シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100MCVO (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 東洋電機製造株式会社 研究開発活動 (2021年5月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの研究開発活動は、お客様に充分満足していただける製品を追求し、その創造と拡大にチャレンジすることを基本に、既存事業における技術開発及びそれを支える基盤技術開発、ならびに業容を拡大するための新商品開発を積極的に行っております。
なお、研究開発費は、総額で819百万円であり、その内訳は、交通事業部328百万円、産業事業部147百万円、情報機器事業部20百万円、その他(共通)322百万円であります。

当連結会計年度の主な開発成果は、以下のとおりです。
(1) 交通事業部門
① 三次元的な台車挙動を考慮した空転再粘着制御の開発
鉄道車両の粘着空転現象に対する台車のダイナミクスの影響を解明するため、三次元モデルの構築を行い、空転再粘着時のトルク引き下げによる車空転誤検知や、トルク引き下げ不足による連続的な空転の発生による再粘着失敗といった現象を再現できました。特に台車軸ばね減衰が低い場合はトルク引下係数の最適な値の選定が重要であることが確認されました。

② 制御ユニットを高機能化した車両用VVVF装置の開発
インバータ制御は従来と同じ速度センサレスベクトル制御であり、制御ユニットを高機能化して処理速度を従来の約3倍とし、大容量メモリを搭載した。これにより,空転・滑走時の高速な再粘着制御や、高精度のモニタデータ記録、長時間の動態記録などを可能としました。

③ 海外向けADD付き集電装置の開発
国内向けパンタグラフをベースに緊急降下機能(ADD:Automatic Dropping Device)付き空気上昇式パンタグラフを開発しました。小型・軽量化および保守の軽減を目的としたシングルアーム形であり、動作方式は空気上昇・ばね下降方式とし、高速走行(設計最高速度160km/h)に対応するためオイルダンパを装備しています。

(2) 産業事業部門
① インタイヤハウスダイナモの開発
自動車のタイヤハウス内に設置が可能なインタイヤハウスダイナモを、シャーシダイナモへの適用に向けて検討を進めています。
インタイヤハウスダイナモの量産化に向け、部品の内製化、組立作業性向上のための見直しを実施しました。さらに、インタイヤハウスダイナモを車両に取付/取外しする際の作業性向上について検討しました。

② EV/HEVシステム試験用スレンダー形高速モータの開発
電気自動車やハイブリッド車の多軸の駆動システム試験用モータを開発中です。これは、開発済みの20000回転/分のダイナモ用モータをベースに、モータのフレームを小径にし、一部フレームを切欠き構造に変更するモータです。このモータにより、実際に車載された状態と同様の構成を再現して試験することが可能となります。
形状や巻線の見直しにより、開発済みダイナモ用モータよりも効率が向上し、小型化の実現に目途が付き、製品化に向けて進めています。

③ 690V大容量モータ/インバータの開発
海外や国内の加工機システムの大容量化により増加している690V電源に対応したモータおよびインバータの開発を進めています。
モータについては、現行の400V電源の誘導モータをベースとし、690V化したモータを開発しました。ラインナップ含め、製品化に向けて進めています。
インバータおよびその電源となるコンバータについては、試作機の評価試験を進めております。

(3) 情報機器事業部門
① 駅務機器の共通データ、共通プログラムの開発
各種駅務機器の運賃算出処理に必要な運賃データ(駅、運賃など)と運賃計算プログラムを一元化した共通データ、共通プログラムが完成しました。機器ごとの範囲で作成していた運賃データと運賃計算プログラムを共通化することにより、運賃改定の改修コストの削減が見込めるとともに品質向上も期待できます。また、これら共通データ・共通プログラムをサーバに搭載することでシンクライアント化も可能となります。

(4) 事業開発部
① IoT端末の開発と機能拡充
クラウドについて、これまでの自社クラウドに加えて、大手クラウドサービスである、Amazon Web Service、Microsoft Azure、Alibaba Cloudとの接続が可能となりメニューの拡充を実施しました。
IoT端末は、5G対応次世代端末の開発に着手、時代の変化とともに、求められる機能に対応しつつ、IORemoterⅡから次世代機へと、信頼性を高めより堅牢な端末を提供できる開発を進めています。

② 分散電源
産業事業部門と共同で、すでに製品化している系統連系インバータVF66Gに、分散電源に対する系統連系規定に対応したソフト開発を行いました。

③ EDM海外生産対応
中国に設立した合弁会社「中稀東洋永磁電機有限公司」にて量産する永久磁石型同期電動機CTEDMのシリーズ化に向け、研究所、産業事業部門と生産をサポートしています。中国の規格への対応や、現地生産設備に適した部品設計への見直しなどを行い、IP55対応1500回転仕様の3機種が先行リリースされました(19型18.5kW、27型45kW、31型90kW)。
シリーズ予定である7.5kW~200kWの生産に向け、産業事業部門と対応を進めています。

(5) 研究所
① 鋳物歯車箱の自動バリ取装置の開発
鉄道車両用のギア装置を収納する鋳物歯車箱は多品種少量生産であるため人手によってバリ取作業が行われています。本開発では、人の目の役目をする3次元センサーを導入し、ロボットアームによるバリ取の自動化を行いました。さらに3次元センサーの情報をもとにロボットティーチングを行うユーザーインターフェイスを開発し、多品種少量品に対するロボットティーチングの効率化を図りました。

② 高速Ethernet通信による同期運転システムの開発
複数の電動機を機械的に連結することなく同期させて運転するシステムにおいて、それらの電動機を駆動する各インバータ間の通信をEthernet使用の高速オープンネットワークで実現しました。これにより、従来の光ファイバやツイストケーブルによる配線をLANケーブル1本にすることができ、省配線、工数減となり、低コスト化が期待できます。また、処理周期短縮化も図ることができ、同期精度向上も期待できます。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01742] S100MCVO)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。