有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10022P4
本田技研工業株式会社 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2014年3月期)
この財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、当社、連結子会社および持分法適用会社(以下「当社グループ」という。)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与えた事象や要因を経営者の立場から分析し、説明したものです。
なお、この財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に記載した将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2014年6月20日)現在において判断したものであり、リスクと不確実性を内包しているため、将来生じうる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意ください。
(1) 経営成績の分析
当社グループを取り巻く環境当連結会計年度の当社グループをとりまく経済環境は、米国では、雇用状況の改善、個人消費の緩やかな伸びや住宅投資の堅調な推移などにより、景気回復が緩やかに続きました。欧州においてはGDPのマイナス成長、高い失業率の継続もあり、景気に依然弱さは残るものの、回復の兆しがみられました。アジアの景気においては、中国では拡大が続きましたが、タイでは拡大が減速、インド、インドネシアでは拡大テンポが緩やかになりました。日本においては、雇用状況に改善がみられることや、個人消費の拡大などにより、景気は緩やかに回復しました。
当社グループの業績
このようななか、当連結会計年度の連結売上高は、四輪事業や二輪事業の売上高の増加、為替換算による売上高の増加影響などにより、前連結会計年度にくらべ増収となりました。営業利益は、販売費及び一般管理費や研究開発費の増加などはあったものの、売上変動及び構成差に伴う利益増や為替影響などにより、増益となりました。
二輪事業の概要
当連結会計年度の連結売上台数は、新車投入効果などによりインドなどで販売が増加し、1,034万3千台と前連結会計年度にくらべ8.8%の増加となりました。
四輪事業の概要
当連結会計年度の連結売上台数は、新車投入効果やフルモデルチェンジ効果により日本、北米地域などで増加し、356万台と前連結会計年度にくらべ4.5%の増加となりました。
汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業の概要
当連結会計年度の汎用パワープロダクツ事業の連結売上台数は、北米地域などでの販売が増加したものの、アジア地域やその他の地域での販売が減少したことにより、603万6千台と前連結会計年度にくらべ0.6%の減少となりました。
(当連結会計年度の連結業績の概況)
売上高及びその他の営業収入
当連結会計年度の連結売上高は、四輪事業や二輪事業の売上高の増加、為替換算による売上高の増加影響などにより、11兆8,424億円と前連結会計年度にくらべ1兆9,645億円、19.9%の増収となりました。また、前連結会計年度の為替レートで換算した場合、前連結会計年度にくらべ約4,584億円、約4.6%の増収と試算されます。
営業費用
営業費用は、11兆921億円と前連結会計年度にくらべ1兆7,590億円、18.8%の増加となりました。売上原価は、主に四輪事業や二輪事業の連結売上台数の増加に伴う費用の増加、為替影響などにより、8兆7,610億円と前連結会計年度にくらべ1兆4,159億円、19.3%の増加となりました。販売費及び一般管理費は、主に製品保証に関連する費用の増加や、四輪事業や二輪事業の連結売上台数の増加に伴う販売費の増加などにより、1兆6,969億円と前連結会計年度にくらべ2,692億円、18.9%の増加となりました。研究開発費は、安全・環境技術や商品の魅力向上に向けた費用などの増加により、6,341億円と前連結会計年度にくらべ738億円、13.2%の増加となりました。
営業利益
営業利益は、販売費及び一般管理費や研究開発費の増加などはあったものの、増収に伴う利益の増加や為替影響などにより、7,502億円と前連結会計年度にくらべ2,054億円、37.7%の増益となりました。なお、為替影響2,887億円の増益要因を除くと、832億円の減益と試算されます。
ここで記載されている変動要因の各項目については、当社が現在合理的であると判断する分類および分析方法に基づいています。なお、一部の分析項目において、当社および主要な連結子会社を対象に分析しています。「為替影響」については、海外連結子会社の財務諸表の円換算時に生じる「為替換算差」と外貨建取引から生じる「実質為替影響」について分析しています。なお、「実質為替影響」については、米ドル、ユーロなどの取引通貨の、対円および各通貨間における為替影響について分析しています。
税引前利益
税引前利益は、7,289億円と前連結会計年度にくらべ2,400億円、49.1%の増益となりました。営業利益の増加を除く要因は、以下のとおりです。
期末におけるデリバティブの評価に関わる損益は、744億円の増益要因となりました。その他の営業外収支は、売上入金レート差(注)の影響などにより、398億円の減益要因となりました。
(注) 売上入金レート差:
外貨建売上高を計上する際のレ-トとその売上が入金される際のレ-トが異なることにより生じる差額
法人税等
法人税等は、2,526億円と前連結会計年度にくらべ736億円、41.2%の増加となりました。また、当連結会計年度の実効税率は、前連結会計年度より1.9ポイント低い34.7%となりました。前連結会計年度に対する実効税率の減少は、当連結会計年度において、当社と海外関連会社との国外関連取引に関わる未認識税務ベネフィットの一部が減少したことなどによるものです。
関連会社持分利益
関連会社持分利益は、アジア地域の持分法適用会社における増収に伴う利益の増加や、前連結会計年度に一部の市場性のある関連会社に対する投資について減損損失を計上したことなどにより、1,324億円と前連結会計年度にくらべ497億円、60.1%の増益となりました。
非支配持分損益控除前当期純利益
非支配持分損益控除前当期純利益は、6,087億円と前連結会計年度にくらべ2,161億円、55.0%の増益となりました。
非支配持分損益
非支配持分利益は、346億円と前連結会計年度にくらべ91億円、35.9%の増加となりました。
当社株主に帰属する当期純利益
当社株主に帰属する当期純利益は、5,741億円と前連結会計年度にくらべ2,069億円、56.4%の増益となりました。
(二輪事業)
連結売上台数は、主にアジア地域で増加したことなどにより、1,034万3千台と前連結会計年度にくらべ8.8%の増加となりました。二輪事業の外部顧客への売上高は、連結売上台数の増加や為替換算による売上高の増加影響などにより、1兆6,636億円と前連結会計年度にくらべ3,240億円、24.2%の増収となりました。なお、販売価格の変動が売上高に与える影響は軽微でした。また、前連結会計年度の為替レートで換算した場合、前連結会計年度にくらべ約1,249億円、約9.3%の増収と試算されます。
営業費用は、1兆4,980億円と前連結会計年度にくらべ2,687億円、21.9%の増加となりました。売上原価は、連結売上台数の増加に伴う費用の増加や為替影響などにより、1兆1,815億円と前連結会計年度にくらべ2,185億円、22.7%の増加となりました。販売費及び一般管理費は、連結売上台数の増加に伴う販売費の増加や為替影響などにより、2,433億円と前連結会計年度にくらべ435億円、21.8%の増加となりました。研究開発費は、730億円と前連結会計年度にくらべ66億円、10.0%の増加となりました。
営業利益は、販売費及び一般管理費や研究開発費の増加などはあったものの、増収に伴う利益の増加や為替影響などにより、1,656億円と前連結会計年度にくらべ553億円、50.2%の増益となりました。
日本
日本の2013年度二輪車総需要(注)は、消費税増税前の駆け込み需要などにより、軽二輪や原付二種、小型二輪が増加し、約47万台と前年度にくらべ約7%の増加となりました。
当連結会計年度の連結売上台数は、50cc原付スクーター「DUNK(ダンク)」、スポーツモデル「GROM(グロム)」などの投入効果などにより、22万6千台と前連結会計年度にくらべ、4.1%の増加となりました。
(注) 出典:JAMA(日本自動車工業会)
北米
主要市場である米国の2013年(暦年)二輪車・ATV総需要(注)は、失業率改善、消費者の購入意欲の改善などにより、約69万台と前年にくらべ約1%の増加となりました。
当連結会計年度の北米地域の連結売上台数は、主に米国において、中型オンロードモデル「CB500」シリーズ、オン・オフロードモデル「CRF250L」の販売が好調に推移したこと、スポーツモデル「GROM(グロム)」の投入効果、ユーティリティATV「TRX420」、「TRX500」のフルモデルチェンジ効果などにより、27万6千台と前連結会計年度にくらべ10.4%の増加となりました。
(注) 出典:MIC(米国二輪車工業会)
欧州
欧州の2013年(暦年)二輪車総需要(注)は、高い失業率の継続による消費者心理の冷え込みなどにより、約69万台と前年にくらべ約11%の減少となりました。
当連結会計年度の連結売上台数は、中型オンロードモデル「CB500」シリーズの好調な販売やスポーツモデル「MSX125」等の投入効果などはあったものの、全体市場減少の影響を受け、16万6千台と前連結会計年度にくらべ7.3%の減少となりました。
(注) 英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、スイス、ポルトガル、オランダ、ベルギー、オーストリアの10ヵ国の合計、会社調べ
アジア
アジア地域主要国の2013年(暦年)二輪車総需要(注)は、約4,098万台と前年にくらべ約1%の減少となりました。
国別の市場状況は、インドでは約1,430万台と前年にくらべ約3%の増加、中国では約1,151万台と前年にくらべ約9%の減少、インドネシアでは約774万台と前年にくらべ約8%の増加、ベトナムでは約270万台と前年にくらべ約13%の減少、タイでは約193万台と前年にくらべ約9%の減少となりました。
当連結会計年度の連結売上台数は、インドのスクーター「ACTIVA(アクティバ)」、小型モーターサイクル「DREAM Yuga(ドリーム ユーガ)」の好調な販売や、小型モーターサイクル「DREAM Neo(ドリーム ネオ)」の投入効果などにより、785万8千台と前連結会計年度にくらべ11.4%の増加となりました。
なお、持分法適用会社であるインドネシアのピー・ティ・アストラホンダモーターの販売台数は連結売上台数に含まれませんが、当連結会計年度の販売台数は、所得増に伴う購買力の向上などにより、約470万台と前連結会計年度にくらべ約15%の増加となりました。
(注) タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナム、インド、パキスタン、中国の8ヵ国の合計、会社調べ
その他の地域
主要市場であるブラジルの2013年(暦年)二輪車総需要(注)は、販売金融における融資の厳格化の影響などにより、約151万台と前年にくらべ約7%の減少となりました。
その他の地域(南米・中東・アフリカ・大洋州など)における当連結会計年度の連結売上台数は、ブラジルでの販売金融における融資の厳格化の影響などにより、小型モーターサイクル「CG125Fan」、「CG150Fan」などの販売が減少したものの、他の南米諸国で販売が増加したことにより181万7千台と前連結会計年度にくらべ0.2%の増加となりました。
(注) 出典:ABRACICLO(ブラジル二輪車製造者協会)
(四輪事業)
連結売上台数は、主に日本、北米地域で増加したことなどにより、356万台と前連結会計年度にくらべ4.5%の増加となりました。四輪事業の外部顧客への売上高は、主に連結売上台数の増加や為替換算による売上高の増加影響などにより、9兆1,763億円と前連結会計年度にくらべ1兆4,671億円、19.0%の増収となりました。なお、販売価格の変動が売上高に与える影響は軽微でした。また、前連結会計年度の為替レートで換算した場合、前連結会計年度にくらべ約3,044億円、約3.9%の増収と試算されます。セグメント間取引を含む四輪事業の売上高は、9兆1,949億円と前連結会計年度にくらべ1兆4,713億円、19.0%の増収となりました。
営業費用は、8兆7,912億円と前連結会計年度にくらべ1兆3,536億円、18.2%の増加となりました。売上原価は、連結売上台数の増加に伴う費用の増加や為替影響などにより、6兆9,551億円と前連結会計年度にくらべ1兆868億円、18.5%の増加となりました。販売費及び一般管理費は、製品保証に関連する費用の増加、連結売上台数の増加に伴う販売費の増加、為替影響などにより、1兆3,046億円と前連結会計年度にくらべ1,993億円、18.0%の増加となりました。研究開発費は、安全・環境技術や商品の魅力向上に向けた費用などの増加により、5,314億円と前連結会計年度にくらべ673億円、14.5%の増加となりました。
営業利益は、販売費及び一般管理費や研究開発費の増加などはあったものの、コストダウン効果や為替影響などにより、4,037億円と前連結会計年度にくらべ1,177億円、41.2%の増益となりました。
各カテゴリ別の販売台数構成比は概ね以下のとおりです。(小売販売台数ベース)
パッセンジャーカー(セダン・コンパクト等):前連結会計年度60%、当連結会計年度58%
(「アコード」 、「アコード ハイブリッド」、「アコード プラグイン ハイブリッド」、「アコード ツアラー」、「アメイズ」、「ブリオ」、「ブリオ アメイズ」、「ブリオ サティヤ」、「シティ」、「シビック」、「シビック ツアラー」、「クライダー」、「CR-Z」、「フィット(ジャズ)」、「フィット(ジャズ) ハイブリッド」、「フィット シャトル」、「フィット シャトル ハイブリッド」、「フリード」、「フリード ハイブリッド」、「フリード スパイク」、「フリード スパイク ハイブリッド」、「ホンダ モビリオ」、「インサイト」、「ジェイド」、「スピリア」、「ストリーム」、「アキュラILX」、「アキュラRLX」、「アキュラTL」、「アキュラTSX」)
ライトトラック(SUV・ミニバン等):前連結会計年度31%、当連結会計年度32%
(「クロスツアー」、「CR-V」、「エリシオン」、「オデッセイ」、「パイロット」、「リッジライン」、「ステップワゴン」、「ヴェゼル」、「ヴェゼル ハイブリッド」、「アキュラMDX」、「アキュラRDX」)
軽自動車:前連結会計年度9%、当連結会計年度10%
(「アクティ」、「ライフ」、「N ボックス」、「Nボックス+(プラス)」、「N-ONE」、「N ワゴン」、「バモス」)
カテゴリ別の収益性を決定する要因はさまざまですが、販売価格は重要な要素の一つと考えています。上記カテゴリごとの販売価格については、各モデルによって異なるものの、全体的には、ライトトラックは比較的高く、軽自動車は比較的低い傾向があります。
車両の貢献利益も各モデルによって異なりますが、一般的にライトトラックは販売価格が高いことから貢献利益も高く、軽自動車は販売価格が低いことから貢献利益も低い傾向があります。例えば、我々の主要な販売地域である日本市場と米国市場における2014年3月期のカテゴリ別の貢献利益は、ライトトラックは、全カテゴリ平均より約40%高く、パッセンジャーカーは約10%低く、軽自動車は約40%低いと試算されます。上記の貢献利益は売上高から販売量に比例して発生すると考えられる材料費を控除した金額の台当たり金額と定義して算定したものです。
日本
日本の2013年度四輪車総需要(注1)は、エコカー補助金終了の影響はあったものの、年度後半に消費税増税前の駆け込み需要などの影響もあり、約569万台と前年度にくらべ、約9%の増加となりました。
当連結会計年度の連結売上台数(注2)は、「N-WGN(エヌワゴン)」、「VEZEL(ヴェゼル)」の投入効果や、「FIT(フィット)」、「ODYSSEY(オデッセイ)」のフルモデルチェンジ効果などにより、81万2千台と前連結会計年度にくらべ18.5%の増加となりました。
生産面では、当連結会計年度の日本での生産台数は、生産の海外へのシフトなどはあったものの、国内での販売増加により、93万6千台と前連結会計年度にくらべ、6.9%の増加となりました。
埼玉県大里郡寄居町に建設中であった四輪車工場である埼玉製作所寄居工場は、2013年7月に稼働を開始しました。「FIT(フィット)」や「VEZEL(ヴェゼル)」などの生産を行う寄居工場の生産能力は年間25万台となっております。
(注) 1 出典:JAMA(日本自動車工業会:登録車+軽自動車)
2 当社の日本の金融子会社が提供する残価設定型クレジットが、米国において一般に公正妥当と認められた会計原則においてオペレーティング・リースに該当する場合、当該金融サービスを活用して販売された四輪車は、四輪事業の外部顧客への売上高に計上されません。したがって連結売上台数にも含めていません。
北米
主要市場である米国の2013年(暦年)四輪車総需要(注)は、雇用状況の改善、消費者心理の向上などにより、ライトトラックが大幅に増加したことや小型乗用車も増加したことにより、約1,560万台と前年にくらべ約8%の増加となりました。
当連結会計年度の北米地域での連結売上台数は、「ACCORD(アコード)」、「CIVIC(シビック)」、「CR-V」などの販売が好調に推移したことや、「アキュラMDX」のフルモデルチェンジ効果などにより、175万7千台と前連結会計年度にくらべ1.5%の増加となりました。
生産面では、当連結会計年度の生産台数は177万7千台と前連結会計年度にくらべ5.3%の増加となりました。
メキシコの連結子会社であるホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイにおいて、北米市場での拡大が見込まれる小型車の需要に対応するために、年間生産能力20万台の新工場を建設し、2014年2月に稼動を開始しました。
(注) 出典:WardsAuto
欧州
欧州の2013年(暦年)四輪車総需要(注1)は、約1,230万台と前年にくらべ約2%の減少となりました。英国においては国内経済の回復により需要は大きく伸長したものの、英国を除く欧州地域における失業率の高止まりによる実体経済の低迷などにより、全体としては市場が縮小しました。一方、ロシアの総需要(注2)も、約277万台と前年にくらべ約5%の減少となりました。
当連結会計年度の連結売上台数は、新型ディーゼルエンジンを搭載した「CR-V」の投入効果はあったものの、「CIVIC(シビック)」の販売台数の減少などにより、16万9千台と前連結会計年度にくらべ1.2%の減少となりました。
生産面では、当連結会計年度の英国工場での生産台数は、13万3千台と前連結会計年度にくらべ21.6%の減少となりました。
(注) 1 出典:ACEA(欧州自動車工業会)乗用車部門(EU27ヵ国+EFTA3ヵ国)、ロシア除く
2 出典:AEB(欧州ビジネス協会)
アジア
アジア地域主要国の2013年(暦年)四輪車総需要は、インドにおける景気減速に伴う市場の縮小や、タイにおける政府補助金の終了の影響などにより、約873万台(注1)と前年にくらべ約2%の減少となりました。中国の四輪車総需要は、約2,198万台(注2)と前年にくらべ約14%の増加となりました。
当連結会計年度の連結売上台数の合計は、インドにおける「AMAZE(アメイズ)」の好調な販売や、「CITY(シティ)」の投入効果、インドネシアにおける「Honda MOBILIO(ホンダ モビリオ)」の投入効果などにより、52万9千台と前連結会計年度にくらべ1.1%の増加となりました。
なお、持分法適用会社である中国の東風本田汽車有限公司および広汽本田汽車有限公司の販売台数は連結売上台数に含まれませんが、当連結会計年度の販売台数は、「ACCORD(アコード)」のフルモデルチェンジ効果や、「CRIDER(クライダー)中国語名:凌派(リンパイ)」、「JADE(ジェイド)中国語名:傑徳(ジェイダ)」の投入効果などにより、75万7千台と前連結会計年度にくらべ26.3%の増加となりました。
生産面では、アジアの連結子会社の当連結会計年度の生産台数は、59万1千台(注3)と前連結会計年度にくらべ2.0%の増加となりました。
なお、中国の持分法適用会社である東風本田汽車有限公司および広汽本田汽車有限公司の当連結会計年度の生産台数は76万4千台と前連結会計年度にくらべ29.8%の増加となりました。
マレーシアの連結子会社であるホンダ・マレーシア・エスディーエヌ・ビーエイチディーは、年間生産能力5万台の第二ラインを建設し、2013年10月に稼動を開始しました。
インドネシアの連結子会社であるピー・ティ・ホンダプロスペクトモーターは、年間生産能力12万台の新四輪車工場を建設し、2014年1月に稼動を開始しました。
インドの連結子会社であるホンダカーズインディア・リミテッドは、年間生産能力12万台の新四輪車工場を建設し、2014年2月に稼動を開始しました。
(注) 1 タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポール、台湾、韓国、インド、パキスタンの10ヵ国の合計、会社調べ
2 出典:中国汽車工業協会
3 中国、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナム、台湾、インド、パキスタンの9ヵ国の合計
その他の地域
主要国の1つであるブラジルの2013年(暦年)の総需要は、約357万台(注)と前年にくらべ約1%の減少となりました。
当連結会計年度の連結売上台数は、「CIVIC(シビック)」を中心にブラジルなどで増加したものの、オーストラリアなどにおける減少により、29万3千台と前連結会計年度にくらべ1.7%の減少となりました。
生産面では、ブラジルにおける当連結会計年度の生産台数は、13万6千台と前連結会計年度にくらべ0.3%の増加となりました。
(注) 出典:ANFAVEA(ブラジル自動車製造業者協会:乗用車+軽商用車)
(汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業)
汎用パワープロダクツ事業の連結売上台数は、北米地域などで増加したものの、アジア地域やその他の地域で減少したことなどにより、603万6千台と前連結会計年度にくらべ0.6%の減少となりました。汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業の外部顧客への売上高は、為替換算による売上高の増加影響などにより、3,042億円と前連結会計年度にくらべ235億円、8.4%の増収となりました。また、前連結会計年度の為替レートで換算した場合、前連結会計年度にくらべ約104億円、約3.7%の減収と試算されます。セグメント間取引を含む汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業の売上高は、3,181億円と前連結会計年度にくらべ265億円、9.1%の増収となりました。
営業費用は、3,199億円と前連結会計年度にくらべ187億円、6.2%の増加となりました。売上原価は、為替影響などにより、2,271億円と前連結会計年度にくらべ122億円、5.7%の増加となりました。販売費及び一般管理費は、631億円と前連結会計年度にくらべ65億円、11.6%の増加となりました。研究開発費は、296億円と前連結会計年度にくらべ1億円、0.4%の減少となりました。
汎用パワープロダクツ事業及びその他の事業の営業損失は、為替影響などにより、17億円と前連結会計年度にくらべ77億円の改善となりました。
日本
当連結会計年度の連結売上台数は、OEM(注)向けエンジンや除雪機などの増加はあったものの、発電機などが減少したことなどにより、31万4千台と前連結会計年度並みとなりました。
(注) OEM:Original Equipment Manufacturer
相手先ブランドで販売される商品や、その部品などの受託生産のこと
北米
当連結会計年度の連結売上台数は、発電機などの減少はあったものの、OEM向けエンジンが増加したことなどにより、271万8千台と前連結会計年度にくらべ4.4%の増加となりました。
欧州
当連結会計年度の連結売上台数は、芝刈機や除雪機などの減少はあったものの、OEM向けエンジンなどの増加により、103万2千台と前連結会計年度にくらべ2.8%の増加となりました。
アジア
当連結会計年度の連結売上台数は、中国におけるOEM向けエンジンやポンプなどの増加はあったものの、タイにおけるOEM向けエンジンの減少やインドにおける発電機などの減少により、150万台と前連結会計年度にくらべ4.6%の減少となりました。
その他の地域
当連結会計年度の連結売上台数は、中東におけるポンプ、OEM向けエンジンの減少などにより、47万2千台と前連結会計年度にくらべ18.2%の減少となりました。
(金融サ-ビス事業)
当社グループは、製品販売のサポートを主な目的として、日本・米国・カナダ・英国・ドイツ・ブラジル・タイなどにある金融子会社を通じて、顧客に対する金融サービス(小売金融、オペレーティング・リースおよび直接金融リース)および販売店に対する金融サービス(卸売金融)を提供しています。
金融子会社保有債権およびオペレーティング・リース資産残高の合計は、7兆184億円と前連結会計年度にくらべ1兆1,442億円、19.5%の増加となりました。また、前連結会計年度の為替レートで換算した場合、前連結会計年度にくらべ約6,414億円、約10.9%の増加と試算されます。
金融サービス事業の外部顧客への売上高は、オペレーティング・リース売上の増加や為替換算による売上高の増加影響などにより、6,981億円と前連結会計年度にくらべ1,496億円、27.3%の増収となりました。また、前連結会計年度の為替レートで換算した場合、前連結会計年度にくらべ約394億円、約7.2%の増収と試算されます。セグメント間取引を含む金融サービス事業の売上高は、7,085億円と前連結会計年度にくらべ1,483億円、26.5%の増収となりました。
営業費用は、5,258億円と前連結会計年度にくらべ1,237億円、30.8%の増加となりました。売上原価は、オペレーティング・リース売上の増加に伴う費用の増加や為替影響などにより、4,401億円と前連結会計年度にくらべ1,039億円、30.9%の増加となりました。販売費及び一般管理費は、856億円と前連結会計年度にくらべ197億円、30.0%の増加となりました。
営業利益は、販売費及び一般管理費の増加などはあったものの、為替影響などにより、1,827億円と前連結会計年度にくらべ245億円、15.6%の増益となりました。
(2) 特に重要な見積りを伴う会計方針について
特に重要な見積りを伴う会計方針とは、本質的に不確実性があり、次連結会計年度以降に変更する可能性がある事項、または当連結会計年度において合理的に用いうる他の見積りがあり、それを用いることによっては財政状態および経営成績に重要な相違を及ぼすであろう事項の影響に関して見積りを行う必要がある場合に、最も困難で主観的かつ複雑な判断が要求されるものです。また、当社をとりまく経済情勢、市場の動向、為替変動などの要因は、これらの見積りの不確実性を増大させます。次に挙げるものは、当社および連結子会社のすべての会計方針を包括的に記載するものではありません。当社および連結子会社の重要な会計方針は、連結財務諸表注記の「2 一般的事項及び重要な会計方針についての要約」に全て記載されています。
連結財務諸表に関して、認識している特に重要な見積りを伴う会計方針は、以下のとおりです。
(製品保証)
当社および連結子会社は、特定の期間、製品に保証を付与しているとともに、必要に応じて主務官庁への届出等に基づいて個別に無償の補修を行っています。製品保証は、製品の種類、販売地域の特性およびその他の要因に応じて異なります。
製品保証引当金には、保証書に基づく無償の補修費用、主務官庁への届出等に基づく個別の無償補修費用が含まれます。保証書に基づく無償の補修費用は、製品を販売した時点で認識しており、主務官庁への届出等に基づく新規の保証項目に関連する費用については、発生する可能性が高く、合理的に見積ることができる場合に、引当金を認識しています。製品保証引当金は、過去の補修実績、過去の売上実績、予測発生台数および予測台当たり補修費用等を含む将来の見込みに基づいて見積り、計上しています。当社および連結子会社の製品の構成部品の一部は、部品供給会社によって製造され、部品取引基本契約書に基づき、当社および連結子会社に対し、保証されています。したがって、製品保証引当金の計上金額からは、当社および連結子会社の部品供給会社に求償されると見込まれる金額が控除されています。
当社は、見積りの変化が当社株主に帰属する当期純利益に重要な影響を及ぼす可能性があり、本質的に不確実な将来のクレームの頻度と金額を見積ることが必要となるため、製品保証引当金に関する見積りを、「特に重要な会計上の見積り」に該当すると考えています。
当社および連結子会社は、製品保証引当金が適切かどうかを常に確認しています。したがって、発生が見込まれる製品保証に関連する費用について、必要十分な金額を引当計上していると考えています。
実際の発生は、それらの見積りと異なることがあり、引当金の計上金額が大きく修正される可能性があります。
製品保証引当金の増減および売上高及びその他の営業収入は、以下のとおりです。
前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | |
製品保証引当金の増減 | ||
期首残高 | 170,562 | 208,033 |
当期支払額 | △64,942 | △104,090 |
当期引当金繰入額(注) | 97,108 | 153,898 |
前期末引当金の見積変更額 | △8,583 | 397 |
外貨換算差額 | 13,888 | 11,382 |
期末残高 | 208,033 | 269,620 |
売上高及びその他の営業収入 | 9,877,947 | 11,842,451 |
(注) 当連結会計年度における当期引当金繰入額は、主に四輪事業における主務官庁への届出等に基づく無償の
補修費用によるものです。
(クレジット損失)
当社の金融子会社は、製品の販売をサポートするために、顧客に対する金融サービス(小売金融、オペレーティング・リースならびに直接金融リース)および販売店に対する金融サービス(卸売金融)を提供しています。当社は、小売金融および直接金融リースに係る債権(以下、顧客に対する金融債権)を金融子会社保有債権、オペレーティング・リースをオペレーティング・リース資産として区分掲記しています。なお、卸売金融、小売金融および直接金融リースのうち、製品販売に関連する金額については受取手形及び売掛金およびその他の資産に含めています。
クレジット損失は、金融債権残高に対して見積られる費用です。クレジットリスクの大部分は、顧客に対する金融サービスに関して発生しており、一般的な経済動向によって影響を受けることがあります。失業率の上昇などの経済情勢悪化は貸倒れのリスクを高め、中古車価格の下落は、担保の回収による補填金額を減少させる可能性があります。当社の金融子会社は、クレジットリスクに影響を与えると考えられる審査基準のモニタリングおよび見直し、見積り損失を考慮した契約金利の設定、損失を最小化する回収努力を通じ顧客に対する金融サービスに係るクレジットリスクに対処します。
オペレーティング・リースの一部は、リースの借手が債務不履行に陥った場合、リース期間満了前に終了することが見込まれます。通常、顧客の不払いによるリース資産の損失は、回収車両の処分によって実現します。オペレーティング・リースのクレジットリスクに影響を与える要因およびクレジットリスクに対する管理方法は、顧客に対する金融サービスと同様です。
卸売金融に係るクレジットリスクは、販売店の財務体質、担保の価値、販売店の信用力に影響を与える可能性のある経済要因などにより影響を受けます。当社の金融子会社は、融資前に実施する販売店の財務体質の包括的な審査、支払実績と既存の融資に対する弁済能力の継続的なモニタリングなどを通じ、直面するクレジットリスクに対処します。
当社の金融子会社は、金融債権の損失見積額をクレジット損失引当金として計上しています。支払い期日を過ぎたオペレーティング・リース料に係る損失見積額については、クレジット損失引当金として計上しています。当社の金融子会社は、少なくとも四半期に一度、これらの見積りを評価しています。
顧客に対する金融債権は、集合的に損失を見積っています。当社の金融子会社は、支払延滞と貸倒実績を継続的にモニタリングしており、それらの実績はクレジット損失引当金の見積りの重要な構成要素となっています。当社の金融子会社は、クレジット損失引当金を見積る際に、過去の損失実績や延滞状況の推移分析などを含む様々な手法を使用します。これらの手法は、製品価格に占める融資金額の比率、社内および社外のクレジットスコア、担保の形態などのポートフォリオの特性を考慮しています。また、中古車価格、失業率、消費者の債務返済負担などの経済要因についても、将来の延滞や損失を見積る際に考慮されます。オペレーティング・リース資産の早期処分に伴う損失についても顧客に対する金融債権と同様に集合的に損失を見積っています。
卸売金融に係る債権の損失を個別に認識する場合は、販売店毎に見積っています。契約期間内で全額を回収することが不可能であると判断した場合、損失が発生すると考え、クレジット損失引当金を計上しています。また、損失の兆候があるか否かは、販売店の支払実績、支払能力、財政状態および経営成績などに基づいて評価しています。個別に損失の認識をしていない債権については、集合的に損失を見積っています。
当社は、基本的に不確実な要因に基づいて重要な判定を行わなければならないため、クレジット損失引当金およびオペレーティング・リース資産の減損損失に関する会計上の見積りが「特に重要な会計上の見積り」に該当すると考えています。当社および当社の金融子会社は、クレジット損失引当金およびオペレーティング・リース資産の減損損失が適切かどうかを定期的に確認しています。これらの見積りは、期末時点で利用可能な情報に基づいていますが、実際に発生する損失は、前提条件の変化により、当初の見積りと異なることがあります。
引当金計算の影響度に関して、引当金計算における主な前提条件の1つの変化が、クレジット損失引当金の繰入額および引当金残高にどのくらい影響を及ぼすかについてですが、もし、当社の金融子会社の金融子会社保有債権において、当連結会計年度のクレジット損失実績が10%増加した場合、クレジット損失引当金繰入額およびクレジット損失引当金残高は、それぞれ約41億円、約24億円の増加となります。これらの影響度は、あくまでも試算ベースであり、当連結会計年度に関してのものです。
クレジット損失の増減に関する追加説明
当社の金融子会社における、金融債権に係るクレジット損失の引当金は、以下のとおりです。
前連結会計年度
小売金融 (億円) | 直接金融リース (億円) | 卸売金融 (億円) | 合計 (億円) | |
クレジット損失引当金の増減 | ||||
期首残高 | 204 | 11 | 14 | 230 |
当期引当金繰入額 | 87 | 3 | 0 | 91 |
クレジット損失 | △208 | △9 | △2 | △220 |
回収分 | 81 | 1 | 0 | 82 |
為替換算調整額 | 11 | 0 | 0 | 13 |
期末残高 | 176 | 7 | 12 | 197 |
期末金融債権残高 | 38,654 | 4,486 | 4,319 | 47,460 |
平均金融債権残高 | 34,298 | 3,945 | 3,341 | 41,584 |
クレジット損失(回収分控除後)/ 平均金融債権残高 | 0.37% | 0.21% | 0.08% | 0.33% |
クレジット損失引当金/ 期末金融債権残高 | 0.46% | 0.18% | 0.30% | 0.42% |
当連結会計年度
小売金融 (億円) | 直接金融リース (億円) | 卸売金融 (億円) | 合計 (億円) | |
クレジット損失引当金の増減 | ||||
期首残高 | 176 | 7 | 12 | 197 |
当期引当金繰入額 | 186 | 3 | 14 | 204 |
クレジット損失 | △275 | △5 | △4 | △285 |
回収分 | 116 | 0 | 0 | 117 |
為替換算調整額 | 12 | 0 | 2 | 14 |
期末残高 | 216 | 6 | 25 | 248 |
期末金融債権残高 | 46,787 | 4,229 | 4,973 | 55,990 |
平均金融債権残高 | 43,580 | 4,571 | 4,466 | 52,618 |
クレジット損失(回収分控除後)/ 平均金融債権残高 | 0.36% | 0.10% | 0.09% | 0.32% |
クレジット損失引当金/ 期末金融債権残高 | 0.46% | 0.15% | 0.52% | 0.44% |
当社の金融子会社における、顧客の不払いに伴う、オペレーティング・リースに係る損失の実績は、以下のとおりです。
前連結会計年度 (億円) | 当連結会計年度 (億円) | |
支払期日を過ぎたオペレーティング・リース料に係る クレジット損失引当金繰入額 | 11 | 17 |
オペレーティング・リース資産の早期処分に伴う損失 | 47 | 33 |
当社の金融子会社における、当連結会計年度のクレジット損失引当金繰入額は、前連結会計年度にくらべ112億円、122.9%増加し、クレジット損失(回収分控除後)は29億円、21.6%増加しました。クレジット損失(回収分控除後)の増加は、主に北米地域において、金融子会社保有債権の残高が増加したこと、中古車価格の下落により担保の回収による補填金額が減少したことなどによるものです。また、オペレーティング・リース資産の早期処分に伴う損失は、前連結会計年度にくらべ14億円、29.8%減少しました。
(リース残価損失)
当社の北米地域の金融子会社は、リース開始時において、過去の実績および第三者機関のデータを考慮に入れた将来の中古車価格の見積りに基づいて、リース車両の契約上の残存価額を設定しています。車両をリースしている顧客は、リース期間満了時において、そのリース車両を契約上の残存価額で買い取るか、もしくは販売店に返却する選択権を持っています(リース期間満了前にリース車両を買い取る場合は、契約上の未払残高で買い取ります。)。リース車両を返却された販売店は、リース期間満了時に顧客から返却されたリース車両を契約上の残存価額で買い取るか、市場価格で買い取る選択権を持っています(リース期間満了前にリース車両を買い取る場合は、契約上の未払残高で買い取ります。)。リース車両を返却された販売店がリース車両を買い取らなかった場合は、市場のオークションによってリース車両を売却します。リース期間が満了し、当社の北米地域の金融子会社にリース車両が返却された際に、リース車両の売却額が契約上の残存価額を下回っている場合、その差額が損失となるリスクがあります。
当社の北米地域の金融子会社は、少なくとも四半期に一度、見積残存価額を見直しています。リース残価損失の見積りは以下の2つの重要な構成要素に基づき行っています。
① 予測リース車両返却率、すなわちリース期間満了時に、顧客から金融子会社に返却されると予測されるリース車両の割合
② 予測リース残価損失の金額、すなわち見積残存価額と、車両売却金額との差額
また、新車および中古車の市場価格の傾向および一般的な経済指標等を含む上記以外のさまざまな要素も勘案してリース残価損失を見積っています。
オペレーティング・リースについては、見積残存価額の修正をリース資産の減価償却費として、残存リース期間にわたり均等償却しています。また、直接金融リースについては、見積残存価額の下落が一時的でないと考えられる場合に減額修正を行っており、当該減額修正については、見積損失のうち残存価額の未補償部分をその期のリース残価損失として計上しています。
当社の北米地域の金融子会社は、オペレーティング・リース資産の帳簿価額の回収可能性については、疑義を生じさせる事象の発生および状況変化がある場合、減損の判定を行っています。減損が発生していると考えられる場合、帳簿価額のうち見積公正価値を上回る金額を減損損失として認識します。なお、当連結会計年度および前連結会計年度においてオペレーティング・リース資産の帳簿価額の回収可能性について疑義を生じさせる事象の発生および状況変化はありません。
市場の変動(ボラティリティ)に影響を受けやすいこと、本質的に不確定な将来の経済状況およびリース残存価額についての仮定を要求されることから、当社は、当該リース残価損失および減損損失に関する会計上の見積りを、「特に重要な会計上の見積り」に該当すると考えています。当社および当社の金融子会社は、現在使用している仮定は妥当であると考えています。しかしながら、実際に発生するリース残価損失および減損損失は、前提条件の変化により、当初の見積りと異なることがあります。
当連結会計年度の当社の北米地域の金融子会社のオペレーティング・リースに関して、他の条件は一定とみなして、販売店で扱っているすべての車両の将来の中古車価格が現在の見積りよりも、それぞれ約1万円下落した場合、減価償却費は、残存リース期間において、約46億円の増加となります。また、当連結会計年度末の販売店で扱っているすべてのリース車両についての将来の返却率が現在の見積りより1%増加した場合、減価償却費は、残存リース期間において、約6億円の増加となります。同様の条件で、直接金融リース債権に関しては、中古車価格が約1万円下落した場合、リース残価損失は、約1億円の増加となります。また、返却率が1%増加した場合、リース残価損失に与える影響は軽微です。
これらの影響度は、あくまでも試算ベースであり、当連結会計年度に関してのものです。また、中古車価格が下落した場合、返却率が増加する可能性が高いため、影響度が変化する可能性があります。
当連結会計年度における前連結会計年度との比較
当連結会計年度における直接金融リースに係るリース残価損失は、前連結会計年度にくらべ4億円、51.4%減少しました。これは、主に北米地域において、中古車価格が前連結会計年度にくらべ、改善したことなどによります。
(退職年金およびその他の退職後給付)
当社および連結子会社は、各種退職給付および年金制度を有しており、ほぼすべての日本における従業員および一部の海外の従業員を対象としています。給付債務および年金費用は、割引率、昇給率、長期期待運用収益率などのさまざまな仮定に基づいて算出されています。割引率については、現在利用可能で、かつ、年金給付の支払期日まで利用可能と予想される高格付の社債の利回りなどを考慮して決定しています。昇給率の仮定については、直近の見通しと実績を反映しています。当社および連結子会社は、資産運用方針に基づき長期期待運用収益率を設定しています。その設定にあたっては、資産運用方針で定める投資対象資産、過去の運用実績、運用環境から合理的に推測される各資産の長期的な期待収益率や、各資産への長期的な資産配分目標を考慮しています。当連結会計年度末の国内制度における割引率と昇給率は、それぞれ1.5%、2.2%であり、当連結会計年度における長期期待運用収益率は、3.0%となっています。また、当連結会計年度末の海外制度における割引率と昇給率は、それぞれ4.6%~4.8%、2.5%~3.9%であり、当連結会計年度における長期期待運用収益率は、6.0%~7.4%となっています。
当社は、見積りの変化が当社および連結子会社の財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があることから、給付債務および年金費用に関する会計上の見積りが「特に重要な会計上の見積り」に該当すると考えています。
実際の結果は、当社および連結子会社の仮定と異なることがあり、当該差異は、将来の期間にわたって償却されます。その結果、通常将来の期間にわたり費用として反映されます。当社および連結子会社は、現在使用している仮定は妥当であると考えています。しかしながら、費用の実績額との差異や仮定の変更は年金費用、給付債務および制度への必要拠出額に影響を与える可能性があります。
割引率または長期期待運用収益率が±0.5%変動した場合の当連結会計年度末の年金資産を上回る予測給付債務、連結純資産および当連結会計年度の年金費用に与える影響は、以下のとおりです。
国内制度
仮定 | 変化率 | 年金資産を上回る 予測給付債務(億円) | 連結純資産 (億円) | 年金費用 (億円) |
割引率 | +0.5/-0.5 | -897/+1,008 | +595/-669 | -18/+23 |
長期期待運用収益率 | +0.5/-0.5 | ― | ― | -42/+42 |
海外制度
仮定 | 変化率 | 年金資産を上回る 予測給付債務(億円) | 連結純資産 (億円) | 年金費用 (億円) |
割引率 | +0.5/-0.5 | -610/+710 | +442/-520 | -44/+49 |
長期期待運用収益率 | +0.5/-0.5 | ― | ― | -28/+28 |
(注) 1 これらの影響度は、あくまでも試算ベースであり、当連結会計年度に関してのものです。
2 年金資産を上回る予測給付債務の仮定は、当連結会計年度末におけるものです。また、年金費用の仮定
は、前連結会計年度末におけるものです。
(法人税等)
当社および連結子会社は、さまざまな国でビジネスを展開しており、各国の税務当局による税務調査を受ける可能性があります。法人所得税の申告が確定していない状況における税務ベネフィットは、税法の解釈に基づき、税務ポジションが50%超の可能性で当局に認められると予想される場合に、50%を超えて実現する最大額で連結財務諸表に計上され、50%超の基準を満たさない部分については未認識税務ベネフィットとして負債に計上されます。当社および連結子会社は不確実な税務ポジションについて、広範囲に検討を行っています。
当社および連結子会社は、税務当局により最終的に決定される結論について、発生の可能性を見積る必要があります。また、当社および連結子会社は、未認識税務ベネフィットに係る見積りおよび前提は妥当であると考えていますが、未認識税務ベネフィットに係る見積りは、最終的な税務調査、行政手続および訴訟の結果、または時効の到来などにより変化することがあり、当社の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。したがって、当社は、未認識税務ベネフィットに関する見積りが、「特に重要な会計上の見積り」に該当すると考えています。
なお、当社は、当社と海外関連会社との国外関連取引に係る移転価格について税法上の技術的な解釈に基づく再測定により、当連結会計年度に未認識税務ベネフィットを一部減額しています。
(繰延税金資産の評価)
繰延税金資産の実現可能性の評価にあたり、当社は繰延税金資産の一部または全部が実現する可能性が実現しない可能性より大きいかどうかを考慮しています。繰延税金資産の最終的な実現可能性は、一時差異が控除可能な期間および税務上の繰越欠損金の繰越可能期間における将来課税所得によって決定されます。当社は、その評価にあたり、予定される繰延税金負債の戻し入れ、予測される将来課税所得および租税戦略を考慮しています。
当社は、繰延税金資産の評価に関する会計処理が、基本的に不確実な、将来課税所得や事業計画の評価や見積りを伴うため、「特に重要な会計上の見積り」に該当すると考えています。
当社は、過去の課税所得水準および繰延税金資産が控除可能な期間における将来課税所得の予測に基づき、前連結会計年度末および当連結会計年度末の評価性引当金控除後における繰延税金資産は、実現する可能性が高いものと考えていますが、当社をとりまく経済情勢、市場の動向、為替変動などの要因は、将来課税所得の予測の不確実性を増大させます。
(3) 流動性と資金の源泉
(資金需要、源泉、使途に関する概要)当社および連結子会社は、事業活動のための適切な資金確保、適切な流動性の維持および健全なバランスシートの維持を財務方針としています。当社および連結子会社は、主に二輪車、四輪車および汎用パワープロダクツの製造販売を行うとともに、製品の販売をサポートするために、顧客に対する小売金融および自動車リース、販売店に対する卸売金融を提供しています。生産販売事業における主な運転資金需要は、製品を生産するために必要となる部品および原材料や完成品の在庫資金のほか、販売店向けの売掛金資金です。また設備投資資金需要のうち主なものは、新機種の投入に伴う投資や、生産設備の拡充、合理化および更新ならびに販売施設や研究開発施設の拡充のための必要資金です。
生産販売事業における必要資金については、主に営業活動から得られる資金および銀行借入金などによりまかなっており、現在必要とされる資金水準を十分確保していると考えています。これら生産販売事業の資金調達に伴う当連結会計年度末の債務残高は5,653億円となっています。また、顧客および販売店に対する金融サービスでの必要資金については、主にミディアムタームノート、銀行借入金、金融債権の証券化、コマーシャルペーパーの発行、社債の発行および事業会社からの資金調達でまかなっております。これら金融子会社の資金調達に伴う当連結会計年度末での債務残高は5兆8,382億円となっています。
(流動性)
当社および連結子会社の当連結会計年度末の現金及び現金等価物1兆1,689億円は、売上高の約1.2ヵ月相当の水準となっており、当社および連結子会社の事業運営上、十分な流動性を確保していると考えています。
しかしながら、景気後退による市場の縮小や金融市場・為替市場の混乱などにより、流動性に一部支障をきたす場合も考えられます。このため、特に1兆5,668億円の短期債務を負う金融子会社では、継続的に債務を借り換えしているコマーシャルペーパーについて、代替流動性として合計9,650億円相当の契約信用供与枠(コミテッドライン)を保有しています。さらに、有価証券報告書提出日(2014年6月20日)現在、当社および連結子会社は世界的に有力な銀行から契約に基づかない信用供与限度額を十分にいただいています。
また、当社および連結子会社が発行する短期および長期債券は、ムーディーズ・インベスターズ・サービス、スタンダード・アンド・プアーズおよび格付投資情報センターなどから、2014年3月31日現在、以下の信用格付を受けております。
信用格付 | ||
短期格付 | 長期格付 | |
ムーディーズ・インベスターズ・サービス | P-1 | A1 |
スタンダード・アンド・プアーズ | A-1 | A+ |
格付投資情報センター | a-1+ | AA |
なお、これらの信用格付は、当社および連結子会社が格付機関に提供する情報または格付機関が信頼できると考える他の情報に基づいて行われるとともに、当社および連結子会社の発行する特定の債券に係る信用リスクに対する評価に基づいています。各格付機関は当社および連結子会社の信用格付の評価において異なった基準を採用することがあり、かつ各格付機関が独自に評価を行っております。これらの信用格付はいつでも格付機関により改訂または取り消しされることがあります。また、これらの格付は債券の売買・保有を推奨するものではありません。
(4) 簿外取引
(保証)当社および連結子会社は、当連結会計年度末において、従業員のための銀行住宅ローン253億円を保証しています。従業員が債務不履行に陥った場合、当社および連結子会社は、保証を履行することを要求されます。債務不履行が生じた場合に、当社および連結子会社が負う支払義務の割引前の金額は、当連結会計年度末において、上記の金額です。2014年3月31日現在、従業員は予定された返済を行えると考えられるため、当該支払義務により見積られる損失はありません。
(5) 契約上の債務
当連結会計年度末における契約上の債務は、以下のとおりです。期間別支払金額(百万円) | |||||
合計 | 1年以内 | 1~3年 | 3~5年 | それ以降 | |
長期債務 | 4,537,530 | 1,303,464 | 2,088,658 | 851,734 | 293,674 |
オペレーティング・リース | 102,180 | 18,862 | 27,567 | 16,027 | 39,724 |
発注残高及びその他契約残高(注1) | 131,238 | 93,448 | 16,452 | 16,452 | 4,886 |
支払利息(注2) | 181,449 | 79,061 | 73,865 | 25,802 | 2,721 |
確定給付制度への拠出(注3) | 79,240 | 79,240 | ― | ― | ― |
合計 | 5,031,637 | 1,574,075 | 2,206,542 | 910,015 | 341,005 |
(注) 1 当社および連結子会社の発注残高は、設備投資に関するものです。
2 支払利息は、当連結会計年度末現在の債務およびデリバティブ商品に対する平均利息に基づき計算して
います。
3 2015年度以降の拠出額は未確定であるため、確定給付制度への拠出は、次連結会計年度に拠出するもの
のみ記載しています。
未認識税務ベネフィットに係る見積りは、最終的な税務調査、行政手続および訴訟の結果、または時効の到来などにより変化することがあり、当社の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。また、行政手続や訴訟手続を行うこともあるため、未認識税務ベネフィットの将来の現金支出額を合理的に見積ることは困難です。したがって、上記の表には、未認識税務ベネフィット6,983百万円を記載していません。
当連結会計年度末において、当社および連結子会社には、上記に記載されている以外で、米国において一般に公正妥当と認められた会計原則に基づいた連結貸借対照表に計上されている重要なキャピタル・リース債務および長期債務はありません。
(6) 市場リスクに関する定量および定性情報の開示
当社および連結子会社は、外国為替・金利・市場性のある持分証券の変動による市場リスクを有しています。当社および連結子会社は、外国為替または金利の変動によるリスクを管理するため、通常の営業の過程においてデリバティブ取引を行っています。当社および連結子会社は、売買目的でデリバティブ商品を保有していません。
(為替リスク)
為替予約および外貨買建オプション契約は、外貨建売上契約(主に米ドル建)の為替レートの変動リスクを管理するために行っています。
外貨売建オプション契約は、買建オプション契約のプレミアム料を相殺するために買建オプション契約と組み合わせて行っています。
前連結会計年度および当連結会計年度の為替変動リスクに関連するデリバティブ商品の情報は以下のとおりです。以下の表は、為替予約および通貨オプションについて契約残高と公正価値を表しています。全ての為替予約および通貨オプションは、償還期限1年以内のものです。
外国為替リスク
前連結会計年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | |||||
契約残高 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 平均約定 レート (円) | 契約残高 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 平均約定 レート (円) | |
為替予約 | ||||||
米ドル売予約 | 390,548 | △33,197 | 85.72 | 98,260 | △225 | 103.00 |
ユーロ売予約 | 14,751 | △2,311 | 99.80 | 3,289 | △6 | 141.37 |
カナダドル売予約 | 13 | 375 | 92.10 | 10 | ― | 91.99 |
ポンド売予約 | 6,230 | 17 | 143.55 | 1,593 | △17 | 169.53 |
その他通貨売予約 | 108,215 | △14,318 | ― | 25,373 | △1,119 | ― |
米ドル買予約 | 3,441 | 4 | 93.92 | 3,919 | 21 | 102.39 |
その他通貨買予約 | 7,656 | 100 | ― | 2,489 | 31 | ― |
クロス・カレンシー | 216,905 | 1,441 | ― | 371,801 | △69 | ― |
合計 | 747,759 | △47,889 | ― | 506,734 | △1,384 | ― |
通貨オプション | ||||||
ドル売目的 買建オプション | 2,020 | 33 | ― | 1,861 | △11 | ― |
ドル売目的 売建オプション | 2,019 | △9 | ― | 1,860 | 10 | ― |
その他通貨売目的 買建オプション | 53 | 1 | ― | ― | ― | ― |
その他通貨売目的 売建オプション | 53 | ― | ― | ― | ― | ― |
合計 | 4,145 | 25 | ― | 3,721 | △1 | ― |
(金利リスク)
当社および連結子会社は、主に債務契約および金融子会社保有債権に関連する金利変動リスクを有しています。当社および連結子会社は、コマーシャルペーパーのような短期調達資金に加え、固定または変動金利の長期債務を保有しています。通常金融子会社債権は、固定金利です。金利スワップ契約については、主に金融子会社保有債権の金利変動に対するリスクを管理し、金融収益と金融費用を対応させることを目的として、変動金利の資金調達を、通常3年から5年の固定金利の資金調達に換えるために行っています。通貨金利スワップ契約は、上記の金利スワップ契約を他通貨間で行う際のもので、為替変動リスクのヘッジ機能を併せもつものです。前連結会計年度末および当連結会計年度末の当社および連結子会社が保有している金利変動の影響を受ける金融商品は、以下のとおりです。金融子会社保有債権および長期債務についての表は、元本のキャッシュ・フロー、公正価値および平均利率を表しています。金利スワップおよび通貨金利スワップについての表は、想定元本、公正価値および平均利率について表しています。変動金利は、ロンドン銀行間貸出金利(LIBOR)やインデックス等に基づいて決定されます。
金利リスク
金融子会社保有債権
前連結会計年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | ||||||||||
合計 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 予定満期日 | 公正価値 (百万円) | 平均利率 (%) | |||||||
合計 (百万円) | 1年以内 (百万円) | 1~2年 (百万円) | 2~3年 (百万円) | 3~4年 (百万円) | 4~5年 (百万円) | それ以降 (百万円) | |||||
直接金融リース | |||||||||||
日本円 | 106,735 | ― | 119,306 | 30,150 | 24,279 | 28,626 | 20,627 | 15,495 | 129 | ― | 4.11 |
その他通貨 | 341,937 | ― | 303,630 | 84,685 | 91,847 | 77,264 | 36,722 | 13,112 | ― | ― | 2.27 |
小計 | 448,672 | ― | 422,936 | 114,835 | 116,126 | 105,890 | 57,349 | 28,607 | 129 | ― | ― |
その他金融子会社 保有債権 | |||||||||||
日本円 | 542,165 | 544,441 | 628,167 | 172,864 | 146,967 | 124,724 | 93,550 | 60,716 | 29,346 | 611,136 | 3.61 |
米ドル | 3,025,075 | 3,059,686 | 3,607,002 | 1,314,043 | 854,711 | 677,423 | 461,577 | 233,548 | 65,700 | 3,637,098 | 3.20 |
その他通貨 | 730,185 | 722,206 | 940,967 | 390,809 | 307,445 | 112,589 | 73,018 | 33,715 | 23,391 | 927,330 | 6.68 |
小計 | 4,297,425 | 4,326,333 | 5,176,136 | 1,877,716 | 1,309,123 | 914,736 | 628,145 | 327,979 | 118,437 | 5,175,564 | ― |
合計 | 4,746,097 | ― | 5,599,072 | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
(注) 1 米国において一般に公正妥当と認められた会計原則は、直接金融リース債権の公正価値の開示を要求して
いません。
2 上記の金融子会社保有債権には、受取手形及び売掛金およびその他の資産に含めた金融子会社保有債権の
金額が含まれています。詳細情報については、連結財務諸表注記の「5 金融債権」を参照ください。
長期債務(1年以内期限到来分を含む)
前連結会計年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | ||||||||||
合計 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 合計 (百万円) | 予定満期日 | 公正価値 (百万円) | 平均利率 (%) | ||||||
1年以内 (百万円) | 1~2年 (百万円) | 2~3年 (百万円) | 3~4年 (百万円) | 4~5年 (百万円) | それ以降 (百万円) | ||||||
円建社債 | 340,000 | 342,627 | 450,000 | 30,000 | 60,000 | 80,000 | 95,000 | 130,000 | 55,000 | 452,373 | 0.48 |
円建ミディアム タームノート (固定利率) | 42,923 | 43,445 | 36,378 | 5,982 | 27,405 | ― | ― | ― | 2,991 | 36,924 | 0.73 |
円建ミディアム タームノート (変動利率) | 5,490 | 5,488 | 1,994 | ― | 1,994 | ― | ― | ― | ― | 1,995 | 0.22 |
米ドル建ミディアムタームノート (固定利率) | 942,086 | 994,988 | 1,062,127 | 221,278 | 202,745 | 231,570 | 128,650 | 174,964 | 102,920 | 1,101,604 | 2.45 |
米ドル建ミディアムタームノート (変動利率) | 235,427 | 237,547 | 515,612 | 226,424 | 52,987 | 209,442 | 10,292 | 16,467 | ― | 518,199 | 0.63 |
資産担保証券 | 681,020 | 684,741 | 808,022 | 412,200 | 267,532 | 109,093 | 16,135 | 2,519 | 543 | 811,297 | 0.70 |
借入金等 (主に固定利率) | 1,408,945 | 1,419,185 | 1,663,397 | 407,580 | 350,799 | 495,091 | 140,927 | 136,780 | 132,220 | 1,675,351 | 1.99 |
合計 | 3,655,891 | 3,728,021 | 4,537,530 | 1,303,464 | 963,462 | 1,125,196 | 391,004 | 460,730 | 293,674 | 4,597,743 | ― |
金利スワップ
想定元本 通貨 | 受取/支払 | 前連結会計年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | ||||||||||
契約残高 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 契約残高 (百万円) | 予定満期日 | 公正価値 (百万円) | 平均受取 利率 (%) | 平均支払 利率 (%) | |||||||
1年以内 (百万円) | 1~2年 (百万円) | 2~3年 (百万円) | 3~4年 (百万円) | 4~5年 (百万円) | それ以降 (百万円) | ||||||||
米ドル | 変動/固定 | 2,424,360 | △11,508 | 3,089,462 | 1,291,320 | 853,366 | 715,800 | 192,477 | 35,212 | 1,287 | △3,662 | 0.24 | 0.73 |
固定/変動 | 993,168 | 30,934 | 1,065,222 | 221,278 | 205,840 | 231,570 | 128,650 | 174,964 | 102,920 | 14,347 | 2.45 | 1.24 | |
カナダ ドル | 変動/固定 | 493,374 | △2,743 | 529,733 | 185,472 | 140,365 | 99,171 | 69,118 | 26,479 | 9,128 | △1,810 | 1.32 | 1.85 |
固定/変動 | 120,174 | 924 | 74,512 | ― | ― | ― | 37,256 | 37,256 | ― | 69 | 2.31 | 1.90 | |
ポンド | 変動/固定 | 32,213 | △94 | 50,108 | 33,834 | 11,135 | 5,139 | ― | ― | ― | △17 | 0.52 | 0.71 |
合計 | 4,063,289 | 17,513 | 4,809,037 | 1,731,904 | 1,210,706 | 1,051,680 | 427,501 | 273,911 | 113,335 | 8,927 | ― | ― |
通貨・金利スワップ
受取 通貨 | 支払 通貨 | 受取/ 支払 | 前連結会計年度 (自 2012年4月1日 至 2013年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2013年4月1日 至 2014年3月31日) | ||||||||||
契約残高 (百万円) | 公正価値 (百万円) | 契約残高 (百万円) | 予定満期日 | 公正価値 (百万円) | 平均 受取 利率 (%) | 平均 支払 利率 (%) | ||||||||
1年以内 (百万円) | 1~2年 (百万円) | 2~3年 (百万円) | 3~4年 (百万円) | 4~5年 (百万円) | それ以降 (百万円) | |||||||||
日本円 | 米ドル | 固定/ 変動 | 46,029 | △2,704 | 44,074 | 6,854 | 34,328 | ― | ― | ― | 2,892 | △7,378 | 0.76 | 0.96 |
変動/ 変動 | 5,383 | 88 | 2,330 | ― | 2,330 | ― | ― | ― | ― | △354 | 0.22 | 0.89 | ||
その他 | その他 | 固定/ 変動 | 253,922 | △20,306 | 258,267 | 155,234 | ― | ― | ― | ― | 103,033 | 4,200 | 3.31 | 1.72 |
変動/ 固定 | 31,920 | △1,610 | 61,360 | 18,071 | 13,303 | 10,910 | 19,076 | ― | ― | 1,101 | 0.76 | 3.30 | ||
合計 | 337,254 | △24,532 | 366,031 | 180,159 | 49,961 | 10,910 | 19,076 | ― | 105,925 | △2,431 | ― | ― |
(株価リスク)
当社および連結子会社は、市場性のある持分証券を保有していることから価格変動リスクを有しています。市場性のある持分証券は、売買以外の目的で保有しており、公正価値にて評価され、それに伴って認識される税効果考慮後の正味未実現損益は連結貸借対照表の純資産の部のその他の包括利益(△損失)累計額に含まれています。前連結会計年度末および当連結会計年度末の市場性のある持分証券の公正価値は、それぞれ117,110百万円、138,476百万円です。
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このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02166] S10022P4)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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