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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10053YM

有価証券報告書抜粋 栄研化学株式会社 業績等の概要 (2015年3月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府や日銀による経済政策や金融緩和政策の効果及び米国経済の好調を背景に、輸出環境や企業収益の改善が見られ、緩やかな回復基調が続いています。しかしながら、消費税率引き上げによる実質的な所得水準の低下や物価の上昇による影響により、個人消費の回復がもたついており、景気の先行きの見通しについては、警戒感が根強く、慎重姿勢となっております。
臨床検査薬業界におきましては、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動や2014年度の診療報酬改定において「検体検査実施料の適正化」として約250項目の点数が引き下げられ、検体検査実施料は全体としてマイナス1.4%の改定となるなど、厳しい経営環境が続き、各企業はより一層の経営の効率化と合理化及び積極的な海外展開が求められる状況となっております。
このような経営環境の下、当社グループは新経営構想“EIKEN ROAD MAP 2009”の方針に基づいて、国内市場での主力製品の販売拡大及び海外での便潜血検査用試薬の市場展開の加速、遺伝子検査(LAMP法)製品のグローバル展開を推進するとともに、新製品の開発推進に努めてまいりました。
これらの結果といたしまして、当連結会計年度における国内向け売上高は微増でありましたが、海外向け売上高が大きく伸び、売上高は310億14百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
製品の種類別区分ごとの売上高では、免疫血清学的検査用試薬では、東ソー株式会社から導入・販売している「AIA関連試薬」の売上が減少したものの、便潜血検査用試薬の国内外での売上が伸び、また、胃の健康度評価(ABC分類)の検査(ヘリコバクター・ピロリ検査、ペプシノゲン検査)用試薬などの売上が伸長し、174億27百万円(同6.1%増)となりました。一般検査用試薬は、主に目視法用として使用される「ウロペーパーⅢ‘栄研’」の売上が減少したものの、全自動尿分析装置用の専用試験紙「ウロペーパーαⅢ‘栄研’」の国内外での売上が伸長し、21億35百万円(同0.1%増)と前年同期並みとなりました。一方、微生物検査用試薬は46億54百万円(同1.9%減)、生化学的検査用試薬は6億58百万円(同4.1%減)、器具・食品環境関連培地は23億24百万円(同1.1%減)と、価格競争の激化により伸び悩みました。その他(医療機器・遺伝子関連等)は、医療機器の売上が国内外で伸長し、また、結核検査用試薬など遺伝子検査試薬の国内売上が伸び、38億14百万円(同3.5%増)となりました。
海外向け売上高については、アメリカ、欧州、アジアにおける便潜血検査用試薬の売上が伸長し、27億4百万円(同34.1%増)となりました。
利益面では、自社製品の製造原価率の低減及び経費の効率的使用に努めましたが、研究開発費が増加したため、営業利益は28億26百万円(同6.0%減)、経常利益は30億13百万円(同2.6%減)、当期純利益は2014年度税制改正に伴い税率が引き下げられ法人税等計上額が減少したことにより、21億円(同5.8%増)となりました。

(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ43億62百万円減少し、当連結会計年度末には65億77百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、33億93百万円の増加(前連結会計年度は34億10百万円の増加)となりました。これは主に、退職給付に係る負債の減少により2億18百万円の減少、売上債権の増加により5億4百万円の減少及び、税金等調整前当期純利益が30億4百万円あったことによります。
なお、減価償却費は12億53百万円発生しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、66億52百万円の減少(前連結会計年度は7億79百万円の減少)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出が58億3百万円、生産設備等の設備投資による有形固定資産の取得による支出が10億48百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、11億7百万円の減少(前連結会計年度は12億68百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払が6億74百万円あったことと、長期借入金の返済による支出が2億70百万円あったことによります。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


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