有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007Z3G
日清食品ホールディングス株式会社 業績等の概要 (2016年3月期)
(1)実績
当連結会計年度の我が国経済は、雇用・所得環境は改善しながらも、個人消費で停滞感がみられる等、足踏み状態が
持続しております。また、中国を始めとするアジア新興国や資源国の景気の下振れにより、我が国の景気が下押しされ
るリスクも存在し、先行きの不透明な経営環境が続いております。
このような状況の中、当社グループでは前期に実施した国内の商品価格の改定後、ターゲットに応じた的確な商品開
発とマーケティングにより、効果的な新商品の投入や商品リニューアルを行い、価格の浸透とブランド価値の向上に努
めてまいりました。
「食の安全・安心」については、経営の最重要課題と位置づけており、より一層の品質管理体制の強化に取り組んで
おります。
さらに、成長性の高い新興国を中心にグローバル戦略を推進するとともに、グループとしてシナジー効果の最大化を
目指し、さまざまな経営環境にも即応できる強固な企業基盤の構築に取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高では前期比8.5%増の4,680億84百万円となりました。利益面では、営業
利益は前期比8.6%増の263億99百万円、経常利益は前期比6.8%減の307億33百万円、親会社株主に帰属する当期純利益
は前期比45.3%増の268億84百万円となりました。
(単位:百万円)
報告セグメント別の業績の状況は、次のとおりです。
① 日清食品
日清食品㈱の販売状況は、カップめん類が売上を伸ばし前期比で増収となりました。
カップめん類では、「具材充実!!」をコンセプトに2015年4月にリニューアルした「カップヌードル」群の売上
が好調であったことに加え、新たに発売したカロリーを“ライト”にして、野菜と食物繊維を“プラス”した「カッ
プヌードルライトプラス」も売上増に貢献しました。また、2015年末から展開したWEBプロモーションで“10分ど
ん兵衛”等が話題になり、若者を中心に品質が再認識された「日清のどん兵衛」群の売上が好調でした。袋めん類で
は、ごまラー油に炒りごまを加えリニューアルしたロングセラー商品「出前一丁」が売上を伸ばしました。
利益については、原材料価格の上昇やERP導入等の費用増があったものの売上が好調に推移したため、前期比で増
益となりました。
この結果、報告セグメントにおける日清食品の売上高は、前期比3.6%増の2,236億12百万円となり、セグメント利
益は、前期比1.4%増の239億67百万円となりました。
② 明星食品
明星食品㈱の販売状況は、袋めん類では、「明星 チャルメラ」シリーズが売上を伸ばしました。カップめん類で
は、2015年2月に発売20周年を迎えた「明星 一平ちゃん夜店の焼そば」シリーズの売上が堅調に推移しました。利
益については、売上の増加や原価率の改善、工場新設による生産効率の向上が寄与したものの、ブランド強化を目的
とした広告宣伝費増加等の影響で前期を下回りました。
この結果、報告セグメントにおける明星食品の売上高は、前期比6.2%増の416億9百万円となり、セグメント利益
は、前期比3.6%減の13億73百万円となりました。
③ 低温事業
日清食品チルド㈱の販売状況は、主力ブランドの「行列のできる店のラーメン」を中心としたラーメン群が大きく
売上を伸ばしました。焼そば群では、食べごたえのある太麺と濃厚な液体ソースが特徴の「日清の太麺焼そば」が順
調に推移しました。更に、夏の定番商品である冷し中華群の好調もあり、前期比で増収となりました。
日清食品冷凍㈱の販売状況は、具付きパスタ類、具付きラーメン類を中心に売上が伸長しました。具付きパスタ類
では、もちっとした食感が特長の「日清もちっと生パスタ」群が好調で、具付きラーメン類では、「辣椒担々麺」を
はじめとする「冷凍 日清具多」シリーズが順調に推移し、「冷凍 日清中華 汁なし担々麺大盛り」は前年比180%と大
幅に伸びました。また、焼そば類では「冷凍 日清中華 上海焼そば」が売上増に貢献しました。
この結果、報告セグメントにおける低温事業の売上高は、前期比5.6%増の598億10百万円となり、セグメント利益
は、前期比9億19百万円増の7億15百万円となりました。
④ 米州地域
米州地域においては、米国及びメキシコで、価格競争の影響を受けにくい企業体質への改善を目指しております。
米国では、市場のニーズに合った高付加価値商品の投入と既存ブランドの売上と利益の確保に取り組んでおります。
メキシコでは、前期において税制改正(IEPS)による小売価格上昇等の影響で販売数量が落ち込みましたが、今期は
回復し売上が前期を上回りました。また、第3四半期連結会計期間より連結子会社化したニッシンフーズブラジル
Ltda.(旧社名 ニッシン・アジノモト アリメントスLtda.)の寄与もあり、セグメント全体では増収増益となりまし
た。
この結果、報告セグメントにおける米州地域の売上高は前期比35.1%増の482億80百万円、セグメント利益は前期比
60.1%増の10億60百万円となりました。
⑤ 中国地域
中国地域は、中国大陸市場での販売エリア拡大(華北・東北・西南地区)と中国版カップヌードル「合味道」のブ
ランド強化に取り組んでおります。また、2015年9月から華南地区を中心に価格改定を実施し、その浸透に努めて
おります。売上については、新しく導入した「合味道BIG」及び「香港製造出前一丁」の販売も順調に推移しており、
為替の影響もあったことから前期比で増収となりました。利益については、当連結会計年度より決算期変更を行い、
比較となる前期と対象期間が異なりますが、為替の影響もあったことから前期比で増益となりました。
この結果、報告セグメントにおける中国地域の売上高は前期比18.5%増の408億83百万円、セグメント利益は前期比
26.4%増の41億43百万円となりました。
また、報告セグメントに含まれない事業セグメントである国内の菓子事業、飲料事業及び欧州地域、アジア地域を
含んだ「その他」の売上高は前期比8.3%増の538億88百万円となり、セグメント損益は、前期比1億81百万円減少の
12億71百万円の損失となりました。
(単位:百万円)
(注)セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金という。)は、886億89百万円となり、前連結会計年度
末に比べ172億7百万円の減少となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおり
であります。
(単位:百万円)
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は361億83百万円(前期比58億29百万円の資金の増加)となりました。これは主に、税
金等調整前当期純利益が79億63百万円、また減価償却費が20億59百万円増加したものの、段階取得に係る差損益が66
億40百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は457億59百万円(前期比409億19百万円の資金の減少)となりました。これは主に、連
結の範囲の変更を伴う子会社持分の取得による支出の増加により資金が303億64百万円、有形固定資産の取得による
支出の増加により資金が125億59百万円減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は30億10百万円(前期比50億11百万円の資金の増加)となりました。これは主に、自己
株式の取得による支出が141億70百万円増加したものの、短期借入金の増減額の増加により資金が141億45百万円、長
期借入れによる収入の増加により資金が21億24百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度の我が国経済は、雇用・所得環境は改善しながらも、個人消費で停滞感がみられる等、足踏み状態が
持続しております。また、中国を始めとするアジア新興国や資源国の景気の下振れにより、我が国の景気が下押しされ
るリスクも存在し、先行きの不透明な経営環境が続いております。
このような状況の中、当社グループでは前期に実施した国内の商品価格の改定後、ターゲットに応じた的確な商品開
発とマーケティングにより、効果的な新商品の投入や商品リニューアルを行い、価格の浸透とブランド価値の向上に努
めてまいりました。
「食の安全・安心」については、経営の最重要課題と位置づけており、より一層の品質管理体制の強化に取り組んで
おります。
さらに、成長性の高い新興国を中心にグローバル戦略を推進するとともに、グループとしてシナジー効果の最大化を
目指し、さまざまな経営環境にも即応できる強固な企業基盤の構築に取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高では前期比8.5%増の4,680億84百万円となりました。利益面では、営業
利益は前期比8.6%増の263億99百万円、経常利益は前期比6.8%減の307億33百万円、親会社株主に帰属する当期純利益
は前期比45.3%増の268億84百万円となりました。
(単位:百万円)
区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 対前期比 | |
自 2014年4月1日 至 2015年3月31日 | 自 2015年4月1日 至 2016年3月31日 | 金額 | % | |
売上高 | 431,575 | 468,084 | +36,508 | +8.5 |
営業利益 | 24,300 | 26,399 | +2,098 | +8.6 |
経常利益 | 32,980 | 30,733 | △2,247 | △6.8 |
親会社株主に帰属 する当期純利益 | 18,505 | 26,884 | +8,379 | +45.3 |
報告セグメント別の業績の状況は、次のとおりです。
① 日清食品
日清食品㈱の販売状況は、カップめん類が売上を伸ばし前期比で増収となりました。
カップめん類では、「具材充実!!」をコンセプトに2015年4月にリニューアルした「カップヌードル」群の売上
が好調であったことに加え、新たに発売したカロリーを“ライト”にして、野菜と食物繊維を“プラス”した「カッ
プヌードルライトプラス」も売上増に貢献しました。また、2015年末から展開したWEBプロモーションで“10分ど
ん兵衛”等が話題になり、若者を中心に品質が再認識された「日清のどん兵衛」群の売上が好調でした。袋めん類で
は、ごまラー油に炒りごまを加えリニューアルしたロングセラー商品「出前一丁」が売上を伸ばしました。
利益については、原材料価格の上昇やERP導入等の費用増があったものの売上が好調に推移したため、前期比で増
益となりました。
この結果、報告セグメントにおける日清食品の売上高は、前期比3.6%増の2,236億12百万円となり、セグメント利
益は、前期比1.4%増の239億67百万円となりました。
② 明星食品
明星食品㈱の販売状況は、袋めん類では、「明星 チャルメラ」シリーズが売上を伸ばしました。カップめん類で
は、2015年2月に発売20周年を迎えた「明星 一平ちゃん夜店の焼そば」シリーズの売上が堅調に推移しました。利
益については、売上の増加や原価率の改善、工場新設による生産効率の向上が寄与したものの、ブランド強化を目的
とした広告宣伝費増加等の影響で前期を下回りました。
この結果、報告セグメントにおける明星食品の売上高は、前期比6.2%増の416億9百万円となり、セグメント利益
は、前期比3.6%減の13億73百万円となりました。
③ 低温事業
日清食品チルド㈱の販売状況は、主力ブランドの「行列のできる店のラーメン」を中心としたラーメン群が大きく
売上を伸ばしました。焼そば群では、食べごたえのある太麺と濃厚な液体ソースが特徴の「日清の太麺焼そば」が順
調に推移しました。更に、夏の定番商品である冷し中華群の好調もあり、前期比で増収となりました。
日清食品冷凍㈱の販売状況は、具付きパスタ類、具付きラーメン類を中心に売上が伸長しました。具付きパスタ類
では、もちっとした食感が特長の「日清もちっと生パスタ」群が好調で、具付きラーメン類では、「辣椒担々麺」を
はじめとする「冷凍 日清具多」シリーズが順調に推移し、「冷凍 日清中華 汁なし担々麺大盛り」は前年比180%と大
幅に伸びました。また、焼そば類では「冷凍 日清中華 上海焼そば」が売上増に貢献しました。
この結果、報告セグメントにおける低温事業の売上高は、前期比5.6%増の598億10百万円となり、セグメント利益
は、前期比9億19百万円増の7億15百万円となりました。
④ 米州地域
米州地域においては、米国及びメキシコで、価格競争の影響を受けにくい企業体質への改善を目指しております。
米国では、市場のニーズに合った高付加価値商品の投入と既存ブランドの売上と利益の確保に取り組んでおります。
メキシコでは、前期において税制改正(IEPS)による小売価格上昇等の影響で販売数量が落ち込みましたが、今期は
回復し売上が前期を上回りました。また、第3四半期連結会計期間より連結子会社化したニッシンフーズブラジル
Ltda.(旧社名 ニッシン・アジノモト アリメントスLtda.)の寄与もあり、セグメント全体では増収増益となりまし
た。
この結果、報告セグメントにおける米州地域の売上高は前期比35.1%増の482億80百万円、セグメント利益は前期比
60.1%増の10億60百万円となりました。
⑤ 中国地域
中国地域は、中国大陸市場での販売エリア拡大(華北・東北・西南地区)と中国版カップヌードル「合味道」のブ
ランド強化に取り組んでおります。また、2015年9月から華南地区を中心に価格改定を実施し、その浸透に努めて
おります。売上については、新しく導入した「合味道BIG」及び「香港製造出前一丁」の販売も順調に推移しており、
為替の影響もあったことから前期比で増収となりました。利益については、当連結会計年度より決算期変更を行い、
比較となる前期と対象期間が異なりますが、為替の影響もあったことから前期比で増益となりました。
この結果、報告セグメントにおける中国地域の売上高は前期比18.5%増の408億83百万円、セグメント利益は前期比
26.4%増の41億43百万円となりました。
また、報告セグメントに含まれない事業セグメントである国内の菓子事業、飲料事業及び欧州地域、アジア地域を
含んだ「その他」の売上高は前期比8.3%増の538億88百万円となり、セグメント損益は、前期比1億81百万円減少の
12億71百万円の損失となりました。
(単位:百万円)
区分 | 売上高 | 増減額 | セグメント利益又は損失(△) | 増減額 | ||
2015年3月期 | 2016年3月期 | 2015年3月期 | 2016年3月期 | |||
日清食品 | 215,760 | 223,612 | +7,851 | 23,636 | 23,967 | +330 |
明星食品 | 39,191 | 41,609 | +2,417 | 1,424 | 1,373 | △51 |
低温事業 | 56,626 | 59,810 | +3,183 | △203 | 715 | +919 |
米州地域 | 35,745 | 48,280 | +12,534 | 662 | 1,060 | +398 |
中国地域 | 34,509 | 40,883 | +6,374 | 3,277 | 4,143 | +865 |
そ の 他 | 49,742 | 53,888 | +4,146 | △1,090 | △1,271 | △181 |
合 計 | 431,575 | 468,084 | +36,508 | 27,706 | 29,987 | +2,281 |
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金という。)は、886億89百万円となり、前連結会計年度
末に比べ172億7百万円の減少となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおり
であります。
(単位:百万円)
区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 |
自 2014年4月1日 至 2015年3月31日 | 自 2015年4月1日 至 2016年3月31日 | ||
営業活動によるキャッシュ・フロー | 30,353 | 36,183 | +5,829 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △4,840 | △45,759 | △40,919 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △8,022 | △3,010 | +5,011 |
現金及び現金同等物に係る換算差額 | 5,062 | △4,883 | △9,946 |
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 22,553 | △17,470 | △40,024 |
現金及び現金同等物の期首残高 | 80,201 | 105,896 | +25,695 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 105,896 | 88,689 | △17,207 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は361億83百万円(前期比58億29百万円の資金の増加)となりました。これは主に、税
金等調整前当期純利益が79億63百万円、また減価償却費が20億59百万円増加したものの、段階取得に係る差損益が66
億40百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は457億59百万円(前期比409億19百万円の資金の減少)となりました。これは主に、連
結の範囲の変更を伴う子会社持分の取得による支出の増加により資金が303億64百万円、有形固定資産の取得による
支出の増加により資金が125億59百万円減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は30億10百万円(前期比50億11百万円の資金の増加)となりました。これは主に、自己
株式の取得による支出が141億70百万円増加したものの、短期借入金の増減額の増加により資金が141億45百万円、長
期借入れによる収入の増加により資金が21億24百万円増加したことによるものであります。
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