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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100CLC9

有価証券報告書抜粋 株式会社 クボタ 研究開発活動 (2017年12月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社は「食料・水・環境を一体のものとして捉え、優れた製品・技術・サービスを通じて課題解決し、地球と人の未来を支え続ける」ことを使命としております。当社はこの使命に基づき、事業に直結した製品・技術の開発と、会社の持続的な発展を支える中長期的研究開発の両立に努めております。
当年度の研究開発費は481億円であり、事業別セグメントごとの研究開発費及びその主な研究開発成果等は次のとおりです。「その他」事業の研究開発費及び特定の事業部門に関連づけられない基礎研究費等は、合算の上で「その他・全社」として分類しております。

(1) 機械

農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械、電装機器等の製品開発とそれに関連する先行基礎研究開発を行っております。主な成果は次のとおりです。

自動運転農機アグリロボトラクタ「SL60A」の開発
トラクタ事業では、ファームパイロット(Farm Pilot)シリーズと称するGPS農機第三弾として、自動運転農機アグリロボトラクタ「SL60A」を業界に先駆けてモニター販売しております。主な特長は以下のとおりです。①有人監視下で、リモコンからの遠隔指示により無人による自動運転作業(耕うん、代かき)ができるようになりました。また、作業者1人で無人機と有人機を使用した2台協調運転作業や同時作業も可能となり、省人化と高効率化を実現しました。②直進時のハンドル操作が不要な自動操舵(オートステア)機能を装備しており、あぜ塗りや肥料散布等で高精度な直進作業が可能となりました。③多様な安全装置を装備しました。例えば、障害物をレーザスキャナーや超音波ソナーで検知した場合や、リモコン、RTK-GPS基地局からトラクタが一定以上離れたり、設定の作業経路を大きく外れたりした場合に自動で停止するようになりました。また、監視者はトラクタに搭載された4台のカメラからのトラクタ周囲画像をターミナルモニタやタブレットで確認できるほか、自動運転中は状態表示灯が点灯することでトラクタの動作状態が確認できるようになりました。

ウインチ型パワーアシストスーツ「WIN-1」の開発
農業ソリューション事業では、農業分野における重量物運搬時の軽労化ニーズに応えるため、ウインチ型パワーアシストスーツ「WIN-1」を開発しました。主な特長は以下のとおりです。①ウインチワイヤーによる最大20kgの牽引力で重量物の多段積み上げ・積み下ろし作業を補助し、最大30kgまでの荷物であれば腕の力をほとんど使わずに吊ったままでの移動ができるウインチアシスト機能を備えました。②左右のアームで太ももを押すことで上半身の起き上がりを補助し、地面近くからの重量物の持上げや荷下ろしの際の腰の負担を軽減する腰アシスト機能を備えました。③腰にしっかりとフィットする装着方式の採用により荷物や製品本体の重みを下半身に分散して重量感を軽減させ、フレームにはカーボンファイバー素材を使用することで軽量化と省スペース化を両立し、狭いところ等でも作業しやすい製品にしました。④手元のスイッチの簡単な操作だけで自然なフィーリングで作業を行うことができ、作業初心者から熟練者までの幅広いユーザに対応した3段階のアシストモードを備えました。

産業用大型ディーゼルエンジン「V5009(排気量5.0L)」の開発
エンジン事業では、新しいディーゼルエンジン「V5009(排気量5.0L)」を開発しました。このエンジンは排ガス後処理装置として、排気中の窒素酸化物浄化技術(SCR)や粒子状物質を捕集するフィルター(DPF)を採用し、2019年から欧州で施行される欧州StageⅤに適合します。主な特長は以下のとおりです。①コンパクトな4気筒エンジンで213.9馬力(157.3kW)の高出力を提供し、同じ出力クラスで最高レベルの低燃費性能を達成することで高出力かつ低燃費を実現しました。②動力の取り出し口(PTO)のオプションを3箇所採用することで建設機械・産業機械側の設計柔軟性を実現しました。③自動ベルトテンショナーの採用、またメンテナンス部品を片側に集めることによりメンテナンス及びサービス性の向上を実現しました。今後はこれまでの当社の強みであった100馬力以下エンジンのラインアップに加え、100馬力以上エンジンのラインアップを拡充し、200馬力以下での世界No.1の産業用ディーゼルエンジンメーカーをめざします。

当セグメントに係る研究開発費は382億円です。


(2) 水・環境

パイプ関連製品(ダクタイル鉄管、合成管、ポンプ、バルブ等)、環境関連製品(各種環境プラント等)、社会インフラ関連製品(素形材、スパイラル鋼管等)の製品開発とそれに関連する先行基礎研究開発を行っております。主な成果は次のとおりです。

鋼管杭・鋼管矢板の新型機械式継手「ラクニカンジョイント(ステップ型)」の開発
素形材事業では、建設構造物を支える基礎杭として活用されている鋼管杭・鋼管矢板の機械式継手(ラクニカンジョイント)を素材から構造まで見直し、あらゆる施工法に適用でき、さらなるコスト競争力を持つ新型機械式継手「ラクニカンジョイント(ステップ型)」を開発しました。主な特長は以下のとおりです。①鋼管の外径・板厚によらず、1箇所の接合時間を約5分と従来の半分の時間にすることで鋼管杭の接合工程をさらに短縮し、コスト削減を実現しました。②荷重伝達キーの構造の改良及び使用部品の挿入固定ボルトへの変更により、取り外し機能のレベルアップを図りました。③施工技量や施工方法、施工条件によらず誰でも簡単に接合可能であるため、国内外の鋼管杭・鋼管矢板の施工現場で適用可能となり、あらゆる施工法に対応した接合品質を確保できるようになりました。

水環境分野におけるIoTを活用した新サービス(KSIS)の開発
水環境分野においてIoTを活用した新サービス「クボタスマートインフラストラクチャシステム(KSIS)」を開発しました。主な特長は以下のとおりです。①これまでの5,000を超える施設の遠隔監視の実績をベースに、機器の監視から診断の一連の業務サイクルにIoTを活用し、施設の遠隔監視のソリューションを提供することで維持管理の簡素化を図りました。②機器・プラントメーカーであるクボタと施設の維持管理サービスを行うクボタ環境サービス㈱をはじめとするグループ各社が一体となり、監視及び診断データに基づく維持管理のサービスを提供できるようになりました。③2016年に開始したNTTグループとの連携協定にもとづき、AI技術を用いたポンプや水処理設備等の診断装置や、省エネ運転を実現する新しい製品・サービスの開発、提供にも取り組んでおります。

当セグメントに係る研究開発費は54億円です。

(3) その他・全社

全社の基盤技術である光画像・センシング・情報通信・高精度制御技術を高度化し、各事業部の製品群に組み込む先行要素技術開発、モノづくり・システムを革新する社内工場向けの検査装置・監視システムの開発、食料・水環境インフラソリューション向け遠隔監視・診断システム技術開発等に取り組んでおります。

当セグメントに係る研究開発費は44億円です。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01267] S100CLC9)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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