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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AOYM

有価証券報告書抜粋 日本発條株式会社 研究開発活動 (2017年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、「創造挑戦型」の基礎技術の研究開発から「開発提案型」の新製品開発、更には生産技術の開発にいたるまで、積極的な研究開発活動を行っております。
現在、研究開発は、本社研究開発本部及び技術本部、各生産本部及び事業本部の開発部門、技術部門、設計部門等、また、各子会社の開発部門等により鋭意推進されております。研究開発スタッフは全体で1,026名であり、これは全従業員数の6.0%に当たります。当連結会計年度における当社グループ全体にて支出した研究開発費総額は、16,130百万円であり、これはグループ全体の売上高の2.6%に当たります。
当連結会計年度における事業の種類別セグメントの研究開発活動は、以下のとおりであります。なお、上記の研究開発費には、本社研究開発本部及び技術本部で行われている各事業部門に共通する材料技術、加工技術、接合技術、分析技術、解析技術等の基礎研究開発の費用399百万円が含まれております。

(1)懸架ばね事業
ますます重要となるエネルギー消費と環境に対する規制に対応するため、小型軽量かつ高品質、高耐久化に注力した製品開発に加え、品質と安全性を確保した無人化、省エネルギー化を目指した生産技術開発を進めております。これらの具現化に向けて、製品では応力分布の均等化設計、新鉄鋼材料及び繊維強化プラスチック材料の開発等を行うと同時に、生産では熱処理、組立てなど各工程における新工法及び新技術開発を進めております。当連結会計年度の主な成果は、耐久性・品質に優れた製品の開発を実現したことであります。今後の課題は、最適な材料の調達、軽量化を実現する加工法及び無人化と省エネルギー化が可能な生産方法の開発と、これらの海外拠点を含めた導入であります。
当事業に関する研究開発費の金額は、3,886百万円であります。

(2)シート事業
軽量化、生体信号利用のシート応用製品、快適な動性能・静性能を持つシートに重点を置き、開発活動に取り組んでおります。
軽量化については、板金部品をFRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチック)に材料置換したフレーム最適構造・構成の開発に取り組んでおります。その成果として射出成形CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維強化プラスチック)フロントシートフレームを開発し、現行比約20%の軽量化を達成致しました。
生体信号利用のシート応用製品については、疲労低減コンフォートシートの開発に取り組んでおります。疲労低減コンフォートシートは、血流の改善やむくみを回復することで疲労を低減させるシートであります。
快適な動性能・静性能を持つシートについては、従来、定量評価が難しかった高い周波数のシート振動に対する快適性評価のための定量評価指標を確立しました。また、着座時のシート上の圧力分布データから快適性を推定するシステムの推定精度を大幅向上させております。さらに、シート温熱快適性の定量評価指標も開発しております。
また、DD(ダイナミックダンパー)ボルトの開発と自動車用薄型サスペンションシートの開発を行っております。DDボルトは従来のダイナミックダンパー(DD)を軽量化・低コスト化した製品で、自動車のアイドル時にシートが共振して発生する振動や音を軽減する製品です。多くのカーメーカーより共同開発、量産化の依頼を受けており、量産化に向けて取り組んでおります。自動車用薄型サスペンションシートは、昨年、「超モノづくり部品大賞」において「モノづくり日本会議 共同議長賞」を受賞致しました。小型トラック用として2015年より量産を開始しており、乗用車の助手席や後部座席への適用や、新たな車種への展開を開発部門と設計部門が共同で進めております。
当事業に関する研究開発費の金額は、5,916百万円であります。

(3)精密部品事業
精密ばね分野においては、エンジン・トランスミッション部品に代表される自動車関連製品をはじめとして、HDD(ハードディスクドライブ)用部品、半導体の検査用プローブ等、幅広い分野での製品開発を行っており、特に現在はハイブリッド車(HEV)・電気自動車(EV)向けの製品開発、ばねの高品質化・低コスト化に向けた生産技術開発、高強度材料の開発に注力しております。
HEV・EV分野については、高精度プレス加工技術を基盤とした、モーター部品、リチウムイオン・燃料電池用部品、インバータ用部品、及び燃費向上に寄与する軽量化技術の開発を行っております。
ばねの高品質化・低コスト化については、線ばね・皿ばねの全自動品質保証設備、及び省人化・無人化を実現する一貫生産ラインの開発を行っており、その生産技術のグローバル展開も進めております。
また、これらの基となる素材についても、更なる高強度材の開発を進め、製品の高性能化、高信頼性化を進めています。その一方で廉価材の開発を進め、製品のコスト低減化にも努めております。
HDD関連分野においては、HDDの高容量化に対応するため、CLAサスペンション(Co-Located Actuator)の高性能化に向けて開発を進めてきた結果、他社に比べて位置決め精度の高いCLAサスペンションのデザインを開発致しました。また、HDDの更なる高容量化に対応できる高性能なサスペンションのデザイン設計を行うと共に、品質向上・コスト低減に向けた開発に取り組んでおります。
当事業に関する研究開発費の金額は、3,452百万円であります。

(4)産業機器ほか事業
半導体製造プロセスは、積層化と微細化が進み顧客要求が厳しさを増しております。半導体製造装置開発では、顧客別の要望に応えるために開発段階から深く入り込み、設計/試作/評価をトータルに実施できる体制を整えました。半導体製造装置の心臓部品の開発に必要となる接合技術の深耕を図るために、ろう付技術のほかに、拡散接合技術やコールドスプレー技術を駆使し、安価でコンタミレスの金属製ヒータや冷却板を開発しております。更にはセラミック溶射技術を応用し、絶縁特性、均熱特性、大型化対応などを図り、北米向けでヒータ製品の業界トップシェアを維持しております。
メタルベース基板については、近年、自動車向けの基板の需要が多く、高品質、高信頼性に加え高清浄度に対する要求が高まっております。メタルベース基板は高密度・大容量化に伴い、放熱性ニーズが高まっており、それに応えるべく高放熱絶縁材料の開発を行って参りました。開発した絶縁材は高い放熱性を持つとともに高い耐熱性も持ち、セラミック代替を目指しております。
その一方で安価な絶縁材料を使ったメタルベース基板や、より耐久性に優れたメタルベース基板の開発も行っております。
ゴルフシャフト事業では、重量シャフトがメインの北米のシェアを拡充すべく、肉厚調整・熱処理技術・解析技術を駆使して、北米市場のニーズである高弾道・低スピンのスチールシャフトを開発し商品化しておりますが、更なる超軽量化シャフト開発にも取り組んでおります。
当事業に関する研究開発費の金額は、2,475百万円であります。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01367] S100AOYM)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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