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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LOLI (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 三菱瓦斯化学株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

「2021年におけるありたい姿」に向けた前中期経営計画『MGC Advance2020』の最終年である2020年度(第94期)は、グループビジョン「社会と分かち合える価値の創造」を道標として、「中核事業を中心とした既存事業の収益力強化」と「新規事業の創出と育成」の実現に向けて、研究開発活動に精力的に取り組みました。
2020年度から研究開発組織の体制を大きく変え、研究部門・研究所とコーポレート部門の新規事業開発部に所属していた研究組織全てを「研究推進部」が一元的に統括する事となりました。この新体制のもとで全社的な視点による研究開発を一層加速する事で、既存事業の収益力強化と新規事業の創出を推進しました。
新規事業開発部は、ベンチャー企業との連携及び出資、公的研究機関との共同研究など、社外との連携による研究開発活動によって新規事業領域での事業創出を継続しました。また、自ら生み出した医療包材や固体電解質などの事業化を推進するとともに、オープン・イノベーションによるアレルギー診断薬などの新規領域の製品開発に取り組みました。福島県白河市における工場生産野菜事業では、安心・安全な野菜を社会に提供しています。
子会社の研究開発部門も含めた当社グループの研究開発スタッフは、グループ全体で約942名であり、総従業員数の約10%にあたります。また研究費の総額は19,905百万円であります。当連結会計年度における各セグメント別の研究内容、研究成果、及び研究開発費は次のとおりであります。

[基礎化学品事業部門]
メタノール系;原料調達から誘導品まで展開する当社メタノール事業のコアとなる製造技術改善や合成触媒開発についてパイロット装置を活用しつつ検討を行っています。循環型社会、カーボンニュートラルへの動きが加速されている中で、CO2/H2からのメタノール合成や、廃プラ、バイオマス等のガス化ガスなど多様な原料からのメタノール合成技術を確立していきます。またメタノール事業の裾野を更に広げるため、メタノール改質水素製造プロセスの市場展開、メタノール燃料電池の技術開発・市場開拓を推進しております。
有機化学品系;メチルアミンや特殊ポリオール製品群の競争力強化を図ると共に、MMA系製品では各種誘導品の増強技術確立、並びに独自性のある新規誘導品の開発を行っております。また、高耐熱特殊ポリエステルなどの樹脂製品、さらに高機能の熱硬化性樹脂原料となるシアネートモノマーの新規開発、複合材料などに向けた市場展開を進めております。
ライフサイエンス系;これまでに蓄積した培養技術・発酵技術を活用し新規製品群を開発しています。現在、高齢化社会のニーズに即したアンチエイジング素材として期待されるピロロキノリンキノン(PQQ)や酵母栄養成分(ビタミン、アミノ酸、ミネラルなど)を豊富に含むS-アデノシルメチオニン(SAMe)含有乾燥酵母、スペルジミン(SPD)含有乾燥酵母、新たに乳酸菌を販売している他、さまざまな食品素材の開発を行っております。また、抗体医薬事業では、治験薬・原薬製造受託事業への参入を目的として設立した合弁会社である株式会社カルティベクスの製造工場を稼働中であり、複数の案件を受託しております。
芳香族化学品系;混合キシレンの分離・異性化によって製造する各キシレン異性体、及びその誘導品を中心とする事業展開を行っております。汎用製品群はプロセスコストダウン、品質改善による差別化を継続する一方、当社固有の特殊化学製品群は、増産や新装置のプロセス検討などに加え、より川下分野への展開と、より確度の高い新規製品の研究開発を重点的に進めております。事業のベースとなる汎用製品群と収益率の高い特殊化学製品群をバランスよく展開することで、安定的かつ持続的成長可能な事業構造の構築を目指しております。
既存特殊化学品事業を構成する主製品は、メタキシレンジアミン、MXナイロン系製品、及び芳香族アルデヒドがあります。メタキシレンジアミンは、誘導体含めて、硬化剤、イソシアネート向けに好調に推移しており、コスト改善のための技術開発を継続すると共に増産検討を行い、新たな市場開発も進めております。MXナイロン系製品では、植物由来のポリアミドが自動車・電子部品向け等の用途で販売量が拡大しています。芳香族アルデヒドは、香料や高機能樹脂添加剤向けの販売が好調で、新規芳香族アルデヒドの開発とともに増産検討を進め、事業基盤の強化に努めています。
本事業ではさらに、独自の強酸技術、酸化・還元技術と長年培った重合技術を駆使し、新規の高付加価値製品の開発を進めています。これらの高付加価値製品の一つである透明ポリイミドワニス及びフィルムは、フレキシブルディスプレイ・タッチパネル・TFT基板・光学フィルム・センサー関連等、今後の伸張が期待される用途に対して検討を幅広く実施し、高い評価を得るとともに一部事業化、デモ品への採用が進んでおります。その他にも、半導体関連材料向け原体および熱可塑性ポリイミドについても事業化を急いでおり、また保有する樹脂製品群を用いた複合材料等の研究開発を推進しております。
当該事業に係る研究開発費は9,166百万円であります。


[機能化学品事業部門]
機能化学品事業部門では、5つの事業分野とそれらの周辺分野において以下の研究開発活動に取り組んでいます。
無機化学品事業;過酸化水素とその誘導体については、生産技術のブラッシュアップによるコスト競争力強化を継続的に進めています。高機能薬剤については、主に最先端半導体デバイス用途で新規グレード開発と市場投入で採用実績を伸ばしております。また、海外各拠点での開発体制の拡充、生産能力増強の継続推進により、顧客要望へのタイムリーな対応に努めています。
合成樹脂事業;ポリカーボネート樹脂は、品質向上のための技術開発や新規光学フィルムや熱成形用ハードコートフィルムなど機能性フィルムを始めとした高付加価値製品の創成にも取り組んでいます。さらにカーボンニュートラルに向けた取組として、二酸化炭素を原料としたポリカーボネート原料およびポリカーボネート素材開発を行っています。また、ポリアセタール樹脂については、新規用途開発や特殊グレードの開発を中心に進めています。
光学材料事業;眼鏡用レンズモノマーについて、ユーザーニーズに対応した製品開発を進めると共に、培った光学関連の知見を活かし、眼鏡用以外の新規光学材料の開発に取り組んでいます。光学樹脂ポリマーは、スマートフォン向け等の小型カメラレンズ用材料として、より高屈折率な新規グレード開発と市場投入を進めるとともに、ポリマーリサイクル技術の確立へ向けた検討を進めています。
電子材料分野:ICTによる社会基盤をささえる高周波回路基板用途の材料開発を推進し、ユニークで多様性のある商品化の拡充を進めています。さらにデータ通信量の大容量化に伴うメモリーやロジック用半導体パッケージ基板の需要増に対応した積層材料およびその周辺技術における製品開発にも取り組んでいます。今後も、情報通信、インフラ、モビリティ領域をターゲットとする技術開発と商品化の推進で社会の発展と課題解決に貢献していきます。
脱酸素剤分野:酸化を防ぐことで食品の風味、鮮度を維持し、賞味期限の延長をはかることのできる脱酸素剤は、今日では食品にとどまらず、医薬品の安定性維持や、錆を防ぎたい金属部品など、様々な製品分野でご愛用頂いています。伸長する医薬品向け脱酸素剤のラインナップ拡充に取り組むと共に、培ってきた雰囲気制御技術を精肉、青果などのフードロス削減のために役立てられるように、技術開発を進めています。
新規分野としては、各分野の周辺材料や基盤技術を他の市場・用途に展開する製品開発を精力的に進めています。
当該事業に係る研究開発費は10,739百万円であります。



事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00815] S100LOLI)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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