有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10020VO
株式会社アルプス物流 コーポレートガバナンス状況 (2014年3月期)
① 基本的な考え方
当社グループは、当社の親会社であるアルプス電気株式会社を中心としたアルプスグループに属しており、当社は同グループにおける物流事業部門の基幹会社と位置付けられています。
アルプスグループでは、コーポレート・ガバナンスを「企業価値を増大するため、経営層に対して適正かつ効率的な意思決定と業務執行、ならびにステークホルダーに対する迅速な結果報告を動機付け、健全かつ効率的で透明性のある経営を実現する仕組みの構築・運用」と定義しています。そして、株主を始め、全てのステークホルダーの利益最大化が重要と考え、企業価値の最大化を図り、かつステークホルダー間の利益をバランス良く満たし、その利益を直接・間接的に還元することを基本としています。
当社グループは、アルプスグループの一員として公共的・社会的使命(CSR)を果すべく、アルプスグループの創業の精神を表す「社訓」を経営及びCSRの原点と位置付け、経営の健全性の確保や効率性の向上を図り、コーポレートガバナンスの充実・強化に取り組んでいます。
② 会社の機関の内容
1) 会社の機関の基本説明
当社は経営の健全性の確保と効率性の向上をバランス良く保つとの観点から、会社機関として監査役設置会社を採用しており、経営執行上の監視・監督は、取締役会から独立した監査役会がその責務を負っています。
また、社外取締役を選任し、取締役の職務執行の適法性を確保するための牽制機能を持たせています。
監査役には当社の業務に精通した者のほか、法律の専門家または実務経験者、及び会計の専門家または実務経験者を置くようにし、法務面及び会計面からの監査を実施しております。また、監査役会は、会計監査人や内部監査部門と連携を強化し、監査業務の充実を図っています。
2) 取締役・取締役会
取締役会は、経営の基本方針や経営に関する重要事項を審議・決定するとともに、職務執行状況の監視・監督を行う機関と位置付けています。また、取締役会は機動的な運営が可能な人数で構成されており、毎月1回の定例開催に加え、必要に応じて臨時開催を行い、重要事項を全て付議し、十分な討議を経た上で決議を行っています。
そして、担当取締役を本社の各機能及び事業本部ごとに設置し、執行責任の所在を明確にすることにより、適正かつ効率的に職務の執行が行われる体制をとっています。
3) 監査役・監査役会
監査役は、取締役会に出席するとともに、取締役の職務執行及び国内外の関係会社を含めた監査を実施しています。監査役会は、監査に関する重要事項の報告を受け、協議・決定を行っています。社外監査役を含む監査役の職務を補助する組織として、監査役室を設置し、機動性を高めた監査活動が可能な体制を整備しています。また監査役は、会計監査人、内部監査室、コンプライアンス担当及び経理部門と緊密な連携を保つため、定期的に監査業務連絡会を開催し意見交換するなど、監査が実効的に行われる体制を確保しています。
監査役は提出日現在4名で構成され、うち3名が社外監査役です。社外監査役は、適法性監査の実効性を確保するため法律の専門家、並びに会計監査の実効性を確保するため会計の専門家を選任しております。
監査役の主な活動として以下の事項があります。
イ.監査役会及び取締役会への出席と意見陳述
ロ.監査業務連絡会(監査役、会計監査人、コンプライアンス・内部監査・経理部門)への出席と意見陳述
ハ.経営計画会議への出席
ニ.代表取締役との定期会合(監査報告及び意見交換等)を開催
ホ.内部監査部門及び会計監査人と連携し、当社及び国内外の関係会社に対し監査を実施
4) 会計監査人
会計監査人については、新日本有限責任監査法人を選任しています。会計監査人は、内部監査室及び監査役と必要に応じ、情報交換を行うことで相互の連携を深めています。当期において業務を執行した新日本有限責任監査法人の公認会計士の氏名、監査業務に係る補助者の構成については以下のとおりです。
・業務を執行した公認会計士の氏名
宗像雄一郎、磯貝剛
*継続監査年数については、全員7年以内であるため、記載を省略しています。
*同監査法人はすでに自主的に業務執行社員について、当社の会計監査に一定期間を超えて関与することのないよう措置をとっています。
・会計監査業務に係る補助者の構成
公認会計士5名、その他8名
5) 社外取締役及び社外監査役との関係
当社は、取締役会の監督機能強化のため、社外取締役を1名選任しています。この1名との当社との間には人的関係、資本的関係又は一般株主と利益相反が生じるおそれのある取引関係その他の利害関係はありません。
大山高氏は、一般社団法人電子情報技術産業協会等で、当社グループの主要顧客である電子産業の調査や業界活性化のための活動に携わり、豊富な知識・経験等を有しております。この経験を活かし、当社のコーポレート・ガバナンスの強化のため選任しております。
また、当社は社外監査役を3名選任しております。この3名と当社との間には人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係(社外監査役が他の会社等の役員若しくは使用人である、又は役員若しくは使用人であった場合における当該他の会社等と提出会社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係が含まれる)はありません。
遠山悌二郎氏は、金融機関等において取締役を歴任され、経営に対する経験・見識を有しており、監査の実効性を高めるため選任しています。
三浦修氏は、弁護士であり、法律の専門的な知識、経験を有しており、適法性監査の実効性を確保するため選任しております。
國吉卓司氏は、公認会計士であり、財務及び会計の専門的な知識、経験を有しており、会計監査の実効性を確保するため選任しております。
また、社外取締役及び社外監査役の独立性に関する基準又は方針を定めておりませんが、㈱東京証券取引所の定める要件を基準に判断しております。社外取締役1名及び社外監査役3名は、同要件を充たしていることから、各氏の同意を得た上で独立役員として指定し、同取引所に届け出ています。
6) 内部監査室
当社では内部監査室(4名)を設置し、当社及び国内外の関係会社について、業務の有効性と効率性を含めた監査を実施しております。監査結果を定期的に取締役会に報告し、牽制機能の充実を図るとともに、業務改善提案も行っています。
また、アルプスグループ監査連絡会に参加し、アルプスグループにおける監査情報の交換を図っております。
7) CSR委員会
当社は企業の社会的責任を果たすため、代表取締役社長の直轄組織としてCSR委員会を設置しています。当委員会は、5つの部会(内部統制・リスクマネジメント・規程管理・情報管理・環境)で構成され、委員会ではCSR全社方針・体制に関する事項や各部会の活動方針の審議・決定及び進捗状況の確認を行い、各部会では定められた方針に基づき活動しております。必要に応じ代表取締役社長及び取締役会に対し、活動状況の報告、方針等の提案を行っております。
8) 経営計画会議
取締役及び常勤監査役が出席のもと、経営計画会議を年2回開催し、当社ならびに当社グループ各社の中・短期の経営計画に関する審議と情報の共有化を図っています。そして、経営計画の重要項目については、各社の取締役会で決議し、業務遂行が行われています。
当社の業務執行・経営の監視・内部統制・リスク管理体制の整備の状況の模式図は次のとおりです。
③ その他コーポレート・ガバナンスに影響を与えうる特別な事情
当社グループでは、コーポレート・ガバナンスの「基本的な考え方」をベースに、アルプスグループ経営規範(「グループ経営規定」、「グループコンプライアンス憲章」及び「グループ環境憲章」)のもとで、当社グループ全体の体制整備に努めています。
アルプス電気㈱は当社の親会社であり、親会社の取締役1名が当社の取締役を兼務しています。当社は、アルプスグループの中で、上場会社として自主性を尊重されており、経営計画の立案、業績管理を行い、自立した経営判断のもと事業活動を展開しています。
支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針
親会社及び親会社グループ各社との取引については、市場価格をベースとし、親子関係を利用した不当な値引き要求や見積りの過大評価等を自主的に規制し、公正な価格で取引を行っております。
④ 内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
1)内部統制システムの基本的な考え方
当社グループはアルプスグループの一員として公共的・社会的使命(CSR)を果すべく、アルプスグループの創業の精神を表す「社訓」を経営の原点とし、当社グループ全体の健全で効率的な企業活動を確保するための体制の充実を図っています。
2)内部統制システムの整備状況
イ.取締役の法令及び定款適合性を確保するための体制
当社は、アルプスグループコンプライアンス憲章のもとに倫理規定を制定し、コンプライアンスについての理念と行動指針を定めています。
・人事総務部は、社会規範・企業倫理・法令を遵守した行動の推進を図っています。
・取締役会の議案については、取締役会規則に基づき人事総務部が、外部の法律の専門家によるチェックも含めて、適法性や合理性に関する確認を行い、取締役会の決議の適法性を確保しています。
・人事総務部は、原則として全ての契約の作成に際し、社内における検討・確認を行うとともに、外部の法律の専門家に審査を依頼することで、適法性及び合理性の確認を行っています。
・監査役による適法性監査及び会計監査の実効性を確保するため、監査役には当社の事業に精通した者のほか、法律の専門家または実務経験者、及び会計の専門家または実務経験者を置くようにしています。
ロ.取締役の職務執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役の意思決定に至る過程及び意思決定に基づく執行の状況を、文書または電子データで保存・管理しています。また、各担当部門が保管する情報・保存方法を明確にし、必要に応じて閲覧可能な状態を維持しています。
ハ.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
業務執行にかかる種々のリスクについては、当社グループ各社で業務規程の見直しを行い、経営が関与すべき重要なリスクの評価・把握を行う体制の整備を進めています。
・重要な業務については、各部署で進める業務プロセスの整備とその運用を管理し、内部統制システムの効率的な運用を進めています。
・当社グループ各社間でリスクに関する情報の共有化を図ります。
ニ.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
本社の各機能及び事業本部ごとにそれぞれ担当取締役を設置し、執行責任の所在を明確にすることにより、適正かつ効率的に職務が行われる体制をとっています。
・取締役会で経営計画の大綱を作成し、それに基づいて各部署において中短期目標の策定及び業績管理を行っています。
・内部監査室は、業務の有効性と効率性も監査対象とし、取締役会に対して結果報告のみならず改善提案を行い、監査役会及び会計監査人に対しても監査結果を報告しています。
ホ.使用人の職務執行の法令及び定款適合性を確保するための体制
監査役、内部監査室などの内部統制機関及び人事総務部は、相互に連携の上、コンプライアンス上の問題の有無の把握に努めています。
・内部監査室は、連結子会社の業務執行部門等と連携をとりながら、当社グループ全体の内部統制システム構築とその運用状況を監査し、改善策等の提案を行います。
・人事総務部は、健全な企業風土を醸成するため、全社的なコンプライアンス教育を定期的に実施しています。
・社内通報制度(倫理ホットライン)を設置し、企業倫理や社内規定及び法令に係る違反を防止、早期発見及びその是正を図っています。
ヘ.親会社及び子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
アルプスグループの創業の精神(社訓)を経営の原点と位置づけ、アルプスグループ経営規範(グループ経営規定、グループコンプライアンス憲章及びグループ環境憲章)のもとに、当社グループ全体の体制整備に努めています。
・当社グループ各社に関する重要事項について、社内規定に基づき当社の取締役会において審議・報告されています。
・当社グループ内での取引、またアルプスグループ各社と当社グループの取引価格の設定については市場価格をベースとし、親子関係を利用した不当な値引き要求や見積りの過大評価等を自主的に規制し、公正な価格で取引を行っております。
・アルプスグループ監査連絡会に参加し、アルプスグループにおける監査役・内部監査室の連携強化を図っています。
・当社はアルプスグループにおいて自主性を尊重されており、自立した経営判断のもと事業活動を展開しています。
ト.監査役の職務を補助する使用人に関する事項
監査役の職務を補助する組織として、監査役室を設置しています。また、監査業務の実行に際しては、内部監査室が監査役の監査業務を補助しています。
チ.監査役補助者の取締役からの独立性に関する事項
監査役室及び内部監査室長の人事異動・人事考課については監査役会の同意を要するものとしています。
リ.取締役及び使用人が監査役に報告するための体制
内部不正行為や会社に著しい損害を及ぼすおそれのある重要事項については、取締役はすみやかにこれを監査役に報告し、要求があれば監査役会に出席して必要な資料を提出するとともに説明を行う体制をとっています。また、社内通報制度(倫理ホットライン)により使用人が常勤監査役や社外監査役、または内部監査室長に報告する体制をとっています。
ヌ.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保する体制
監査役は、会計監査人、内部監査室、コンプライアンス担当及び経理部門と緊密な連携を保つため、定期的に監査業務連絡会を開催して意見交換を行っています。
ル.財務報告の適正を確保するための体制
当社は内部統制の整備・運用状況に関する業務の自己点検や独立部門による評価を通じて確認したうえで、財務報告の信頼性に係わる内部統制の有効性を内部統制報告書に開示しています。
3)反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方と整備状況
当社グループは、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力及び団体とは一切関係を持たず、さらにそれらからの要求を断固拒否する方針を堅持します。
人事総務部が反社会的勢力及び団体に関する対応を統括する組織として、社内関係部門及び警察等外部専門機関との協力体制を整備しています。また、不当要求に対応するため、該当部門への情報提供や教育を行っています。
4)取締役の定数
当社の取締役は、15名以内とする旨を定款に定めております。
5)取締役の選任の決議要件
当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
6)株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
当社は、半期ごとの安定的かつ継続的な株主への利益還元を可能とするため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
7)株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
これは、株主総会における定足数を緩和することにより、株主総会の機動的な運営を可能とすることを目的としております。
8)責任限定契約の内容の概要
当社は、社外取締役及び社外監査役との間で、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく賠償責任の限度額は法令が定める最低責任限度額としています。
⑤ 役員報酬等
当事業年度における役員報酬等の内容は以下のとおりです。
イ.役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
(注)1.取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与及び賞与は含まれていません。
2.当事業年度末日の役員は取締役8名、社外監査役を除く監査役1名、社外監査役3名です。
3.上記の賞与は当事業年度において計上した未払役員賞与の額です。
4.上記の退職慰労金は当事業年度における役員退職慰労引当金の繰入額です。
5.2014年6月18日開催の第50回定時株主総会において、中長期的な業績向上及び企業価値向上への貢献意欲を一層高めることを目的として、当社取締役(社外取締役及び非常勤取締役を除く)に対し、退職慰労金の支給に代えて、株式報酬型ストック・オプション(新株予約権)制度を導入することが決議されています。
ロ.役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針
株主総会の決議により、取締役全員の報酬総額の最高限度額を定めています。
各取締役の報酬額は、当社の定める基準に基づき、取締役会の決議により決定しております。
⑥ 株式の保有状況
イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
12銘柄 469百万円
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
前事業年度
特定投資株式
当事業年度
特定投資株式
当社グループは、当社の親会社であるアルプス電気株式会社を中心としたアルプスグループに属しており、当社は同グループにおける物流事業部門の基幹会社と位置付けられています。
アルプスグループでは、コーポレート・ガバナンスを「企業価値を増大するため、経営層に対して適正かつ効率的な意思決定と業務執行、ならびにステークホルダーに対する迅速な結果報告を動機付け、健全かつ効率的で透明性のある経営を実現する仕組みの構築・運用」と定義しています。そして、株主を始め、全てのステークホルダーの利益最大化が重要と考え、企業価値の最大化を図り、かつステークホルダー間の利益をバランス良く満たし、その利益を直接・間接的に還元することを基本としています。
当社グループは、アルプスグループの一員として公共的・社会的使命(CSR)を果すべく、アルプスグループの創業の精神を表す「社訓」を経営及びCSRの原点と位置付け、経営の健全性の確保や効率性の向上を図り、コーポレートガバナンスの充実・強化に取り組んでいます。
② 会社の機関の内容
1) 会社の機関の基本説明
当社は経営の健全性の確保と効率性の向上をバランス良く保つとの観点から、会社機関として監査役設置会社を採用しており、経営執行上の監視・監督は、取締役会から独立した監査役会がその責務を負っています。
また、社外取締役を選任し、取締役の職務執行の適法性を確保するための牽制機能を持たせています。
監査役には当社の業務に精通した者のほか、法律の専門家または実務経験者、及び会計の専門家または実務経験者を置くようにし、法務面及び会計面からの監査を実施しております。また、監査役会は、会計監査人や内部監査部門と連携を強化し、監査業務の充実を図っています。
2) 取締役・取締役会
取締役会は、経営の基本方針や経営に関する重要事項を審議・決定するとともに、職務執行状況の監視・監督を行う機関と位置付けています。また、取締役会は機動的な運営が可能な人数で構成されており、毎月1回の定例開催に加え、必要に応じて臨時開催を行い、重要事項を全て付議し、十分な討議を経た上で決議を行っています。
そして、担当取締役を本社の各機能及び事業本部ごとに設置し、執行責任の所在を明確にすることにより、適正かつ効率的に職務の執行が行われる体制をとっています。
3) 監査役・監査役会
監査役は、取締役会に出席するとともに、取締役の職務執行及び国内外の関係会社を含めた監査を実施しています。監査役会は、監査に関する重要事項の報告を受け、協議・決定を行っています。社外監査役を含む監査役の職務を補助する組織として、監査役室を設置し、機動性を高めた監査活動が可能な体制を整備しています。また監査役は、会計監査人、内部監査室、コンプライアンス担当及び経理部門と緊密な連携を保つため、定期的に監査業務連絡会を開催し意見交換するなど、監査が実効的に行われる体制を確保しています。
監査役は提出日現在4名で構成され、うち3名が社外監査役です。社外監査役は、適法性監査の実効性を確保するため法律の専門家、並びに会計監査の実効性を確保するため会計の専門家を選任しております。
監査役の主な活動として以下の事項があります。
イ.監査役会及び取締役会への出席と意見陳述
ロ.監査業務連絡会(監査役、会計監査人、コンプライアンス・内部監査・経理部門)への出席と意見陳述
ハ.経営計画会議への出席
ニ.代表取締役との定期会合(監査報告及び意見交換等)を開催
ホ.内部監査部門及び会計監査人と連携し、当社及び国内外の関係会社に対し監査を実施
4) 会計監査人
会計監査人については、新日本有限責任監査法人を選任しています。会計監査人は、内部監査室及び監査役と必要に応じ、情報交換を行うことで相互の連携を深めています。当期において業務を執行した新日本有限責任監査法人の公認会計士の氏名、監査業務に係る補助者の構成については以下のとおりです。
・業務を執行した公認会計士の氏名
宗像雄一郎、磯貝剛
*継続監査年数については、全員7年以内であるため、記載を省略しています。
*同監査法人はすでに自主的に業務執行社員について、当社の会計監査に一定期間を超えて関与することのないよう措置をとっています。
・会計監査業務に係る補助者の構成
公認会計士5名、その他8名
5) 社外取締役及び社外監査役との関係
当社は、取締役会の監督機能強化のため、社外取締役を1名選任しています。この1名との当社との間には人的関係、資本的関係又は一般株主と利益相反が生じるおそれのある取引関係その他の利害関係はありません。
大山高氏は、一般社団法人電子情報技術産業協会等で、当社グループの主要顧客である電子産業の調査や業界活性化のための活動に携わり、豊富な知識・経験等を有しております。この経験を活かし、当社のコーポレート・ガバナンスの強化のため選任しております。
また、当社は社外監査役を3名選任しております。この3名と当社との間には人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係(社外監査役が他の会社等の役員若しくは使用人である、又は役員若しくは使用人であった場合における当該他の会社等と提出会社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係が含まれる)はありません。
遠山悌二郎氏は、金融機関等において取締役を歴任され、経営に対する経験・見識を有しており、監査の実効性を高めるため選任しています。
三浦修氏は、弁護士であり、法律の専門的な知識、経験を有しており、適法性監査の実効性を確保するため選任しております。
國吉卓司氏は、公認会計士であり、財務及び会計の専門的な知識、経験を有しており、会計監査の実効性を確保するため選任しております。
また、社外取締役及び社外監査役の独立性に関する基準又は方針を定めておりませんが、㈱東京証券取引所の定める要件を基準に判断しております。社外取締役1名及び社外監査役3名は、同要件を充たしていることから、各氏の同意を得た上で独立役員として指定し、同取引所に届け出ています。
6) 内部監査室
当社では内部監査室(4名)を設置し、当社及び国内外の関係会社について、業務の有効性と効率性を含めた監査を実施しております。監査結果を定期的に取締役会に報告し、牽制機能の充実を図るとともに、業務改善提案も行っています。
また、アルプスグループ監査連絡会に参加し、アルプスグループにおける監査情報の交換を図っております。
7) CSR委員会
当社は企業の社会的責任を果たすため、代表取締役社長の直轄組織としてCSR委員会を設置しています。当委員会は、5つの部会(内部統制・リスクマネジメント・規程管理・情報管理・環境)で構成され、委員会ではCSR全社方針・体制に関する事項や各部会の活動方針の審議・決定及び進捗状況の確認を行い、各部会では定められた方針に基づき活動しております。必要に応じ代表取締役社長及び取締役会に対し、活動状況の報告、方針等の提案を行っております。
8) 経営計画会議
取締役及び常勤監査役が出席のもと、経営計画会議を年2回開催し、当社ならびに当社グループ各社の中・短期の経営計画に関する審議と情報の共有化を図っています。そして、経営計画の重要項目については、各社の取締役会で決議し、業務遂行が行われています。
当社の業務執行・経営の監視・内部統制・リスク管理体制の整備の状況の模式図は次のとおりです。
③ その他コーポレート・ガバナンスに影響を与えうる特別な事情
当社グループでは、コーポレート・ガバナンスの「基本的な考え方」をベースに、アルプスグループ経営規範(「グループ経営規定」、「グループコンプライアンス憲章」及び「グループ環境憲章」)のもとで、当社グループ全体の体制整備に努めています。
アルプス電気㈱は当社の親会社であり、親会社の取締役1名が当社の取締役を兼務しています。当社は、アルプスグループの中で、上場会社として自主性を尊重されており、経営計画の立案、業績管理を行い、自立した経営判断のもと事業活動を展開しています。
支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針
親会社及び親会社グループ各社との取引については、市場価格をベースとし、親子関係を利用した不当な値引き要求や見積りの過大評価等を自主的に規制し、公正な価格で取引を行っております。
④ 内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
1)内部統制システムの基本的な考え方
当社グループはアルプスグループの一員として公共的・社会的使命(CSR)を果すべく、アルプスグループの創業の精神を表す「社訓」を経営の原点とし、当社グループ全体の健全で効率的な企業活動を確保するための体制の充実を図っています。
2)内部統制システムの整備状況
イ.取締役の法令及び定款適合性を確保するための体制
当社は、アルプスグループコンプライアンス憲章のもとに倫理規定を制定し、コンプライアンスについての理念と行動指針を定めています。
・人事総務部は、社会規範・企業倫理・法令を遵守した行動の推進を図っています。
・取締役会の議案については、取締役会規則に基づき人事総務部が、外部の法律の専門家によるチェックも含めて、適法性や合理性に関する確認を行い、取締役会の決議の適法性を確保しています。
・人事総務部は、原則として全ての契約の作成に際し、社内における検討・確認を行うとともに、外部の法律の専門家に審査を依頼することで、適法性及び合理性の確認を行っています。
・監査役による適法性監査及び会計監査の実効性を確保するため、監査役には当社の事業に精通した者のほか、法律の専門家または実務経験者、及び会計の専門家または実務経験者を置くようにしています。
ロ.取締役の職務執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
取締役の意思決定に至る過程及び意思決定に基づく執行の状況を、文書または電子データで保存・管理しています。また、各担当部門が保管する情報・保存方法を明確にし、必要に応じて閲覧可能な状態を維持しています。
ハ.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
業務執行にかかる種々のリスクについては、当社グループ各社で業務規程の見直しを行い、経営が関与すべき重要なリスクの評価・把握を行う体制の整備を進めています。
・重要な業務については、各部署で進める業務プロセスの整備とその運用を管理し、内部統制システムの効率的な運用を進めています。
・当社グループ各社間でリスクに関する情報の共有化を図ります。
ニ.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
本社の各機能及び事業本部ごとにそれぞれ担当取締役を設置し、執行責任の所在を明確にすることにより、適正かつ効率的に職務が行われる体制をとっています。
・取締役会で経営計画の大綱を作成し、それに基づいて各部署において中短期目標の策定及び業績管理を行っています。
・内部監査室は、業務の有効性と効率性も監査対象とし、取締役会に対して結果報告のみならず改善提案を行い、監査役会及び会計監査人に対しても監査結果を報告しています。
ホ.使用人の職務執行の法令及び定款適合性を確保するための体制
監査役、内部監査室などの内部統制機関及び人事総務部は、相互に連携の上、コンプライアンス上の問題の有無の把握に努めています。
・内部監査室は、連結子会社の業務執行部門等と連携をとりながら、当社グループ全体の内部統制システム構築とその運用状況を監査し、改善策等の提案を行います。
・人事総務部は、健全な企業風土を醸成するため、全社的なコンプライアンス教育を定期的に実施しています。
・社内通報制度(倫理ホットライン)を設置し、企業倫理や社内規定及び法令に係る違反を防止、早期発見及びその是正を図っています。
ヘ.親会社及び子会社からなる企業集団における業務の適正を確保するための体制
アルプスグループの創業の精神(社訓)を経営の原点と位置づけ、アルプスグループ経営規範(グループ経営規定、グループコンプライアンス憲章及びグループ環境憲章)のもとに、当社グループ全体の体制整備に努めています。
・当社グループ各社に関する重要事項について、社内規定に基づき当社の取締役会において審議・報告されています。
・当社グループ内での取引、またアルプスグループ各社と当社グループの取引価格の設定については市場価格をベースとし、親子関係を利用した不当な値引き要求や見積りの過大評価等を自主的に規制し、公正な価格で取引を行っております。
・アルプスグループ監査連絡会に参加し、アルプスグループにおける監査役・内部監査室の連携強化を図っています。
・当社はアルプスグループにおいて自主性を尊重されており、自立した経営判断のもと事業活動を展開しています。
ト.監査役の職務を補助する使用人に関する事項
監査役の職務を補助する組織として、監査役室を設置しています。また、監査業務の実行に際しては、内部監査室が監査役の監査業務を補助しています。
チ.監査役補助者の取締役からの独立性に関する事項
監査役室及び内部監査室長の人事異動・人事考課については監査役会の同意を要するものとしています。
リ.取締役及び使用人が監査役に報告するための体制
内部不正行為や会社に著しい損害を及ぼすおそれのある重要事項については、取締役はすみやかにこれを監査役に報告し、要求があれば監査役会に出席して必要な資料を提出するとともに説明を行う体制をとっています。また、社内通報制度(倫理ホットライン)により使用人が常勤監査役や社外監査役、または内部監査室長に報告する体制をとっています。
ヌ.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保する体制
監査役は、会計監査人、内部監査室、コンプライアンス担当及び経理部門と緊密な連携を保つため、定期的に監査業務連絡会を開催して意見交換を行っています。
ル.財務報告の適正を確保するための体制
当社は内部統制の整備・運用状況に関する業務の自己点検や独立部門による評価を通じて確認したうえで、財務報告の信頼性に係わる内部統制の有効性を内部統制報告書に開示しています。
3)反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方と整備状況
当社グループは、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力及び団体とは一切関係を持たず、さらにそれらからの要求を断固拒否する方針を堅持します。
人事総務部が反社会的勢力及び団体に関する対応を統括する組織として、社内関係部門及び警察等外部専門機関との協力体制を整備しています。また、不当要求に対応するため、該当部門への情報提供や教育を行っています。
4)取締役の定数
当社の取締役は、15名以内とする旨を定款に定めております。
5)取締役の選任の決議要件
当社の取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。
6)株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
当社は、半期ごとの安定的かつ継続的な株主への利益還元を可能とするため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
7)株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
これは、株主総会における定足数を緩和することにより、株主総会の機動的な運営を可能とすることを目的としております。
8)責任限定契約の内容の概要
当社は、社外取締役及び社外監査役との間で、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契約に基づく賠償責任の限度額は法令が定める最低責任限度額としています。
⑤ 役員報酬等
当事業年度における役員報酬等の内容は以下のとおりです。
イ.役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分 | 報酬等の総額 (百万円) | 報酬等の種類別の総額(百万円) | 対象となる 役員の員数 (人) | ||
基本報酬 | 賞与 | 退職慰労金 | |||
取締役 | 122 | 84 | 19 | 18 | 8 |
監査役 (社外監査役を除く) | 16 | 16 | - | - | 1 |
社外監査役 | 14 | 14 | - | - | 3 |
2.当事業年度末日の役員は取締役8名、社外監査役を除く監査役1名、社外監査役3名です。
3.上記の賞与は当事業年度において計上した未払役員賞与の額です。
4.上記の退職慰労金は当事業年度における役員退職慰労引当金の繰入額です。
5.2014年6月18日開催の第50回定時株主総会において、中長期的な業績向上及び企業価値向上への貢献意欲を一層高めることを目的として、当社取締役(社外取締役及び非常勤取締役を除く)に対し、退職慰労金の支給に代えて、株式報酬型ストック・オプション(新株予約権)制度を導入することが決議されています。
ロ.役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針
株主総会の決議により、取締役全員の報酬総額の最高限度額を定めています。
各取締役の報酬額は、当社の定める基準に基づき、取締役会の決議により決定しております。
⑥ 株式の保有状況
イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
12銘柄 469百万円
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
前事業年度
特定投資株式
銘柄 | 株式数(株) | 貸借対照表計上額 (百万円) | 保有目的 |
アルパイン(株) | 150,000 | 136 | 営業政策 |
太陽誘電(株) | 64,630 | 76 | 営業政策 |
(株)近鉄エクスプレス | 14,170 | 48 | 営業政策 |
高千穂交易(株) | 50,000 | 44 | 営業政策 |
(株)横浜銀行 | 60,000 | 32 | 財務政策 |
ニチコン(株) | 14,504 | 11 | 営業政策 |
(株)三井住友フィナンシャルグループ | 2,800 | 10 | 財務政策 |
(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ | 8,000 | 4 | 財務政策 |
三井住友トラスト・ホールディングス(株) | 3,000 | 1 | 財務政策 |
日本シイエムケイ(株) | 1,100 | 0 | 営業政策 |
当事業年度
特定投資株式
銘柄 | 株式数(株) | 貸借対照表計上額 (百万円) | 保有目的 |
アルパイン(株) | 150,000 | 202 | 営業政策 |
太陽誘電(株) | 65,169 | 82 | 営業政策 |
(株)近鉄エクスプレス | 14,511 | 66 | 営業政策 |
高千穂交易(株) | 50,000 | 53 | 営業政策 |
(株)横浜銀行 | 60,000 | 30 | 財務政策 |
ニチコン(株) | 15,914 | 13 | 営業政策 |
(株)三井住友フィナンシャルグループ | 2,800 | 12 | 財務政策 |
(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ | 8,000 | 4 | 財務政策 |
三井住友トラスト・ホールディングス(株) | 3,000 | 1 | 財務政策 |
日本シイエムケイ(株) | 1,100 | 0 | 営業政策 |
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