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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CO75

有価証券報告書抜粋 日華化学株式会社 研究開発活動 (2017年12月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、持続的な成長と技術革新の実現をめざし、研究開発活動に注力しております。
当連結会計年度は、本社敷地内に研究開発の中核拠点である「NICCA イノベーションセンター」(以下「NIC」)を竣工しました。より一層ビジネスパートナーとの距離を縮め、社内外の情報やアイデアを組み合わせることで、新しい製品と事業の創出を加速してまいります。また、NICを産官学連携のプラットフォームとして活用することで、環境、電子材料、医療・福祉、自動車、先端素材など各分野でのオープンイノベーションを推進し、早期事業化を目指してまいります。
また、NICの竣工に伴い当社研究開発の中核である化学品事業の界面科学研究所と化粧品事業の毛髪科学研究所が一体となりました。海外においては、日華化学(中国)有限公司の研究開発部門、台湾日華化学工業股フン有限公司の先端研発センター、NICCA KOREA CO.,LTD.の研究開発部門が研究開発の中核を担っており、それぞれが連携しながら相乗効果を発揮することで、既存事業の強化と新展開、新規事業の創生を進めてまいります。
当連結会計年度における特許登録件数は、国内で13件、海外で4件となりました。特許の譲受、期間満了の他不要特許の整理を実施したため、当連結会計年度末において当社の保有する特許登録件数は、国内は2件増加して、243件となり、海外は3件増加して83件となりました。
当連結会計年度の各セグメント別研究開発活動の状況は、次のとおりです。
研究開発費については、当社グループの研究開発費を各セグメントに配分したもので、当連結会計年度の総額は20億6千5百万円であります。
(1)化学品事業
当連結会計年度における研究開発費は、18億1千4百万円となっております。
化学品事業における研究開発活動は、従来組織では、化学品部門の繊維化学品事業部、ファインケミカル事業部、クリーニング&メディカル事業部内の各研究開発部やグループ、特殊化学品本部内の研究開発部及びコーポレート研究を担当するコーポレートイノベーション研究部で実施しておりましたが、NICの開所と同日の2017年11月1日より、化学品事業全ての研究開発活動を一元的に担う新たな組織として、化学品部門内に界面科学研究所を発足致しました。これは、急速に変化する市場とグローバル化の進展に合わせた顧客志向の商品開発と先行開発となる中長期技術開発を機動的に行い、ユニークな製品群をより短期間で市場に提供することを目的としており、その達成に向けて産学官連携でのオープンイノベーションを積極的に展開しております。
繊維化学品事業の研究開発においては、これまで以上に現場を意識した外向き研究開発活動が奏功し、環境対応型撥水剤に加え、公益社団法人発明協会主催による2017年度近畿地方発明表彰において文部科学大臣賞を受賞した非フッ素系撥水剤の新規ラインナップ、難燃バッキング剤の新製品群、さらには画期的な環境対応型新規精練剤を開発致しました。引き続き、高度化する顧客要望への対応と共に新領域開拓に向け、国内外でのオープンイノベーションを加速すると共に海外拠点を含めたグループの総力を結集して開発活動に取り組んでおります。
ファインケミカル事業の研究開発においては、主要技術であるビスフェノール誘導体の製法検討をさらに深化させ、新グレード製品を市場に導入致しました。現在新手法導入による工程の合理化や、品質の安定化を推し進めると共に、オープンイノベーションによる新たな感熱紙用機能加工剤の開発にも力を注いでおります。
クリーニング&メディカル事業の研究開発においては、両事業における機能性新製品の自主開発に加え、医療機器の洗浄度サービスの実績化と、オープンイノベーションによる新製品開発が進展しました。現在、新領域開拓に向けた取り組みについても注力しております。
特殊化学品関連の研究開発においては、機能材料分野における新規脱墨剤や柔軟剤、さらに前年上市した環境対応型金属洗浄剤の新グレード製品等を開発いたしました。機能ポリマー分野では、非繊維分野での実績化が進展し、繊維分野を含む機能性新製品の開発に注力すると共に、機構解明に向けた産学連携の取り組みを精力的に進めております。新規分野では、透過型スクリーン「DiaLumie」を上市し、そのラインナップ開発を進めると共に、金属ペーストでは接合剤としての開発を進めました。リビングアニオン重合といった精密重合技術や機能性人工核酸ではオープンイノベーションでの取り組みが進展、産官学の連携による事業化に向けた共同開発を進めております。
コーポレート研究においては、複合材料分野における国内外でのオープンイノベーションを推進し、特に炭素繊維のリサイクルに有効な技術を開発し、発表を致しました。産業技術総合研究所と連携したフェムトリアクター検討ではNEDO(国立研究開発法人新エネルギー産業技術総合開発機構)の先導研究プログラムの継続採択により実用研究をリードしております。分析関連では、先端技術の導入による表面解析を通じた機構解明を推し進め、イノベーション創発の推進に注力しております。
新たに発足した界面科学研究所は、NICという「創発の場」を最大限活かし、様々な形でのオープンイノベーションをより積極的に推進すると共に、高分子合成・界面コロイド科学におけるコア技術をさらに強固で独自性のあるものとすることで、当社は引き続き持続可能な社会の達成に貢献できる環境配慮型製品の開発に力を注いでまいります。
(2)化粧品事業
当連結会計年度における研究開発費は2億5千1百万円となっております。
美容業界は、依然として美容室への来店サイクルの長期化、客単価の低下、来客数の減少が続いており厳しい市場環境が続いております。また、美容室においては美容師の人材不足が益々深刻な問題となっております。
美容業界市場が低迷する中、メーカー、代理店、サロンの二極化が益々進み、デフレ現象、供給過多、価格競争、代理店競争、サロン競争、人材確保が益々激化してきております。このような市場環境のもと、サロンにおいては、来店頻度を高める取り組み、高付加価値メニューの提案と店頭販売商品の強化、スタッフの育成教育に一層注力しております。
日本人の平均年齢が47歳となり大人社会の本格的到来、高齢化が進んできていることで、ヘアカラー、パーマの繰り返しによる髪のダメージ、頭皮のトラブル、髪が細くなる、薄くなる、白髪が増えるなどの悩みも増加しております。また、安全、安心に対する意識もさらに高まり、本物志向の自然派商品、高付加価値商品の店頭販売商品についても、市場が伸び続けております。
お客様のケア意識の高まりに対応すべく、当社の毛髪科学研究所は、サロンにおけるトリートメントメニューの開発とヘアケア、スキャルプケアの店頭販売商品の開発ならびにヘアカラーの高付加価値商品の開発にさらに注力しております。
ヘアケアの分野においては、美しい自然な艶髪でありたい、毛髪ダメージを効果的にケアしたいという女性の想いに応えるため、7年の歳月をかけて毛髪の微細構造解析、ダメージ解析および肌に対する安全性に関する研究を重ね、医学発想の技術「バルネイドシステム」の開発をおこないダメージ部分だけを選択的かつ効果的に補修することを実現しました。その技術を応用することによりヘアケア最高峰ブランドである「フローディア」サロン用システムトリートメント(全11アイテム)、ホームケア(全11アイテム)を開発いたしました。さらに大人女性の頭皮の悩みを解決すべく機能性植物成分の研究を重ねており、スキャルプケア商品の開発に取り組んでおります。
ヘアカラーの分野においては、40~50代女性のサロンカラー比率の高まりによりヘアカラーの繰り返しによる毛髪のダメージ、頭皮のダメージを少なくして欲しいというお客様のニーズに対応すべく付加価値の高いヘアカラー開発に引き続き取り組んでおります。
新規分野においては、大人の女性が抱える肌の悩みに応えるためにスキンケアに特化した研究開発をおこなっております。
基礎研究グループにおいては、イノベーション創出のための基礎研究に取り組んでおり、大学との共同研究による毛髪と皮膚の微細構造の解析、毛髪と皮膚のタメージの解析ならびに植物抽出成分、天然成分による新たな機能性探究を進めるとともに、新規市場創造のための素材開発、用途開発に力を注いでおります。


事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00887] S100CO75)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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