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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LTRK (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 三菱化工機株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループの研究開発活動は、既存技術・各種装置の高度化並びに技術の差別化・競争力の向上を目指し、開発を行っております。また、新分野への積極的展開及び新技術・新製品開発を行っており、当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発費は、エンジニアリング事業229百万円、単体機械事業133百万円の総額362百万円であります。主な研究開発は次のとおりであります。

(研究開発事業)
「都市型藻類バイオマス生産用フォトバイオリアクター(PBR)の開発・実証」
三菱化工機は、1980年代からクロレラをはじめとした微細藻類に関わる培養生産技術に携わっており、近年の藻類オイルを用いたバイオジェット燃料などの研究にも、微細藻類の収穫向けに当社主力製品である分離板型遠心分離機「三菱ディスクセパレータ」の提案・販売を行っております。また、2013~2018年度の藻類産業創成コンソーシアムとの共同研究(福島プロジェクト)をはじめ、微細藻類研究や実証事業の研究開発に参画し、目的に応じた藻類バイオマスの収穫設備や、オイル・色素などの成分抽出等、新たな装置の開発も行っております。
昨今、外部からのコンタミネーション防止などメリットを有する閉鎖系微細藻類培養技術としてPBRが注目されることから、旧来からのオープンポンド型培養設備に変わる新たな培養設備としてPBRの開発・販売を目指します。
このため2020年から、都市部のビルや工場でも微細藻類を培養できる都市型バイオマス生産装置としてPBRの開発を開始いたしました。同PBRは、樹脂製に比べ、耐光性・耐薬品性に優れ、汚れにくいガラス製のリアクター管を採用し、近年毎年のように発生する台風、地震などへの災害を考慮したオリジナルの免震フレームが採用しております(特許出願)。
今後、排ガス中のCO2利用による培養コストの低減や温室効果ガスの排出削減を目的に、当社主力製品の小型水素製造装置「HyGeia-A」が水素を製造する際に排出するCO2を、同PBRへ直接投入して微細藻類の培養を行う実証試験などを行います。

(エンジニアリング事業)
「吸蔵合金水素圧縮機の開発」
近年、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの削減を目的に、脱炭素社会の実現に向けた取り組みが加速しており、クリーンエネルギーである水素が注目されております。当社では高品質で低コストな水素供給設備の開発に取り組んでおり、今年度においては、水素貯蔵用途として実用化されている水素吸蔵合金が、温度により水素を吸蔵、放出する特性に着目し、吸蔵合金水素圧縮機の開発を行いました。
本圧縮機は、複数の水素吸蔵合金を充填した反応器により構成されており、
・250℃程度の温度域にて吸蔵された水素を放出させることによる水素昇圧工程
・常温にした熱媒により反応器を冷却し、水素を吸蔵させる水素吸蔵工程
を繰り返すことで連続的な昇圧操作が可能となっております。
実証試験機を製作し、公益財団法人水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)において水素昇圧サイクル試験を実施し、吐出圧力19.6MPaG、水素流量1Nm3/hの開発目標を達成しました。また、連続運転中に圧縮性能が損なわれず、安定的に1Nm3/h以上の水素が送ガス可能であることを確認しております。
今後は、水素吸蔵合金充填量の増加等によるスケールアップを検討し、早期の吸蔵合金水素圧縮機の商用化を目指します。商用化実現の際には、流通する水素の圧力域(19.6MPaG)への昇圧用途に加え、水素ステーションにおいては、既存機械式圧縮機との組み合わせにより機械式圧縮機昇圧負荷を軽減し、より低コストで安全な運営をはかれる可能性があります。当社の水素事業における新たな技術ラインナップの一つとして、更なる事業展開をはかりたいと考えております。


「嫌気性膜分離法を用いた省エネ型排水処理技術の研究」
本研究は、2017年度より環境省「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」委託事業に採択され、2020年度で実証研究を完了いたしました。本方式は、嫌気性微生物と膜を使った汚水処理方式で、従来の循環式硝化脱窒法に比較して大幅なCO2削減効果化が得られる技術です。また、嫌気性膜分離槽から発生するバイオガスは、創エネ(発電等)が可能となります。
顧客ニーズを反映したシステムを開発し、排水処理のCO2削減に貢献してまいります。

(単体機械事業)
「iFactory®の開発」
2018年度において、フロー精密合成コンソーシアム(FlowST:Flow Science & Technology consortium)の会員である化学会社3社と設備系2社で共同提案した「再構成可能なモジュール型単位操作の相互接続に基づいた医薬品製造用iFactoryの開発」がNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術開発機構)の「戦略的省エネルギー技術革新プログラム/テーマ設定型事業者連携スキーム」に採択され、当社は2019年度から本プログラムに参画、連続ろ過機と連続乾燥機の開発を進めております。
2020年度までの当社対応として連続ろ過機と連続乾燥機の設計・試作が完了いたしました。今後は各試作機単体の検証を実施した後に、iFactoryのモジュールに組み込み、動作確認を実施する予定です。
本プログラムでは、現在、異業種8社並びに1機関の連携により、各社得意技術を企業の壁を越えて、日本における省エネルギー、持続性社会の構築に貢献することを目的としております。「iFactory®の開発」は医薬品やファインケミカルの製造における現在のバッチ生産方式に替わり、連続合成法、バッチ連続型を組み合わせた連続生産方式を採用しております。当社が保有する連続ろ過、連続乾燥技術を「iFactory®」に適用、普及させることにより、医薬品製造のためのオンデマンド生産による効率化と、それに伴うCO2排出量の大幅な削減を目指してまいります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01536] S100LTRK)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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