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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CJ22

有価証券報告書抜粋 ローランド ディー.ジー.株式会社 業績等の概要 (2017年12月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況


(1)業績


当期における世界経済は、各地における地政学的リスクの高まりや、英国の欧州連合(EU)離脱問題、米国の政策動向等の影響の懸念があったものの、米国や欧州、日本等の先進国を中心に緩やかな回復基調が続きました。中国は堅調に推移し、ブラジル、ロシア等の新興国でも、景気の持ち直しの動きが見られました。

当社グループでは、2016年度を初年度とする5ヶ年の中期経営計画を策定し、前期より取り組みを開始しております。この中期経営計画では、「GrowthOne(グロースワン) イノベーションによる持続的成長」を基本方針に掲げ、①成長分野の事業化の加速、②ソリューションプロバイダへの転身、③イノベーション集団への転身、という3つの重点課題にグループ一体となってチャレンジしていくことで、高付加価値市場を創出し、持続的な成長を目指してまいります。

当期は、中期経営計画の重点課題のひとつである「成長分野の事業化の加速」を推進してまいりました。当期の4月には、3Dものづくり市場向けの3次元切削加工機やデンタル(歯科医療)市場向け加工機等、当社グループの3D事業を担う「DGSHAPE(ディージーシェイプ)株式会社」が営業を開始し、新たな成長分野であるデンタル市場を焦点に3D事業の拡大に向けた活動を推進しております。プリンターにおいては、これまでの主力市場であるサイン(広告・看板製作)市場に加えオリジナルグッズ等の製作を行うリテイル市場の開拓に注力いたしました。また、激化する競争環境に対応するため、価格競争力の向上や各地域での積極的なプロモーション活動など、プリンターの販売回復に取り組みました。

このように、成長分野の事業化の加速を推進すべく積極的な事業活動を行った結果、主としてデンタル市場や3Dものづくり市場の3D事業が拡大しました。当連結会計年度の売上高は、3D事業の拡大にともなう工作機器の伸長に加えて、為替の円安効果があったものの、サイン市場向けプリンターの販売が減少した影響により、前期比1.2%減の435億73百万円となりました。費用面では、売上原価率が、主に販売単価の下落により、前期に比べ1.0ポイント上昇しました。販売費及び一般管理費は、人件費等の減少により前期を下回りましたが、売上高に対する比率は前期並みの水準にとどまりました。これにより、営業利益は、前期比11.6%減の38億53百万円となりました。また、経常利益は、前期比7.3%減の38億4百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、米国特許権侵害訴訟の和解金を特別損失に計上したこと等により、前期比29.1%減の19億18百万円となりました。

なお、当連結会計年度における主要通貨の為替レート(2017年1月~2017年12月の平均レート)は、112.20円/米ドル(前期108.88円)、126.70円/ユーロ(前期120.40円)でした。

当社及び連結子会社の事業は、コンピュータ周辺機器の製造販売であり、区別すべき事業セグメントが存在しないため、単一セグメントとなっております。なお、品目別の売上高は、以下の通りであります。


品目別売上高
品目前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)
構成比増減
(%)
前期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
プリンター18,02740.916,11037.0△1,916△3.989.4
プロッタ1,2922.91,4913.41980.5115.4
工作機器4,1889.55,00511.58172.0119.5
サプライ13,62330.913,67631.4520.5100.4
その他6,98015.87,28816.73080.9104.4
合計44,112100.043,573100.0△539-98.8


[プリンター]
従来からの主力市場であるサイン(広告・看板製作)市場では、市場が成熟化傾向であることを受け、高付加価値製品や良質なサービス・サポートの提供により、顧客満足度を向上させていくことで市場シェアの維持・拡大を図っております。また、今後の成長分野として、スマートフォンケースや家電製品、ノベルティ等に写真やイラストを印刷してオリジナルグッズ製作を行うリテイル市場等、“新しい印刷市場”の開拓に積極的に取り組んでおります。
当期は、サイン市場では、前期に市場投入した低溶剤系プリンターの新世代モデルTrueVIS(トゥルービズ)シリーズ「VG-640/540」及び「SG-540/300」の販売が堅調に推移しましたが、サイン市場の成熟化に加えて大手参入による競争環境の激化を背景に、高価格から低価格へ市場ニーズの変化が続いており、高価格帯機種を中心に低調な販売が続きました。また、リテイル市場では、当期の2月に発売した小型UVプリンターの新製品「LEF-200」は堅調だったものの、既存モデルの販売減少が影響し、UVプリンターの売上が減少しました。これらプリンターの販売減少を受けて、当第4四半期には、シェアの維持・拡大のため販売促進キャンペーンを展開してプリンターの販売回復に取り組みました。
その結果、キャンペーンの成果は見られたものの、主にサイン市場向けプリンターの減少幅をカバーするには至らず、プリンターの売上高は161億10百万円(前期比89.4%)となりました。

[プロッタ]
当期の3月から4月にかけて発売した新製品「GR-640/540/420」を含むサイン市場向けのカッティングマシンの販売が先進国を中心に増加し、プロッタの売上高は14億91百万円(前期比115.4%)となりました。

[工作機器]
成長分野であるデンタル市場の事業化を加速するため、当期の4月には、3Dものづくりやデンタル等の3D事業を担うDGSHAPE株式会社が営業を開始しました。当社が培ってきたデジタル技術やものづくりのノウハウを活かして、デジタル化の新たな潮流に対応したソリューションの提供を目指しています。製造業や彫刻業、教育機関等の3Dものづくり市場を基盤に、デジタル化の進展が見込めるデンタル市場の成長を加速させると共に、さらにより広い領域で新たな価値提案を創出することで3D事業の拡大を図ります。3Dものづくり市場では、前期の10月に発売した3次元切削加工機の新製品「MDX-50」が、製造業での試作用途や教育機関等で導入され、好調な販売を持続しました。デンタル市場では、当期の3月に発売した、加工機材を自動交換するオートディスクチェンジャー機能搭載のデンタル加工機の新製品「DWX-52DC」が、日本、欧米等の先進国において生産性を求める歯科技工所に受け入れられ、好調に推移しました。
このように、3次元切削加工機とデンタル加工機の新製品が売上に寄与したことにより、工作機器の売上高は50億5百万円(前期比119.5%)となりました。

[サプライ]
サイン市場向けプリンターのインクが伸び悩みましたが、UVプリンターやテキスタイル用プリンターのインクが伸長し、サプライの売上高は136億76百万円(前期比100.4%)となりました。

[その他]
保守やサービスパーツ等のその他売上については、サービスパーツの売上が堅調に推移し、売上高は72億88百万円(前期比104.4%)となりました。


地域別の売上高は、以下の通りであります。

地域別売上高
地域前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)
構成比増減
(%)
前期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
日本5,30512.05,04311.6△262△0.495.1
北米12,36028.011,93027.4△429△0.696.5
欧州15,33134.815,87836.45471.6103.6
アジア4,0949.33,6818.4△413△0.989.9
その他7,02115.97,03916.2180.3100.3
合計44,112100.043,573100.0△539-98.8


[日 本]
工作機器では、新製品の「MDX-50」を中心に3次元切削加工機が製造業での試作用途や教育機関等で好調に推移し、MDXシリーズの販売は前年を大きく上回りました。デンタル加工機は、新製品「DWX-52DC」の販売が順調に推移するとともに、当第4四半期にはCAD/CAM冠(デジタルデータを用いて製作した歯の詰め物や被せ物)の保険適用範囲の拡大を受けて、「DWX-4」の販売が伸びました。プリンターでは、印刷幅30インチから54インチのUVプリンターがパッケージ試作用途で増加しましたが、リテイル市場向けの小型UVプリンターやサイン市場向けプリンターが減少しました。
これらの結果、日本の売上高は50億43百万円(前期比95.1%)となりました。

[北 米]
工作機器では、デンタル加工機の新製品「DWX-52DC」が、主に生産性を求める中規模クラスの歯科技工所に向けて好調な販売となりました。また、3次元切削加工機の新製品「MDX-50」は、デザイン試作等の用途で好調に推移しました。一方、プリンターでは、リテイル市場の開拓が徐々に進んだ結果、小型UVプリンターは前期を上回りましたが、サイン市場向けプリンターが減少しました。
これらの結果、北米の売上高は119億30百万円(前期比96.5%)となりました。

[欧 州]
プリンターでは、サイン市場向けプリンターや小型UVプリンター等の主力機種が低調でしたが、工作機器では、デンタル加工機の新製品「DWX-52DC」が好調に推移すると共に、3次元切削加工機や金属素材に写真やイラスト、文字等をマーキングできるメタルプリンターの販売が増加しました。
これらの結果、欧州の売上高は158億78百万円(前期比103.6%)となりました。

[ア ジ ア]
中国では、工作機器の販売が好調に推移しましたが、サイン市場向けプリンターは低迷し、サービスパーツの売上が大きく減少しました。韓国では、サイン市場向けプリンターが堅調に推移し、デンタル加工機は新たな販売チャネルを開拓したことで増加しました。ASEAN地域では、売上構成比の大きいサイン市場向けプリンターが低迷しました。
これらの結果、アジアの売上高は36億81百万円(前期比89.9%)となりました。

[そ の 他]
オーストラリアでは、3次元切削加工機の販売が好調に推移し、中南米地域では、サイン市場向けのプリンターが減少しましたが、小型UVプリンターやテキスタイル用プリンター、デンタル加工機の販売が増加しました。
これらの結果、その他地域の売上高は70億39百万円(前期比100.3%)となりました。



(2)キャッシュ・フロー


連結キャッシュ・フロー計算書の要約

科目前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減
(百万円)
営業活動によるキャッシュ・フロー5,3692,446△2,922
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,427△827599
財務活動によるキャッシュ・フロー△3,879△2,0051,873
現金及び現金同等物に係る換算差額△378189568
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△316△197119
新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額24310△233
現金及び現金同等物の期末残高9,9369,748△187


[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動によるキャッシュ・フローは、24億46百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ29億22百万円の減少となりました。主な増加要因としましては、売上債権やたな卸資産が減少したこと等によります。主な減少要因としましては、和解金を13億41百万円支払ったこと等によります。

[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が14億27百万円の支出であったのに対し、当連結会計年度は8億27百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ5億99百万円の支出額の減少となりました。有形固定資産や無形固定資産の取得による支出が減少したこと等によります。

[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が38億79百万円の支出であったのに対し、当連結会計年度は20億5百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ18億73百万円の支出額の減少となりました。前連結会計年度は、自己株式の取得を目的とした長期借入れによる収入が28億80百万円あった一方で、自己株式の取得代金として34億18百万円の支出や長期借入金の返済による支出がありました。当連結会計年度は、長期借入金の返済等による支出がありましたが、全体として支出額は減少しました。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


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