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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CNZ6

有価証券報告書抜粋 日本精蝋株式会社 業績等の概要 (2017年12月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1)業績
1.事業環境
当連結会計年度(2017年1月1日~2017年12月31日)におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善により緩やかな回復基調にあるものの、世界情勢は緊張の続く北朝鮮問題など先行き不透明な状態で推移しました。
当社業績に大きく影響する原油相場は、米国WTI原油の年初は50ドル/バレル台前半で推移、一時米国シェールオイルの増産等もあって40ドル/バレル台前半まで下落する場面もありましたが、11月末にOPEC加盟国による減産合意が延長されたこと等もあり、12月末には60ドル/バレル台まで高まりました。当社重油販売価格に影響のある東南アジア産原油も同様に40ドル/バレル台前半から始まり、最終的に60ドル/バレル台をつけるに至りました。また、円・ドル相場は昨年末円安に進み117円/ドル台をつけましたが年初から一転し徐々に円高が進行し110円/ドル台前半で推移しました。

2.事業の経過および当期の経営方針等に基づく諸策の実施状況
このような状況の中で、当社は下記の当期経営方針およびISO9001の年度品質方針ならびに中期経営計画NS2017(2015年度~2017年度)に基づき、具体的諸施策を推進し、企業価値および企業品質の一層の向上に取組んできました。その進捗状況と結果は下記のとおりです。

(経営方針)
1) スピーディーな経営判断と効率的な組織運営による全社的な機動力アップ、課題に対する方向性の明確化、確実な一歩
2) 2大事業(Nippon Seiro(Thailand)Co., Ltd.および分子蒸留設備運用)の早期採算化への能動的なアクション
3) 予算(目標数値)に対し、各部隊、収益・効率化の具体的な貢献目標の設定およびコミットメント
4) 信頼される企業であり続ける
CSR(社会的責任)、安全操業、環境保全、コンプライアンス遵守、人・設備・製品に優しく)

経営方針に基づく各部門の状況は以下のとおりです。

製造部門
製造部門では、基幹工場である徳山工場、高機能製品の受託製造を主とするつくば事業所(テクノワックス㈱)、アジア市場開拓拠点としてのNippon Seiro(Thailand)Co., Ltd.のタイ工場の3生産拠点体制を軸に、各お取引先のニーズにきめ細かくお応えできる体制の強化に注力してきました。
とりわけ、経営方針に掲げる2大事業であるNippon Seiro(Thailand)Co., Ltd.および分子蒸留設備運用に取組んでおりますが、分子蒸留設備増設につきましては、2017年9月に徳山工場内に予定どおり完工し、当社ならではの製品、ワックスの有する機能を充分に発揮できる高機能製品群のラインナップ拡充・供給能力の増大を図る体制が整いました。
Nippon Seiro(Thailand)Co., Ltd.につきましては、販売量の増加に伴い稼働率がアップしております。

販売部門
販売体制では、2017年4月からの新経営体制発足に合わせ、国内販売・輸出販売部門を統合し、新たに営業部を発足させ、スピーディーな判断、実行、機動力をアップさせました。そして、喫緊の課題でありますタイでのゴム老防用ワックス事業においてはアジア中心に新規取引先開拓に傾注し、来年度の採算化に向けグループの総力を挙げて取組みました。
タイでのゴム老防用ワックス事業につきましては既存取引先および新規取引先での製品評価の認証を頂き、本格的納入が開始されはじめました。
ワックスの国内販売におきましては、競合他社の供給問題を背景とした、臨時的な代替需要により販売数量の増加が見られました。
ワックスの輸出販売におきましては、国際市況の需給軟化により苦戦を強いられる局面もありましたものの、一方では製品品質のみならず供給体制も含めた当社の総合品質をご評価頂き、キャンドル用途におきましては欧州向けにおいて業界大手の新規顧客との取引開始等の成果もあり、販売数量目標を達成することができました。


調達部門
ワックス生産量の増加ならびに採算性の乏しい重油の生産量を削減するべく、ワックス留分の多い原料の調達を目指し、原料ソースの多様化に継続して注力してまいりました。

(ISO9001の年度品質方針)
日本精蠟はワックスのスペシャリストとして、お客様に満足いただける製品を一貫して提供し続けるため、以下の取組みを実施いたします。
1) テクノワックス㈱を含む全組織において、品質マネジメントシステム(2015年版)への移行と同システムの継続的改善に努めます。
2) お客様の要求事項に対応した製品を開発・提供します。
3) 品質向上、安全操業および従業員の力量アップに向けた取組みを推進します。
4) 製品含有化学物質管理をはじめ全ての関連法令・規制要求事項に沿って事業を継続します。

以上のISO9001の年度品質方針の取組みについては、その具体的行動指針および各部門の品質目標実施計画に基づき、四半期毎の活動状況の品質監査を実施する等継続的なマネジメントレビューを推進し、目標は概ね計画どおり進捗しました。

3.当期事業概況と成果
ワックス販売は国内販売では堅調に推移し、販売数量では前年同期に比較し1,745トン増の35,985トン、販売高で293百万円増の11,452百万円の実績、輸出販売では米国向け液状輸出の増販で販売数量では前年同期に比較して8,836トン増の44,396トン、販売高で1,663百万円増の7,613百万円の実績となりました。重油販売は需要が漸減する中、ワックス留分の多い原料によるワックス取得率アップにより、販売数量で14,032キロリットル減の174,821キロリットルとなりました。しかし、販売高では原油価格が前年同期に比較して20ドル/バレル以上上昇し、販売単価を押し上げたため1,400百万円増の7,431百万円の実績となりました。その結果、売上高はその他商品を含めて3,331百万円増の26,649百万円となりました。
これにより当連結会計年度は前連結会計年度に比較して、営業利益では521百万円増の1,367百万円、経常利益は571百万円増の1,152百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は430百万円増の673百万円となりました。

4.中期経営計画NS2017(Next Step 2017)の概要
1) 中期経営計画策定の概要(2014年12月22日公表)
本計画は2015年度から2017年度の3年間を「原料多様化に対応する最適製販体制の確立、高機能開発製品の更なる拡充、グローバル市場への販路拡大を通じて、持続的発展を可能とするワックススペシャリストとしての事業基盤を強化する時期」と位置付け、次の9点を基本方針といたしました。

(基本方針)
[1] 原料の多様化とそれに伴う製造技術力(品質の安定とコストダウン)のアップ
[2] 自社開発・高機能製品による成長分野向け製品群の更なる充実(開発・製造・分野)
[3] タイ工場の早期本格稼働と採算化およびアジア市場におけるゴム老防用ワックスシェアーの大幅アップ(数量倍増)
[4] 総合ワックスメーカーの強みと責任、徹底した採算販売を意識した国内(製品・商品)販売の拡充、将来的な需給変動に対応できるフレキシブルな輸出販売の継続、国内外での「日本精蠟」評価の維持、発展
[5] 重油製造量のミニマイズ化、原料購入を絡めたスキーム化等による安定販路の確保
[6] 借入金圧縮、固定費削減による財務体質強化
[7] 迅速な経営判断のための組織のスリム化、組織・要員再編による効率運営
[8] コンプライアンス、リスク管理の徹底、ISO推進を通じた内部統制システムの強化
[9] 品質・環境マネジメントシステムを通じた環境負荷低減、環境保全の推進


2) 中期経営計画NS2017
業績目標(連結)

2015年度2016年度2017年度
売上高(百万円)(目標)28,50030,50031,600
(実績)29,25023,31826,649
経常利益(百万円)(目標)3308501,000
(実績)△7295801,152
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)(目標)
(実績)
210
△559
600
243
700
673
配 当(円/1株)(目標)101010
(実績)101010

3) 中期経営計画の成果
当期をもって中期経営計画NS2017(Next Step 2017)の期間を満了いたしました。
業績目標につきましては、売上高においては主として原油価格の動向ならびに重油ミニマイズ化等の要因により目標値を下回ることとなりましたものの、ワックス売上高におきましては一定の目標を達成できたものと考えております。
経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、タイ工場製品のお客様による認証手続き、新規販路の開拓に想定以上の期間を要したことによる採算化の遅れが影響を及ぼしました。当社初の海外生産工場の立ち上げであり、スピーディーな業務運営を志向してまいりましたが、当初計画どおりの実績を上げるには至りませんでした。
しかし、ワックス取得率改善、重油削減等により2016年度に2期ぶりに業績の回復を図ることができ、また、本中期経営計画の最終年度におきましては漸く当初計画の業績目標を達成することができました。
事業基盤の強化時期という計画につきましては、Nippon Seiro(Thailand)Co., Ltd.のタイ工場新設、徳山工場での分子蒸留設備増設を完工させ、併せて徳山工場におけるワックス精製工程における原料油種の多様化への対応に一定の目処をつけることができ、当社の目指すところであります、ワックススペシャリストとして、国内のみならず世界に必要とされる存在感のあるグローバルニッチトップ企業へのスタートをきることができました。

(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比較して443百万円増加し1,826百万円となりました。
当事業年度末における区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,516百万円(前年同期比1,886百万円収入減)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益1,128百万円、減価償却費879百万円、売上債権の増加額335百万円、たな卸資産の減少額343百万円、仕入債務の減少額314百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,557百万円(前年同期比609百万円の支出増)となりました。これは有形及び無形固定資産の取得による支出1,419百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、477百万円(前年同期比3,021百万円の収入増)となりました。これは主として短期借入金の純増額2,839百万円、長期借入金の返済による支出2,239百万円等によるものです。


従業員の状況生産、受注及び販売の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01005] S100CNZ6)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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