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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100APGL

有価証券報告書抜粋 株式会社エフピコ 業績等の概要 (2017年3月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1) 業績
当連結会計年度(2016年4月1日から2017年3月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、緩やかな回復基調で推移しましたが、天候不順による生鮮野菜の高騰や漁獲量減少による鮮魚の高騰及び消費者の生活防衛意識の高まりもあり、個人消費は低迷しております。また、英国のEU離脱問題、米国経済や新興国をはじめとする海外経済の動向などの懸念材料もあり、先行きは依然として不透明な状況となっております。
このような状況下、当社グループの販売面では、当社オリジナル製品であるマルチFP容器、マルチソリッド容器、OPET透明容器、新透明PP容器やリサイクル原料製品(エコトレー、エコAPET容器)の販売数量を伸ばしており、当連結会計年度の当社オリジナル製品の販売比率は53%となりました。当社オリジナル製品を中心とした新デザイン容器や新機能容器は、容器としての機能や働きはもとより、耐油・耐酸性や耐熱性等の素材機能の優位性もお客様に評価していただいております。特にマルチFP容器は、鍋・スープ容器、温惣菜容器やチルド弁当容器などとして採用されており、新たに耐熱の中皿をセットした蓋付深型耐熱容器を開発したことで、新透明PP容器とともに、電子レンジ加熱による今までにない商品開発が可能となり、食品小売店での新しい売り場づくりの提案と合わせて採用が広がっております。透明蓋やフードパック等の透明容器においては、OPET透明容器や新透明PP容器の品揃えを充実し、従来品であるOPS透明容器からの切り替えを進めており、エコAPET容器は、野菜サラダ容器や青果用容器などとして採用が広がっております。また、消費者の値ごろ感を求める動きもあり、売り場で食材の見栄えがする蓋付精肉容器や惣菜容器など新製品も販売数量を伸ばしております。さらに、外食産業の中食進出が進んでおり、大手外食チェーンで容器の採用が広がっております。その結果、当社グループにおいて生産する製品の当連結会計年度の売上数量は、ケース数で前期比105.3%、枚数で前期比103.1%、売上高は前期比101.3%となりました。
また、当社グループ外より仕入販売する商品は、プライベートブランド品の取扱量の増加を図るなど商品調達力の強化と同時に不採算取引の見直しを行い、当連結会計年度の売上高は前期比102.1%となりました。
以上により、当連結会計年度の売上高は1,728億58百万円、前期に比べ25億65百万円の増収(前期比101.5%)となり過去最高となりました。
利益面におきましては、当社が生産する製品の原材料価格が、当第3四半期連結会計期間以降(2016年10月1日から2017年3月31日まで)相次いで値上がりしたほか、新たな拠点や設備の稼働開始、販売量増加に伴う物流費の上昇などによるコストの増加が約14億60百万円となり、補助金収入が約2億89百万円減少したものの、当社オリジナル製品や新製品の販売が好調に推移したこと、グループ全体で収益改善に努めたことにより、利益改善は総額で約34億60百万円となり、当連結会計年度の営業利益は、前期に比べ19億28百万円の増益となる過去最高の151億76百万円(前期比114.6%)、経常利益は前期に比べ17億15百万円の増益となる過去最高の157億42百万円(前期比112.2%)、償却前経常利益は過去最高の269億26百万円(前期比114.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高の109億53百万円(前期比117.8%)となりました。
営業面では、食品小売店による惣菜を中心とした「中食」のマーケットが拡大しており、消費者のライフスタイルに合わせた付加価値の高い新製品の開発と品揃えのスピードを加速し、当社オリジナル製品の販売構成を高めることにより、製品売上高の増加と利益率の向上を図っております。加えて、CO2削減による環境への取組みや人手不足に対応した作業生産性向上のための改善提案とともに、リサイクル原料製品や汎用製品の拡販にも努めております。また、2016年7月1日、株式会社上田包装企業の発行済株式を100%取得して同社を連結子会社とし、同日をもって、同社社名をエフピコ上田株式会社に変更いたしました。同社は、山陰地方のスーパー並びに食品加工会社に食品用包装資材を販売しております。当社グループに参画することで、当社の販売・物流ネットワークを活用し、お客様に付加価値の高いサービスを提供してグループ間の相乗効果を高めてまいります。この他、2017年3月15・16・17日には「新しい商品、売り方を創り、消費者を魅了する売り場」をメインテーマとした「エフピコフェア2017 ちがうネいいネおいしいネ展」を開催し、全国より食品小売りの方々を中心に過去最多の1万5千人のお客様に来場いただき、全国の売り場情報や大手食品メーカーとのコラボレーションによる最新の商品情報をお客様へ提案させていただきました。特にこの度のエフピコフェアでは、「その壁をブッ飛ばせ」と題し、食品小売業界が抱えている課題を様々な工夫で解決した事例をご紹介し、大変ご好評をいただきました。
生産面では、2016年3月に、中部PETリサイクル工場隣接地で中部エコペット工場の稼働を開始いたしました。これにより、中部PETリサイクル工場で回収したPETボトルやPET透明容器からリサイクルPETフレークを生産し、これを中部エコペット工場に空送した後、シートの押出を経てエコAPET容器を成形しており、回収したPETボトル・PET透明容器をエコAPET容器の原料として再利用するボトルtoトレーのエフピコ方式リサイクルを推進する一貫生産を行っております。加えて、中部エコペット工場では、OPETシート押出3号機及び製品成形機を設置し、OPET透明容器の生産拠点としても機能しております。さらに、エコAPET容器の生産能力の拡大を図るため、関東八千代工場の敷地内に、中部エリアのリサイクル施設と同様に回収したPETボトルやPET透明容器からリサイクルPETフレークを生産し、これを原料としてシート押出を経てエコAPET容器を成形するPETリサイクルプラントとシート押出・成形設備を併せ持った一貫生産を行う新たな工場の建設を進めております。当社グループにおいて生産するAPET透明容器のうち、エコAPETの販売ケース数比率を前第4四半期連結会計期間(2016年1月1日から2016年3月31日まで)の71%から当第4四半期連結会計期間(2017年1月1日から2017年3月31日まで)には82%まで引き上げてまいりました。また、全国の成形工場においては、産業用ロボットの導入を推進し、生産工程の省人化・自動化に取り組んでおります。2017年3月までに自動包装機及び除塵包装機が26台、ケース梱包ロボットが9台稼働し、省人化効果が75名となっております。今後も産業用ロボットを導入し、生産工程の省人化・自動化に取り組んでまいります。
また、連結子会社であるエフピコアルライト株式会社(以下「エフピコアルライト」といいます。)のフィルム供給能力を増強するため、岡山県笠岡市に新本社を兼ねた新たなフィルム工場の建設を進めております。
この他、印刷フィルム調達コストの低減を主目的として、当社と有限会社川本化学(岡山県浅口市)(以下「川本化学」といいます。)との合弁会社であるエフピコグラビア株式会社(以下「エフピコグラビア」といいます。)を2017年2月に設立いたしました。エフピコグラビアが岡山県浅口市に新たなグラビア印刷工場を建設し、川本化学とエフピコアルライトの印刷事業を譲り受け、2018年4月から事業開始の計画となっております。
物流面では、全国を網羅する強固で柔軟な物流ネットワークの構築が一段落し、今後の市場拡大や繁忙期にも安定的に供給できる体制が確立できました。新たな取組みでは、BCP(事業継続計画)の一環として、災害などにより停電が発生した際にも重要な事業活動を継続するため、2016年9月までに、全国21ヶ所すべての拠点に非常用発電設備の設置と72時間(3日間)の電力を確保するための燃料の備蓄が完了いたしました。これにより、お客様の事業活動の継続に寄与し、「必要な時に確実にお届けする」体制をより一層強固なものといたします。また、音声ピッキングシステムを導入し、ピッキング作業の生産性を向上させております。これらの施策により、製品及び商品をお客様にお届けするまでの流通全体のコスト抑制と安定供給を提供してまいります。
2016年6月には、生産面における産業用ロボット導入や物流面における音声ピッキングシステム導入などIT活用が評価され、経済産業省と東京証券取引所が共同で選ぶ「攻めのIT経営銘柄」に2年連続で選定されました。
この他、雇用環境の改善を受け、人手不足による人件費高騰が深刻化し人材確保に苦慮する状況の下、当社グループは、関東エリアにおいて、広域から人材を確保するため、茨城県筑西市に150戸のワンルームタイプの社宅「PicoHouse1号館」を建設し、2017年1月に完成いたしました。また、中部エリアにも、岐阜県安八郡輪之内町に102戸の同様の施設「PicoHouse2号館」を建設し、2017年3月に完成いたしました。
研究・開発分野においては、新素材・新製品の研究や製品開発のスピードアップと充実を図っており、研修施設を活用した人材育成にも従来以上に注力しております。
社会的責任としての障がい者雇用の促進につきましては、2017年3月末現在グループ全体で374名(障がい者雇用換算数644名)及び業務提携先に64名の雇用の機会を提供しております。2016年10月には、東洋経済新報社が発表した「障がい者雇用率ランキング」において、当社が3年連続で第1位にランクインいたしました。また、2017年1月に連結子会社の特例子会社である株式会社ダックス四国が同じく連結子会社の特例子会社である株式会社ダックス(以下「ダックス(千葉)」といいます。)、株式会社ダックス佐賀、株式会社茨城ピジョンリサイクルの吸収合併を行い、商号をエフピコダックス株式会社(以下「エフピコダックス」といいます。)に変更するとともに、就労継続支援A型事業所である連結子会社のエフピコ愛パック株式会社が北海道で行っていた折箱タイプ容器製造をエフピコダックスに移管いたしました。1986年にダックス(千葉)を設立して障がいのある人の雇用を本格的に始めて以来30年が経過し、特例子会社の最適な組織形態や事業領域を再検討した結果、障がいのある従業員の雇用管理ノウハウを共有して効果的な人材活用を行い、北海道から九州まで6工場に障がいのある従業員が従事する全国規模の特例子会社となりました。引き続き、障がいのある従業員の能力を大きな戦力として活かせる安定的な職場を提供してまいります。

(用語説明)
マルチFP
(MFP)容器
:-40℃~+110℃の耐寒・耐熱性、耐油・耐酸性及び断熱性に優れた発泡PS(ポリスチレン)容器
マルチソリッド
(MSD)容器
:マルチFPの端材を活用し、その特性を維持しつつシャープな形状を実現した非発泡PS(ポリスチレン)容器 耐熱温度+110℃
OPET透明容器:二軸延伸PETシートから成形した、耐油・耐酸性に優れ、透明度も高くOPSと同等の耐熱性を実現したPET(ポリエチレンテレフタレート)透明容器
耐熱温度+80℃
新透明PP容器:標準グレードのPP(ポリプロピレン)原料からOPSと同程度の透明度を実現した透明PP容器 耐熱温度+110℃
OPS透明容器:従来からの二軸延伸PS(ポリスチレン)シートから成形した透明容器
耐熱温度+80℃
エコトレー:スーパーで店頭回収されたPS容器と工場内端材を原料とするリサイクル発泡PS容器(1992年販売開始)
エコAPET容器:スーパーで店頭回収されたPET透明容器、PETボトル及び工場内端材を原料とするリサイクルPET透明容器(2012年販売開始)
フードパック:スーパーの揚げ物バイキングコーナーなどで使用される、蓋(フード)と本体が一体となった汎用透明容器
グラビア印刷:版上の小さなくぼみの深浅でインキ層の厚みを変えることによって濃淡を表現する凹
版印刷の一種

(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より30億54百万円増加し、181億44百万円となりました。
営業活動により獲得した資金は、259億12百万円(前期に比べ50億79百万円の資金増加)となりました。
投資活動により支出した資金は、219億32百万円(前期に比べ40億9百万円の支出増加)となりました。
財務活動により支出した資金は、9億24百万円(前期に比べ6億5百万円の支出減少)となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は、7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(3)財政状態に関する分析②キャッシュ・フローの状況に記載しております。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02412] S100APGL)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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