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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100516E

有価証券報告書抜粋 川崎重工業株式会社 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度は、各BUのコア・コンピタンス強化のため、競争力向上に向けた技術開発だけでなく、当社グループの持ち得る技術を結集して技術のシナジーを追求しつつ、事業部門と本社技術開発本部とが一体となって、「新製品・新事業」の開発に取り組みました。また、新しい顧客価値の創造を目指し、次世代の「新製品・新事業」を産み出すための基盤技術や、水素分野など新たな事業コアの育成・強化にも力を入れています。
当連結会計年度における研究開発費は416億円であり、各事業セグメント別の主な研究開発の内容及び費用は以下のとおりです。

船舶海洋事業
GOOD戦略※を核とする事業戦略に基づき、燃料費の削減や海上における環境規制に対応するため、天然ガスと重油双方を燃料とする二元燃料エンジン(ME-GIエンジン)を搭載した船舶の開発を行っています。また、洋上における石油・ガス資源開発に向けた大型オフショア作業船や、水素のサプライチェーン構築に向け、世界初となる液化水素運搬船の実証船開発にも注力しています。
当事業に係る研究開発費は10億円です。
(※ GOOD戦略: ガス船/ガス燃料船(GAS)、海洋(Offshore)、海外(Overseas)、艦艇(Defense))

車両事業
台車主構造にCFRPを採用し、エネルギーコスト削減や走行安全性・乗り心地向上に寄与する新世代の鉄道車両用台車「efWING※」の機能向上に向けた開発を行っています。また、コストダウンや特にアジア新興国での受注拡大を念頭においた標準車両・モジュール工法の実用化に取り組んでいます。さらに自社開発の大容量ニッケル水素電池システム「ギガセル®」を応用し、電力回生による鉄道システムの省エネや、停電時の非常走行を実現する鉄道システム用地上蓄電設備「BPS※」の開発にも注力しています。
当事業に係る研究開発費は11億円です。
(※ efWING: enviromentally friendly Weight-Saving Innovative New Generation Truck)
(※ BPS: Battery Power System)

航空宇宙事業
次期航空機事業への展開を目指し、P-1固定翼哨戒機/XC-2次期輸送機の派生型、回転翼機の近代化・派生型、及びロケット衛星フェアリングなどの宇宙機器・システムなどの研究開発を実施するとともに、航空機開発に不可欠な基盤技術の強化を図りました。また、ボーイング777Xなど、次世代の民間航空機の生産・製造効率を大幅にアップする、革新的な自動化・ロボット化技術の開発に注力しています。
当事業に係る研究開発費は43億円です。

ガスタービン・機械事業
ガスタービン部門では、天然ガス燃料の消費量低減やCO2排出量削減のため、工場などで発生する副生水素ガスを混焼するガスタービン「L30A-DLH」を開発しました。また航空機エンジンについて、ギア関連技術や革新的な加工技術に関する研究開発に注力しています。
機械部門は、オイル&ガス関連オフショア市場向けに最適な舶用推進システムの開発を進めているほか、舶用ディーゼルの環境・省エネ技術開発にも注力しています。また発電市場向けとして、世界最高の効率と環境性能を誇る大型ガスエンジンのさらなる効率向上に向けた技術開発を進めています。
当事業に係る研究開発費は42億円です。

プラント・環境事業
世界的な資源有効利用や環境重視のニーズの高まりに対応し、石油残渣系燃料、バイオマスなど様々な燃料を有効利用できるボイラの開発や、LNGタンク製造技術の効率化、ごみ焼却炉の燃焼技術の高度化などに取り組みました。また、ICT技術を活用して設計と生産のコンカレント化を推進し、3Dデータを活用することにより、超大型シールド掘進機の工期短縮と品質向上とを同時に実現しました。
燃料電池自動車の普及を後押しする水素インフラ設備として、水素を-253℃に冷却して液化する、産業用として初となる純国産独自開発の水素液化システムを開発しています。さらに、液化した水素を貯蔵する大型タンク、長距離輸送を実現する液化水素コンテナ、及び水素ステーションへ水素を運搬する高圧水素ガストレーラなど、水素の製造、輸送・貯蔵関連システムの開発を推進しています。
当事業に係る研究開発費は9億円です。


モーターサイクル&エンジン事業
更なるKawasakiのブランド力強化を目指し、圧倒的なパワーと操る楽しさを兼ね備えたハイパフォーマンスモデル「Ninja H2/H2R」は、ガスタービン技術を応用した完全自社製のスーパーチャージドエンジン、航空機のエアロダイナミクス技術の導入など、当社グループの技術を結集して開発しました。また、いつでもいかなる道でもファンライディングが楽しめるミドルスポーツモデル「Versys650」やその最上位モデル「Versys1000」などの新機種開発を行いました。新興国から先進国まで幅広いユーザを魅了する世界戦略車として、「Ninja 250SL」などの開発も行いました。
当事業に係る研究開発費は129億円です。

精密機械事業
ショベル分野における圧倒的なシェア維持を目指し、油圧ポンプ・モータ、コントロール弁などのさらなる高性能化や、油圧システム全体を最適に制御しつつ、ユーザが自由にカスタマイズできる油圧コントローラの開発を実施しました。また、ショベル以外の建設機械分野・農業機械分野への拡販も見据え、小型軽量・高効率な中圧用油圧ポンプや、高速モータの開発も行いシリーズ展開を進めています。
ロボット部門では、省人化・自動化ニーズが急激に高まっている新興国市場のシェア拡大に向けた新機種開発や、人と産業用ロボットとが共存・協調して安全に作業ができる技術の研究などを実施しました。そして、将来市場の大きな伸びが期待される医療・ヘルスケア分野への展開を目指し、医療用ロボットの研究開発にも取り組んでいます。
当事業に係る研究開発費は56億円です。

本社部門・その他
本社技術開発本部は、当社グループの将来に亘る企業価値の向上を目指し、技術のシナジーを追求して「新製品・新事業」開発に必要な差別化技術を開発することにより、事業部門のコア・コンピタンスのさらなる強化を図っています。
また、次の世代の「新製品・新事業」開発に備え、新たな顧客価値創造の源となる基盤技術の育成・強化を進めるとともに、国の新しいエネルギー基本計画に盛り込まれた「水素を本格的に利活用する水素社会」の実現を見据え、水素の製造から輸送・貯蔵、利用までのサプライチェーンの早期構築に向けた技術開発を、事業部門と連携して推進しています。
このほか、㈱KCMでは更なる環境性能の向上を目指したホイールローダの開発なども実施しました。
これら本社部門・その他に係る研究開発費は112億円です。


事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02127] S100516E)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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