株式会社　世界貿易センタービルディング 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2018年2月期)

当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づき分析した内容である。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。当社グループは当連結財務諸表の作成にあたり、当連結会計年度末における資産・負債の認識、評価及び当連結会計年度における収益・費用の計上において、定められた会計処理または評価基準に基づいて適切な見積りを行っている。従って、当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関し有用な情報を提供しているものと考えている。

(2)経営成績の分析

(概況)
当社グループは各事業部門において地道な事業活動を展開した結果、当連結会計年度において営業収益は192億3千6百万円(前連結会計年度比0.4%減)、営業利益は53億6千5百万円(同比0.3%減)、経常利益は54億4千8百万円(同比0.3%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益については、26億2千3百万円(同比1.6%減)となった。
(営業収益)
当連結会計年度の営業収益は192億3千6百万円で前連結会計年度と比べ8千9百万円の減収となった。
報告セグメントの業績については、建物賃貸事業収入は153億4千4百万円で前連結会計年度と比べ約1億1千8百万円の増収となった。「世界貿易センタービル」はほぼ満室状態で推移し、「ThinkPark Tower」も前連結会計年度を上回る収入を確保したことが主な要因である。
建物管理受託事業収入は、当社の連結子会社である株式会社貿易ビルサービスが「ThinkPark Tower」のテナントから受注した入退去に伴う各種工事が増加したため、当連結会計年度の営業収入は前連結会計年度と比べ2億3千7百万円増収の25億8千3百万円となった。
その他の事業収入は13億8百万円で前連結会計年度と比べ4億4千5百万円の減収となった。これは婚礼の件数の減少などによりスカイホール収入が減少したことが主な要因である。

(営業原価、販売費・一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の営業原価は120億5千5百万円で前連結会計年度と比べ5千2百万円の減少となった。これは、建物賃貸事業原価が7千2百万円、建物管理受託事業原価が2億1千2百万円増加したものの、その他の事業原価が3億3千7百万円減少したことが主な要因である。
当連結会計年度の販売費・一般管理費は引き続き諸経費の節減に努め、人件費の減少などにより前連結会計年度と比べ1千6百万円減少の18億1千4百万円となった。以上の結果、営業利益は53億6千5百万円で前連結会計年度と比べ2千万円の減益となった。

(営業外収益・費用、経常利益)
営業外収益は前連結会計年度に比べ4百万円減少の8千5百万円となり、営業外費用は支払利息の減少などにより前連結会計年度に比べ2百万円減少の3百万円となった結果、経常利益は54億4千8百万円で前連結会計年度と比べ2千1百万円の減益となった。
(特別利益・損失、当期純利益)
当連結会計年度において、特別損失として再開発関連費用及び環境対策費用などを計上することにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ4千3百万円減益の26億2千3百万円となった。

(3)財政状態の分析

(資産)
当連結会計年度末の資産残高は、前連結会計年度末に比べ43億4千7百万円増加し876億9千8百万円となった。流動資産は240億6千7百万円で前連結会計年度末に比べ33億3百万円減少したが、これは現金及び預金が減少したことなどが主な要因である。固定資産は636億3千万円で前連結会計年度末に比べ76億5千1百万円増加した。これは建設仮勘定が増加したことなどが主な要因である。
(負債)
当連結会計年度末の負債残高は、前連結会計年度末に比べ20億3千8百万円増加し239億8千3百万円となった。これは長期前受金が増加したことなどが主な要因である。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産の残高は利益剰余金等の増加により、前連結会計年度末に比べ23億8百万円増加し637億1千4百万円となった。

(4)キャッシュ・フローの状況の分析

第2[事業の状況]における1[業績等の概要]内の(2)キャッシュ・フローの状況に記載している通りである。