土佐観光施設株式会社 業績等の概要 (2016年12月期)

(1) 業績
2016年度の日本の経済については、政府による経済政策により雇用や所得環境に改善が見られるなど、緩やかな回復基調が続いているものの、英国のEU離脱や中国経済の減速、米国大統領選挙でのトランプ氏勝利等による世界経済の不安定さから、先行きは依然不透明な状況です。
高知県内においても、全体的には回復基調で推移し、豪華客船の寄港増などの明るい材料もありますが、景気回復を実感するまでには至っておらず、個人消費は弱含みの状況が続いております。
ゴルフ場業界は、70歳以上の入場者数が約18%を占めるなど、高齢化や人口減少等の影響で厳しい状況が続いております。
四国のゴルフ場(四国ゴルフ連盟加盟)の2016年度入場者数は、前年比1.5%減少(34,200人減)となりました。
当ゴルフ場の入場者数は、32,836人で前年比3.5%減少(1,189人減)となりました。本年度も引き続き各種イベントを開催するとともに、組織営業等により集客に努めてまいりました。しかしながら、春先からの芝生の病気によるコース状態の悪化、5月の豪雨などの影響により大幅な減少となりました。今後の課題としては、イベントでの集客はもちろんのこと、コース状態の回復に努め、集客力の向上と組織営業での入場者増加を目指してまいります。また、優待券の活用と各種コンペの誘致と企画で集客を図ってまいります。
結果、当期の売上高は、291,195千円となりました。入場者が前年比1,189人減少したことと、セルフプレーの増加、割引の実施による売上単価減少が響き、売上高は前年比23,391千円(7.4%)減少しました。
他方、諸経費につきましては、売上原価で、前年比4,405千円(2.7%)減少しました。これは主にゴルフ営業原価で、コース状態回復の為に要した薬剤等の購入によりコース維持費が増加しましたが、キャディーの人員減少等により、人件費が減少したことによるものです。
販売費及び一般管理費で、前年比2,736千円(2.4%)減少しました。これは主にリース期間満了によりリース料、経費の見直しにより販売促進費等が減少したことによるものです。
営業外損益及び特別利益を加減算して、当期純利益16,734千円となり、前年比16,814千円(50.1%)の減少となりました。


(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度の現金及び現金同等物は、全体として11,464千円減少し、当事業年度末残高は、26,311千円(前事業年度末比30.4%減)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、27,057千円の資金収入となり、前年同期比4,797千円の減少となりました。これは、主に税引前当期純利益が17,529千円減少し、18,084千円となったことと、売上債権の減少2,156千円、退職給付引当金の増加1,144千円及び未払消費税等の減少3,584千円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、835千円の資金支出となり、前年同期比7,696千円の減少となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出1,169千円及び保険積立金の積立による支出265千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、37,687千円の資金支出となり、前年同期比68千円の減少となりました。これは、長期借入金の返済による支出29,736千円及びリース債務の返済による支出7,951千円によるものであります。