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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004ZB4

有価証券報告書抜粋 株式会社 クボタ 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社は「食料・水・環境を一体のものとして捉え、優れた製品・技術・サービスを通じて課題解決し、地球と人の未来を支え続ける」ことを使命としております。当社はこの使命に基づき、事業に直結した製品・技術の開発と、会社の持続的な発展を支える中長期的研究開発の両立に努めております。
当年度の研究開発費は395億円であり、事業別セグメントごとの研究開発費及びその主な研究開発成果等は次のとおりです。なお、「その他」事業の研究開発費及び特定の事業部門に関連づけられない基礎研究費等は、合算の上で「その他・全社」として分類しております。

(1) 機械

農業関連商品を含む農業機械、エンジン、建設機械等の製品開発とそれに関連する先行基礎研究開発を行っております。主な成果は次のとおりです。
畑作用トラクタ「M7001シリーズ」の開発
畑作市場への本格参入に向け、欧米を中心に日本市場にも投入するトラクタを開発しました。主な特徴は以下のとおりです。①メーターパネル等にトラクタとインプルメントの情報を分かりやすく表示するとともに、複数の機能を1つの画面でコントロールできるタッチスクリーンモニターを採用する等、「使いやすさ」と「分かりやすさ」を追求しました。②エンジン・トランスミッション・油圧機能・インプルメントを一体的に制御し、トラクタの最適能力を引き出すことにより、低コストで精度の高い農作業を実現しました。③ワイドキャビンのほか、主要な操作系を手元に集中配置し、長時間作業でも疲れない快適な運転空間を実現しました。④先進性と力強さを兼ね備えた外観デザインを採用しました。

米国排出ガス規制対応産業用水冷ガソリン・ガスエンジン「WG3800」の開発
米国排出ガス規制に対応した産業用水冷ガソリン・ガスエンジン「WG3800(排気量3.8L)」を開発しました。本製品はガソリン、液化石油ガス(LPG)、天然ガスの多種燃料を使用することができ、さらに1台でガソリンとLPGを切替えて運転できるデュアルフューエル仕様も採用しました。「WG3800」はディーゼルエンジン「V3800」をベースに、燃焼室、燃料系、点火系をガソリン・ガス専用にするとともに、三元触媒(炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物を同時に浄化する排気後処理装置)を追加することで、排出ガス規制に対応し、LPG仕様で米国の行政機関であるCARB、EPAの排出ガス適合認証を取得しました。

自走式電動芝刈機「しずかる」の開発
住宅地近郊での草刈り作業を行う場合、近隣住民への配慮が求められます。このニーズに応えるため、早朝の作業や住宅地近郊、学校、公園でも使用できる優れた静粛性を持ち、環境に配慮した、業界初の電動の自走式草刈機「しずかる」を開発しました。主な特徴は以下のとおりです。①運転音が静かなため、近隣住民に配慮した草刈作業ができます。②手元振動が少なく疲れにくいので、長時間でも快適に作業ができます。③家庭用の電源で簡単に充電ができます。④エンジン式のようにリコイルやチョークの操作が無く、電気スイッチで簡単に始動できます。また、ボタン1つで作業速度と刈刃の回転数を簡単に変更できるほか、ハンドルが折りたためるので、運搬や収納が楽に行えます。⑤モーターと刈刃部が進行方向に傾く「スイング式刈刃機構」の採用により、刈った草の排出がスムーズになり、密集した草地でも効率よく草刈り作業ができます。

当セグメントに係る研究開発費は284億円です。


(2) 水・環境

パイプ関連製品(ダクタイル鉄管、合成管、ポンプ、バルブ等)と環境関連製品(各種環境プラント等)、社会インフラ関連製品(素形材、スパイラル鋼管、自動販売機、精密機器、空調機器等)の製品開発とそれに関連する先行基礎研究開発を行っております。主な成果は次のとおりです。
地盤大変位対応管路システムの開発
耐震形ダクタイル管路は継手部が伸縮・屈曲することで、液状化等の大きな地盤変位を吸収できる鎖構造管路です。断層のように局所的に大きな地盤変位が想定される場合、従来は管長を短くして継手数を増すことで、管路の伸縮・屈曲性能を向上させてきました。しかし、短い管を使用するため、管本数の増加と工事期間の長期化による管路コストの増大という課題がありました。この課題を解決するため、長尺継ぎ輪と耐震管からなる大変位対応ユニットを断層を挟んで適所に配置する管路「地盤大変位対応管路システム」と、その設計方法を開発しました。このシステムは、大変位対応ユニットが断層近傍で地盤変位を大きく吸収することで軸力・屈曲角度を低減し、3m以上の断層変位に無理なく追随できます。国内の断層の大半は3m以下の変位が予想されているため、当システムを活用することで、大部分の断層を安全に横断できる管路を構築できます。

液中膜用「膜カートリッジ510」の開発
液中膜は、浄化槽、中小規模産業排水、ビル中水、小規模下水、小規模産業排水等に国内外で幅広く利用されています。その液中膜を構成する膜カートリッジは、ろ板、膜シート、スペーサから成り、上記用途向け液中膜製品や定期的な交換部品として販売されています。この市場での事業基盤を強化するため、従来製品よりも軽量で、耐久性の向上した「膜カートリッジ510」を開発しました。本製品はろ板の内部構造を変更することで軽量化を図るとともに、膜シートのろ板への溶着方法を改良することで、膜カートリッジ溶着部の強度を強化し、耐久性を向上させました。

機械式継手「ラクニカン」付き鋼管矢板の開発
昨今の杭工事現場では、少子高齢化に伴う熟練溶接工の不足や、時間的・空間的な制約を伴う都市部における工事の期間短縮が喫緊の課題となっています。これらの課題を解決する製品として、機械式継手「ラクニカン」付き鋼管杭は近年、採用数が増加してきました。しかし、橋梁の基礎や港湾・河川の岸壁・護岸で用いられる鋼管矢板については、これまで製造上の問題から機械式継手の適用が困難とされていました。このたび、この製造上の課題を克服し、世界で初めて機械式継手の鋼管矢板への適用を実現しました。杭工事の現場ニーズに適合した機械式継手「ラクニカン」付き鋼管矢板は、市場から高い評価を頂き、橋梁基礎や河川護岸の工事現場で採用されています。

当セグメントに係る研究開発費は100億円です。

(3) その他・全社

全社の基盤技術である光画像・情報通信・高精度制御技術の研究開発に取り組み、各事業部の製品群に組み込む要素技術、製造品質改善のための検査技術、環境プラントや社内工場向け監視制御システム技術等に展開しています。

当セグメントに係る研究開発費は11億円です。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01267] S1004ZB4)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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