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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10032YR

有価証券報告書抜粋 株式会社 アルバック 研究開発活動 (2014年6月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における研究開発活動は、当社を中心として以下のとおり実施いたしております。
当社グループは、真空技術を応用した次世代・最先端の分野における研究開発活動を経営の重要な柱に位置付けております。技術開発部、超材料研究所、半導体電子技術研究所、韓国超材料研究所の各開発拠点におきましては、競合他社に先駆けた当社の独創的な開発テーマを選び、積極的な研究開発活動を行っております。
当連結会計年度におきましては、当社の事業の柱である液晶ディスプレイをはじめ有機ELディスプレイ、タッチパネル、フレキシブルディスプレイなどの次世代フラットパネルディスプレイ(FPD)分野に開発投資を行い、一定の成果をあげております。今後の事業戦略といたしましては、半導体分野では、3次元NANDフラッシュメモリや次世代メモリとして期待されている不揮発性メモリ用製造装置開発を進めております。電子デバイス分野では、LED、パワー半導体、高密度実装、MEMS(微小電気機械システム)や薄膜リチウム二次電池などの高機能電子デバイス用装置、ナノテクノロジーやエネルギー・環境などの独創的な技術開発にも積極的に取り組んでおります。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、52億13百万円であります。
セグメントごとに研究開発活動の成果を示すと次のとおりであります。

真空機器事業
(1)多様なプラズマプロセスへ対応する光学式プロセスモニタ「Optius」を開発
半導体やフラットパネルディスプレイ、太陽電池などの製造装置にはスパッタリングやCVD、エッチングなどプラズマプロセスを利用したものが数多くあります。高品質で安定した成膜、最適エッチングを行なうためには、プラズマの発光スペクトルを正確に監視し、装置を適正な状態に制御する必要があります。近年は品質管理の観点から、その重要性が認識され需要が高まってきています。光学式プロセスモニタ「Optius」は、当社のスパッタリング装置やエッチング装置などでの豊富な経験や実績をもとに開発されました。反応性スパッタリングでの遷移モード制御をはじめ、エッチングでのエンドポイント判定、CVDでのクリーニング完了確認、プロセス中の不純物監視など多様なプラズマプロセスに対応できる専用ソフトウェアを標準付属した製品となっています。

(2)高速分光エリプソメータ「UNECS シリーズ」の新製品を開発
分光エリプソメータは光の偏光状態変化を利用し、透明または半透明薄膜の膜厚や光学定数(屈折率や消衰係数)を非接触で高精度に測定する測定器です。半導体やフラットパネルディスプレイをはじめ、多くの分野で使用されており、当社では、2010年より高速測定とコンパクト化を実現させた200mm電動ステージモデル「UNECS-2000」及び300mm自動ステージモデル「UNECS-3000A」の2機種を販売しております。
今回開発された新製品は、①持ち運び可能なポータブルタイプの「UNECS-Portable」②150mm手動ステージを備えた「UNECS-1500M」③150mm自動ステージを備えた「UNECS-1500A」④200mm自動ステージを備えた「UNECS-2000A」 ⑤成膜装置などへ組み込める「UNECS-1M」の5機種です。また、測定波長の拡張(380nm~760nm)や小径スポット(φ0.3mm)の追加など、仕様面も強化しておりますので、ユーザーの用途に最適な製品を選択する事ができます。

(3)排気能力と利便性が大幅に向上し検査時間を短縮したリークディテクタ「HELIOT 900シリーズ」を開発
リークディテクタは、ヘリウムガスを使用した漏れ検査(以下ヘリウムリークテスト)において、漏れ量や漏れ箇所の特定を行うための検査装置です。ヘリウムリークテストは、漏れ検査方法の中でも感度的に最も優れ、かつ微小な漏れに対しても短時間で精度良く検査ができるため、各種配管構造の部品全般、電子デバイス、空調・冷凍機、自動車関連などの生産ラインをはじめ、食品・薬品包装、医療機器といった漏れ検査の必要とされるあらゆる分野で使用されております。当社では1960年代よりリークディテクタを販売しており、1995年よりモデル名を「HELIOTシリーズ」として販売をしております。この度、主力「HELIOT 710シリーズ」の全面更新を行い、新たに「HELIOT 900シリーズ」を開発いたしました。この製品は、時間短縮、応答性向上、安定性向上、検出感度向上など、ヘリウムリークテストに対する従来より高いご要求にお応えするために、検出部の高感度化と合わせてヘリウム排気能力を大幅に強化し、ヘリウム排気速度5L/sec(同クラス他社モデルに対し2~3倍のスペック)を達成しました。

(4)高集積スピントロニクス素子の実用化に向けた高不揮発性・低消費電力CoFeB-MgO磁気トンネル接合の実現
東北大学との産学連携研究により、東北大学の研究グループが開発した材料を用いて、直径11nmまでのサイズの磁気トンネル接合素子を作製し、特性を測定することに成功しました。本研究では既存半導体メモリでは微細化が難しいといわれる20nm以下の微細テクノロジーノードにおいても、不揮発性と低消費電力が両立できることを、世界で初めて実証しました。スピントロニクス素子である磁気トンネル接合を用いた大容量不揮発メモリの実現に向けて、大きく前進したと考えられます。

当セグメントに係る研究開発費は、46億57百万円であります。


真空応用事業
(1)未利用熱エネルギーの熱電発電技術開発分野における小モジュール用熱電変換効率評価装置「Mini-PEM」の開発
近年、焼却炉や自動車のエンジンルームなど様々な状況から排出される熱エネルギーを有効活用し、再生エネルギーとして回収する技術が注目されております。その中で、熱電材料による発電技術は熱エネルギーを電気に変換する際に駆動部がないため、メンテナンスフリーでクリーンな技術であり、需要が高まってきております。
当社グループのアルバック理工株式会社では、従来から熱電発電開発における材料評価の装置を製造、販売しておりましたが、この度、材料を組み合わせて小モジュール化させ、そのモジュールに対して温度差を与えた時に回収できる最大発電量や熱流量及び、その評価結果から変換効率を算出・評価できる機能を有した小モジュール用熱電変換効率評価装置「Mini-PEM」を開発いたしました。この装置では、10mm角以下の小モジュールや熱電材料を一対組み合わせたモジュール及び熱電材料の単素子での評価が可能になります。これにより材料での評価から実用化に向けた開発過程の中で、実際に製作を検討する熱電モジュールの前に小モジュールで性能評価することができます。この評価を行うことで、モジュールでの評価だけでなく接合技術に関する評価もあわせてできると考えております。

当セグメントに係る研究開発費は、5億56百万円であります。


経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01589] S10032YR)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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