明治電機工業株式会社 業績等の概要 (2016年3月期)

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得が改善するなど総じて緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、北米経済は堅調を維持しているものの、中国や新興国経済の低迷が鮮明となり、加えて年初から円高が進んだことから、景気の先行き不透明感は強まりを見せることとなりました。
当社グループの主要ユーザーである自動車関連企業におきましては、国内需要は低迷が見られるものの、北米における販売は好調であり、競争力強化や生産性向上に向けた設備投資は堅調に推移いたしました。電気・電子・半導体関連企業におきましては、モバイル機器関連の受注減速が懸念される一方、車載製品向け需要は堅調であり、工作機械関連企業におきましては、中国向けを中心に外需は伸び悩んだものの、国内は設備更新や補助金制度の後押しもあり、需要は好調に推移いたしました。
このような経営環境の中、当社グループにおきましては、第8次中期経営計画(2014年度～2016年度)に基づき、「さらなる信頼を得られる事業品質の確立」をスローガンとして、品質向上と生産性向上を軸に持続的成長・発展へ向けた戦略課題(エンジニアリングビジネスの確立、営業体制の強化、グローバル体制の強化など)に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は58,697百万円(前年同期比5.9%増)、営業利益は2,274百万円(前年同期比13.9%増)、経常利益は2,418百万円(前年同期比4.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,550百万円(前年同期比3.5%増)となりました。
売上高の品目別内訳につきましては、次のとおりであります。なお、当社グループは主として制御機器、産業機器、計測機器等の販売を営んでおり、事業区分としては単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
① 制御機器
制御機器は、当社グループの主力取扱商品(当連結会計年度における売上構成比で32.3%)で、自動車及びセラミック関連企業向けに販売が増加し、売上高は18,970百万円(前年同期比2.8%増)となりました。
② 産業機器
産業機器は、自動車及び電気・電子・半導体、セラミック関連企業向けの大型設備案件が増加し、売上高は19,123百万円(前年同期比20.4%増)となりました。
③ 計測機器
計測機器は、自動車関連企業向けの大型設備案件が減少し、売上高は8,514百万円(前年同期比1.1%減)となりました。
④ 電源機器
電源機器は、自動車及び電気・電子・半導体関連企業向けの販売が増加し、売上高は3,204百万円(前年同期比3.7%増)となりました。
⑤ 実装機器
実装機器は、自動車及び電気・電子・半導体関連企業向けの大型設備案件が減少し、売上高は2,459百万円(前年同期比32.4%減)となりました。
⑥ その他
上記5品目以外においては、売上高6,424百万円(前年同期比12.2%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2013年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ26百万円減少し、3,308百万円(前年同期比0.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は764百万円(前年同期比0.2%減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益2,420百万円、減価償却費125百万円及び仕入債務の増加額839百万円があったこと等による資金増と、売上債権の増加額911百万円、たな卸資産の増加額673百万円及び法人税等の支払額1,095百万円があったこと等による資金減によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は146百万円(前年同期比3,265.5%増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出44百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は649百万円(前年同期比189.0%増)となりました。これは、配当金の支払額629百万円があったこと等によるものであります。