日本電技株式会社 業績等の概要 (2017年3月期)

(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益改善に伴う設備投資及び雇用、所得環境の改善により、景気は緩やかな回復基調で推移しました。
建設業界においては、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資は緩やかな増加傾向が続いたことにより、業界全体で堅調な環境が続きました。
このような状況下にあって当社は、空調計装関連事業の新設工事においては、「既設工事に繋がる物件の受注」、空調計装関連事業の既設工事においては、「事業機会拡大による受注量の確保」、産業計装関連事業においては、「事業体制の強化と業容の拡大」を対処すべき課題として掲げ、事業展開してまいりました。
その結果、受注高につきましては、空調計装関連事業、産業計装関連事業ともに微増の26,006百万円(前期比1.0%増)となりました。
売上高につきましては、空調計装関連事業、産業計装関連事業とも増加し、27,652百万円(同7.2%増)となりました。
利益面につきましては、売上高の増加等により、営業利益が2,906百万円(同6.2%増)、経常利益が2,957百万円(同6.2%増)、当期純利益は2,022百万円(同12.0%増)となりました。
セグメント別動向の概況は次のとおりであります。
〔空調計装関連事業〕
空調計装関連事業につきましては、受注工事高は、新設工事において事務所向け物件が堅調に推移したこと等により、前年度並みの22,521百万円(前期比0.3%増)となりました。内訳は、新設工事が6,844百万円(同1.5%増)、既設工事が15,677百万円(同0.2%減)でした。
完成工事高は、新設工事において大型物件が計上されたほか、既設工事において工場や商業施設向け物件が増加したこと等により、24,172百万円(同5.0%増)となりました。内訳は、新設工事が7,724百万円(同2.7%増)、既設工事が16,448百万円(同6.1%増)でした。
次期繰越工事高は、前年度並みの受注工事高でしたが完成工事高増加の影響等により、10,374百万円(同13.7%減)となりました。
また、制御機器類販売の受注高及び売上高は、321百万円(同10.1%増)となりました。
総じて、空調計装関連事業の受注高は22,843百万円(同0.4%増)、売上高は24,494百万円(同5.0%増)となりました。
〔産業計装関連事業〕
主に工場や各種搬送ライン向けに、空調以外の計装工事及び各種自動制御工事等を行う産業計装関連事業につきましては、受注工事高は、電気工事及び廃熱回収システムの増加等により、2,881百万円(前期比7.6%増)となりました。
完成工事高は、電気工事、設備工事の増加等により、2,875百万円(同33.2%増)となりました。
次期繰越工事高は、完成工事高増加による影響があるものの、前年度並みの1,089百万円(同0.5%増)となりました。
また、制御機器類販売の受注高及び売上高は、282百万円(同12.7%減)となりました。
総じて、産業計装関連事業の受注高は3,163百万円(同5.4%増)、売上高は3,157百万円(同27.3%増)となりました。
(注)消費税等の会計処理は税抜方式によっておりますので、「第2 事業の状況」の各記載金額については
消費税等抜きで表示しております。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ328百万円増加し9,944百万円(前期比3.4%増)となりました。当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は1,646百万円(同41.1%減)となりました。
これは、主に仕入債務の減少1,115百万円及び未成工事受入金の減少1,000百万円に対して税引前当期純利益の計上2,938百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は784百万円(同124.0%増)となりました。
これは、主に投資有価証券の償還による収入655百万円に対して投資有価証券の取得による支出1,208百万円及び有形・無形固定資産の取得による支出196百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は533百万円(同1.0%増)となりました。
これは、主に配当金の支払533百万円があったことによるものであります。