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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100FES9

有価証券報告書抜粋 日本ペイントホールディングス株式会社 研究開発活動 (2018年12月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループは、経営理念として以下を掲げております。
・Mission
わたしたちは、塗料とコーティング技術の持つ力を高めることで、生活に彩と快適さ、安心を提供します。
・Vision
わたしたちは、熱意と覚悟を持った者が集う活気あふれる風土の下、塗料をコアとした、優れたスペシャリティ ケミカル製品とサービスを通じた新たな価値を創造し続け、リーディングポジションを勝ち取ります。

この理念のもと、「顧客付加価値の創造」、「環境配慮型商品の開発」はもとより「新たな需要創出のための調査及び技術活動」、「安価製造のための技術開発」さらには「海外展開を見据えた技術活動」を使命と考え研究開発を推進しております。
当社グループは、各分野において最適化した独自の研究開発・商品開発を行うとともに、技術共有、情報交換など互いに連携を強化することにより、グループ全体としての効率性を高めながら活動をしております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費用は169億97百万円であり連結売上収益に占める割合は2.7%です。主な研究開発活動の概要及び成果は次のとおりであります。

(1)日本

当地域では、自動車用塗料・工業用塗料・汎用塗料・自動車補修用塗料・船舶用塗料・ファインケミカルを中心に研究開発活動を行っております。

自動車用塗料においては、お客様により嬉しさを感じて頂ける塗膜価値を提供することを命題に、機能性や意匠価値を付与した高付加価値商品の市場導入を進めております。機能面では、耐擦り傷性を付与したクリヤー塗膜や、世界で初めて遮熱機能を有した塗膜を自動車ボディに採用頂いております。意匠面では、D-LOG(自動車の内外装の意匠価値を高めていく新色開発活動)を通じて、マットクリヤーや積層塗膜プレミアムカラーの多色拡大など、従来にない意匠価値を新たに提供しております。環境面では工場から排出されるCO2削減に取り組んだ中上塗料や、将来に向けた新規防錆システムの開発を促進しております。高機能、新規意匠、新工程システム、環境配慮を軸に、将来に向けた材料開発を実施しております。
工業用塗料においては、VOC(揮発性有機化合物)排出削減などの環境規制の強化が進む国内外の社会情勢のもと、水性塗料・粉体塗料・ハイソリッド塗料などの環境配慮型商品での当社戦略が成果を発揮しております。粉体塗料では、特殊ボンディング技術を基本としたメタリック粉体塗料「多彩ビリューシアメタフィール」、ヤニ低減低温硬化型粉体塗料「ビリューシアエコレア」、粉体調色システム「ビリューシアアルティーカラー」などが拡大に寄与いたしました。水性塗料では顔料の沈降を抑え、沈降防止に必要な攪拌の為の電力エネルギー量を大幅に削減できる省エネ電着塗料「パワーフロート」が順調に市場展開しております。
また、1回塗りで厚膜化を可能とする省工程タイプの特化則対応1液速乾万能型下塗り塗料「パワーバインドTK」を発売し好評を博しております。低汚染化剤「オーデナノガード」や無機有機ハイブリッド樹脂による長期耐候性塗料「オーデパワー」も住宅外装建材市場で確実に実績を挙げております。グローバル化が進む家電業界の輸出に関するRoHS指令対策用としては、重金属削減塗料「エコ」シリーズを展開し、従来、微量不純物として含まれていた鉛などの規制対象元素の分析結果を提出して、安心してお使いいただける塗料として好評を博しております。 プレコート用塗料については顧客ニーズにいち早く対応すべく、環境配慮型クロメートフリー塗料の研究開発を推進しております。
汎用塗料においては、高付加価値商品や環境配慮型商品の開発に注力してまいりました。建設塗料分野では、高い仕上がり感と耐候性が特長の住宅塗替え用塗料「パーフェクト」シリーズのラインナップとして、新たに塗料の付着が難しい高意匠サイディングボードにも適用可能な「ニッペ水性パーフェクトシーラー(透明・ホワイト)」、さまざまな屋根素材の塗り替えに対応可能な、弱溶剤1液タイプの窯業系屋根用下塗り材「ニッペファインパーフェクトベスト強化シーラー」を上市しました。「外壁・付帯部・屋根・内装からベランダ・屋上までまるごとパーフェクトシリーズ」のコンセプトが好評を得て、順調に拡大しております。鉄構・コンクリート塗料分野では、国立研究開発法人 土木研究所との共同開発にて、コンクリート構造物の保護と視認性による維持管理を両立させる厚膜柔軟形特殊クリヤー被覆工法「タフガードクリヤー工法」が市場から高い評価を頂いておりますが、さらに鋼道路橋塗装便覧CC-B仕様に対応可能な「タフガードクリヤー工法 CC-B品質規定合格仕様」を上市しました。
自動車補修用塗料においては、e3(EASY×EXCITING×ECOLOGY = e3(イーキューブ))コンセプトを開発方針とし、粘性制御技術を駆使した次世代型水性「nax e3 WB」を市場導入し高い評価を頂いております。また、大型車両や架装車両などの大面積塗装向けの2液ウレタン樹脂塗料「nax ネオウレタン エコ」のラインナップに「nax ネオウレタン エコ(4:1)クリヤー」を追加しました。「nax ネオウレタン エコ」に採用している特殊ポリマーの機能をクリヤーに付与することで大面積を塗装するための作業性と高い仕上がりを実現しました。環境配慮型の2液ウレタン樹脂塗料として実績を拡大しており、今後とも高付加価値、環境配慮型商品の開発を進めてまいります。
船舶用塗料においては、海洋汚染の低減による地球環境保全、就航船の安全や燃費改善の機能を持つ塗料の開発に取り組んでまいりました。マグロの皮膚表面からヒントを得て開発された「LF-Sea」、そしてその上位モデルの「A-LF-Sea」は、従来の防汚剤を使用した船底防汚塗料に比べ10%の燃費低減を目指し、2013年の市場導入以来、採用実績は2,200隻を越えました。さらに、2017年10月より船底防汚塗料「アクアテラス」を上市いたしました。同塗料は防汚剤フリー、自己研磨型の世界初の技術を持つ塗料で、環境負荷低減にこれまでになく大きく寄与いたします。開発にあたっては、血小板の固着を防ぐ人工血管の構造をヒントにし、海洋生物の付着を抑制する技術の製品化に成功しております。
ファインケミカルにおいては、金属表面処理剤で市場のニーズが高まっている機能性表面処理技術、及び環境配慮型技術を中心とした開発と製品の市場導入を進めております。熱交換器用では高機能親水化処理剤を開発し、国内外での採用の実績が拡大しております。亜鉛メッキ鋼板用ではノンクロム型処理剤を開発し、建材分野に導入が順調に進展しております。また、自動車分野や工業用分野に関しては、燐酸や有害な重金属を含まずスラッジが大幅に低減できる新化成処理剤システムを開発し、市場導入実績も順調に拡大しております。
当地域における研究開発費用は58億57百万円であります。

(2)アジア

当地域では、NIPSEA各社の技術拠点と共同で自動車用塗料・工業用塗料・汎用塗料・自動車補修用塗料などの研究開発活動を行っております。

自動車用塗料においては、中国、東南アジア各国で現地法人との協業を推進するとともに環境配慮型水性塗料を拡大展開しており、市場での認知も進んでおります。同時に、各国での現地生産も進んでおり、地産地消の方針のもと現地生産比率の向上にも取り組んでおります。また、東南アジアで需要が高い二輪向け塗料については、現地ニーズに対応した商品開発が現地主体で完了し、すでに供給が始まっております。インドにおいては、新たな体制で取組みを始め、シェア拡大に向けて現地体制の強化を進めております。

工業用塗料においては、日本で培った環境配慮型商品の技術を軸にNIPSEA各社と連携し、VOC(揮発性有機化合物)の含有量を従来型塗料に比べ低減させる水性塗料やハイソリッド塗料など、現地の市場ニーズに適応した商品開発による事業領域の拡大を進めております。

汎用塗料においては、主力である住宅内装用塗料において、居住者の安全性・快適性の向上に重点を置き、VOC(揮発性有機化合物)を含まない塗料や施工時の作業性を向上させる塗装用具(刷毛、ローラー)の開発を進めております。

自動車補修用塗料では、国内展開と同時に次世代型水性塗料「nax e3 WB」の評価が完了し、積極的に市場展開を進めています。

当地域における研究開発費用は92億16百万円であります。

(3) 米州

当地域では、自動車用塗料を中心に研究開発活動を行っております。
自動車用塗料においては、高機能付加価値塗料の展開が進んでおります。高い要求品質に応えられる現地支援体制を整え安定供給に努めております。また、建築用塗料についても、現地の市場ニーズに合った商品開発活動を進めております。
当地域における研究開発費用は9億22百万円であります。

(4)その他

当地域では、自動車用塗料を中心に研究開発活動を行っております。
自動車用塗料においては、欧州系自動車メーカーに対して現地で生産された電着塗料の供給及び拡大が進んでおります。従来の日系顧客だけでない新たな顧客として、更なる商品拡大に繋げる活動を引き続き進めております。
当地域における研究開発費用は10億円であります。

今後も引き続き、日本での研究開発で培った技術を各国へ展開し、グローバル市場に向けての技術開発・商品開発に取り組むとともに、さらなる製造コストの低減、安定した品質の確保に取り組んでまいります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00892] S100FES9)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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