株式会社　京葉銀行 対処すべき課題 (2015年3月期)

当行は、本年4月から2018年3月までの3年間を計画期間とする第17次中期経営計画「α ACTION PLAN 2018」をスタートいたしました。副題を「持続的成長へ向けた『変革と実行』」とし、3つの経営課題として「地域活性化への積極的な貢献」、「将来を見据えた経営基盤の構築」、「経営管理態勢の高度化」に取り組んでまいります。
〔地域活性化への積極的な貢献〕
政府が主導する「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を受け、地域金融機関には、地方公共団体と連携し、地域活性化へ向けた各種施策を積極的に推進していくことが求められております。こうした中、当行では、本年4月より本部横断的な「地方創生プロジェクトチーム」を設置し、創業やファンドの活用、ビジネスマッチングや企業誘致といった支援推進策を確実に提供していく体制を整備いたしました。加えて、外部機関との連携強化を通じて、成長分野や海外進出、事業承継などの課題に対し、事業性評価に基づくコンサルティング機能の発揮に努めるなど、地域の産業や企業のニーズにしっかりと対応してまいります。また、地域住民の豊かな生活の実現に向けて、相続・資産運用・ローンといったライフステージに応じた支援をより一層充実させていくなど、少子高齢化や人口減少による社会構造の大きな変化に対応しつつ、地域活性化への主導的役割を果たし、地域とともに成長、発展を遂げてまいります。
〔将来を見据えた経営基盤の構築〕
持続的成長の実現には、将来の金融環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できる経営基盤の構築が必要となります。まず、店舗面では、これからもお客さまに安心してご利用いただけるよう、従来の安全性、利便性に加えて、快適性にも配慮した室内環境を整備してまいります。また、いつでも、どこでも、最適な金融サービスを提供できるよう、インターネットバンキングなどの機能向上を図っていくほか、当行のITインフラの中核を担う次世代勘定系システムの開発を、2018年度の稼働に向けて着実に進めてまいります。一方で、多様な「人財」が性別や職位にとらわれず、能力を遺憾なく発揮できるよう、研修や教育制度を充実させていくほか、育児や介護などの諸事情にも十分に配慮するなど働き方の見直しも進めてまいります。とりわけ、国の成長戦略でもある女性の活躍による組織の活性化は、当行の将来にとっても重要な課題であり、キャリア開発や就業継続への取り組みを強化してまいります。
〔経営管理態勢の高度化〕
競争力や収益力の向上を目指した経営戦略を着実に推進していくためには、実効性のある経営管理態勢の構築が欠かせません。新本部棟「千葉みなと本部」の稼働を機に、合理化・効率化によるさらなる生産性の向上を図っていくとともに、いかなる事態においても金融システムを円滑に運用できるよう、より強固な業務継続態勢の構築に取り組んでまいります。また、銀行が直面するリスクが多様化、複雑化する中でも、適切にリスクを把握しコントロールしていくほか、法令および企業倫理の遵守を徹底するなど、リスク管理態勢やコンプライアンス態勢の強化に引き続き努めてまいります。加えて、コーポレートガバナンスの充実、企業の社会的責任(CSR)を意識した経営の実践を通じて、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
こうした取り組みを通じて、これからも地域社会のお役に立てる銀行として、全てのステークホルダーの皆さまのご期待にお応えできるよう、京葉銀行グループの役職員一同全力を尽くしてまいりますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。