有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007E8H
株式会社きんえい 業績等の概要 (2016年1月期)
(1) 業績
当事業年度におけるわが国経済は、輸出など一部に弱さがみられるものの、期を通じて雇用情勢、所得環境の改善が進み、個人消費が底堅い動きをみせるなど、概ね緩やかな景気回復基調のうちに推移しました。この間、当社におきましては、事業全般に亘って顧客満足度のより高いサービスの提供に努めるとともに、部門別業績管理のさらなる徹底を図り、集客と収入の確保に努めましたところ、売上高は3,357,802千円(前期比2.7%増)となりました。
一方、費用の面におきましては、収入に対応して営業原価が増加しましたが、諸経費全般に亘って鋭意節減に努めました結果、営業利益は174,581千円(前期比15.6%増)となり、経常利益は178,028千円(前期比8.3%増)、当期純利益は89,715千円(前期比13.8%増)となりました。
① シネマ・アミューズメント事業
(A) 概要シネマ・アミューズメント部門におきましては、映画では“ジュラシック・ワールド”“ミニオンズ”“スター・ウォーズ/フォースの覚醒”“シンデレラ”“バケモノの子”“名探偵コナン”“インサイド・ヘッド”“妖怪ウォッチ”“HERO”“ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション”などの話題作品を上映して観客誘致に努めました。また、「あべのハルカス」の集客効果で増加する阿倍野地区への来訪者を「あべのアポロシネマ」へ誘致するため、ハルカスをはじめ近鉄グループや「あべのキューズモール」などの周辺施設と連携し、積極的な販売促進活動を展開しました。さらに、映画会員制度「アポロシネマメンバーズ」の会員獲得に努め、会員数は25万人近くに達したほか、リピーター顧客の確保にも力を注ぎました。このほか、昨年4月には、計画的に推進中の座席リニューアル工事を「スクリーン5」及び「スクリーン6」において完成したほか、8月以降、館内案内サインリニューアル、「スクリーン1」及び「スクリーン2」における音響機器入替え、上映時間案内表示機変更、館内トイレ改修などの諸工事を相次いで完成し、劇場の機能と快適性、利便性の向上を図りました。この結果、劇場事業では、全国興行収入歴代3位の大ヒット作品“アナと雪の女王”を上映した前期を、入場人員、興行収入とも上回る成績となりました。また、娯楽場事業におきましても、劇場事業と一体となった集客を継続して推進いたしました結果、この部門全体の収入合計は、1,593,988千円(前期比2.7%増)となり、営業原価控除後のセグメント利益は29,203千円(前期比26.8%増)となりました。
(B) 営業成績
区分 | 単位 | 当事業年度 (2015年2月1日から 2016年1月31日まで) | 前年同期比(%) |
劇場入場人員 | 千人 | 949 | 2.2 |
劇場稼働率 | % | 28.6 | - |
劇場収入 | 千円 | 1,256,037 | 6.0 |
娯楽場収入 | 千円 | 337,950 | △7.9 |
合計 | 千円 | 1,593,988 | 2.7 |
(注) 稼働率= | 入場人員 |
一日の収容能力(定員×興行回数)×興行日数 |
② 不動産事業
(A) 概要不動産事業部門におきましては、地下鉄御堂筋線天王寺駅などとアポロビル・ルシアスビルを結ぶ地下連絡通路の照度向上及び美装工事を実施しイメージ向上を図りました。アポロビルにおいては、順次実施しているエスカレーター更新工事を地下1階から3階までの4基について完了し、地下2階、地下1階及びその間の吹抜け部において美装工事を実施したほか、袖看板のLED化により視認性を高め、非常用発電機を更新してビルの安全性を向上させました。また、ルシアスビルにおいても、外気が遮断されていなかった地下1階の開口部に自動扉等を設置し、強風の影響緩和と夏冬の空調効率向上を図ったほか、防犯カメラ設備更新・増設工事を行い、より快適で安全なビルづくりを推進しました。また、劇場事業と連携した誘客活動を進めるとともに、賃貸収入の確保に向けて、空室部分への後継テナント誘致に注力し、期を通じて高いビル入居率を維持しました結果、駐車場収入等ビル付帯事業並びにその他の事業を含めたこの部門全体の収入合計は1,763,814千円(前期比2.7%増)となり、営業原価控除後のセグメント利益は416,303千円(前期比2.5%増)となりました。
(B)営業成績
区分 | 単位 | 当事業年度 (2015年2月1日から 2016年1月31日まで) | 前年同期比(%) | |
不動産賃貸収入 | 千円 | 1,509,783 | 3.2 | |
不動産付帯収入 | 千円 | 227,849 | △0.5 | |
その他事業収入 | 千円 | 26,180 | 4.4 | |
合計 | 千円 | 1,763,814 | 2.7 | |
不動産賃貸 稼働率 | アポロビル | % | 98.9 | - |
あべのルシアス | % | 93.1 | - | |
合計 | % | 95.0 | - |
(注) 不動産賃貸稼働率= | 賃貸面積 |
賃貸可能面積 |
(2) キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動による収入が投資活動及び財務活動による支出を上回ったため、前事業年度末に比較して37,419千円(42.4%)増加し、当事業年度末は125,590千円となりました。また、当期中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動で得られた資金は、税引前当期純利益の計上及び減価償却費により533,611千円となりました。前事業年度と比較しますと、運転資金の増加等により、90,407千円(20.4%)収入額が増加しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動で使用した資金は、固定資産の取得等により242,880千円となりました。前事業年度と比較しますと、有形固定資産の取得額の増加等により66,864千円(38.0%)支出額が増加しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動で使用した資金は、長期借入金の減少等により253,310千円となりました。前事業年度と比較しますと、借入金の減少額が微減となったため3,858千円(1.5%)支出額が減少しております。
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