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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007V55

有価証券報告書抜粋 川崎重工業株式会社 対処すべき課題 (2016年3月期)


生産、受注及び販売の状況メニュー事業等のリスク

[会社の経営の基本方針]
当社グループは、カワサキグループ・ミッションステートメントにおいて、「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する“Global Kawasaki”」をグループミッションとして掲げています。2016年3月には、「陸・海輸送システム、航空輸送システム、エネルギー環境、ロボメック(ROBO・MECH/産業機器から改称)の4分野を主な事業分野として、最先端の技術で新たな価値を創造し、顧客や社会の可能性を切り開く企業グループを目指す」ことをビジョンとして定めました。
また、「選択と集中」「質主量従」「リスクマネジメント」を指針とし、資本コストを上回る利益を安定的に創出するとともに、先端的な研究開発と革新的な設備投資を持続的に行い、将来に亘る企業価値の向上を図ること、すなわち「Kawasaki-ROIC経営(以下、ROIC経営)」の推進を経営の基本方針に掲げ、収益性・安定性・成長性を重視した事業ポートフォリオの構築に取り組んでいきます。

[目標とする経営指標]
目標とする経営指標は、利益(営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)及び資本効率を測る指標である投下資本利益率( ROIC = EBIT(税引前利益 + 支払利息)÷ 投下資本(有利子負債 + 自己資本))としています。
そして、当社グループが有する事業を細分化したビジネスユニット(以下、BU)毎にROIC管理を行い、ROICがハードルレート(最低限確保すべき水準)を下回るBUは、それを上回る時期とそのための課題を明確にした上で具体的施策を展開しています。一方、既にROICがハードルレートを上回っているBUは業界トップクラスのROICの達成、又は経済的付加価値の増加に取り組むことにより、当社グループ全体の企業価値向上を図ることとしています。
これらの経営指標の改善の結果として自己資本利益率( ROE = 親会社株主に帰属する当期純利益 ÷ 自己資本 )の向上も図っていきます。

[中長期的な会社の経営戦略・対処すべき課題]
世界経済の先行き不透明感の高まり、為替の円高シフト等により、当社グループを取り巻く事業環境は厳しくなっていますが、あるべき姿(ビジョン、10年程度先の数量イメージ)の実現に向けて、2016年度から2018年度を対象期間とする新たな中期経営計画(以下、「中計2016」)を策定しました。
中計2016では、「ROIC経営」の深化を基本方針とし、コア・コンピタンス(収益力の源泉・競争優位性)の強化により、将来に亘る企業価値向上を目指していきます。成長分野(航空輸送、ロボット、エネルギー)への投資を積極的に行うとともに、技術の結集によりシナジー効果を高め、将来の新製品・新事業を見据えた技術の差別化、更には、情報通信技術の活用による新たなサービス事業等に重点的に取り組んでいきます。

1.ROIC経営の深化による企業価値の更なる向上
「何を」「どうすれば」企業価値向上に繋がるのか、セグメント毎に事業特性を踏まえつつ、従業員が理解しやすいものとなるよう、日々の業務との関連性を重視した指標を定め、その達成に向けて全員参加型のROIC経営を進めていきます。また、選定した指標はリスクマネジメントにも活用し、企業価値の更なる向上に繋げていきます。

2.キャッシュ・フロー重視の経営
企業価値を高めていくために、収益力の強化に加え、将来の成長に向けた開発や設備投資を着実に実行しつつ、フリー・キャッシュ・フローの創出を目指しています。特に、営業キャッシュ・フローの獲得を課題として掲げており、入金条件の改善やサプライチェーンの効率化による資産の圧縮など、運転資本の効率化に向けた具体的な施策を展開していく方針です。

3.リスクマネジメントの徹底
短期的な為替相場や景気の変動などに対しては、その影響を適時把握し効率的なリスクマネジメントに繋げていきます。一方、中長期的には、自己資本の充実に加え、価格や生産拠点の見直し、外部環境に左右されにくい高付加価値製品の開発等に取り組んでいます。また、主要プロジェクトのバランスシートやキャッシュ・フローのモニタリング等により、プロジェクト開始後のリスクマネジメントを徹底していきます。

4.コーポレートガバナンス体制の強化とエンゲージメントの重視
コーポレートガバナンス・コード及びスチュワードシップ・コードの趣旨を踏まえ、常に当社にふさわしいコーポレートガバナンス体制を継続的に検討するとともに、資本市場との質の高い対話を継続していくことで、企業価値向上に努めていきます。

5.人財開発とダイバーシティの尊重
人財のグローバル化をはじめ、高度な知識と経験を有する人財の獲得・育成・活用、若年層に対する技術・技能の伝承等に注力しています。また、女性の活躍推進や育児支援策をはじめとしたワークライフバランス(仕事と生活の調和)の向上、障がい者が働きやすい職場と仕事を確保するための特例子会社の設立など、ダイバーシティ(多様性)を尊重した職場環境の整備にも努めています。

なお、個別事業における課題については以下のとおりです。

① 船舶海洋事業
坂出工場・南通中遠川崎船舶工程有限公司・大連中遠川崎船舶工程有限公司の一体運営による収益最大化、神戸工場は潜水艦関連を中心に安定的な事業運営、オフショア船事業の縮小

② 車両事業
最先端の技術開発・新型車両など、顧客ニーズに適合した技術・製品による競争力強化、人財育成によるシステムインテグレーション能力の更なる向上、メンテナンス・改造等のストック型ビジネスの拡大、海外生産・海外調達及びパートナーシップの活用などグローバルな最適事業遂行体制の構築

③ 航空宇宙事業
P-1固定翼哨戒機・C-2輸送機の修理・部品供給を含めた量産体制の確立及び派生型機への展開、ボーイング787分担製造品の増産、派生型への対応及び777Xの開発、量産立ち上げ

④ ガスタービン・機械事業
高効率の産業用ガスタービン・ガスエンジンをベースとしたエネルギーソリューション事業の展開、海外展開の推進、民間航空機用ジェットエンジンの新機種開発の推進及び増産対応

⑤ プラント・環境事業
既存製品の高度化による競争力強化と新製品・新技術の早期事業化、海外パートナーシップ強化による新興国・資源国を中心とした海外事業の拡大、人財育成強化によるエンジニアリング力の更なる向上及び大型プロジェクトの着実な完遂

⑥ モーターサイクル&エンジン事業
“Kawasaki”らしい魅力ある強いモデルの継続投入、顧客価値に根ざした高いブランドの実現、回復基調にある先進国市場での更なるプレゼンスの向上、新興国市場におけるブランド力の一層の強化及び新規市場開拓、連結ベースのマネジメントの徹底効率化

⑦ 精密機械事業
油圧機器のショベル分野における高シェアの維持・拡大とショベル以外の建設機械/農業機械分野向けの拡販、ロボット分野におけるシステム提案力強化と海外生産体制整備・拡大、医療ロボットなど将来へ向けた新規分野への継続的な取り組み


(注)上記の将来に関する記述は、現時点で入手可能な情報に基づき判断したものであり、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。

生産、受注及び販売の状況事業等のリスク


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02127] S1007V55)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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