有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100A432
株式会社きんえい 業績等の概要 (2017年1月期)
(1) 業績
当事業年度におけるわが国経済は、期を通じて雇用情勢、所得環境の改善が進み、概ね緩やかな景気回復基調をたどりましたが、一方、海外経済の動向に不透明感が増すなど懸念材料をはらみつつ推移しました。この間、当社におきましては、事業全般に亘って顧客満足度のより高いサービスの提供に努めるとともに、部門別業績管理のさらなる徹底を図りましたところ、売上高は3,542,811千円(前期比5.5%増)となりました。
一方、費用の面におきましては、増収に応じて営業原価が増加しましたが、諸経費全般に亘って鋭意節減に努めました結果、営業利益は184,414千円(前期比5.6%増)となり、経常利益は186,499千円(前期比4.8%増)、当期純利益は103,253千円(前期比15.1%増)となりました。
① シネマ・アミューズメント事業
(A) 概要シネマ・アミューズメント事業部門におきましては、映画では、“君の名は。”が全国興行収入歴代4位を記録する大ヒットとなったほか、 “ズートピア”“名探偵コナン”“ファインディング・ドリー”“ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅”“ONE PIECE FILM GOLD”“シン・ゴジラ” “ペット”“後妻業の女”“バイオハザード:ザ・ファイナル”などの話題作品を上映して観客誘致に努めました。また、「あべのハルカス」で集客力を増した阿倍野地区への来訪者を「あべのアポロシネマ」へ誘致するため、ハルカスをはじめ近鉄グループやその他の周辺施設と連携し、積極的な販売促進活動を展開しました。さらに、顧客基盤の充実を図るため、映画会員制度「アポロシネマメンバーズ」の会員獲得に努めた結果、会員数は30万人に迫り、特に10代、20代の会員を多く獲得できたほか、事前のクレジットカード決済が不要な座席予約システムの利便性についても周知が進み、好評を得ました。また、計画的に推進中の座席リニューアル工事を「スクリーン7」及び「スクリーン8」において完成するなど、劇場内の快適性向上にも努力しました結果、劇場事業では、前期を大幅に上回る成績となりました。また、娯楽場事業におきましても、劇場事業と一体となった集客を継続して推進いたしました結果、この部門全体の収入合計は、1,748,451千円(前期比9.7%増)となり、営業原価控除後のセグメント利益は62,617千円(前期比114.4%増)となりました。
(B) 営業成績
区分 | 単位 | 当事業年度 (2016年2月1日から 2017年1月31日まで) | 前年同期比(%) |
劇場入場人員 | 千人 | 1,048 | 10.4 |
劇場稼働率 | % | 31.5 | - |
劇場収入 | 千円 | 1,371,662 | 9.2 |
娯楽場収入 | 千円 | 376,789 | 11.5 |
合計 | 千円 | 1,748,451 | 9.7 |
(注) 稼働率= | 入場人員 |
一日の収容能力(定員×興行回数)×興行日数 |
② 不動産事業
(A) 概要不動産事業部門におきましては、アポロビルにおいて、段階的に実施してきたエスカレーター更新の最終期工事として3階から5階までの3基の更新を完了したほか、ビル内各所において美装工事を推進するとともに、消火設備、空調機等を更新しビルの機能向上に努めました。また、ルシアスビルにおいても、かねて計画的に実施してきた防犯カメラ設備更新・増設工事を継続したほか、中央監視システムを更新するとともに防災設備及び空調制御システムの更新を段階的に進めるなど、より安全・快適なビルづくりを推進しました。また、劇場事業と連携した誘客活動を進めるとともに、賃貸収入の確保に向けて、空室部分への後継テナント誘致に注力し、期を通じて高いビル入居率を維持しました結果、駐車場収入等ビル付帯事業並びにその他の事業を含めたこの部門全体の収入合計は、1,794,359千円(前期比1.7%増)となり、営業原価控除後のセグメント利益は399,727千円(前期比4.0%減)となりました。
(B)営業成績
区分 | 単位 | 当事業年度 (2016年2月1日から 2017年1月31日まで) | 前年同期比(%) | |
不動産賃貸収入 | 千円 | 1,543,589 | 2.2 | |
不動産付帯収入 | 千円 | 225,902 | △0.9 | |
その他事業収入 | 千円 | 24,868 | △5.0 | |
合計 | 千円 | 1,794,359 | 1.7 | |
不動産賃貸 稼働率 | アポロビル | % | 99.2 | - |
あべのルシアス | % | 95.3 | - | |
合計 | % | 96.6 | - |
(注) 不動産賃貸稼働率= | 賃貸面積 |
賃貸可能面積 |
(2) キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、投資活動及び財務活動による支出が営業活動による収入を上回ったため、前事業年度末に比較して57,590千円(45.9%)減少し、当事業年度末は67,999千円となりました。また、当事業年度中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動で得られた資金は、税引前当期純利益の計上及び減価償却費により271,823千円となりました。前事業年度と比較しますと、預り金の減少等により運転資本が減少したため、261,787千円(49.1%)収入額が減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動で使用した資金は、固定資産の取得等により243,991千円となりました。前事業年度と比較しますと、有形固定資産の取得による支出の増加等により1,111千円(0.5%)支出額が増加しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動で使用した資金は、短期借入金の減少等により85,422千円となりました。前事業年度と比較しますと、借入金の減少額が少なくなったため167,888千円(66.3%)支出額が減少しております。
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