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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009RV2

有価証券報告書抜粋 古野電気株式会社 研究開発活動 (2017年2月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、多年にわたる研究により培った、超音波、電磁波を中心としたセンサー技術の一層の深耕、拡大をはかるとともに、それをより幅広く展開活用するため、長期的視野にたって、無線通信技術、情報処理技術、画像処理技術、メカトロニクス技術などの研究開発を進めております。これらの研究開発は当社の技術研究所及び各事業部門の開発部署で行っております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は42億5千3百万円であり、売上高に対する比率は5.4%であります。

セグメント別の主な研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1)舶用事業


①商船市場向け機器
3,000総トン以上の外航船舶に装備される簡易型航海情報記録装置(S-VDR)の新商品「型式:VR-7000S」を開発しました。本商品は、陸上から本体の記録データを取得できるリモートイクストラクト機能を具備しており、既にS-VDRを設置している船舶でも換装して使用することができます。
衛星通信システムについては、静止衛星を利用したVSAT(Very Small Aperture Terminal)2機種を開発しました。Kuバンド(10.7 - 14.5 GHz)用の「型式:FV-110」とKaバンド(19.2 - 30 GHz)用の「型式:FV-110GX」は、いずれも直径1.03mの主反射器を直径1.3m、高さ1.5mのレドームに収めているほか、アンテナと制御ユニット間を同軸ケーブル一本で接続できるようにするなど、装備性を向上しています。Kaバンド用の「型式:FV-110GX」は、Inmarsat GX(Global Xpress)サービス専用モデルですが、バックアップ回線としてLバンドを使用するInmarsat FB(Fleet Broadband)サービスと組み合わせることで、通信の冗長性を高めたInmarsat FX(Fleet Xpress)サービスにも対応しています。
衛星電波と角速度センサー、加速度センサーを活用して方位を検知・出力するサテライトコンパスの新商品として、「型式:SC-70」「型式:SC-130」2機種を開発しました。本商品は、GPSに加えてGLONASS(ロシア)、Galileo(ヨーロッパ)の2つの衛星システムを利用することで、方位精度とロバスト性能を向上しました。国際規格である GPS(GPS測位装置 IEC-61108-1)、THD(方位伝達装置 ISO-22090-3)及びROTI(回頭角速度表示装置 ISO-20672)の型式検定を取得した結果、各種センサーとして漁船だけでなく商船でも利用することができるようになりました。

②漁業市場向け機器
国内外の漁船向けに高性能グラフ魚探「型式:FCV-2100」を開発しました。本商品は、中周波スプリットビーム(複数のビームで魚の深度と方向を探知する方式)と当社独自技術「TruEcho CHIRP(TM)」(読み=トゥルーエコー・チャープ)を融合することで、魚体長計測性能の向上と高精細な映像表現を同時に実現しました。画面上で魚体長計測範囲を3ヶ所まで任意に設定してリアルタイムに表示したり、指定範囲内の魚群ごとに魚体長組成を比較して分析できるため、魚種の判別などにも有効に活用しながら、より効率的な操業に貢献します。
カラーGPSプロッタでは、新商品「型式:GP-3700」とプロッタ機能に魚群探知機機能を具備した「型式:GP-3700F」の2機種を開発しました。いずれも音声合成技術を取り入れており、漁労に必要な自船の位置、水深、水温等のデータや航海における各種警報等を音声で自動的に読み上げる機能を具備しているため、利用者が機器から離れた場所にいても必要な情報を認識できるようになりました。

③小型船・プレジャーボート市場向け機器
マルチファンクションディスプレイ「NavNet TZtouch」「NavNet TZtouch2」向けの新型センサーとして、マルチビームソナー「型式:DFF-3D」を開発しました。本センサーは、水深200mの深場でも左右120°のワイドレンジを瞬時に探知してリアルタイムにソナー断面映像として表示したり、自船からみた魚群の位置と海底の詳細な地形を同時に三次元履歴として表示する画期的なソナーです。モーションセンサーを内蔵することで、揺れの大きい海況でもクリアな映像を表示する本格的な仕様となっており、シングルビームによる魚群探知(約300mまで)や自船の左右方向の海底形状を探るサイドスキャン表示機能も備えております。
小型船(中小型のプレジャーボート、漁船、ワークボート等)向けの新型レーダーとして、8.4型カラー液晶レーダー「型式:MODEL1815」を開発しました。本商品は、設置性に優れたコンパクトな筐体サイズながらも、他船の動向を瞬時に計測表示するファストターゲットトラッキング機能や、真エコートレイル、見張り警報機能、AIS(船舶自動識別装置)センサーを接続しての重畳表示など、船舶の安全航行に不可欠な機能を各種搭載しております。また、指示部と空中線部を含めた総消費電力が業界最小の38Wと環境負荷の軽減にも配慮した仕様とするなど、航海用レーダーを初めてお使いになるライトユーザーから日々の操船作業で活用される方まで、さまざまな需要にお応えできる新商品です。

④その他
新型GNSS自動変位計測システム「DANA(型式:MG-87)」を開発しました。1997年から販売しているGNSS自動変位計測システム「DANA」は、GNSS搬送波の位相情報を用いた測位技術と独自の誤差解析処理により、mmオーダーの精度で三次元の変位計測が可能であり、地盤(火山、地すべり、のり面など)や土木構造物(ダム、橋梁など)、人工構造物建設工事時の変位計測などで活用されております。今回開発した新型「DANA(型式:MG-87)」は、従来機種と比べて同等以上の計測性能でありながら、システム導入から運用までのトータルコストを大幅に低減しました。GNSS受信部に当社製マルチGNSS受信チップ「eRideOPUS 7」を搭載することで、準天頂衛星(QZS)等の利用によるロバスト性能の向上や省電力化を実現したほか、雨量計との接続などマルチセンサー対応を図っています。さらに、無線LAN及び携帯電話回線によるワイヤレス化、ソーラー電源の標準装備により独立した設置を可能にし、容易に設置できるようにしました。

当セグメントに係る研究開発費は28億4千9百万円であります。

(2)産業用事業

①ITS機器分野
次世代ETC規格であるETC2.0に対応したGPS付き発話型ETC2.0車載器を3機種開発しました。ETC2.0車載器の搭載車両を対象とする高速道路の料金割引が一部区間で開始されたことを踏まえて、一般ユーザー向けと業務用車両向けに各1機種をタイムリーに発売したほか、デジタコ(デジタル式運行記録計)や運行管理端末などの外部機器と連動する業務用車両向けの新機種を追加するなど、ETC2.0の普及を見据えた商品ラインナップの拡充に努めております。
また、高速道路以外でもETC車載器を活用して車両の識別・管理を行う「ETC多目的利用サービス」では、DSRC路側装置「型式:FA-2」を活用した車両入退管理などの各種ニーズに対応するためのベースシステムを開発しました。

②GNSS機器分野
マルチGNSS基準周波数発生器シリーズでは、業界最高クラスのホールドオーバ性能(GNSS信号の受信が途切れた時の性能)と低位相雑音を誇るOCXO搭載の高感度モデル「型式:GF-8705」を開発しました。
また、地上デジタル放送局の送信装置・中継局などの設備更新に対応した基準周波数発生器(原子発振器内蔵)を開発しており、各局の工事計画に従って順次納品する予定です。

当セグメントに係る研究開発費は2億4千8百万円であります。

上記以外に、事業セグメントに帰属しない本社管理部門の研究開発費として11億5千4百万円を支出しております。

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01839] S1009RV2)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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