東京窯業株式会社 業績等の概要 (2016年3月期)

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府及び日銀による金融緩和、財政政策の効果により、企業業績や雇用環境において改善が見られ、緩やかではあるものの回復基調にて推移しております。また米国や欧州については引き続き回復基調を維持しつつも、中国をはじめアジア諸国の景気減速が続いており、資源価格の不安定な状況もあることから、全体としては依然不透明な経済状況が続いております。
当社グループの主要取引先であります国内鉄鋼業界におきましては、年間粗鋼生産量は前年度比5.2%減の1億417万トンと2年連続の前年度比減少となりました。このような環境のもと、当社グループは品質第一の考えをもとに売上増加と収益向上に全力で取り組んでまいりました。主力製品である製鋼用耐火物をはじめ、ファインセラミックス等の先端素材技術や環境創造技術へ挑戦し、コスト削減など経営合理化も進めてまいりました。
その結果、当連結会計年度においては次の通りの経営成績となりました。
連結売上高は201億11百万円(前年同期比0.6%減)、また利益面では、営業利益は12億72百万円(前年同期比7.4%増)、経常利益は13億52百万円(前年同期比24.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億48百万円(前年同期比36.7%減)となりました。
セグメントの業績は次の通りであります。
① 日本
国内の売上高は140億19百万円(前年同期比0.8%増)となりました。また、セグメント利益は11億53百万円(前年同期比19.8%増)となりました。
② 北米
北米の売上高は25億79百万円(前年同期比1.9%減)となりました。また、セグメント利益は29百万円(前年同期比35.1%減)となりました。
③ ヨーロッパ
ヨーロッパの売上高は24億13百万円(前年同期比2.1%増)となりました。また、セグメント利益は1億69百万円(前年同期比12.8%増)となりました。
④ アジア
アジアの売上高は6億27百万円(前年同期比21.4%減)となりました。また、セグメント利益は80百万円(前年同期比55.6%減)となりました。
⑤ その他
その他の売上高は4億71百万円(前年同期比10.6%減)となりました。また、セグメント利益は1億27百万円(前年同期比15.7%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 2013年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億84百万円増加し、当連結会計年度末には58億98百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は14億96百万円(前年同期比3.6%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上及び減価償却費の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は8億88百万円(前年同期比36.4%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得及び定期預金の預入等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1億60百万円(前年同期比3.8%増)となりました。これは主に配当金の支払及び短期借入金の返済等によるものであります。