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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G952

有価証券報告書抜粋 三機工業株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社で行っている研究開発は、建築設備(空調・換気・給排水衛生・電気・情報)としてのエネルギー・居住環境・生産環境・高度情報処理システム並びにプラント設備としての環境保全に関する上下水処理・ごみ処理、産業設備に関する搬送システム・機器などの事業領域を基盤とし、快適環境の創造やCO2排出量削減及び省エネルギーを中心とした新技術の研究開発、保有技術の改良、高品位化を推進しております。
また、子会社においては、特記すべき重要な研究開発活動は行われておりません。
当連結会計年度における研究開発費は1,455百万円であります。なお、研究開発費は主に研究開発部門に係る費用であり、当部門は複数のセグメントにわたって活動しております。このため、セグメント別の研究開発費を明確に区分することが困難であるため、研究開発費は総額で記載しております。
主な研究開発成果は以下のとおりであります。

(建築設備事業)
(1) クリーンルーム向け省エネ空調システム「DOUP®(ドゥーアップ)」の開発および市場展開
半導体前工程をはじめとする工業用クリーンルームは多大な電力を消費するために、常に省エネルギー技術が求められております。半導体前工程クリーンルームは、間仕切りのない大空間に生産装置を配置する「ボールルーム方式」が一般的で、除塵・冷却された高清浄度の空調空気を、天井面に均一に配置されたファンフィルタユニット(FFU)で各エリアに均等に分配供給する方法が取られております。これに対してDOU®では、まずクリーン環境の必要なエリアに対して集中的に清浄空気をFFUで供給し、エリア全体の清浄度を確保します。次にこの空調空気を生産装置周辺に供給し、生産装置の冷却に使います。このように除塵・冷却された空調空気を効率的に使うことで、従来方式と比べて大幅な省エネルギー化の実現、さらに製品への汚染リスクの低減、また、冷却に必要なコイルが天井エリアの壁面に設置されるため、フロア面積の有効利用も図ることができます。
すでに2件の半導体前工程クリーンルームに導入いたしました。今後もクリーンルームの新しい省エネ技術として積極的に営業展開してまいります。

(2) 建設施工現場向けIoTセンサネットワークの開発
建設業におけるIoT導入として、建設現場における各種情報を無線通信とクラウドを用いて支援するサービスの構築が進められております。施工現場ではネットワーク設備の定置には制約が多く、これまでのIoT向け無線通信では大型現場内での到達距離や電源供給などの運用に課題がありました。開発したIoTセンサネットワークは、920MHz帯のマルチホップ無線技術を利用したもので、長距離の伝送を省電力で実現することができます。この技術は建築現場における様々な情報伝送に利用できますが、その利用例のひとつとして、夏期の熱中症見守りを行うシステムを開発し、実証試験を行ってまいりました。
実証試験などを通じて得たノウハウをもとにメーカーとの共同開発を進めており、一般物件にも広く活用できるような販売体制や製品ラインナップを整えていく予定です。

(3) オフィス向けスマート空調システム「selFort™(セルフォート)」の開発
近年のオフィスでは知的生産性の向上の観点から、個々の執務者に対する快適感の提供が求められております。その要求を満たすには、より小さな制御単位が必要となります。さらにそれらの制御単位は室内のレイアウトに応じて簡単に変更が可能であり、あまり高価でないことが求められます。selFort™は、天井内に空調空気を直接供給し、約10㎡ごとに天井面に設置した軽量小型のファン付吹出口(FDU:FanDiffuser Unit)を操作することで、必要な場所に必要な風量を供給できる空調方式です。FDUのオンオフや風量設定は、執務者自身がPCやタブレット端末などを用いて操作が可能です。これらの通信には電力線通信技術を採用しているため制御配線が不要であり、FDUには電源配線のみが接続されております。この結果工事費用が削減されるとともに、将来的なレイアウト変更も簡単です。
新たに完成した当社の総合研修・研究施設「三機テクノセンター」に実装し、性能検証が完了し、メーカーからの供給体制が整いました。


(4) 仮想情報システム基盤「エスクラウド®」の開発
IoT・AI等の次世代の情報通信システム技術の本格到来を見据え、最新のパブリッククラウド技術を用いた当社独自の仮想情報システム基盤「エスクラウド®」を開発いたしました。エスクラウド®はパブリッククラウド上の仮想ネットワークインフラや仮想マシン等から構築され、クラウドから様々なサービスを提供し、エスクラウド®経由でICTソリューションのサービスをあらゆる場所から快適に利用できます。例えば、施工現場の業務効率化に向け、高い処理能力を必要とする3D-CAD等のソフトウェアをタブレットPCからでも利用できる他、遠方の設備をクラウド経由で監視する遠隔監視にも活用することができます。また、当社内の各種業務システムもクラウド化が進み、エスクラウド®で稼働しているシステム及びサービスの数は昨年度と比較すると約2倍に増加いたしました。当社の幅広い事業領域にわたりエスクラウド®を展開及び活用し、今後もICTソリューション開発を一層本格化させ、お客様サービスの質の向上と社内業務の効率化を進めてまいります。

(機械システム事業)
番重詰めロボットシステムの開発
従来は人手で行なっていた、コンビニエンスストア等で販売されているおにぎりの番重詰め作業を、最大3,600個/時間の高能力でロボットに代替させるシステムを開発いたしました。このシステムは、包装機から出てきたおにぎりを8個同時にロボットハンドで吸着し、番重に40個(8個×5列)詰めをしていくロボットシステムです。ロボットの待ち時間を減らすため、包装されてくるおにぎりを8個単位で2ラインに整列させるコンベヤを配置し、一方のコンベヤからロボットがおにぎり8個を番重詰めしている間に、他方のコンベヤにおにぎりを8個整列させて処理能力を上げております。また、ロボットは吊り下げ式を採用し、床置き式に比べ省スペース化、コンベヤ周辺のレイアウトの自由度が高くなりました。

(環境システム事業)
下水処理場内における省エネルギー製品やシステムの開発
下水処理場においては、処理水質を維持しながら消費電力量を削減する技術が求められております。
当社では継続して下水処理場内の省エネルギー製品やシステムの開発に取り組んでおり、本年度は下記3件を実施いたしました。
・DHS法を用いたエネルギー最小型下水処理ユニット(下水道技術海外実証事業)
コスト面やエネルギー面で下水処理場の経営改善に貢献できる当社のDHS(Down-flow Hanging Sponge)技術が、国土交通省の下水道技術海外実証事業(WOWTO JAPANプロジェクト)に採択されました。本事業では共同研究体((株)NJSコンサルタンツ、東北大学、長岡技術科学大学、当社)を構成し、タイ王国コンケン市での実証施設の運転により得られる各種データを踏まえて、本技術の実証を進めてまいります。
・低圧損型メンブレンパネル式散気装置「エアロウイング®Ⅱ」
超微細気泡散気装置「エアロウイング®」の特徴である高い酸素移動効率を維持しながら圧力損失を一段と低く抑えることで、更なる省エネルギー化を実現し、お客様のCO₂排出量削減に大きく貢献しております。納入後の追跡調査等を引き続き実施し、本製品の更なる改良開発及び次世代散気装置開発のための知見の蓄積等を実施してまいります。
・省エネ型遠心脱水機「SANDEC®G3」
「SANDEC®G3」はスリムデザインと独自技術により、高性能でありながら省エネルギー、省スペース、維持管理の容易性を実現した新型遠心脱水機です。継続して、様々な汚泥性状に対する最適な適用性調査を実施しており、脱水が難しい下水処理場においても着実に実績を積んでおります。

(不動産事業)
研究開発活動は特段行われておりません。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00107] S100G952)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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