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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100246P

有価証券報告書抜粋 株式会社 クボタ 研究開発活動 (2014年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社は「食料・水・環境を一体のものとして捉え、優れた製品・技術・サービスを通じて課題解決し、地球と人の未来を支え続ける」ことを使命としております。当社はこの使命に基づき、事業に直結した製品・技術の開発と、会社の持続的な発展を支える中長期的研究開発の両立に努めております。
当期の研究開発費は356億円であり、事業別セグメントごとの研究開発費及びその主な研究開発成果等は次のとおりです。なお、「その他」事業の研究開発費及び特定の事業部門に関連づけられない基礎研究費等は、合算の上で「その他・全社」として分類しております。

(1) 機械

農業関連商品を含む農業機械、エンジン、建設機械等の製品開発とそれに関連する先行基礎研究開発を行っております。主な成果は次のとおりです。
ICT(情報通信技術)を活用した営農・サービス支援システム対応のコンバイン、田植機開発
安心・安全でおいしいといった消費者のニーズに合った食の高付加価値化や、農家の営農基盤強化による競争力強化に向けた取り組みが、国内農業において今後一層求められます。このたび、ICTを活用した営農・サービス支援システム『クボタスマートアグリシステム(略称:KSAS)』に対応した、モミの食味(タンパク・水分)・収量測定機能付きコンバインと肥料散布量の自動調整機能付き田植機を初めて開発しました。KSAS対応の農業機械は無線LANで情報端末を介してKSASと情報通信ができるため、機械の稼働状況やほ場ごとの作物・作業情報を蓄積・分析できます。これを行うことで、翌年度の食味や収量改善につながるように土づくりや肥料散布量を設計できるため、コメの品質や収量向上に役立ち、消費者の満足と農家の収入アップに貢献します。

アジア向け小型トラクタの開発
タイやインドでは農村部の人手不足からサトウキビ、ブドウなどの除草や防除作業の機械化が進み、小型トラクタの需要が拡大しています。作付した作物の間で作業するための幅狭の車体や、長時間の過酷な使用条件に耐える耐久性の高さが要求され、これに対し、現地での評価を繰り返し実施することで現地の要求に合ったスペック、作業性や強度を実現しました。また、従来機種の小型車体を強度アップして使用することやタイでの現地生産に切り替えることにより安価な製品の実現と収益性の向上に繋げたことで、大規模農家の方はもちろん中小規模の農家の方にも好評を頂いています。

大規模農家向け乗用田植機「ラクエルα(アルファ)シリーズ」の開発
国内農業は高齢化に伴う離農・委託により小規模農家等が漸減し、その受け皿となる担い手農家の増加が予想されます。就農者の構成が担い手農家主体に変化することで、より一層効率化、省力化、低コスト化が求められます。これらのニーズに応えるため、現行機の「楽に簡単に、きれいに田植え作業ができる」機能を継承しつつ、新たに高出力ガソリンエンジンを搭載し走行性と作業能率を向上した「ラクエルα(アルファ)シリーズ」を開発しました。「植付」と同時に「施肥」、「枕地ならし(※)」が自動でできるほか、上位機種では業界最速の1秒あたり1.8mでの植え付けが可能です。さらに、専用の散布機を装着することで「殺虫・殺菌剤散布」、「除草剤散布」を同時に行うことができます。
※ターン時に車輪が土を掘ることによってできる凹凸を平らにならすこと。

当セグメントに係る研究開発費は271億円です。


(2) 水・環境

パイプ関連製品(ダクタイル鉄管、合成管、ポンプ、バルブ等)と環境関連製品(各種環境プラント等)、社会インフラ関連製品(素形材、スパイラル鋼管、自動販売機、精密機器、空調機器等)の製品開発とそれに関連する先行基礎研究開発を行っております。主な成果は次のとおりです。
水道管路を短期間で敷設できるシステム「サイトイノベーション」の開発
日本の水道管路の多くが老朽化していますが、水道予算や熟練施工者の不足等の問題のために更新が進んでいないのが現状です。そのような状況の中、効率よく水道管路を更新できるシステム「サイトイノベーション」を開発することで水道管路更新の資金的問題、人的問題を軽減する手段を見出しました。このシステムの主な特徴は以下のとおりです。①機械を用いることで狭い溝幅で管を接合できます。②小型カメラを利用した接合チェックにより確実に接合できます。③GPSを利用して管の敷設位置を把握することにより施工図面を自動作成できます。

空気清浄機「ピュアウォッシャー」の開発
近年、花粉症有病率の増加や新型インフルエンザ、黄砂、PM2.5による健康被害への意識が高まる中、病院待合室、老人福祉施設、保育園、オフィス、ホテル、映画館などのパブリックスペースにおいて、空気清浄機のニーズが高まっています。このたび、これらのニーズに応えるべく空気清浄機「ピュアウォッシャー」を開発いたしました。これはクリーンルーム向け空調機で培った水噴霧技術とフィルターの組み合わせで、空気中の塵埃、ウイルス、カビ、浮遊菌を水で確実に取り込むものです。さらに、取り込まれたウイルス、カビ、浮遊菌は、ピュアウォッシャー内部で生成される微酸性次亜塩素酸水の力で除菌します。消臭・加湿効果もあり、安心快適な室内環境を提供します。

海外向け「ミドルレンジ重量フィーダ」の開発
樹脂コンパウンドの製造工程の中で樹脂原材料を連続定流量供給する装置(重量フィーダ)のラインアップとして、海外(中国・東南アジア)市場に適合する「ミドルレンジ機」を開発しました。本フィーダは独自形状の構造により、粉体、ペレットなどの幅広い特性の樹脂原材料を定流量で次の工程へ供給し続けることができます。フィーダとコントローラは一体化しコンパクトに設計されていますので、工場内での装置のレイアウトが容易になると共に、専用の統合コントローラによって複数フィーダの集中管理も可能です。また、プラシレスACサーボモータを採用するなどの「メンテナンスフリー」設計が、システムの安定稼働に役立ちます。もちろん、スクリュー等の主要部品の取り外しは容易で「段取り変え」時の清掃作業も簡単です。すでに各方面の利用者の方から好評を頂いています。

当セグメントに係る研究開発費は61億円です。

(3) その他・全社

全社基盤としての計測制御技術開発に取り組んでいます。各事業部の製品に組み込まれる制御ユニットの開発と、生産品質改善のために、画像・光・設備化技術を駆使した先進の検査技術開発を行っています。また、環境プラントや社内工場向け監視制御システムの開発や、食品検査技術にも注力しています。

当セグメントに係る研究開発費は24億円です。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01267] S100246P)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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