三信建設工業株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)

2013年度は、国内の建設需要の拡大により建設業界全体に復調の兆しが見えておりますが、建設労働者の不足、物資の不足など調達面で厳しい経営環境が続いております。この状況下において、施工の効率化などにより他社との差別化を図るために、新技術の開発・事業化が引き続き重要となっております。現在、これまで積み上げてきた地盤に関する様々な技術をもとに、防災及び災害復旧・復興に技術開発を集中させ、研究開発と新工法の事業化に取り組んでおります。
なお、研究開発の手法としましては、社外機関との共同研究開発に重点を置いております。
当事業年度における研究開発費の総額は1億14百万円となっております。

(1) 国の機関との共同研究

当社の基幹技術であるコンパクショングラウチング工法に関しては、2001年度より国立大学及び独立行政法人港湾空港技術研究所との共同研究に着手し、これまで静的締固めメカニズムの解明、改良効果の確認、理論解析を行ってまいりました。2011年度からは、改良効果の向上に関する研究を実施しております。

(2) 民間企業との共同研究

民間企業との共同研究開発により実用化したジェットグラウト工法:V-JET工法に関しては、2011年度の実用化後も施工技術の改良、品質管理手法などの開発を継続して実施しており、工法の完成度アップと適用範囲の拡大を図っております。
自在ボーリング技術を応用した既設構造物直下の地盤注入工法:グランドフレックスモール工法に関しては、実施工の実施に伴い施工技術の改良に取り組み、工法の完成度アップを図っております。

(3) 海外技術の導入

米国、欧州及び東南アジアの契約エージェントを通じてタイムリーに情報収集を行っております。

(4) 特許関係

新規特許の出願及び保有特許の維持管理を行い、現在有効で実用(対外使用を含む。)可能な特許・実用新案(関係会社保有、共同保有を含む。)は、107件となっております。