となりました。為替レートが改善したものの、当社グループが推進している事業の選択と集中により、中小型パネル向け表示ドライバICなどの携帯端末および民生用電子機器向けなどの半導体売上高が減少したことが主な要因であります。

(半導体売上高)
当連結会計年度の半導体売上高は、前連結会計年度と比べ10.3%減少し6,756億円となりました。当社グループの主要な事業内容である「自動車向け事業」、「汎用向け事業」およびこれらに属さない「その他半導体」の各売上高は、以下のとおりであります。

:3,217億円
自動車向け事業には、自動車のエンジンや車体などを制御する半導体を提供する「車載制御」とカーナビゲーションなどの車載情報機器向け半導体を提供する「車載情報」が含まれています。当社はそれぞれマイクロコントローラ、アナログ&パワー半導体およびSoC(システム・オン・チップ)を提供しております。
当連結会計年度における自動車向け事業の売上高は、前連結会計年度と比べ0.4%減少し3,217億円となりました。主に「車載制御」の売上が増加したものの、「車載情報」の売上が減少したことによるものであります。

:3,494億円
汎用向け事業には、産業機器や白物家電など向け半導体を提供する「産業・家電」、複合機などのOA(Office Automation)機器やネットワークインフラなどのICT(Information and Communication Technology)機器向け半導体を提供する「OA・ICT」およびその他の汎用半導体を提供する「汎用製品」が含まれています。当社はそれぞれマイクロコントローラ、アナログ&パワー半導体およびSoCを提供しております。
当連結会計年度における汎用向け事業の売上高は、前連結会計年度と比べ17.9%減少し3,494億円となりました。主に「産業・家電」の売上が横ばいで推移したものの、当社グループが推進している事業の選択と集中などにより、「OA・ICT」および「汎用製品」において売上が減少したことによるものであります。特に、「汎用製品」においては、中小型パネル向け表示ドライバICを事業対象とする㈱ルネサスエスピードライバの当社が保有する全株式を2014年10月1日付で米国Synaptics Incorporatedの欧州子会社に譲渡したため、前連結会計年度と比べ売上が減少しました。

:46億円
その他半導体事業には、主に受託生産やロイヤルティ収入が含まれております。
当連結会計年度におけるその他半導体事業の売上高は、前連結会計年度と比べ3.4%減少し、46億円となりました。

(その他売上高)
その他売上高には、当社の販売子会社が行っている半導体以外の製品の販売事業、当社の設計および製造子会社が行っている半導体の受託開発、受託生産などが含まれております。
当連結会計年度のその他売上高は、前連結会計年度と比べ53.2%減少し、177億円となりました。主に、当社の海外子会社が営んでいた液晶再販事業を2015年4月に譲渡したことに加え、2014年10月の㈱ルネサスエスピードライバの株式譲渡後に一時的に行った同社製品の中小型パネル向け表示ドライバICを代行販売を終了したことによるものであります。

(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は1,038億円となり、前連結会計年度と比べ6億円の減少となりました。これは、当社グループが推進している事業の選択と集中により売上高が減少したものの、構造改革施策の実行により売上総利益率などの収益構造が改善したことに加え、米ドル為替レートが改善したことなどによるものであり、前連結会計年度とほぼ同水準となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は1,021億円となり、前連結会計年度と比べ32億円の減少となりました。これは、為替差益などの営業外収益が減少したことなどによるものであります。

(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は863億円となり、前連結会計年度と比べ39億円の改善となりました。これは、2014年10月の㈱ルネサスエスピードライバの株式譲渡により、同社に係る法人税等および非支配株主に帰属する当期純利益が減少したことなどによるものであります。

(3)財政状態

(単位:億円)
前連結会計年度末
(2015年3月31日)
当連結会計年度末
(2016年3月31日)
前連結会計年度末比
増(減)
総 資 産8,4018,49493
純 資 産3,1193,817698
自 己 資 本3,0953,795700
自己資本比率(%)36.844.77.8
有 利 子 負 債2,5972,443△154
D/Eレシオ(倍)0.840.64△0.20


当連結会計年度末の総資産は8,494億円で、前連結会計年度末と比べ93億円の増加となりました。これは、当連結会計年度において、構造改革施策などの推進により税金等調整前当期純利益を計上したことで、一定のフリー・キャッシュ・フローを確保したことにより、現金及び預金が増加したことなどによるものであります。純資産は3,817億円で、前連結会計年度末と比べ698億円の増加となりました。これは、当連結会計年度において、新興国通貨に対して円高となり為替換算調整勘定が悪化したものの、親会社株主に帰属する当期純利益を863億円計上したことなどによるものであります。

自己資本は、前連結会計年度末と比べ700億円増加し、自己資本比率は44.7%となりました。また、有利子負債は、前連結会計年度末と比べ154億円の減少となりました。これらの結果、D/Eレシオは0.64倍となりました。



(単位:億円)
前連結会計年度当連結会計年度
営業活動によるキャッシュ・フロー1,1671,263
投資活動によるキャッシュ・フロー△266△336
フリー・キャッシュ・フロー901927
財務活動によるキャッシュ・フロー△238△303
現金及び現金同等物の期首残高 2,6593,437
現金及び現金同等物の期末残高3,4373,984


(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、1,263億円の収入となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益を908億円計上したこと、およびその中に含まれる減価償却費などの非資金損益項目を調整したことなどによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、336億円の支出となりました。これは主として、有形固定資産の売却や貸付金の回収による収入があったものの、有形固定資産の取得による支出を430億円計上したことなどによるものであります。

この結果、当連結会計年度におけるフリー・キャッシュ・フローは927億円の収入となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、303億円の支出となりました。

現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高と比べ547億円増加し、3,984億円となりました。

(4)外国為替相場変動による影響
当連結会計年度においては、前連結会計年度と比べ、年間の為替平均レートが円安ドル高となったことにより、米ドル建の売上を円換算した金額が増加し、収益を改善させる要因となりました。当連結会計年度においては、営業外収益に30百万円の為替差益を計上しております。なお、海外子会社の資産および負債は貸借対照表日の為替相場で、収益および費用は期中の平均為替相場で換算されております。換算による調整額は累積し、連結貸借対照表の為替換算調整勘定および非支配株主持分に含めて計上されております。詳細に関しては、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。

(5)流動性および資金の源泉
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保すること、および健全なバランスシートを維持することを基本方針としております。資金の源泉の安定的な確保のため、当社は、2013年9月30日に㈱産業革新機構、トヨタ自動車㈱、日産自動車㈱、㈱ケーヒン、㈱デンソー、キヤノン㈱、㈱ニコン、パナソニック㈱および㈱安川電機を割当先とする第三者割当増資により、総額1,500億円の資金調達を行いました。また、当社は2012年9月28日付で主要取引銀行である㈱三菱東京UFJ銀行、㈱みずほコーポレート銀行(現㈱みずほ銀行)、三井住友信託銀行㈱および三菱UFJ信託銀行㈱と締結したシンジケートローン契約(総額2,086億円)に関して借入先と契約条件の変更を協議し、2013年9月11日付で総額2,086億円のリファイナンス契約を締結し、同年9月30
日付で当該契約を実行しました。当連結会計年度末における借入金、およびリース債務を含む有利子負債の残高は2,443億円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,984億円となっております。


(6)オフバランス取引
当社グループは、製造設備の陳腐化による価値下落リスクの回避および収支の平準化を目的としたオペレーティング・リースを行っております。当連結会計年度末でのオペレーティング・リース取引における解約不能のものに係る未経過リース料残高は60億円であります。

研究開発活動株式の総数等


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