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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100EN1O

有価証券報告書抜粋 株式会社ほぼ日 事業等のリスク (2018年8月期)


従業員の状況メニュー経営上の重要な契約等


本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあり、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しています。これらのリスクについては、その発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。
なお、文中にある一部将来に関するリスクについては、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生可能性のあるすべての事項を網羅するものではありません。

(1) ブランドに関するリスク

① ブランド力の低下

当社は、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」で糸井重里のエッセイ「今日のダーリン」をはじめとする様々なコンテンツを1998年6月より毎日更新し、高品質のコンテンツをつくり続けて、ウェブサイトとして独自の位置づけと信頼を得てきました。主力商品『ほぼ日手帳』もウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」から半ば独立したブランドとして進化しつつあります。「ドコノコ」「生活のたのしみ展」「ほぼ日の学校」といった新しい「場」も立ち上げてきました。今後もコンテンツを生む力を強化し、ウェブサイト及び商品のブランド価値を高めていきます。そのために、経営方針に則って事業を運営していきますが、生活者の志向の変化等をきっかけに当社のブランド価値が低下した場合、サイトへの訪問数や販売数量の低下により、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 新サービスに関するリスク

当社は、より多くの顧客に喜んでいただき、持続的な成長を図るため、犬や猫のスマートフォン用写真SNSアプリ「ドコノコ」や生活雑貨の販売イベント「生活のたのしみ展」、AR技術を活用した専用アプリと連動する地球儀『ほぼ日のアースボール』等の新しいサービスや商品の開発を進めています。適切な人材配置や、新サービスの損益管理を通して、リスクをコントロールしていますが、予測困難な問題が発生して計画通りに進まない場合には、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 組織に関するリスク

① 人材投資

当社は、長期的な事業継続と成長を目指して経営しています。そのために人材投資を強化しており、短期的な財務成果より投資を優先することがあります。職場としての魅力を高めて発信し、採用手法や育成機会を多様化する等、人材投資の効果向上を図っていますが、人材の確保や能力開発が計画とおりに進まない等の場合、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 代表取締役社長への依存について

創業者であり代表取締役社長の糸井重里は、当社全体の経営方針や経営戦略の立案をはじめ、社会的な知名度と信頼、広い人脈による関係構築、新規事業の構想、毎日のエッセイ「今日のダーリン」執筆等、当社の事業活動上重要な役割を果たしています。代表取締役社長に依存しない組織的な経営体制の構築を進めていますが、何らかの事情により代表取締役社長が業務を継続することが困難になった場合、一時的に事業推進力が停滞し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 組織風土の維持、強化

当社では、内発的動機と自己管理を基礎にした組織風土が、高品質のコンテンツやサービスを生む源となっています。そのため、組織風土の維持強化を念頭において、採用、人材育成、組織開発を進めていますが、急激な組織拡大等により、こうした組織風土が十分機能しなくなると、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 小規模組織であること

当社の組織体制は小規模であり、業務執行体制もそれに応じたものになっています。今後の事業展開に応じて、採用・能力開発等によって業務執行体制の充実を図っていきますが、当社の事業領域の環境や競合状況が急変する場合、対応に要する経営資源が不十分なために、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) インターネット環境等に関するリスク

① インターネットを取り巻く環境について

当社は、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の運営を事業の中核に据えています。また、新しい事業もすべてインターネットとの連動を前提にしています。メディアとして紙媒体や放送と比べて低コストでリアルタイムに発信でき、地域を問わず多くのユーザーとつながることができるメリットは、1998年の開設当時から変わりません。そのため、インターネットのさらなる発展が、当社事業の成長にとって重要だと考えています。一方、技術進展が早い領域であり、例えばユーザーが利用する機器も急速に変化します。そのため当社では、インターネット技術動向の情報収集及び技術力の向上刷新を図っていますが、こうした変化への対応が不十分な場合、ユーザーの訪問数、購買者数の減少等を通じて、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② インターネット通販の利用動向

当社は、オリジナル企画商品を販売しており、売上高の約6割がインターネット通販によるものです。インターネット通販には、サイトを訪れた顧客に、商品の作り手とユーザー双方のエピソードを紹介し、その商品の魅力を詳しく伝えられるという、他の販路にはないメリットがあります。当社では、生活者のインターネット通販利用動向に関する情報収集を図っていますが、何らかの予測困難な要因により、生活者のインターネット通販利用動向が急激に変化し、その対応が不十分な場合、ユーザーの訪問数、顧客数の減少等を通じて、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ システムトラブル

当社は「ほぼ日刊イトイ新聞」のコンテンツ配信、商品の受注、決済、発送指示等の主要業務、および「ドコノコ」などのサービスの運営に内部、及び外部の情報システム及びネットワークを活用しています。当社では、バックアップ体制の強化等システムトラブル防止策、トラブル発生時の対応プラン策定、社員教育等の対応を継続的に図っていますが、当社が使用している情報システム及びネットワークに、自然災害、人為的過誤、停電、コンピューターウイルス、ハッカー等により障害等が発生した場合、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 情報セキュリティに関するリスク

当社は、事業を行うために必要な顧客及び取引先の機密情報や個人情報および当社グループ内の機密情報や個人情報を保持しています。これらの情報は、外部流出や破壊、改ざん等がないように管理体制を構築し、ITセキュリティ、施設セキュリティの強化、従業員教育等の施策を実行しています。しかしながら、外部からの攻撃や過失、盗難等により、これらの情報の流出、破壊もしくは改ざんまたは情報システムの停止等が引き起こされる可能性があります。このような事態が生じた場合には、信用低下、被害を受けた方への損害賠償等の多額の費用の発生または長時間にわたる業務の停止等により、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 商品開発と販売に関するリスク

① 特定商品への依存度に関するリスク

『ほぼ日手帳』は、売上高の約6割を占め、当社の主要商品となっています。手帳市場動向に関する民間の調査によりますと、法人需要は経費削減等の影響で横ばいないし微減の一方で、個人向けは、デジタル文具やスマートフォンが普及したものの、アナログ手帳の方がスケジュールを俯瞰的に把握しやすいと評価する層が依然として多く、底堅い動きになっていると見られています。また、手帳の中では綴じ手帳が中心です。『ほぼ日手帳』は個人向けの綴じ手帳であり、足元の市場動向は堅調です。ただし、将来、市場動向が悪化し、また特定の仕入先への依存はないものの、仕入数量の減少や遅延等を通じて『ほぼ日手帳』の売上が減少する場合は、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 四半期の変動に関するリスク

当社の主力商品『ほぼ日手帳』は、商品の性質上、例年秋から冬に多く購入され、春から夏には販売が低調になる季節性があります。当社では、手帳の閑散期に販売を補う商品や市場の開拓を図っていますが、当社の業績は四半期毎に大きく変動します。なかでも第3四半期は売上が落ち込み、それに伴って利益も大幅に落ち込む傾向があります。このため四半期毎の一定期間で区切った場合、期間毎の業績は大きく変動します。
2018年8月期の四半期毎の売上高及び営業利益(損失)は、次のとおりです。
第1四半期
(2017年11月30日)
第2四半期
(2018年2月28日)
第3四半期
(2018年5月31日)
第4四半期
(2018年8月31日)
通期
(2018年8月31日)
売上高2,077,774千円1,257,477千円525,162千円1,177,526千円5,037,940千円
売上
構成比
41.2%25.0%10.4%23.4%100.0%
営業利益(損失)561,162千円191,353千円△208,453千円18,345千円562,408千円

③ 商品評価損に関するリスク

当社は、市場を創造することを方針として、付加価値の高い独自商品を開発し、新販路を含む幅広い市場開拓を図っています。また、特に新商品では、少量販売や受注販売を活用して在庫リスクを抑えています。しかし、不測の事態により想定を超える滞留在庫が生じた場合には、棚卸資産に関して商品評価損を計上する結果、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 物流業務の外部委託に関するリスク

当社は、インターネット通販において仕入先から納品される商品の在庫管理業務、商品の梱包、発送等に関する業務、顧客への商品受け渡し、商品代金回収業務等の物流業務を外部業者に委託しています。当社では外部委託業者と緊密に連携し、サービス水準の把握と向上を図っており、また、外部委託先との契約に基づき、直接的な損害は外部委託業者に賠償請求できます。しかし、外部業者のサービスの遅延及び障害等が発生し、当社に対する顧客の信用低下が発生した場合等においては、当社への損害賠償請求や当社の信用下落等によって、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 特定販売先への依存度に関するリスク

当社は、インターネット通販による消費者への直販を中心にしていますが、主要商品の『ほぼ日手帳』等一部の商品については卸販売を行っており、主要販売先は株式会社ロフトです。株式会社ロフトと当社との関係は良好ですが、株式会社ロフトの今後の営業方針等の変化によっては、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 法的規制に関するリスク

当社は、コンテンツによって「場」をつくり、主にインターネット通販によって収益を得ています。そのため、著作権法等コンテンツ制作に関する各種法規制、特定商取引法、不当景品類及び不当表示防止法、食品衛生法等の物販に関する各種法規制、個人情報保護法等情報管理に関する法規制等に基づいて事業を運営しています。当社は各種法規制を遵守しており、現時点において重大な法的問題は生じていないものと認識しています。また、各種法規制を遵守すべく、適宜行政当局に相談するとともに、法務の体制強化を進めています。しかしながら、法規制における解釈、運用の変化や規制の強化、新たな規制の制定等により、より厳格な対応を求められる場合には、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) その他

株式会社気仙沼ニッティングについて

当社の非連結子会社である株式会社気仙沼ニッティングは、ニット製品の企画、製造、販売を主な業務としています。気仙沼地域の人びとの手編みした高級ニット商品を、主にインターネット通販によって販売して収益を得ています。2011年3月の東日本大震災後、糸井重里が、「被災地、中でもご縁があった気仙沼で復興に役に立てるとしたら、収益事業を構想し実現して地域に引き継ぐことではないか」と考えたことから、この事業の構想が生まれ、2011年末に当社内のプロジェクトとして着手しました。発案した当初から「収益事業を立ち上げ、それをのちのち気仙沼の方々にお渡しする」ことを目標にしていましたので、収益化の目途が立った2013年6月に当社から分社しました。
現在の資本関係は、当社より20%出資、当社から社長として出向している社員が40%出資し、株式会社気仙沼ニッティングは当社の子会社となっています。
設立当初は、同社を継続的に収益が見込める会社に育てた上で、当社及び社員の保有する同社株式を気仙沼の方々に譲渡し、3年程度で当社の子会社ではなくすることを目指していました。同社事業は順調に推移していますが、地域の状況が当初想定と異なる進展をした面もあり、まだ地域の方々への株式譲渡には至っていません。経営についても同様に、3年程度で当社外の人材に同社社長を譲ることを目指していましたが、現在までに適切な人材が見つからず、後任は決まっていません。このように、資本関係及び社員の出向の解消は、当初想定より時間を要していますが、当社としては引き続き、同社を「気仙沼の方々にお渡しする」ことを目指しており、現在は過渡期と考えています。
同社との取引は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 関連当事者情報」に記載の通りです。


従業員の状況経営上の重要な契約等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E32991] S100EN1O)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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